モランさんの映画レビュー・感想・評価

モラン

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DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)

3.8

二トラムからずっと気になっている、とにもかくにもケイレブ・ランドリー・ジョーンズ
彼のまばたき、佇まい、微笑み、煙草を吸い煙を吐く横顔、どんな瞬間にもただただ満足

犬とケイレブが好きなら楽しめるって
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Here(2023年製作の映画)

4.0

冷蔵庫をからっぽにするためにつくるスープ
親しい人に一旦の別れをつげるために会いに行き、つくったスープを一緒に飲む

小さな山にのぼった日の夕方にこの映画を見たので、雨のふりはじめの静かな音と苔と土の
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ゴースト・トロピック(2019年製作の映画)

3.9

夜に知らない街を歩く
突然ストレンジャーになって
好きな要素ばかりでやはり好きだった

終電をなくすという小さな絶望からのちょっとした冒険
夜に見る光や灯り、温かなのみものは家にいるとわからない狂おし
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14歳の栞(2021年製作の映画)

4.0

あの頃わたしは14歳だった
いま映画館にいる人もかつては14歳だった
あたりまえの事にまた違う思いになって振り返ったら
後ろの席の人は膝を抱えて泣きじゃくりまだ席をたてそうになかった

それぞれが個人
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テルマ&ルイーズ 4K(1991年製作の映画)

4.1

こどもの時に見てわからないものを抱えながら、わからないなりに印象に残っていた映画

「こんなに目覚めてるのははじめて」
テルマのすっきりした顔
大人になってこの性で見る世界の、まだ変わらない重苦しさや
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.1

カセットテープから流れる声
「孤独な星が誰かのみちしるべになる」
その声はもういない人からのあたたかな光

人は死んでも星にはならないけど言葉や声で導いてくれる
遠い人を思い、いま近くにいる人を大事に
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瞳をとじて(2023年製作の映画)

4.0

記憶とアイデンティティの映画
記憶をなくしたら「私」は一体誰なのか
その人の記憶から消えたら「私」は一体誰なのか

肉体は老いに向かっていくのに振り返ると何もないって個人的には恐怖を感じるけど、
しが
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.9

「見えない」ダニエルが耳を澄まして目を凝らし、最後に「選んだ」答え
彼女にそっと寄り添うスヌープ
「解剖学」のタイトル通り分析はそれぞれ答えは提示しない

爆音の「PIMP」好きなバージョンなのにあの
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ミツバチのささやき(1973年製作の映画)

4.1

アナの瞳・・・!
彼女の見つめる世界

ミツバチの巣のような窓
世界から自分を守っているようで、どこにも逃げ場所はないようで

アナの父と母、アナ
それぞれの哀しさが静かに滲み出て
はっとするシーンが
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コット、はじまりの夏(2022年製作の映画)

4.0

何より、コットを演じたキャサリン・クリンチの声の表情が素晴らしくてずっと耳を澄ましていた

コットの目線にあわせて見つめるアイリン
「沈黙はわるいことじゃない」と語いかけるショーン
コットはこれからど
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一月の声に歓びを刻め(2024年製作の映画)

3.4

第二章の「罪」と第一章、第三章の「罪」の重さと種類は違うんじゃないかともやもやして、映画全部には入り込めなかった
けれど、
第三章のれいこの独白があまりにも実体を伴っていて、
彼女の語る白いぶよぶよし
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.2

鑑賞後追記

エマ・ストーンの魅力と才能全開で最高だった
マックスがゴッドウィンに最初に言うように、
無知で無垢、まっさらな、しかし身体は成熟している女性を「自分好みに育てる」みたいな血色悪い気持ち悪
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僕らの世界が交わるまで(2022年製作の映画)

3.6

人からしたらえっここで終わり?みたいな余計な会話のないさらっとした終わり方は好き
日本語タイトル通りまさに「交わるまで」だった
ジギーの痛さはまあ若いしな、で流せたけど母親のエヴリンのかかり方はちょっ
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カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

4.0

周りの声を聞くって合唱のことだけじゃない
永遠の青春はないからこその
輝き
原作ファンですが綾野剛の狂児いいー!

紅の魅力に震えました

ミツバチと私(2023年製作の映画)

3.7

主人公のルシアだけじゃなく、母、祖母、叔母、世代やその人の信条(信仰)に基づいたジェンダー感やルシアとの向き合い方
子を持った母が母としての人生だけじゃなく自分の人生をどう生きるか、生きたいかを描いて
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⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

3.8

水木が、沙代に言った「ゲゲ郎といるようになって見えないものが見えるようになった」って、
マジョリティがマジョリティのまま、マイノリティの目を持てるようになったってことか。。

2024年一本目🎞

ファースト・カウ(2019年製作の映画)

3.8

ミルク入りのドーナツはほくほくでおいしい
乳製品を食べなくなって長いので、
富裕層ではまったくないけど、たぶん食べたらわかるとおもう
ひとり、ゆったり運ばれてくる牛
ミルクを絞られている時
悲哀と慈悲
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

3.9

朝4時に起きて真冬なら真っ暗な坂道をのぼって通ってオープン前の東京タワーの掃除をしていた時期がある
「ヒラヤマ」がスカイツリーを見上げて自分のベストなタイミングでカセットテープをスタートさせる気持ち
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枯れ葉(2023年製作の映画)

4.1

ラジオから聞こえるウクライナ情勢
ファンタジーのようで、今を生きている人の、生きていく様を描いている
急にあらわれる毛並みの柔らかな犬と、
「ブタは賢い」と男の愚痴を言い合うふたりの飲むドリンクに刺し
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シチリア・サマー(2022年製作の映画)

3.9

自分の大切な愛を大事な家族には決してわかってもらえない哀しさ

バイクで走る道の陽光が
彼らの髪を梳く風が
見つめあう瞳が
美しく

でも「死を持って二人は永遠に共に」みたいな綺麗で遠いお伽話みたいに
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女優は泣かない(2023年製作の映画)

3.7

ふたりの秘密のパフェとファミレスと切り抜きの繋がり方いやらしくなくていい
墓のシーン、さるたく、愛嬌だなあ

まあそうやろなと予感しつつも、
題材と方言と出てくる人物に色々思い重なる部分があり泣きまし
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トルテュ島の遭難者たち 4Kレストア(1976年製作の映画)

4.1

無茶苦茶でおもしろかった〜!

はじまりの方のキャラクターとぜんぜん違うジャン
オチがとか、つじつまがとか、ネタバレとかそんなものふっとばしてて最高

音楽のかっこよさと画面だけでも酔いそうな海の荒れ
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軽蔑 60周年4Kレストア版(1963年製作の映画)

3.7

マンションで諍いをする夫婦(男も女もどっちも好きになれない)真っ白なバスタオル
ブリジット・バルドーの碧のヘアターバン
最後のドライブの「アメリカ男」の真っ赤なセーター
海と残像

ゴーストワールド(2001年製作の映画)

3.8

2人にまた会えた!😍
年をとってこんなにスティーブ・ブシェミが好きになるなんて

正欲(2023年製作の映画)

3.6

心の在り方と希望がどこかにあるかないかでこんなに人って顔が変わる
それを体現してくる俳優の力に触れられたので映画も見てよかった

高校時代の水のシーンはちょっと綺麗に描きすぎているかな。。
あと普通に
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マーベルズ(2023年製作の映画)

3.7

ちょっとコンパクトすぎる気もするけどカマラの魅力爆発だった
カマラめっちゃ可愛い
「2次創作はかどるでしょ」って😂

あとグース・・・!

ガッジョ・ディーロ(1997年製作の映画)

3.9

サビーナの歌声にロマの音楽に意味がわからない瞬間も震える
大好きなアコーディオンの音色
彼ら彼女らの悲哀を知らずに憧れを身勝手にかさねるのはステファンだけじゃない
踊れない踊りをおどりたいとおもってし
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燃えあがる女性記者たち(2021年製作の映画)

4.0

彼女たちのようにここまで闘えるか。。
法律も頼れないメディアも頼れない、無茶苦茶だ、、と滅入るけど、
こちらの口をとじたらどんどん口をふさいでくる声ばかりが大きくなるのはこの国も同じ
ひどい国だなーと
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キャロル・キング ホーム・アゲイン ライブ・イン・セントラルパーク(2023年製作の映画)

4.2

キャロル・キングの歌を生で聴いた記憶はわたしにとっての宝物
彼女の歌声と打楽器みたいにひとつの身体みたいにしなやかで強く繊細なピアノ
そして歌詞がとても好きだ!

ザ・キラー(2023年製作の映画)

3.6

途中から旅映画として観ました
ティルダ・スウィントンと差し向かいのシーンいい〜

遠いところ(2022年製作の映画)

3.9

遠いところから遠いところを思う
私はアオイではないし、
彼女達がいる沖縄、コザで暮らしたことも、
そして知り合いに「アオイ」がいるわけでもない
だから
何がわかる?何ができる?

だけど
私があの街に
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シアター・キャンプ(2023年製作の映画)

3.8

歌いい〜
彼らのその後をほっこり終わりにしていないのがいい!

ダンサー イン Paris(2022年製作の映画)

4.0

エリーズの体がバレエの時とコンテンポラリーの時でまるで違った体に見える
本物のプロに対する感動と畏敬の気持ち

オープニングの映像、ばっちばちの音楽と、
ロイックとサブリナの喧嘩とセックスばっかりして
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