あさのひかりさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

ロックン・ロール・サーカス(1996年製作の映画)

4.3

サーカスに見たて、実際にサーカスの演者も出てくるザ・ローリング・ストーンズ主催のロックンロールパーティー。最初こそ時代を感じる演出に乗れるか若干不安だったけど、いざ演奏始まっちゃったらずっと拍手したり>>続きを読む

娘は戦場で生まれた(2019年製作の映画)

4.7

シリア内線下で最前線だったアレッポで、その信念のため医師の夫と生まれたばかりの娘と共に暮らす、女性ジャーナリストが目にしたこと、思いをそのまま撮影したドキュメンタリー。

命がけの過酷な中で家族や仲間
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海辺の映画館―キネマの玉手箱(2019年製作の映画)

3.8

戦争への嫌悪感と映画や演劇への敬意や愛とが絡まってパワフルなメッセージや熱い思いをはらんだ、他に類を観ないなんとも不思議な作品。確かに映画じゃないとできない表現。

子どものころから尾道のそばに住んで
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嘘八百 京町ロワイヤル(2019年製作の映画)

3.5

またまた痛い目に合わされた敵に対して中井貴一さんと佐々木蔵之介さんがバディになって攻撃、しかも今回は謎の美女、広末涼子さんも意外な形でこの仲間に。

前回からのキャラは説明しない分、ストーリーとしては
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ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

3.8

米原だけ正確、ってネット情報と、新幹線好きとして気になる新幹線の映画ってことしか分からなかったみうらじゅんさんの映画評とでやっぱり気になる、って感じで鑑賞。個人的には米原っていうか米原より西の新幹線沿>>続きを読む

ロングデイズ・ジャーニー この夜の涯てへ(2018年製作の映画)

3.6

「凱里ブルース」に引き続き鑑賞。こっちの方が私には入り込みやすいキャッチーさがあったし、相変わらず難しいものの、前作より分かりやすく感じた。失われてしまった愛、そういえば前作もそんな感じか・・誰が映画>>続きを読む

嘘八百(2017年製作の映画)

3.5

どちらもパッとしない中年の古美術商と陶芸家がバディとなって、共に昔痛い目に合わされたことのある敵に一泡吹かせるため、とある計画を仕掛けるコメディ。

中井貴一さんも佐々木蔵之介さんも好きなのでずっと気
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凱里ブルース(2015年製作の映画)

3.5

凱里という中国の町に暮らし診療所で働く男の今と過去と。

画面も音楽もすごく美しくて好みだったし、凱里や旅先の風景はすごい惹かれた反面、いまいち話には私は難しくて乗り切れなかった。文学とか好きそうなあ
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トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

3.9

連続で観ると余計に最初のシーンで気分あがる!続編としてはすごく良く出来てるというか完璧。前作のエピソードをエモーショナルに引き継いでより感動的にしながら、アクションとしてもより見応えあって、マーベリッ>>続きを読む

トップガン(1986年製作の映画)

3.9

マーベリックを観るには、今作を予習したほうがいい?とか思ってるうちに上映終わったかな、と思ってた所へ、連続上映が始まったので、これはと映画館で鑑賞。飛行機の迫力すごくて、やっぱり映画館で観て良かった。>>続きを読む

MEMORIES(1995年製作の映画)

3.9

アニメによるオムニバス3作品。この作品の題が「MEMORIES」なのゾクゾクする。人の心に実はきざまれている未来の記憶なの!?どの話もそんな風な雰囲気ある。

救出を求める信号を出す古びた宇宙船に、作
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サンダーフォース ~正義のスーパーヒロインズ~(2021年製作の映画)

3.5

何の取り柄もないぽっちゃりなおばさんがうっかりスーパーヒーローになるお話。何も考えなくていい気軽に楽しい作品が観たくて鑑賞。突っ込みどころいっぱいあるし、分かりやすいベタな友情物だったりなのも含め、ち>>続きを読む

ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地、ジャンヌ・ディエルマン/ブリュッセル1080、コルメス3番街のジャンヌ・ディエルマン(1975年製作の映画)

4.8

思春期の息子と暮らすシングルマザーのとある日々を切り取ったドラマ。

鍋焦がしちゃっておかず一品晩ごはんに間に合わなかった、とか、身内がいらない世話としか思えない便りよこしてくる、とか、お皿洗い終わっ
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カンフーハッスル(2004年製作の映画)

4.2

あー楽しかったー!おかげで疲れてた頭空っぽにできた。

コミカルな部分も笑ったけど(昔のギャグマンガみたいな走り方実写で再現してるのツボだった)、カンフーをしっかりエンタメとして見せたい!っていう心意
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ジョン・F・ドノヴァンの死と生(2018年製作の映画)

4.3

新進スターのジョン・F・ドノヴァンと、子役の少年ルパートがひそかに文通してたことから起こったことを、成長したルパートが回想する。

ジョン・F・ドノヴァンの孤独に胸が締め付けられる。彼を愛する人が決し
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舟を編む(2013年製作の映画)

4.1

「大渡海」という一つの辞書作りに長年情熱を傾ける人達の物語。

辞書作り大変そうだけどなんかやってみたい、って思う割と馬締くんよりの人間。ちょっと風変わりな彼の成長の物語でもあって。だから彼見てるとな
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スムスタ -地球を守る7つの知恵-(2018年製作の映画)

3.8

インドネシアのそれぞれ異なる地域で、異なる生活様式・文化・宗教を持つ人達による、地球温暖化などの環境保護への取組とそれを支える思想・哲学について。

自分達の生活を守るため、あるいは、元々環境問題に関
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ブラインドスポッティング(2018年製作の映画)

4.1

オークランドで仮釈放中の黒人コリンと、彼の親友である白人との関係を軸に、生活の中に隠れた黒人への偏見や差別を描く。

この二人のキャラや空気感が親しみやすく良くて、全く身構えずに観れるし、それ故かえっ
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リコリス・ピザ(2021年製作の映画)

3.6

なんとなく感じたのは、映画ってこんなもので、こういうのでいいんだ、みたいなこと。何も考えず楽しめたし、だって二人が最後に出会う場所・・・。

とはいえ、私には観に来て良かった、というには物足りなかった
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わたしは最悪。(2021年製作の映画)

4.5

才能はありながらも、30才になっても人生の軸が定まらず、子どもを持つことにも躊躇してしまうようなユリヤの人生のお話。

私ユリヤみたいに魅力的ではないし、むしろダメな所がよく似てて、これも私のための映
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空のハシゴ: ツァイ・グオチャンの夜空のアート(2016年製作の映画)

3.6

火薬を使った中国出身の現代アートの作家が、火薬で空に大きなはしごを掛けるプロジェクトを追うドキュメンタリー。

美術館での展示は興味深いし見応えありそうだし、観てみたい気がする。火薬を使ったインスタレ
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ザ・ピーナッツバター・ファルコン(2019年製作の映画)

3.8

老人施設を逃げ出したダウン症の青年と、他人の獲物を盗んで村を追われた漁師の二人のロードムービー。

画面も音楽もとっても好みだし、なんだか観てて気分いい、すごく好きな雰囲気、と思ったら大好きな「ハック
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ナイスガイズ!(2016年製作の映画)

4.0

ただただ楽しかった!特に淡々とダメっぷりを発揮するライアン・ゴズリングが良かった。かわいい彼の娘の方がしっかり者なのも良いし、ラッセル・クロウの存在がバディとしての安心感与えてくれるのも良い。色々笑っ>>続きを読む

あのこは貴族(2021年製作の映画)

4.3

これもジェンダー映画祭@シネマモードより。都内で生まれ育った深窓の令嬢華子と、地方から上京してきた美紀が出会ったことで始まるお話。

この日本って、色んなコミュニティが重層になってできてて、みんなそれ
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プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

3.8

ジェンダー映画祭@シネマモードより。
「前途有望な若い女性」だったはずなのに、その未来を奪われたキャシーのお話。

物語としてはこうなるしかなかった、って思う反面、キャシーについては、ニーナのママと同
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オー・ルーシー!(2017年製作の映画)

3.8

何年も前に雑誌読んで観たいと思ってたけど、何でそう思ったのかは全く覚えてない。何の希望もなく生きている会社勤めの独身中年女性が、ひょんなことから英会話教室のアメリカ人講師と出会ったことで起こるお話。>>続きを読む

ベナジルに捧げる3つの歌(2021年製作の映画)

3.8

アフガニスタンの難民キャンプで生きる青年の生活の1コマを描く短編ドキュメンタリー。

教育を受けられなかったこと、家族を支えながら貧しい生活をしていること。そんなこともあってか、彼には生き方を選ぶこと
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茄子 スーツケースの渡り鳥(2009年製作の映画)

3.6

引き続き続編。自転車レースのためチームメイトと日本に向かうペペ。他の選手達へもスポットが当てられ、自転車レーサーとして生きることの過酷さが描かれる。

前回は複雑な背景を持つペペを大泉さんうまく演じた
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茄子 アンダルシアの夏(2003年製作の映画)

3.8

アンダルシア出身の自転車レーサーのペペが、地元で開催されるレースに参加するお話。

地元への愛着と相反する思いと・・っていうかそりゃそうだね、 お兄ちゃん達さあ・・って思ったよ、何もなかったみたいに応
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タクシー運転⼿ 〜約束は海を越えて〜(2017年製作の映画)

4.4

前半、貧しくも泥臭くたくましく生きる主人公のタクシー運転手が明るく魅力的に描かれてるからこそ、後半で描かれるこの光州事件の深刻さ、残忍さがより対照的に浮き彫りになる。また彼の目から見ることで、この事件>>続きを読む

ゴヤの名画と優しい泥棒(2020年製作の映画)

3.8

裁判所や夫婦間での、ああいえばこういう会話の応酬の見事さ(とネタにされるBBC)は、さすがモンティ・パイソンの国だ、って思ってしまった。けど、モンティ・パイソンと大きく違うところは、ベースが弱者への優>>続きを読む

幸福路のチー(2017年製作の映画)

4.5

台湾の政治的なこと、歴史的なことはピンと来なくて、後で調べなきゃなんだけど。主人公と世代近かったり、元夢見る少女が夢破れる話だったり、それでもなお幸せになりたいと思っていたり、良くも悪くもアジア人らし>>続きを読む

アポロ13(1995年製作の映画)

4.3

午前十時の映画祭で。ずっと観たかったんだけど映画館で観れて良かったな。

結末分かってるのにやっぱりハラハラドキドキして祈るような気持ちだったし、最後涙出た。色んな人が色んな思いを抱えて、色んな矜持を
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ダンガル きっと、つよくなる(2016年製作の映画)

4.2

娘を世界で活躍するレスリング選手にしたい父親と、その娘達の物語。インド映画好きとしては観とかなきゃ、なところへ、大好きなプラバースさんが「I love Dangal」って言ってる動画も見たことあるので>>続きを読む

死ぬまでにしたい10のこと(2003年製作の映画)

4.1

ポスターはすごく記憶にあるのに、そういえば観てなかった作品。

アンの希望がそんな簡単にいくかな?って思えて、全体としてはおとぎ話、って感じは否めなかったけど、アンの境遇もビターで甘過ぎない作品になっ
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レイトナイト 私の素敵なボス(2019年製作の映画)

3.6

第一線で司会者として活躍してきたキャサリンと、彼女のお抱えライターとして就職することになったモリーのお話。

もちろんキャサリンのような立派なキャリアじゃないけど、長年働いてきて、気がついたらマンネリ
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