チブ夫さんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

チブ夫

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ロッキー5/最後のドラマ(1990年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

嘘だろ、と思ってしまうほど盛り上がりに欠ける第5作目。
ロッキーシリーズの特徴として、各作品のラストから時系列を途切らすことなく次作に続けるという技法があり、これまでの4作はそれが上手いことハマってい
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ロッキー4/炎の友情(1985年製作の映画)

3.7

「なぜ闘うのか」という疑問への答えが最も強く示されているのが本作だと感じる。アポロが言葉では伝えなかったその答えは何だったのか、いかにもそれはロッキーへと確かに継承され、拳に宿る。

政治的メッセージ
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ロッキー3(1982年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

シリーズの中でも今作のラストが群を抜いて好きで、それはきっとアポロという男の存在をいつまでも胸に刻み込んでいたいという気持ちの現れなんだと思う。

アポロとロッキーの熱い友情が数十年後の作品へ繋がるな
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ロッキー2(1979年製作の映画)

4.0

エイドリアンとの愛、名トレーナー・ミッキーとの絆、この二つが印象的な第2作目。

窮地に立ったファイターが自己の肯定と再生のため、再びリングへ上がる。そしてそれを後押しするのは愛と勇気と絆。そんな王道
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ロッキー(1976年製作の映画)

4.0

ロッキーを伝説たらしめたのは紛れもなく、本作のためにスタローン自身が書き下ろした脚本に違いない。強さ、不器用さ、愛おしさを兼ね備えた主人公を自ら巧みに演じたことで、半世紀に渡って愛されるロッキー・バル>>続きを読む

孤狼の血(2018年製作の映画)

4.0

仁義なき戦いに端を発する任侠映画、その着地点にして新たな始まりとされるに相応しいと感じた反面、シリーズ化となると求められるものも多そうだし、白石監督の今後は実にチャレンジングなのではないか。

作品自
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デイアンドナイト(2019年製作の映画)

3.8

撮影の舞台が地元・秋田だとは聞いてたけど、こんなに思いっきり地元を感じることになるとは思いもしなかった。何度も通ったことのあるアーケード街や実家の近所が普通に出てきた挙句、エンドロールにも知る名前がわ>>続きを読む

LION ライオン 25年目のただいま(2015年製作の映画)

3.5

一言も発さずただコアラの人形を抱きしめる少年主人公がド偉い可愛くていきなりノックアウト。その後数十年を経て、水面からヌルッと顔を出すようにして初登場をかますデヴパテルすら可愛さ引きずってる。おばちゃん>>続きを読む

ジュディット・ホテル(2018年製作の映画)

-

アボガド、青ペン、生肉などわかりやすく原色で固められた景色。デザインが目を惹くだけじゃなく、話のまとまりも理想的。
この作品だけなぜかTrend入りしている。

以上、息抜き短編巡りでした。

夜明け(2018年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

完全にミスト。
「野獣」と同様、不意に溢れる涙で幕切れ。前者の方が好き。

野獣(2018年製作の映画)

-

それでも、生きていく。

ラストの少年の表情に圧倒される。これおすすめです。

スカーフェイス(1983年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

「スケアクロウ」を観てからというものの、どうしてもアルパチーノが可愛く見えてしまう。とはいえ目の下の隈とか修羅場での凍てついた表情なんかは、この人ならではの悪役美を引き立てている印象。

同監督の「ア
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ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

4.0

国民的アイドルの活動休止報告に揺れる今日。同じ時代を生きるビッグスターが栄光に終止符を打つ瞬間、その衝撃は万人の心に重くのしかかる。本作はまさしく、世界的スターQUEENの盛栄から終焉までの一部始終を>>続きを読む

スノーデン(2016年製作の映画)

3.6

さすがはオリバーストーン。一見堅そうな話題も実にわかりやすく表現してくれている。社会派監督が取り上げるべき題材なんだなというのが観終えての感想。

サイバー系にはコレというド定番のサウンドとジョセフの
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ウォール街(1987年製作の映画)

3.5

マネーゲームの先駆け的作品。
市場の表と裏の描写が明快で、勝ち負けの様子が非常にわかりやすい。そして何よりもあからさまに描かれるマイケルダグラスの悪役美。こういう世界に憧れる人が続出したのも頷ける。

グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)

2.9

このレビューはネタバレを含みます

高速バス内でたまたま放映されていたものをイヤホン音量MAXで鑑賞。
映画館で観れば臨場感違うぞと言われそうなところだが、そもそも話の軸が薄くて、繋げ方も雑な印象。せっかく起用しているマイノリティ達各々
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フェリーニのアマルコルド(1974年製作の映画)

4.3

「道」よりも「8 1/2」よりも、こういう調子が好きだな。季節の変わり目にはしゃいで、通りかかった美女に鼻の下を伸ばして、家族が亡くなればオンオン泣いて。こういう感情の起伏を、ひとりじゃなくて町のみん>>続きを読む

ヘイル、シーザー!(2016年製作の映画)

3.9

アメリカンジョークを2時間にギュッと詰め込んだ、実にコーエン兄弟らしい作品。しかしそれらは必ずしもくだらないジョークではなく、かつてハリウッド映画界を席巻した共産運動なども大胆に取り上げている。
豪華
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ヒトラーの忘れもの(2015年製作の映画)

3.5

冒頭、一人の軍曹が、デンマーク国旗を持って歩く男に理不尽な暴行を加えるシーンが映し出される。これがいきなり異質で、加害する側がデンマーク人で、加害される側がナチス兵という構図。
戦後の敗残ナチス兵に対
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ソナチネ(1993年製作の映画)

4.5

人物の心情を一切と言っていいほど描いていないのに関わらず、これほどまでにアップダウンを生み出せる映画は他に覚えがない。
東京での序章を終えるとメインの舞台は沖縄に移るが、そこに南国感はほとんどなく寒々
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ブリッジ・オブ・スパイ(2015年製作の映画)

3.6

定評あるスピルバーグx実話。外すことを知らない。
冷戦に焦点を当てた作品は心理戦に重きが置かれ過ぎて話の進みが悪くなりそうなイメージがあるけれど、本作は最後まで実に流れよく練られている。臨場感のあるシ
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ホーム・アローン(1990年製作の映画)

-

主演のマコーレカルキンを見るといつも思い出すのは、小さい頃福島県に住んでいた時、いつも遊んでいた親友。とにかく顔がそっくり。その後自分が引っ越してからは連絡取る手段もないし、その第2のふるさとは震災の>>続きを読む

風と共に去りぬ(1939年製作の映画)

3.5

"a civilization gone with the wind..."
冒頭の一文。
戦地に赴く勇敢な男達と、古き良き南部の地に待つ艶やかな女達、そして奴隷を従える者達。そんな一時代の文明も、南
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メメント(2000年製作の映画)

3.6

かつて繁栄した裏の組織。それらを排する運動の名残が凝り固まってしまった日本では、タトゥー文化は忌避されがちである。本作の鍵であり、また魅力であるのはまさしくそのタトゥー。とりわけ時系列が組み替えられた>>続きを読む

仁義なき戦い 広島死闘篇(1973年製作の映画)

3.6

前作にも増して仁義の欠片も見られない、そんな実録人気シリーズの2作目。

壮絶を極める戦後の広島を生きた山中(北大路欣也)、そして大友(千葉真一)。本作は主演こそ菅原文太に据えられてはいるものの、実際
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プレステージ(2006年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

「しっかり生きてくれ、俺たち2人分を」
2回観ると、ここでグッとくる。

ストレンジャー/謎のストレンジャー(1946年製作の映画)

3.9

ストーリーとしてはある種「手紙は憶えている」のような、身分を偽り暮らそうとする元ナチとそれを追う残党狩りの攻防戦。

相も変わらずカメラワークと構図の切り取り方が巧みすぎる。光と影の魔術師ですか本当に
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手紙は憶えている(2015年製作の映画)

4.2

憶えているのは「手紙」だけではない。ピアノの旋律、銃の腕前、そして腕に刻まれた番号、すべてが最終局面のために用意された記憶の断片。

題材は珍しいものではないが、本作は前半と後半で全く違う映画かのよう
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オマールの壁(2013年製作の映画)

3.6

パレスチナ自治区にそびえたつ分断壁が、青年たちの友情も恋愛も何もかもを引き裂く様子を描く。日本の若者の想像なぞ遥かに及ばない中東情勢の複雑さがそこにある。

劇中の主人公の境遇は数ある映画の中でも指折
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ブリーダー(1999年製作の映画)

3.4

どぎつい描写は比較的少ないながらも、報復のためにHIV注射をぶち込むシーンの恐ろしいこと。そこからの怒涛のクライマックスはさすがの展開。
一触即発の過激なやり取りを繰り広げる2名の裏で、コミュ障という
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バスターのバラード(2018年製作の映画)

4.0

コーエン兄弟が織り成す、西部開拓時代の6つのお話。
彼らが描く西部劇といえば渇ききった理不尽な世界という印象だが、今作は主題にもある「バラード」が要所で差し込まれており、時には生への渇望、時には命の無
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仁義なき戦い(1973年製作の映画)

4.4

日本の任侠映画の礎を築いた実録モノにして、同時代のゴッドファーザーやスコセッシ作品にも引けを取らない世界観を誇る不朽の名作。

主演の菅原文太の格好良さは言わずもがな。低いトーンの声質と発せられる呉弁
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ディパーテッド(2006年製作の映画)

3.6

相変わらずテンポ良く人を殺すスコセッシ。
特に終盤のヘッドショットの連発は圧巻。死に際に言葉は必要ないというスコセッシ流の殺陣が垣間見える。

スパイとスパイ。裏切りと裏切り。
主演のディカプリオとマ
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ドニー・ダーコ(2001年製作の映画)

4.1

冒頭で宣言される「世界の終わり」とは何なのか。学校での退屈な生活を経ながらキーワードを拾い集め、その真相に気づいた主人公は、大切な何かを守るため「世界の終わり」を変えようとする。異なる世界線の描写が実>>続きを読む

フォレスト・ガンプ/一期一会(1994年製作の映画)

4.0

"Forrest Gump"と書いてフォレストガンプ。どちらかというとフォーエストであって、Forestではない。「森」ではなく、KKK結成者の名と同じ。

世界的差別主義者の名を冠しながら、ハンディ
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イングロリアス・バスターズ(2009年製作の映画)

4.0

独・仏・米の三つ巴の構図で送る、究極なフィクション映画。各方向へ飛び交う振り切れたブラックユーモアが強烈。

タランティーノお得意の、突然勃発する殺し合い。実に不謹慎な感想ながらも最高にエキサイティン
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