あさのひかりさんの映画レビュー・感想・評価

あさのひかり

あさのひかり

THE MOLE(ザ・モール)(2020年製作の映画)

3.4

色んな意味で問題作。他に見る機会のない、とんでもないものを見たと思うし、これだけ迫力ある映像取れたのは、きっと事実だからなのだろう。ある意味フィクションじゃないかってくらいハラハラする面白さがあるのが>>続きを読む

私ときどきレッサーパンダ(2022年製作の映画)

4.1

アジア系特有の母娘の関係ということで、私にとっては全くもって他人事ではないテーマ。お母さんってさ、あんな風に娘のこと何でも分かってるつもりで自分で決めたいことまで決めて押し付けてくるよね、っていうのは>>続きを読む

猫とピットブル/キットブル(2019年製作の映画)

3.6

「私ときどきレッサーパンダ」の同時上映で鑑賞。
猫もピットブルも可愛くて愛着持てたし、結局優しい話でファンタジーとしてよく出来てたと思う。

無垢なる証人(2019年製作の映画)

3.9

出世のため自らの理想をあきらめた弁護士が、被告の弁護のため、ただひとり事件を目撃した自閉症の少女と交流することから始まるお話。

話の筋はなんとなく感じ取れたけど、それでも最後の結末は、ちょっと「そう
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オクトパスの神秘: 海の賢者は語る(2020年製作の映画)

4.1

自宅のそばの海に住むあるタコに魅せられて、毎日毎日海に潜って撮影し、観察し続けた男性の、そのタコの記録と証言と。

普通の動物ドキュメンタリーもある個体に注目して撮影することはあるけど、ここまで一個体
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ファンタスティック・プラネット(1973年製作の映画)

4.2

この映画知らなかったのだけど、シネフィルWOWOWプラスの2週間限定無料公開ということで、突然youtubeに出てきたので鑑賞。少しあやしげながらも観た方がよい雰囲気バンバン醸してるし。(ちなみに無料>>続きを読む

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.8

ずっと、このPart2を楽しみに生きてきたので、待ちきれずIMAX先行上映見てきた。最高の体験だった。

で、鑑賞直後は「ヤバい、ヤバい」しか言葉が出なかった。画面いっぱいの広大なアラキスの映像と、椅
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ビルド・ア・ガール(2019年製作の映画)

3.8

夢見がちな内向的な少女が、紆余曲折あって成長する話として面白かったし、そちらがメインなんだろうけど、私はなんだか、あの頃のイギリスの音楽シーンってこんな背景あったんだ、っていう方を興味深く見てしまった>>続きを読む

クロース(2019年製作の映画)

4.6

絶対好きだろうな、って予感あったのになんとなく今まで見てなかったの。しかも満を持してクリスマスシーズンに見るつもりだったのに、年明けの試聴になっちゃった。ともあれ、いざ見てみると予想以上に好きな映画だ>>続きを読む

アメリカン・ユートピア(2020年製作の映画)

4.4

年末に配信終了ギリギリで見れた作品。
これは本当に見れて良かった作品。

ミュージカルほどストーリーがはっきりあるわけじゃなくて、ライブよりもテーマに一貫性あってでもライブのような客席との一体感はあっ
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アスペルガーザらス(2016年製作の映画)

3.9

アスペルガーの青年達4人が出会って結成したコメディグループ「アスペルガーザらス」の最終公演までの過程を追ったドキュメンタリー。

それぞれ特性は違えど、アスペルガーとして生きずらさや理解されない苦しみ
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映画 すみっコぐらし ツギハギ工場のふしぎなコ(2023年製作の映画)

4.0

そういえばこれ私としては全部シリーズ映画館で見てる数少ない作品(!)ということで今回も映画館へ。

かわいいのにうすら気持ち悪いくま工場長の存在感にじわじわした。かわいくて優しいすみっコ達が今回体験す
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ロスト・キング 500年越しの運命(2022年製作の映画)

4.1

上手くいかない日々に不満を抱えながらがら過ごすサラリーマンの中年女性のお話。歴史上の人物で、どこか自分と重なる部分もあるリチャード三世の推しになり、専門家ですら出来なかった彼の再評価へつながる活動を行>>続きを読む

物ブツ交換(2018年製作の映画)

3.4

ジョージアの田舎に赴いては衣服や雑貨をジャガイモと交換して回る業者と、そんな商品をジャガイモと交換して手に入れる田舎に住む人々を描いたドキュメンタリー。

物があふれる日本に住む私には、業者の商品の対
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メランコリック(2018年製作の映画)

3.7

いい大学を出たという以外何もない青年が、ひょんなことから裏社会とつながった銭湯でバイトすることになり、その世界のあれこれに足を踏み入れてしまうお話。

普通のエンタメだったらモブなはずの主人公が、あま
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ドリームプラン(2021年製作の映画)

4.2

最近、ずっと映画みる余裕がなかったけど、今回は久しぶりに映画最後まで観れたし、いい作品だったので満足。テニスの世界チャンピオンとなる娘二人を育てた父と家族の物語。

破天荒だけど、そのうち裏には、貧し
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くれなずめ(2021年製作の映画)

3.8

学生の頃の仲間内だけで通じるワチャワチャしたノリ、女子なので下ネタこそなかったけどそれ以外は私と友人達も同じような感じだったから、すごく分かる、懐かしいな、って思って見てた。だから、まさか最後こんな話>>続きを読む

三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実(2020年製作の映画)

4.2

東大900番教室で行われた、東大全共闘と三島由紀夫との討論。水と油かと思いきや、意外と目指しているもの、共に社会を良くしたいという熱い思いは同じなこと。

前提が違うから平行線のまま、みたいな議論もあ
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キミとボクの距離(2016年製作の映画)

3.7

火星で生まれた少年が、恋する少女とまだ見ぬ父に会うため地球にやってくるお話。

サクサク進みすぎかな、とも思うけど、そのせいでこの作品特有のふわーっとした感じになってるのは嫌いじゃない。がっつりSFと
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TATSUMI マンガに革命を起こした男(2010年製作の映画)

4.1

劇画という大人向けマンガのジャンルを生み出した辰巳ヨシヒロさんの生涯を、実際に作品として描かれた5本の短編を折り込みながら描いたアニメ作品。

戦後の混乱期や、家庭環境も複雑な中で少年時代を過ごしたこ
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スウィング・キッズ(2018年製作の映画)

3.8

朝鮮戦争下の捕虜収容所で、タップダンサーだった米兵が、捕虜や現地民にタップダンスを教えるところから始まるお話。

朝鮮戦争下の雰囲気ってこんな感じだったんだ、っていう学びとともに、この当時かのこ地に住
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K.G.F:CHAPTER 2(2022年製作の映画)

4.2

1と2の間の休憩時間が短くて、車でコンビニサンドイッチあわてて食べて続けてみた2。1での物語が貧しい出のロッキーの成り上がりの物語だとしたら、成り上がったロッキーが困難を物ともせず、更に活躍して更に更>>続きを読む

K.G.F:CHAPTER 1(2018年製作の映画)

3.9

3連休だったのでできた1&2の連続鑑賞。結局朝から鑑賞して夕方までかかったけど、体感は決して長くなかった。そして久しぶりのインド映画で、カンナダ映画は多分初めて(カンナダ映画といえば、Vikrant >>続きを読む

羅生門(1950年製作の映画)

4.5

大雨で家にこもろうと思った時に観た映画。これ自体が雨宿り映画とは知らなかったけど、シチュエーションがはまってた。

雨宿りの最中に話題になるとある事件の話。当事者達の証言が食い違う。そして、 その謎が
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月曜日に乾杯!(2002年製作の映画)

3.9

同監督の「素敵な歌と舟は行く」に続いて鑑賞。フランスの田舎に住む、家庭にも仕事にも不満を持つ溶接工の中年男が、病床にふせる父親に会ったことをきっかけにヴェニスに旅する話。

家庭のあるフランスの田舎の
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素敵な歌と舟はゆく(1999年製作の映画)

4.1

パリとその近郊に住む富豪の家を舞台とした群像劇。

何てことない場所でもパリは絵になる。貧しい青年でも羽振りよく振る舞ったり、裕福な青年でも質素ななりでバイトしたりしたらそんな風にしか見えなくて、街は
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スタッツ:人生を好転させるツール(2022年製作の映画)

4.1

セラピストであるフィル・スタッツが考え出した生きやすくするための知恵『ツール』についてのドキュメンタリー。

Part Xって言葉が出て来たけど、私にとってもこのPart Xに当たるものがあるので・・
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プラットフォーム(2019年製作の映画)

3.7

プラットホームにのっかった料理のみを、上の階層の人から順に食べていくという場所で暮らすことになった主人公と、その住民たちのお話。

このシステムがどういう理由でどう維持されてるかは謎だけど、このシチュ
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⻘いカフタンの仕立て屋(2022年製作の映画)

4.3

この監督の前作「モロッコ、彼女たちの朝」が好きだったのと、カフタンがどんなものなのか見てみたかったので鑑賞。今作もまたとても好きな作品。

前作も今作も、登場人物たちがちゃんと人として芯がある魅力的な
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ブレッドウィナー/生きのびるために(2017年製作の映画)

4.0

タリバン政権下のアフガニスタンで、家族の生活のため、男の子の姿で生きることにした少女のお話。

女性は一人で出かけることすらできない不条理。男性家族は足の悪い父のみで、どうやって生活をしていくのか。
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エンディングノート(2011年製作の映画)

3.9

これも配信終了前の駆け込み試聴。営業マンを退職後、がんに冒され、自らの死を向かえる準備を始めたこの映画の監督の父の姿を撮影した作品。

私自身、後で問題が起こらないよう、事前の準備が大事なのはサラリー
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わたしは光をにぎっている(2019年製作の映画)

3.7

久しぶりの配信終了前駆け込み試聴。家族の事情で故郷を離れて東京の銭湯で暮らすことになった若い女性のお話。私としては、これから人生という物語が動いていくタイミングにある若い女性の物語と思いながら。

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デヴィッド・ボウイ ムーンエイジ・デイドリーム(2022年製作の映画)

4.3

これも事前情報があった訳じゃなく、時間的にちょうど良いとたまたま観た映画。結果観て良かったと思う。ライブ映像も含め華やかな編集の画像と、深淵なデヴィッド・ボウイの思索に触れられる、それは濃密でエネルギ>>続きを読む

わたしの幸せな結婚(2023年製作の映画)

3.8

久しぶりの映画館。個人的な話だけど、引っ越しまして。新しい住居の近くで、お店をぶらぶらして見つけた映画館。時間がちょうど良かったから観ただけで、事前情報全くなしで鑑賞。

明治と平安と神話時代の日本が
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薬の神じゃない!(2018年製作の映画)

4.2

禁止されているジェネリックの白血病の薬をインドから密輸する薬屋さんと彼の仲間達、患者さん達のお話。

本当に全然神じゃないよね、って感じる前半から、いや本当に神かも?ってなる後半の振り幅。そのことに意
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サンドラの小さな家(2020年製作の映画)

3.9

夫のDVに耐えきれず彼のもとを逃れ、小さな娘二人とともに、ホテルでやむを得ず暮らすサンドラ。働いても働いても生活は苦しく、行政の支援も十分に受けられないなか、自分や仲間の力を借りて自宅を建てることを思>>続きを読む

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