naoshiさんの映画レビュー・感想・評価

naoshi

naoshi

マンチェスター・バイ・ザ・シー(2016年製作の映画)

4.4

殴る。握る。痛む。掴む。全編ケイシー・アフレックの拳で物語が進んでいく。面構えはキラー・インサイド・ミーが再び降臨した感がある。ストーリーの途方もなさと、あの立ち止まるシークエンスに震えてしまった。ミ>>続きを読む

夜明け告げるルーのうた(2017年製作の映画)

4.7

ブランコが揺れて天地がひっくり返った原風景を観るにつけ、本当に溜息がでた。見事なり!今年観た中で一番泣いたかも。

仁義(1970年製作の映画)

4.9

初見。呆気にとられっぱなしでほぼ大半忘我状態。光と影と音と運動。一切が際立っている。鍵穴に銃弾打ち込んでの立ち去り際の目配せの流れはもう惚れるしかない。惚れる。強奪シーンの異常な円の氾濫、画が全て円で>>続きを読む

マイティ・ソー バトルロイヤル(2017年製作の映画)

4.4

面白かった。こんな笑うと思ってなかった。ソーとハルクのバディ感たっぷりの演出に常時ニンマリしていた。ソーの背景にハルクがいるだけで笑えた。特に肉体を痛めつけるギャグが冴えていて、この監督のコメディスキ>>続きを読む

予兆 散歩する侵略者 劇場版(2017年製作の映画)

4.8

人は動いてなんぼのもんじゃい、とばかりに動く。四角いものに満ちているから凹の字に動くし、何かと縦のものばかりなので線を描き動く。物がないときにどう動く? クライマックスの東出君の点と点を軽やかに結ぶそ>>続きを読む

HiGH&LOW THE MOVIE3 / FINAL MISSION(2017年製作の映画)

3.8

冒頭の岸谷五朗が良すぎて良すぎてシビレた。源治が登場するだけでテンション上がる。スモーキーの唇パサパサでテンション下がる。岩城滉一が出ると空気が落ち着く。アクションシーンのベストは狭いビル内のシームレ>>続きを読む

We Love Television?(2017年製作の映画)

3.9

自然に煙草を吸う。テレビは数字が全てと言っててらいもなく数字にこだわる。命を賭けてのテレビ・お茶の間の人なんだ。無邪気なのか、邪気の塊なのかわからないぐらいに撃ちまくる言葉もその場で生成されたアドリブ>>続きを読む

IT/イット “それ”が見えたら、終わり。(2017年製作の映画)

4.2

137分。時間が経つにつれピエロに対する感情が変わってくる。なんか不気味、恐いわ、サービス精神か、キュートな一面もあるな、いや可愛いかも、好きかも、いつの間にか笑顔になっていた、大好きだ。ピエロが笑え>>続きを読む

人生タクシー(2015年製作の映画)

3.8

この監督の境遇を知っているとなんとまぁ軽やかに描かれる映画の印象が変わることか。ド直球の切実なメッセージが詰め込まれている。あのかわいらしい女の子の、ヒーローになりなさい、が切実すぎる。しかもしっかり>>続きを読む

Ryuichi Sakamoto: CODA(2017年製作の映画)

4.0

asyncの創作過程と坂本龍一の音楽史(の一部)が観られる。9/11を目撃し、福島を訪れ、自らはガンを患ってからもひょうひょうとニコニコしながら現在を見つめ音楽を作る姿がなんとも愛らしい。
悩む姿がで
>>続きを読む

立ち去った女(2016年製作の映画)

4.5

FIXされた画を前に呼吸を繰り返し遠景に目をこらしていると暗がりに慣れた目が様々な事物を浮かび上がらせる。人と物が等価に扱われ、さもすれば投げ捨てられた物の方が生き生きとした存在感を表す。
といった調
>>続きを読む

あゝ、荒野 後篇(2017年製作の映画)

3.6

怒りが後編に引き継がれていない印象。あしたのジョーも最後の方は乾いた憤りが萎んでいった感じがあるので、怒りという動機は一瞬の衝動なのかもしれないなんて思った。そんな感傷(鑑賞?)とはうらはらに菅田将暉>>続きを読む

ノクターナル・アニマルズ(2016年製作の映画)

4.8

オープニングで度肝を抜かれて、呆けた状態で悪夢のような展開に悪夢のショット。本当に夢のよう。サスペンス演出など廃して徹頭徹尾状況が写される。西部劇のようだし、ある種ゴーンガール的な趣もある。
なにより
>>続きを読む

スレイブメン(2016年製作の映画)

3.0

面白いか面白くないかと聞かれたら面白いと答える。タイムリープものが苦手なのだが、この作品が提示するアイデアは面白い。特にラストのくだり(ヒロインが右へ歩行するシーン)は絶妙なテンポで笑えた。

ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)

4.5

全然期待してなかったんだが、今はもうドゥニ・ヴィルヌーヴありがとう、という気持ちでいっぱい。

くも漫。(2017年製作の映画)

4.0

この病気に対する興味もあり具体的な知識が得られたこともさることながら、コメディ映画として文句なしに面白かった。特に一連の靴にまつわるくだり。あの母。ニートの鬱屈した感じとその家族の距離感もうまいこと表>>続きを読む

キング・アーサー(2016年製作の映画)

2.5

なかなかのすっ飛ばしぶりでしたよ。元の話をしらないからきつかったのかも。

彼女がその名を知らない鳥たち(2017年製作の映画)

3.2

信用できない人たちの物語所以か、冗長すぎるほど冗長に説明が続くあたりは観客も信用ならんから、との意思の表れだろうかと思いつつ観終わった後の感想はその逆だったりした。負のオーラ絶賛満開中の蒼井優。秀逸な>>続きを読む

バリー・シール/アメリカをはめた男(2016年製作の映画)

4.0

なんともまぁびっくりする話ではあるのだが、笑顔を絶やず髪型乱れまくりのトムの横顔と飛行シーンの素晴らしさ。着陸シーンはどうやったんだと。これほどチャーミングさを感じるものは見たことがない。

別件だが
>>続きを読む

あゝ、荒野 前篇(2017年製作の映画)

4.6

あゝ長渕キック。単純に見た目でわかるといえばわかるが、更にミットを叩く音の強度でファイターとボクサーを明確に描き分け、菅田将暉とヤン・イクチュンが見事に濃く体現させる。吃ったヤン・イクチュンの消え入る>>続きを読む

ひかりをあててしぼる(2015年製作の映画)

4.0

笑顔で突然ジャンルが変わる。瓶を振り下ろした時、その瓶が割れるか割れないのか、窓が箪笥の扉のこの部屋で行われる行為では割れなくて当然とばかりに徹底的に割れない。飛び散っちゃいけない。掃除も空気の入れ替>>続きを読む

夜に生きる(2015年製作の映画)

4.2

かなり好き。もう一回観ないと。各ショットの半端ない決まり具合はさることながら、芳醇な時間があった。たぶん、映像・カットのリズムだと思う。ザ・コンサルタントとあわせてうっすら今年はベン・アフレックの年な>>続きを読む

エルネスト(2017年製作の映画)

4.4

おそらく現在のキューバの町並みをみられただけで満足といえば満足であるわけだが、それが現在として通用してしまうのがなんとも痛ましかったりする俯瞰ショット。アウトサイダーに執着する阪本順治監督の最後に託す>>続きを読む

アウトレイジ 最終章(2017年製作の映画)

4.5

からっからの冒頭からはじまり、あたかも絞りきった雑巾をさらに絞るようにしゃがれた声と干からびた岩のような顔面顔面顔面。西田敏行の皺の造形がなんといびつなことか。人間はこんな顔になるのかと。しかし一番は>>続きを読む

動くな、死ね、甦れ!(1989年製作の映画)

4.8

ユーモアの極地。瞬間瞬間全てが活気づいて貴重で美しい。否応なく「大人は判ってくれない」が想起されたが、勝るとも劣らない作品だった。霧の中を走る母子のあてどなさ、橋の下を掛ける二人を斜めに捉えるショット>>続きを読む

あしたは最高のはじまり(2016年製作の映画)

3.0

怒涛のストーリー展開にオマール・シーの天賦の楽天性。とてもいいバランスで最後まで飽きなかった。あの部屋や屋上が持つ意味が明らかになったときに光景が変わる。笑えて泣ける秀作でした。

月と雷(2017年製作の映画)

4.5

自転車二人乗りの長回しでなんとも心地よくある意味スリリングな時間を過ごし、高良健吾と黒田大輔の居間での異様に充実したショットをみられたと思ったら、草刈民代。ベンチから立ち上がった瞬間からいっさいが始ま>>続きを読む

望郷(2017年製作の映画)

2.5

この島には距離がない。進水式だけで一本の作品になれたのでは、というぐらい進水式を待ちわびて観られた進水式はなかなかよかった。

亜人(2017年製作の映画)

4.5

びっくりした。よかった。というか最高。「るろうに剣心」でみせた佐藤健の身体能力の高さがいかんなく発揮されている。川栄李奈はスタント?かな。横滑りの動きがとにかく決まっていた。アクション監督はHiGH&>>続きを読む

レゴ(R)ニンジャゴー ザ・ムービー(2016年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

ちょっと物足りない気がしたのは、元の話をしらないからだろうか。前2作と比べるとアクションが弱く感じた。水の作りは面白かったけれど。レゴ自体とミクロキッズ的な懐かしさも感じつつ、ジャッキーおなじみの「お>>続きを読む

PとJK(2017年製作の映画)

4.2

土屋太鳳が絶えずおかしい。笑顔、抑揚、定まりすぎてる視線、速度、異様に綺麗な姿勢。なにしでかすかわからない感じが常にある。そんな土屋太鳳がテープでしばられて全く動きが取れない状態のその様態といったら、>>続きを読む

ドリーム(2016年製作の映画)

3.4

ケヴィン・コスナーとキルスティン・ダンストがすごくよかったよと今作で声を大にして言っていいものなのかどうか。それはともかく白いチョークを赤いネイルで飾った手で受け取る、あのキレッキレのショットがストー>>続きを読む

オン・ザ・ミルキー・ロード(2016年製作の映画)

4.7

鑑賞後、野生爆弾のライブに行ったわけだが、この作品が既に丸ごと野性爆弾だったわけでなんとまぁ運命的な巡り合わせと思いつつ、風に濡れた女でもあんな演出あったよなと生命力・愛?の表現が似通う感じが野性爆弾>>続きを読む

戦争のはらわた(1977年製作の映画)

4.4

なんだこの邦題、とは思いつつ初見。怖いから死ぬからずっともぐってろというぐらい、一旦外にでるとさすがの縦横無尽雨あられの銃弾とやりたい放題の編集。それでいてめちゃくちゃエンタメしている。ラストの狂気の>>続きを読む

Dressing UP(2012年製作の映画)

3.5

居間のコート掛けの息苦しさ、これほど圧迫感を醸し出すとは驚いた。

おいしい生活(2000年製作の映画)

3.5

実際、作中でもワインよりもペプシなわけで。物語のすっ飛ばし方が実に痛快。タイトルはマッチしている感はあるが、なにより印象的なのは川辺の散歩だったり、船上からの川のきらめきだったり、壁から吹き出す水だっ>>続きを読む