あさのひかりさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

LION ライオン 25年目のただいま(2015年製作の映画)

4.1

迷子になって家への帰り方が分からなくなってしまった、インドの男の子サルーの長い長いお話。

あの広さと多言語国家であることが余計に帰るのを難しくさせてるような。色んな思いがけない危険が隣り合わせで。小
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聖なる証(2022年製作の映画)

4.2

最初の表現が印象的だったけど、それ以上に「みんなが懸命に生きている(うろ覚え)」みたいな言葉が印象に残ってたし、それを前提にすると色んなことが見えてきた。

あの小さな村の中での不文律や信仰に従って、
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カセットテープ・ダイアリーズ(2019年製作の映画)

4.3

イギリスの小さな街に住むパキスタン系青年が、ブルーススプリングスティーンの音楽に影響を受けて自立の道を切り開いていく物語。

好きなミュージシャンの歌詞に影響されて色んな考え方知る、って若い時あるある
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また会える日まで(2022年製作の映画)

3.4

たまにあるいつ何でDLしたのかすっかり忘れてしまってたの。スペインのホテルグループの御曹司が、ホテル建設のためペルーに滞在することから始まるお話。

話自体は開始20分くらいで7割方予測ついたし、目新
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ミラダ 自由への闘い(2017年製作の映画)

4.0

題名どおり自由を得るための闘いなのだけれど、こんなに過酷な闘いがあったとは。第二次大戦後のチェコスロバキアで、民主化や女性の権利保護のため活動するも、厳しい弾圧を受けたミラダ・ホラーコヴァーの生涯。>>続きを読む

シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム(2011年製作の映画)

4.0

前作を観たのでどんなスタンスで観れば良いか理解した上で鑑賞。

世界観も全体的な話も前作の方が好きだな、って思ってたけど、最後に向かってのワクワクは負けてなくて、結局夢中になって見てしまった。続き作る
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シャーロック・ホームズ(2009年製作の映画)

4.0

年明けなので華やかなエンタメ作品が観たくて鑑賞。

当初ホームズという名前からどうしても、探偵物として手がかり見つけて予想立てたい思いにひこずられたのだけど、ホームズというスーパーヒーロー物、と思い直
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コーヒー&シガレッツ(2003年製作の映画)

3.9

今年最後の映画鑑賞。コーヒーとタバコを囲む場所で展開するどこかかみ合わない会話たち。

特別何かが心に残るということはないけれど。どこかでありそうでもなさそうでもある会話からは、人が生きていく中で生ま
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パンジャブ・ハイ(2016年製作の映画)

4.1

ドラッグがはびこるパンジャブで、ドラッグに翻弄される人々の群像劇。

アーリヤー・バットの出稼ぎの少女のシーンを中心に、ひたすら目を背けたくなるシーンが続くので、見続けるのはかなりしんどかった。辛くも
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日日是好日(2018年製作の映画)

4.3

どこがどう、とは言えないけどすごく良かった。気持ちが凛とするような清々しい感覚があった。茶道を習い続ける女性のお稽古と時を経て変わっていくその日々と。

お抹茶は習ったって自慢できないほど短時間かじっ
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賢いお金の使い方(2022年製作の映画)

3.5

お金についての悩みを持つ人達に、お金の専門家達がアドバイスをするドキュメンタリー。

アドバイスの内容自体は雑誌なんかで知ってるような知識も多いけど、アドバイスに従っていく中で対象者の状況や生活や心境
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ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(2019年製作の映画)

3.6

真面目な女の子が殻を破って新たな人生を切り開く話として大好きだし、あんまりないタイプの映画だと思う。主役二人だけじゃなくて他のキャラ達もみんな応援したくなる愛おしさにあふれてた。

ただ、前半とラスト
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音楽(2019年製作の映画)

3.9

前半はちょっとのんびり過ぎてしんどかったけど、森田登場辺りからはずっと夢中になったし、こんな表現なかなかない、ってひたすら驚嘆。楽器弾けない音楽好きだけど、この音楽への思いというか感覚は分かる、分かり>>続きを読む

アンジェラのクリスマス: 聖なる夜の願いごと/アンジェラのクリスマス2(2020年製作の映画)

3.7

引き続き2も観賞。1と同様に、アンジェラはじめ子ども達の可愛い誤解から始まる、家族愛がテーマの温かいお話。人形の幼子キリストはじめ、1に引き続いて出てくる人達多数。前回になかった冒険や友情やミュージカ>>続きを読む

ハチミツとクローバー(2006年製作の映画)

3.7

原作はもうずーっと昔に読んだ。堺さん出てたから前からずっと観たかったけど、とっくに学生じゃなくなった私には今さら感もある。そんなだから「こんな話だったなあ」とか「こんな話だったっけ?」とか思いながら観>>続きを読む

何者(2016年製作の映画)

3.7

最初のうちはみんなの就職の苦労になんとなく共感しながら、主役なのにどこか存在感消したような拓人くんに違和感を感じたけど、最後の衝撃の展開から、あーそういうことか、と。

とはいえ、私的なはあんまり衝撃
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アンジェラのクリスマス(2017年製作の映画)

3.7

30分の短めのファミリー向けクリスマスアニメ。貧しい中で力をあわせて暮らしてるアンジェラとその家族と、その家族愛の温かいお話。人形の幼子キリストに同情しちゃうアンジェラも、アンジェラの間違いを必死で諌>>続きを読む

ソーシャル・ネットワーク(2010年製作の映画)

4.1

どこまで真実かは分からないけど、フェイスブックってこんな背景の下で生まれたんだ、と思いながら鑑賞。

話の流れが早かったり、唐突に過去と現在を行ったりきたりでついていくのに必死な部分もあったからがっつ
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リアム・ギャラガー ネブワース22(2022年製作の映画)

3.8

いちばん近くも近場じゃないしそこは1日しか上映ないし、元々行くつもりなかったのに結局行っちゃった・・。

「まあ私も社会の中の脇役だし・・」とか、サポートメンバーの言葉がざくっと個人的に刺さってから当
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ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)

4.5

これ、本屋さんで読みたい!って思った(時間かかりそうでまだ読んでないけど、でもやっぱり読みたい)本の映画だ、ということで鑑賞。

ミステリーとしては結末が分かるまでずっとヤキモキしたけど、それ以上に、
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ドロステのはてで僕ら(2019年製作の映画)

4.4

そもそもドロステって何?とか思いながら観始めたので、ちゃんとドロステについて解説あってほっとした。ああいう絵、子どもの頃から好きなのだ。

低予算で日常的で受け入れやすい人間ドラマだし、その印象が強い
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WOOD JOB!(ウッジョブ)神去なあなあ日常(2014年製作の映画)

4.2

大学受験に失敗し、次の進路としてなんとなく林業の研修生になった青年と、彼が体験した林業についての映画。

やる気があるわけでも真面目な訳でもない彼がゆるっとしかし着実に、林業の担い手として成長する姿は
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バッド・ジーニアス 危険な天才たち(2017年製作の映画)

4.3

高校生達がカンニングをする話、ってそれだけだけど。最初は些細なことだったのに、どんどん話が大きくなるとともに、どんどんハラハラ具合も大きくなってエンタメとしてとても面白かった。社会背景としての経済格差>>続きを読む

トムとジェリー(2021年製作の映画)

3.5

トムとジェリーは大好きなので見たかったの。実写になっても、やっぱりこの二人のドタバタ見るのはとても好きだし、実写ゆえのリアルな感じも好き。トム特製ピタゴラスイッチとかニューヨーク観光とかカーチェイスと>>続きを読む

超高速!参勤交代(2014年製作の映画)

3.9

佐々木蔵之介さん目当てだけど、それ関係なく普通に楽しめた。佐々木蔵之介さんみたいなこんな殿様だったらそりゃあ素敵だ、私も側室になりたい!

財政かつかつの小藩が、幕府から短期間での参勤交代を命じられ、
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不安と共に生きる(2017年製作の映画)

4.3

慢性疲労症候群(筋痛性脳脊髄炎)になり療養中の女性が、この病気への理解を深めるため撮影した映画。自分と家族、同じ病気に苦しむ患者とその家族の生活、専門家の意見なども合わせて撮影している。

まず、名前
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最期の祈り(2016年製作の映画)

3.7

終末医療についての短編ドキュメンタリー。人工呼吸器につながれなければ生きられない状態となった時、果たして延命治療をすべきか。医師がすべきことや家族や本人の意思は。

わずかな望みに希望を託す家族、本人
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15年後のラブソング(2018年製作の映画)

3.8

何年も前に消息不明となったロックミュージシャンの熱烈なファンが恋人の女性が、その恋人のサイトにコメントすると、そのミュージシャン本人から返信があることから始まるお話。

全体としては大人のおとぎ話って
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tick, tick...BOOM!:チック、チック…ブーン!(2021年製作の映画)

4.2

「RENT」と合わせて鑑賞。この映画がちょうど補足みたいになって「RENT」への理解が深めることが出来たと思う。

年を重ねていくことへの焦り、すべきごとがあり過ぎるのに全然思い通りにいかない焦り・・
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ヒューゴの不思議な発明(2011年製作の映画)

4.3

王道な少年少女の冒険物として、前半のワクワクがすごかったから、後半は映画愛の話に終始したのが私的にちょっとだけ残念。けど、この冒険の要になってる、表情豊かなあれが最後まで物語の中での存在感あったからそ>>続きを読む

RENT/レント(2005年製作の映画)

4.1

設定は少し時代を感じるけど、結局ミュージカルの歌で恋人達がいちゃいちゃしてるの見るの好きだな、っていうのを改めて感じた。いちゃいちゃもあるいは好きだから故に反発する気持ちも、どちらも共感できるものだっ>>続きを読む

RRR(2022年製作の映画)

3.8

「バーフバリ」がなければ映画へのスタンス全然違った、ってくらいだから、これも絶対観なきゃ、って思ってたけど、うーん。

普通に面白かったし、音楽や映像面は確実に進化してたし、見せ場もいっぱいでその辺は
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ラスト・ムービースター(2017年製作の映画)

4.1

昔は人気者だったが、今はひとりひっそり暮らすかつてのハリウッドスターが、映画賞の受賞の話を受け、その映画祭に参加するが、それは彼にとっては予想外のものだった・・・。

かつての栄光と歩んできた人生の道
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ロックン・ロール・サーカス(1996年製作の映画)

4.3

サーカスに見たて、実際にサーカスの演者も出てくるザ・ローリング・ストーンズ主催のロックンロールパーティー。最初こそ時代を感じる演出に乗れるか若干不安だったけど、いざ演奏始まっちゃったらずっと拍手したり>>続きを読む

娘は戦場で生まれた(2019年製作の映画)

4.7

シリア内線下で最前線だったアレッポで、その信念のため医師の夫と生まれたばかりの娘と共に暮らす、女性ジャーナリストが目にしたこと、思いをそのまま撮影したドキュメンタリー。

命がけの過酷な中で家族や仲間
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海辺の映画館―キネマの玉手箱(2019年製作の映画)

3.8

戦争への嫌悪感と映画や演劇への敬意や愛とが絡まってパワフルなメッセージや熱い思いをはらんだ、他に類を観ないなんとも不思議な作品。確かに映画じゃないとできない表現。

子どものころから尾道のそばに住んで
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