Moekaさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

Moeka

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荒野の千鳥足(1971年製作の映画)

3.7

土気色、ぬるいビール、アメリカのあの乾いた温度、やってくる湿度、そして血。最悪だが、ビールを流し込まなきゃやっていけない。それが終わるまで飲まないとね。

夜を走る(2021年製作の映画)

4.5

夜を走りぬけろ

「彼は悲しそうにソフトマシーンから手をふる 死んだ指が煙のなか、ジブラルタルをさしている」バロウズのカットアップ三部作の一つの、イギリス版の書籍に書かれてあるラストの文に感じるある種
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On Your Mark(1995年製作の映画)

4.1

大切で、愛しいもの、そして美しいもの、美しい夢は、手元においておけやしないのだ。それを放つ先は海かもしれないし、大空かもしれない。
美は、養えることなどきっとできないのだ。だが出会えたなら、それだけで
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ハッチング―孵化―(2022年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

ガーリーホラーが大好物なので、ピンクのポスターにつられていそいそと鑑賞。思いのほか早くに卵が羽化、でてきたそいつが毛が中途半端に生えてたり最初から妙に人間ぽい骨だったりとキモいのがよかった。だんだん彼>>続きを読む

アネット(2021年製作の映画)

4.0

緑は怪人の色、黄色は永遠の恋人の色。恋の虜囚を映し出す色、呪いの色かもしれない。永遠に続く一方的な恋心の色。
愛には、死が付き纏う。自分でやらやくてはいけない。何度も何度も殺さなければならない。簡単に
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TITANE/チタン(2021年製作の映画)

2.7

このレビューはネタバレを含みます

そうだ、女は例え男の格好をしようと女の身体を持っていたら、その苦しみに引き裂かれるんだ。
なら、個人的に、クローネンバーグのスキャナーズみたいに、偽父にチタン息子預けて死ぬんじゃなくて、生き残って言っ
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ナイトメア・アリー(2021年製作の映画)

3.5

あんまり期待しないで行ったけど、期待通りそこまでは面白くなかったし、でもデルトロ好きだなって改めて思える作品でもあった。笑
パンズラビリンスでも1番の怪物は人間であったが、今回も人間が決して愛すること
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THE BATMAN-ザ・バットマンー(2022年製作の映画)

4.0

ティムバのキモオタ同士の戦いといっても過言ではない、リターンズが大好きなので、ペンギンがコリンファレルだとセクシーすぎるのではないか?怒 と当初は思っておりましたが、すごいよかった!わー!
俺は夜行性
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クラム(1994年製作の映画)

4.3

どっかで戦争が起こっていようが起こっていまいが、自分の地獄を養いきれなくて、すべてが残酷だよ。チクショー。翳りの強い鉛の、イラストの暗部を見るたびに、自分の、他人には見せられない顔はどんなものだろうか>>続きを読む

フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊(2021年製作の映画)

2.5

すいません、めちゃくちゃつまらなかったです。本当に画はおしゃれで可愛くてずっと見ていたいぐらいなのだが、映画で見たいとは思わない。それならマジで映画の通り雑誌とか紙面でじっくり眺めたい。目まぐるしいの>>続きを読む

イギリスから来た男(1999年製作の映画)

4.0

パパと娘は互いに想いあってながらも一生分かり合えない気がする。思ったよりpoor cowのシーンが使われてて笑った、ジョニーどしたん

イマジン(2012年製作の映画)

3.8

最後が秀逸。ものがみえない/見ようとしていないは違う。海の近くのシーンとか下手なホラーよりこっちがヒヤヒヤして心臓に悪かった、

ウィンターズ・ボーン(2010年製作の映画)

3.5

こんなところあるんだ、、、女性たちもタフで獣みたいであった、、、

街をぶっ飛ばせ(1968年製作の映画)

3.7

ジャンヌディエルマンの前哨戦。やけに軽快な歌声が最後も聞こえてくるのが救いか。ぶっ飛ばせ、といった女性がもういないのが寂しい。

ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地、ジャンヌ・ディエルマン/ブリュッセル1080、コルメス3番街のジャンヌ・ディエルマン(1975年製作の映画)

4.6

夢の貴婦人、天女のような絶世の美女、フェミニズムの戦士だったセイリグが主婦の女性の日時という牢獄、彼女たちの憂鬱と孤独を提示する作品に出る。時間は長く恐ろしい。その恐怖の時間が彼女と共に日常を生きる/>>続きを読む

グッバイ・ファーストラブ(2010年製作の映画)

2.4

ゆらゆら定まらない主人公に全く共感できず、こんな恋愛したくもないし映画で観なくてもいいやと思ってしまったハマらなかった。初恋の相手もそんなどぎつい訳でも無いのに妙に自己評価だけは高そうなフツーの男でな>>続きを読む

ジャズ・ロフト(2015年製作の映画)

3.5

ジャズ興味ないけどユージーン・スミスという天才写真家ヤバおぢさんの内面を垣間見えた気がするのでオッケーです。

夢去りぬ(1955年製作の映画)

3.8

50sアメリカの映画ってこんな感じで華やかで楽しいよね〜と突きつけておいて最後の衝撃。
美しすぎることは異形か?
フリークショーの物語といっていいかも。女優とか踊り子とかって本当にそういう扱いされてた
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10番街の殺人(1971年製作の映画)

3.9

フライシャーの中ではこれが1番好き。あの、どうだジメジメだろう、、、?辛気臭いだろう、、、?と言わんばかりのヤバアパート!しかも実際の事件現場とかこえーよ!丸顔で禿げてて小太りでハァ、ハァ、ってゆう息>>続きを読む

友だちの恋人(1987年製作の映画)

3.7

一番最初に出てくる格言「友達の友達は友達」がテキトーすぎてじわる
最後はアンジャッシュのコント。笑 衣装でほぼネタバレになってるのも面白い!!可愛い!

飛行士の妻(1980年製作の映画)

4.3

一度でも自分に好意寄せてくれる年下の男の子に甘えるだけ甘えてしまった女子はこの映画観て大反省すると思う。笑 年下の男の子も、叶わないって思いながらお姉さんを追いかけて、途中でまた他の可愛い子が出てきて>>続きを読む

夏物語(1996年製作の映画)

3.8

いるよな!!男前でちょっとなよなよしてて女にあんまり慣れてなさそうだけどなんだかんだモテて面倒くさいシチュエーションにするやつ!!!!!
女の子のキャラ分けも面白くて、自分は友達だよねって言いながら彼
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春のソナタ(1989年製作の映画)

3.8

インテリ会話劇かと思えばロメールが描くシスターフッド映画!年下の女の子がひたすら無邪気で、いきなり出会った優しくて大人の哲学教師の女性に人懐っこく飛び込んでいくところが最高すぎる。年下の子の家庭環境と>>続きを読む

グロリア(1980年製作の映画)

4.0

最高だ!!!
女友達の子供を守り抜くオバサンになりたい!!!!!
グロリア、あんたはすごいよ。タフで、クールで...やさしいよ

英国式庭園殺人事件(1982年製作の映画)

3.2

豪奢な屋敷での12の絵画と快楽そして殺人。白塗りの貴族達を露骨に炙り出す蝋燭、着飾っても下の肉体は老いも若きもよれよれの皺だらけなのではと思わせる生々しい悪趣味具合。松明を掲げ裸で放尿する銅像の役託さ>>続きを読む

プリシラ(1994年製作の映画)

3.8

テレンス・スタンプらが年齢も様々なドラァグ・クイーンを演じ地方公演に出かける様を描いたロードムービー。砂漠に舞い上がるピンクのダッチワイフの凧に華麗に毒々しく咲き誇りたなびく彼女達の艶やかなドレス!憎>>続きを読む

ゼロ地帯(1960年製作の映画)

3.5

生きる為にナチと寝て嫌われ者のカポとなる少女の収容所での生き様と女囚達。エマニュエル・リヴァ演じる賢く誇り高い彼女が崩れ去っていく様や諦めを決意した顔、ガス室へ行く両親を目撃した時の慟哭の顔、顔、顔。>>続きを読む

カウガール・ブルース(1993年製作の映画)

3.2

宇宙創生の力を持つ驚異の親指を持って生まれた美女はクィアで異端者。定住せず大陸を横断しながら辿り着いたのはカウガール達の牧場...ユマ・サーマンのスレンダーな肢体と媚態と不思議なあどけなさ残る眼差しの>>続きを読む

ベロニカ・フォスのあこがれ(1982年製作の映画)

4.1

ナチス時代に輝いた大スターの体は薬と恐怖で満杯だった。雨の日に出会った男と震える病める女の顔、真っ白に露光される彼女の慄く瞳と唇のへ注がれる容赦ない眼差しが容赦なく生殺しの痛みが響く。唯一最後の歌声と>>続きを読む

少年の君(2019年製作の映画)

3.6

心を無にして受験戦争にのぞむ少女と街の不良の偶然の出逢い、学校での壮絶な虐め。肩に頭をもたれかかせてのバイクでの疾走、暗闇の水槽に揺れる金魚が語る刹那的な美しさ。ひりひりと純粋に闘うふたつの魂がたどり>>続きを読む