津次郎さんの映画レビュー・感想・評価

津次郎

津次郎

映画(307)
ドラマ(8)

わたしたち(2016年製作の映画)

4.0

少女がいじめを被る過程が克明につづられていて、つらかった。
みごとな描写だった。

大人になって、個人主義をまとってみると、なんでもなくなるが、幼いころは、人のそっけなさに、圧倒されることがあった。
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弥生、三月-君を愛した30年-(2020年製作の映画)

3.0

恋愛ドラマには中高生くらいの思いが、大人まで引きずって描かれるものが多くある、と思う。とりわけ日本にはその展開をもっている話が多い。

なぜ、そうなんだろう。

個人的な見解だが、ノスタルジーが所以し
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君の膵臓をたべたい(2017年製作の映画)

3.0

さくらははるきが、ひとりで生きていることを、称賛している。

さくらは、周りに友達や家族がいて、わいわいやらなければ生きられない。
だから、はるきのような生き方がすごい。と見ている。

が、現実的には
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もう終わりにしよう。(2020年製作の映画)

4.0

Charlie Kaufmanはひとりでジャンルだと思う。脚本のエターナルサンシャインやアダプテーション、監督の脳内ニューヨークやアノマリサが、なんであるのか、わからない。

ファミリー/ドラマ/スリ
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サニー 永遠の仲間たち(2011年製作の映画)

4.5

知らなかったがカンヒョンチョルはスウィングキッズの監督でもある。
寡作だが完全主義で、興行も批評も手堅い。

2011年の本作は大ヒットし各国でリメイクされた。
wikiによれば香港、ベトナム、日本、
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ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

5.0

洋楽一辺倒だったが、個人的嗜好からして、縁遠いバンドだった。天才をわかっていなかった。そもそもFreddie Mercuryが出っ歯だったなんて知らなかった。
おなじLucy BoyntonならばSi
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アイネクライネナハトムジーク(2019年製作の映画)

1.0

死後、紹介された三浦さんのツイッター発言で、
『明るみになる事が清いのか、明るみにならない事が清いのか…どの業界、職種でも、叩くだけ叩き、本人達の気力を奪っていく。皆んなが間違いを犯さない訳じゃないと
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フューチャーワールド(2018年製作の映画)

1.5

監督としてのジェームズフランコがやや不可解なのはディザスターアーチストのようなペーソスをもっている一方でFuture Worldも撮っていることである。

かれの監督業はディザスター以外はさえないが、
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ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜(2011年製作の映画)

4.5

ミシシッピーのつづりにはiが四つある。アランパーカーの映画でi=eyeが四つあるのに見えない──と南部を皮肉ったセリフがあった。のをおぼえている。

アメリカの黒人差別のことを、わたしはよく解っていな
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コンテイジョン(2011年製作の映画)

3.5

よく知らないがコウモリはウィルスにたいする抗体をもっている。
しくみは解明されていないが多数のそれを保有しながら生きられるのだそうだ。

英語圏のツイッターやreddit等でバイラルとなった路肩看板が
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未成年(2019年製作の映画)

3.0

しばしば見る俳優だがナホンジン監督のチェイサーの印象が濃い。

俳優が監督に回る──きょうびこの現象には期待がある。
とりわけハリウッドのスターはいい映画をつくる。クリントイーストウッド、ポールニュー
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遺体 明日への十日間(2012年製作の映画)

3.0

震災後にもっとも早くリリースされたメジャーな映画がこれだった──と思う。
亡骸を丁寧にあつかうことを励行しているひとの話だった。なんとなく要領を得なかった。被災者ではないゆえ、無責任な発言になってしま
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シライサン(2020年製作の映画)

1.0

『最も好きな映画監督はアンドレイ・タルコフスキー。』(監督のwikiより)だそうだ。

このひとの小説業のことは知らない。
プロパー外のにんげんが監督業をやる。
この国じゃよくあることなんだが、板前が
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運び屋(2018年製作の映画)

5.0

今、世のなかではおっさんの蛮行が目立っている。ニュースの社会面をみると、わいせつや暴行や窃盗や自動車事故やトラブルなどは、たいていおっさんや老人の専門分野になっているし、日常、たとえば商業施設にいて、>>続きを読む

ザ・ウーマン 飼育された女(2011年製作の映画)

3.5

変で記憶に残っている。
父親は俗物で変態、狩猟が趣味。
母親はDVな夫に隷属している。
長男はオタク。長女次女はまとも。

奇譚にもあるが、昔、人間の子供が野生で獣のように育ったという実話が幾つかあっ
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Bの戦場(2018年製作の映画)

1.5

ブスが笑いの対象になる話は世界ひろしといえども日本だけではあるまいか。アグリーベティだって眼鏡でブリッジの子が活躍するドラマってだけのことで顔にことさら焦点はない。
民間には美醜がある。しかし公的な映
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長沙里9.15(2019年製作の映画)

2.5

じぶんの国を良く描く。
だいじなことだと思う。
信条が据わっていない若者が、日本軍が悪さをしている戦争映画ばかり見ていると、自己批判的になる──ものだ。
たんじゅんだけれど、人が強固な主義主張にいたる
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マネー・ショート 華麗なる大逆転(2016年製作の映画)

4.5

リーマンショックのことは知らない。

が、わたしは世界経済の趨勢について、誠実なひとたちが誠実に運用している──と思ったことはない。
不誠実なひとたちが不誠実にやっているのだろうと思っている。新自由主
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スペシャルアクターズ(2019年製作の映画)

3.5

複層にすることに、枷のようなものを感じる。

カメ止めは、観衆に見えていること、映画内で役者がやっていること、かれらが実は映画中映画をやっていること──三叉の複層構造があった。

だからおそらく、監督
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屍人荘の殺人(2019年製作の映画)

2.5

映画としては、設定に追い込む=紫湛荘にあつまる、までがおもしろい。
原作は知らないが、推理小説なら、たぶん箱にはいってからが、正念場になる、のだろう。

ところが、映画はもっとも魅力を感じるキャラクタ
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さよならくちびる(2019年製作の映画)

1.5

個人的に思っている日本映画の一定義なんですが、
日本映画はモラトリアムなにんげんを描いている。
日本映画はモラトリアムな作家によってつくられている。
日本映画はモラトリアムな人々に好まれる。

この定
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はちどり(2018年製作の映画)

4.5

1994年の韓国。少女の成長の話ですがその年の聖水大橋の崩壊が映画の到達点になっています。封建的な家族の一員として14歳のウニは抑圧のなかに生きています。家族は米餅を製造販売して暮らしています。裕福と>>続きを読む

クリミナル・タウン(2017年製作の映画)

3.0

映画レビューで「う~ん」という表現が、よく使われています。
この意味は「今、俺様が講評してやるからな、そこに待っておれ」ということです。

「う~ん」とは考え中をあらわす保留の言葉です。
ですが、口語
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Mr.ビーン カンヌで大迷惑?!(2007年製作の映画)

4.5

楽しい映画だった。ロンドンは霧の都、雨ばかり降っている。冒頭、その鬱蒼が描かれる。そこから海と陽光の南仏へ旅するビーン。
しっかり起承転結する。

とりわけラストシークエンスの開放感。
映画館の開いた
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ミスエデュケーション(2017年製作の映画)

4.5

キリスト教といっても、いろいろ分派がある。
この映画の派閥はたぶんバプテストで、同性愛が、いかんことになっている。

知ってのとおり、社会は、性差別にたいして、ヒステリックな反応をおこす。

身近にい
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ミス・ワイフ(2015年製作の映画)

4.0

オムジョンファは長いキャリアの女優で、ヒット曲をもつ歌手でもあったことから、本国では世代それぞれのオムジョンファ体験があるようだ。日本でいえば松田聖子みたいな感じだろうか。90年代、韓国映画を見はじめ>>続きを読む

キャッツ(2019年製作の映画)

1.0

うろおぼえだが、90年代キャッツが街にあふれた。誰もが見たことがある、あの目の看板が──あふれた。のである。

それは、とんでもなくおおがかりなマーケティングだった。
舞台なんぞ、見たこともない人が、
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悪人(2010年製作の映画)

5.0

むかしスカウスを知ったとき、これはルー入れるまえのカレーだなとおもいながら、よくつくって食べた。その認識が正しいか間違っているか、どっちでもいいが、料理は、なにかをつくろうとしている行程から、いろいろ>>続きを読む

ザ・ブック・オブ・ヘンリー(2017年製作の映画)

2.8

このレビューはネタバレを含みます

ヘンリーは所謂ギフテッド。頭脳明晰、株式売買で不労所得があります。頭がいいだけでなく、博愛精神の先覚者でもあります。学校のMy Legacyの発表「生きている間にベストを尽くして幸運を人々と分かち合い>>続きを読む

ラストレター(2020年製作の映画)

4.0

岩井俊二は主要作を見ていますがとくに思い入れはありません。が、岩井俊二にかかってくる形容詞がわからないわけではありません。

姉の同窓会に勘違いされたまま出席する──があります。
この設定が、まったく
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ゴーストマスター(2018年製作の映画)

1.0

コピーが、究極の映画愛、全シーン全カット命がけ──となっている。
三大映画祭を制覇したとのことで、トレイラーも、ものすごくつまんなそうだった。
これは、だめな日本映画のフラグを満たしている。

すなわ
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ロッジ 白い惨劇(2019年製作の映画)

3.5

モダニズム建築。カメラは構図と長回しを持っていて、そこにドラマがかさなる。スタイリッシュ。

カット毎に、写真のように決まるうつくしい内装と外装。そのカタログのような絵に、ベルイマンのような心象風景が
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彼女はハイスクール・ボーイ(1985年製作の映画)

3.6

バックトゥザフューチャーがモンスターヒットした年である。
この映画が記憶に残っている理由は後述するが、映画は女子が男子に化ける学園コメディである。
Just One of the Guys=おとこのひ
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至福のとき(2002年製作の映画)

5.0

うつくしい盲目の少女。お金もなく身よりもない。

しょうじきなところ、そこにドラマを想像するなら、かのじょが身も心も男に略取される悲劇である。日本映画がもっとも好きなやつだ。

そんな想像をすることが
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帰ってきたムッソリーニ(2018年製作の映画)

3.0

毎度ながら韓国や中国との関係が悪くなっている。
それとは真逆に、個人的に、とりわけ韓国の映画を誉めることが多くなっている。
後ろ髪を引っ張られている感じがある。何となく。

そんなとき、ばくぜんと、言
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欲望という名の電車(1951年製作の映画)

5.0

人気タレントのドラマでのキレた演技が話題になっている。
狂気すぎるとか天才とか完全に壊れたなどの絶賛があがっていた。
去年奪い愛というドラマでも別の女優の怪演が持ち上げられていた。
Abemaは「狂気
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