スズキさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

スズキ

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小さき麦の花(2022年製作の映画)

3.8

テーマとしては、清貧とか夫婦愛になるのかな。

中盤で主人公が幸せを噛み締めるので、後半の展開が予測できて身構えていたけど、それでも辛かった。

一方で、主人公夫婦の女性の方が(障害を抱えてるとはいえ
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エンパイア・オブ・ライト(2022年製作の映画)

4.4

素晴らしかった。
現時点では今年ベスト。

トレイラー見てあまりの地味さに何かあると予感したのは『スリー・ビルボード』以来かな。同じサーチライトだし、作ってるのが同じ人なのかな。すごく説明しづらいとい
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BLUE GIANT(2023年製作の映画)

4.1

前評判が高かったため、ドルビーアトモスで見にいくくらいには期待してたけど、そのハードルを超えてくれる面白さだった。

原作読んでなくても面白さがわかるし、ジャズに全然興味なくても演奏の凄さがわかる。
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もう、歩けない男(2020年製作の映画)

2.7

どれほどトレイラーがつまらなくても、ブレイキングバッド信者としては、あのアーロン・ポール主演ならば見なければならなかった。

だってそこには、『エルカミーノ』で逃げ延びたジェシー・ピンクマンのその後、
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ソナチネ(1993年製作の映画)

-

久しぶりに北野映画観たくなったけど、全然配信サイトに入ってないんだな。図書館でDVDを借りた。

ヤクザが全然ヤクザに見えないのはさておき、めっちゃ面白かった。

ストーリーにほぼ意味はなく、役者もう
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別れる決心(2022年製作の映画)

3.9

変な映画だったな。
映像もストーリーもだいぶクセがある。

かなり時系列をいじるし、いるはずのない人がいたりするので、混乱してしまった。

シーンの繋ぎ目の工夫は面白かった。そこで大喜利してる感ある。
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対峙(2021年製作の映画)

1.9

全然ピンと来なかったな。キリスト教信者とか子供がいればまた別なのかもしれないけど、自分はどちらでもないので。

現時点で、本年ワースト候補。
『ありがとう、トニ・エルドマン 』とか『14歳の栞』ほどの
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ノースマン 導かれし復讐者(2022年製作の映画)

3.4

力作だとは思うけど、いまいちハマりきれなかったな。

儀式的シーンのやりすぎ感、スケールの大きい映画なのにストーリーの内輪的しょぼさ、(敢えてなんだけど)せっかくのアイスランドの風景が魅力的じゃない、
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キラーカブトガニ(2021年製作の映画)

2.9

面白いところはあるんだけど、良くも悪くもという感じ。

サメではなくカブトガニに注目した点とか、カブトガニがDJをはじめる悪ノリとかはいいんだけど、ゲロや猫の死体をそのまま映してたり、障がい者をイジっ
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イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

4.0

この作品がマーティン・マクドナーとの出会いでなくて良かった。

『スリー・ビルボード』の脚本は神がかっていたので、それを期待するとがっかりするかも。

まあなんていうかよくわかんなかったな。
ラストの
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パーフェクト・ドライバー/成功確率100%の女(2020年製作の映画)

2.8

派手なカーアクションから始まって、いいぞと思ったのに、そこからカーアクションはほとんどなくなり、意味のないストーリーが始まってがっかり。

孤独な仕事人と子供の交流っていう『レオン』みたいな話、もう何
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チェチェンへようこそ ーゲイの粛清ー(2020年製作の映画)

-

暴行シーンとか、リストカットがそのまま映るので注意が必要。

自分が好きな芸術の分野で同性愛は珍しいことではないし、たとえば他の生き物を見ても、自然界には同性愛の生き物はたくさんいる。
人間の場合、統
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大怪獣のあとしまつ(2022年製作の映画)

-

やっぱり室内シーンの照明のショボさが本当にしんどいんだよな。これは『デビルマン』と一緒。照明って、そんなにお金がかかるものなのかな。有名キャストを集める前に、照明をちゃんとやればチープに見えないのに。>>続きを読む

東京2020オリンピック SIDE:B(2022年製作の映画)

-

こっちはもっと密室を覗けるのかと期待してたけど、面白いものは何もなし。絶対に素材はあるはずなのに。

何を軸にしたかったのかもよくわからず。中途半端にアスリートの姿も入ってくる。背広組だけに絞れば良か
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東京2020オリンピック SIDE:A(2022年製作の映画)

-

河瀬直美なので2倍速で見た。

事前の評判で、森喜朗とかの権力者の顔がドアップであることを批判的な意図として捉えている評があったけど、他の国の指導者も顔面ドアップだし、そういう印象はなかったな(しかし
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ラストエンペラー(1987年製作の映画)

2.5

とにかくお金がかかっているのだろうな、と感じさせはするけど、映るものはスケールが大きそうなだけで全然美しくないし、なにぶん大したストーリーがないせいで非常に退屈だった。

現在と過去が描かれるんだけど
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ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地、ジャンヌ・ディエルマン/ブリュッセル1080、コルメス3番街のジャンヌ・ディエルマン(1975年製作の映画)

1.0

さすがにいい加減にしろよと思った。なにかやりたいことがあるとして、本当にどうしてもこれだけの時間が必要だったのだろうか。この制作者は、観客の時間を奪うことについて何をどう考えているんだろう。

とにか
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恋のいばら(2023年製作の映画)

2.9

面白くなかったなー。

前半に明らかに不自然な点がいくつかあって、その後の展開がほとんど予測できる。しかもそのどんでん返し的な要素が、物語上、必要ではない場所にある。どんでん返しのために作られた話に見
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非常宣言(2020年製作の映画)

3.7

それなりに面白かったけど、予定調和感が強くもあった。

しかしこんなやり方のテロって実際にはどれくらいやれるもんなんだろう。飛行機に乗るのが確実に怖くなる映画。近日中に搭乗予定がなくてよかった。

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アバター:ウェイ・オブ・ウォーター(2022年製作の映画)

2.9

ノートイレでフィニッシュ。

ストーリーは本当に何もなくて酷いし、結局作り手のメッセージとしては「クジラは賢い、人間は愚か」なんだと思う。それはしっかり伝わった。でも別にそういうメッセージはいらなかっ
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ほの蒼き瞳(2022年製作の映画)

3.0

何かが悪い映画では全くないんだけど、なぜ1800年代を舞台にした映画を今作らないといけなかったのか全くわからなかった。

一応はミステリーなんだろうけど、そういう作品を見慣れてる者からすると、真犯人に
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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

3.8

事前の評判が良すぎて期待しすぎたかも。

ずっとざらついたフィルムの画面が気になってしまって、90年代の邦画を思い出しながら見てたんだけど、そうである理由がよくわからなかった(むしろ鑑賞にあたってはノ
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THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

4.5

超素晴らしかった。

この令和の時代に「男だろ」みたいな差別セリフがあって、そこだけは萎えたけど(ジャンプカルチャー死ね)、それ以外はもう完璧と言いたくなるくらい興奮したし感動した。

桜木花道を中心
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蜘蛛巣城(1957年製作の映画)

4.0

面白かった。

森とか雨の暗い画面の後に怪しく光る老人を出すとか、ふすまの闇から人が出てくるとか、白と黒のグラデーションの美しさを堪能した。リマスターのおかげなのかな。

テーマは疑心暗鬼になる人かな
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グリーン・ナイト(2021年製作の映画)

3.4

何かの寓意を読み取ろうとしてしまうのは、騎士モノだからなんだろうな。

曖昧な指示しか出さない上司に振り回される部下の話なのかなとか思いつつ見てた。

ひとことで要約すると、騎士志望の男が騎士になる話
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マスター 先生が来る!(2021年製作の映画)

2.0

めっちゃつまんなかったな…

なによりも主人公に全く魅力が無いのが辛かった。過去が明かされるのが遅すぎるし、一応主人公なのに人殺しすぎだし、そもそもなんでそんなに強いかの説明がまさかの皆無。そういえば
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千夜、一夜(2022年製作の映画)

3.2

じめじめとしたザ裏日本なテンションが苦手だった。その上でずっと黒沢清みたいな暗い画面。これは好みの問題なんだろうけど、それを興味深くは感じられなかった。率直にいえば退屈。

良い役者を揃えてるんだけど
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ザ・メニュー(2022年製作の映画)

3.9

面白かった!
これはネタバレなしで見たほうが楽しい作品かな。

以下ネタバレありで。

何より、ちゃんと料理が美しく美味しそうなところがいい。そこで手を抜いてないから、後半の唐突な展開が活きる。ガスト
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ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー(2022年製作の映画)

4.2

面白かった!
前作よりも遥かに。

リーダーが愚かな独裁者じゃなくても戦争が起こるのはなぜか?を描いていて、そこが面白かった。前作は個人的な憎しみを抱えた愚かな独裁者による内戦だったけど、本作はそうじ
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

2.9

ずっとどういうつもりなんだろうと思いながら観てた。かなり不可解。

ティザーでイスが喋ってるのを見てこれは悪い意味でヤバいぞと感じたほどには酷くなかったけど。

あの震災を知らせる警告音めちゃくちゃ嫌
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ドント・ウォーリー・ダーリン(2022年製作の映画)

3.0

同監督作の『ブックスマート』は、青春映画を何段階も更新した革命的大傑作だったので、次作である今回はかなり期待が高かったのだけど、かなり期待外れでした。ずっと場内で音を立てて飲食を続けるバカがいたことも>>続きを読む

窓辺にて(2022年製作の映画)

4.2

面白かった。
すごい境地に立ってる映画だな。

最初はゆるいシーンが多くて、なんの時間やねん、がずっと続くのかなと思ってたけど、前半だけだった。
後半は、普通の恋愛映画ならこうなる、をことごとく裏切っ
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ブラックパンサー(2018年製作の映画)

3.3

結局は内戦なのかよとか、結局は殴り合いなのかよ、っていう残念さ。あとメインのリーダーが全員男というのも…。

虐げられた黒人の復権みたいなのを想像してたら途中から違うものになってた。期待したものと違っ
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あなたの顔の前に(2020年製作の映画)

3.2

やっぱりわからないけど、わからないなりに今まで見たホン・サンス作品の中で一番面白かったかも。

最後の酒場のところで過剰にドラマになる。今まであんなに地味にやってたのにそこでドラマになるんかい、という
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イントロダクション(2020年製作の映画)

2.9

やっぱりホン・サンス苦手だな。

私自身が名前を覚えるのが苦手というのもあるんだけど、モノクロでアップも少ないから個体識別ができない、説明セリフが少なく時勢も割と入れ替わるので何が起きているのかしばら
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ディナーラッシュ(2000年製作の映画)

3.3

レストランのバックストーリー物だと思っていたので、後半の展開は(伏線があったにせよ)、多少ノイズに感じた。

しかし満席の大バコレストランで、途中にスーシェフとウエイトレスが抜け出してセックスしてて笑
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