このレビューはネタバレを含みます
森達也監督のドキュメンタリーを見るのは今作が初めて。しかし、いろんな方面から話題に上る監督として有名だったのは知っていた。なので今回かなり楽しみにしていた。
結果から言うと、かなり楽しめた。監督の色>>続きを読む
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『アベンジャーズAOU』の対戦が終わり、初めてメンバーが相対するのが今作であるが、もはやフェーズ3に入り、マーベルも新たな境地に達しているようである。ここからはもう初期のようにただ純粋に楽しみながら作>>続きを読む
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ホドロフスキーの幼少期を具現化した自伝のような作品。自伝ではあるけれど、それはホドロフスキーというフィルターを通すことでこれほどまでに難解に寓話的になる。
どの人間にも共通することだが、幼少期に人間>>続きを読む
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これほど鑑賞後に創作意欲をわかせるようなドキュメンタリーは稀だろう。80歳以上にもなって自らの作品を目をランランと輝かせながら語るホドロフスキーには確かに各界の変人たちが自然と集結してしまうほどのカリ>>続きを読む
初のタイ映画である。タイ映画として初めてパルムドールを受賞したということとタイという不思議で魅力的な国を理解するための何か手がかりが隠されているのではないかということで鑑賞。
私の知識不足ゆえにタイ>>続きを読む
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これをメキシカン・ウェスタンと言っていいのだろうか。メキシコ人に怒られそうだ。これは紛れもなく「ホドロフスキー・ウェスタン」であり、彼の宗教観、死生観、世界観でもって成り立っている。
前半と後半で物>>続きを読む
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カルト映画、ゲテモノ映画の金字塔のような作品である。ホドロフスキーの神話であり、巡礼の物語である。
混沌とした時代に信仰はあり得るのか?おそらくはそういった素朴な疑問から出来上がったであろう今作は「>>続きを読む
ホドロフスキーが商業映画を意識したという作品。確かにほかの濃い作品に比べるとかなり起承転結がはっきりとしているというか、「見ていられる」。だが、それはつまりホドロフスキーの最大の良さが薄まったというこ>>続きを読む
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久しぶりにすごいものを見たという感覚に襲われている。冒頭からゲラゲラ笑いながら見ていたのだが、鑑賞後の余韻がすさまじい。
戦争映画のジャンルの棚に置いてあったということもあり、想像をしていたのはもっ>>続きを読む
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去年評判になっていたが、地元の映画館を逃したため今回レンタルで鑑賞。沖縄の戦中から現在までの歴史を断片的にでも把握するという点ではよいドキュメンタリーに仕上がっている。
日本の第二次戦争を語る上では>>続きを読む
前年のオスカー作品賞が『バードマン』だったということもあり、どれだけ撮影技術的に優れた作品がオスカーをとったのだろうと思っていたが、案外正統派・社会派ドラマになっていた。ちょっと拍子抜け。
ボストン>>続きを読む
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予想以上のグロさには驚かされたが、原作ファンとしては期待していたものが一切捨象されていたことにがっくり。
公開初日に鑑賞することができたのだが、しばらく間をおいてどんな反響があるかをうかがっていると>>続きを読む
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これまた傑作。ダルデンヌ兄弟素晴らしい。
ネグレクト(育児放棄)によって父親から見捨てられた少年の物語。子供の危うさ、か弱さはどうしようもないもので、常にアイデンティティの危機に陥っている。そんな少>>続きを読む
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ダルデンヌ兄弟の作品を見るのは今作が初めてだが、まさにどストライクだった。抑制的で、比喩的で、かつリアリスティックな作風で素晴らしい。
ある工場で働くオリヴィエは昔、自らの子供を非行少年によって殺害>>続きを読む
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レオス・カラックスの「アレックス三部作」のラストである。検索してみると「呪われた作品」みたいな言説が流布しているが、中身はそんな怖いものではない。
改装工事中のポンヌフ橋に住むホームレスのアレックス>>続きを読む
初レオス・カラックス作品であるが、前評判なしで突然拝見してみると「おや?これはゴダール作品か?」と見まがうほどゴダールの影響を受けているようだ。「ヌーヴェルバーグのヌーヴェルバーグ」、もしくは「ポスト>>続きを読む
例によって岩井俊二の美的センスが爆発している作品。
精神病院のような場所に入れられた患者が外界、つまり病院の外にピクニックに出かけるというストーリー。若かりし頃の浅野忠信とCharaはまだまだ初々し>>続きを読む
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「まどマギ」シリーズのその後の世界。神となったまどかが魔女の記憶を書き換えたのちの世界の話である。
冒頭30分はまさに「魔法少女もの」を逆手に取ったアイロニックな演出になっている。つまり、冒頭30分>>続きを読む
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テレビ版を見ていて、その延長でざっと前後編にわたって再鑑賞した。レビューは前編のほうにまとめておく。
深夜アニメの時間帯で放映されたまどマギは絶大な人気を誇るようになる。その要因としては様々なものが>>続きを読む
最初に断っておくと私は原作ファンの一人であり、その視点からしか今作を語ることができない。だから原作ありきの視点でレビューをつづりたいと思う。
結論から言うと、今作は漫画原作映画としてはかなり成功して>>続きを読む
岩井俊二が邦画界に進出するきっかけを作った作品。ドラマ出身作品ということだけあって一時間足らずという制限の中でコンパクトに要所を汲んでいる。
思春期の真っただ中の小学生たちの、夏休みの淡い恋心を描く>>続きを読む
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劇場で息をするのを忘れるほど没入し、動悸が止まらないほど倒錯を起こしたのはいつぶりだろうか。確信を持って後世に語り継がれるほど衝撃作であると言える。
ユダヤ人強制収容所で強制的に労働させられた「ゾン>>続きを読む
何気なく口にする食べ物(今回の場合は牡蠣)に密着し、深く深く掘り下げていくと労働形態、社会問題、はたまたグローバル化の中での出稼ぎ移民問題が浮かび上がる。「粘り強く取材すると見えてくる」というジャーナ>>続きを読む
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シェイクスピア原作「マクベス」を下敷きに日本的意匠をはめ込んでいった作品。「もののあわれ」や栄枯盛衰、果て無き欲望を描き出す。
時代は戦国。戦場からはぐれた2騎の武将が森の中で迷い、老婆の幻に出会う>>続きを読む
一丁のコルトから始まる事件の連鎖。ヒッチコックなどのハリウッドサスペンスにも引けを取らない良質サスペンスである。
三船敏郎演じる新米熱血刑事・村上のピストルが何者かによって盗まれることから事件は起こ>>続きを読む
時代は江戸だが、今作は時代劇の面白みだけでなく、普遍的な問題を抱えている。
小石川養生所の医者、通称「赤ひげ」のもとに一人の医者見習いが来訪するところから物語は始まる。今作は大きく前・後編に分けると>>続きを読む
想田和弘監督の「観察映画」第二弾。新しいドキュメンタリーの道を切り開こうとしている新進気鋭の監督である。
そもそも映画とドキュメンタリーの違いは何だろう。映画は限りなく、カメラマンの存在を消すことを>>続きを読む
敗戦後の日本の風景と心情を描く黒澤明の佳作。第四の壁を破る奇抜な演出を当時にやってのけたのは素晴らしい。
敗戦後に復員した男とその彼女の「35円の日曜日」を描く。彼らは貧しい中、どうやってそのデート>>続きを読む
おそらく黒澤明作品の中で一番かっこいい三船敏郎である。当時はまだ30歳行かないぐらいの三船だが、その幼さと渋さが絶妙にブレンドされたカッコよさが今作のキャラと完全にマッチしている。
ハンフリー・ボガ>>続きを読む
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タランティーノの最新作をいち早く劇場で見る。相も変わらずなグロあり、タブー犯しまくりの問題作である。
舞台は南北戦争後のアメリカ北西部。一応西部劇ではあるが、よく私たちが慣れ親しんでいるようなウェス>>続きを読む