"蛙の子は蛙"
父と娘の短い旅。これまた主人公が好きになれない,マイナスから始まる苦手な作品。大型バスの魅力もそうだし,二人の距離感を娘側の心情を深掘りして丁寧に描いて欲しかった。この序盤の魅せ方なら>>続きを読む
藤井監督はもう合わないと思ってたがこれはおもろい。岡田君のオーバーな演技を笑いに変えて空間と状況を巧く魅せながら最後までアクセル全開でワクワクドキドキさせてくれる。オリジナルに無い部分がこれまた面白い>>続きを読む
わんちゃん探しが気づけばとんでもない方向に?!コメディタッチと韓国ノワールの緩急がよく効いた気持ちの良い作品だ。多少の力技感はあるものの,洒落た音楽にのせて軽妙な編集で繋ぐ心地よさ。チェ・ジフンを存分>>続きを読む
公演中の舞台役者の死を巡る,掴み所が無くふわふわした感じのまま進んでいく終始緩いサスペンス。基本緊張感が無く緩急は無いのは勿体無い。随所にキマった構図と緩いが故に所々クスッと笑えたのは良かった。せめて>>続きを読む
元祖メンバー3人が再集結した『感覚は道標』のアルバムの制作過程を追ったドキュメンタリー。音を楽しみながら,でも緊張感もある中で0から1が生み出す瞬間とそれが肉付いて形になっていく様に鳥肌が。瞬間瞬間の>>続きを読む
大好き。心を解きながら隙間を埋めながら,生きる喜びを見つけ縮まる3人の距離感が愛おしい。状況は何も変わってないかもしれない。それでもこの愛と温もりが,一夏のかけがえのない記憶が,先の人生をずっと支えて>>続きを読む
一番信頼できるのは水?お金?食べ物?お家?いいえ,マドンソクです。鬼に金棒とはまさにこのこと。武器持ちゃ無双よ。1村毎に1マブリーいれば世界は平和になるのにな。グロの刺激もありつつ勢いだけで突っ走る頭>>続きを読む
凄い。芸術性も高く,ファンタジックなフック乍ら現実を見据えた社会性もあり何よりエンタメとして面白い。衣装に撮影,色彩,美術と調和する不協和音が織りなす世界観に完全に掴まれた。哀れなのは誰なのか突きつけ>>続きを読む
監督の映画愛が画面から伝わってくる。映画を創ることが生き甲斐なんだろうな。美しい街並みに三角関係と,らしさも魅せて,思いの丈をパロディと共に自虐してぶつける面白さよ。近年の映画祭や映画業界の風潮を臆せ>>続きを読む
出オチ感が凄いな。正直,CGも安っぽさとまでは言わないが物足りなさが残る。ご都合展開もツッコミながら楽しんで見てたけど雑すぎる上に説明台詞と同じ展開の連続にテンションが上がってこない。もっと救う対象を>>続きを読む
言葉が出ない。衝撃過ぎる。一才の保証のない,命懸けの脱北のドキュメンタリー。再現映像無し。本作を録れる時代と技術の進歩に加えて,作品の現実への影響まで考えた上で公開を決断した勇気と,牧師や監督の想いに>>続きを読む
自由奔放なバーンスタインの半生を妻との愛を中心に描く。カラーと白黒,画角変化,長回し,ジャンプカットと技巧が一杯。全てが効果的かと言われると微妙だが,ブラッドリークーパーが試行錯誤しながら監督の道を模>>続きを読む
なんて豊かな映画なんだ。そしてこんなに優しく友情を描く西部劇を見たことない。ゆったりした時間の中で魅せる自然と動物と人間の営み。絡んでゆく緩やかながらひりつくサスペンスと開放感を魅せるドラマが心地よい>>続きを読む
冒頭カオスなスーパーマーケットから楽しい。ワッフルメーカーどんだけ欲しいんだよw丁寧過ぎて犯人はすぐ分かるが色んな驚かし方と殺し方をアイデア全開で魅せてくれて楽しい。焼き鳥ならぬ焼き人とdeathトラ>>続きを読む
バリーコーガンの魅力が全部詰まった本作。撮影に構図,色彩,階級格差やキャラの見せ方,一つ一つに説得力がありスリリングで面白い。スリラーなのにガチすぎて笑えてくるこの感覚は中々味わえない。監督の手の上で>>続きを読む
愛されたい,抱きしめられたい,外の世界へ行きたい…。その気になれば逃げれるが愛されたいが故に誰かに依存せずには居られず壊れていく様が切なくも恐ろしい。彼女の抱く感情は誰の中にもある普遍的なものだから,>>続きを読む
代わり映えのない日々。美しい木漏れ日の光と影を見つめて見えてくるもの。一度きりの人生,今この瞬間。そして世界の繋がり…。劇場を出て視線が上がった。上を向いて生きていこう。忘れかけていた,第二の人生を歩>>続きを読む
格差が広がる🇨🇳。貧困層の深刻さの中に魅る季節と命の循環。競争社会とは真逆の生活に忘れていた大切な感情を思い出させてくれる。種を蒔き花開く愛と慎ましく懸命に生きる姿に感動。強い根を張り,他者を想い,日>>続きを読む
これは異次元。これほど繊細に深く彼女の見ている世界と心情を表現できるものなのか。アニメーションに命が宿ってる。色んなものに見て触れて考えて…これまで見えなかった現実が見えてくる感覚。凄い。彼女の強さや>>続きを読む
幕開けの第1章はずっしり腰を下ろして仲間集め。とんとん拍子に集まっていく感はパンチが弱く物足りない。未練たらたらなザックスナイダーアクションも随所にかっこいいがいつもより見辛くもっさりしてた。正直家の>>続きを読む
"後悔先に立たず"
今時の不安定な若者世代をよく捉えてるし,ジャンプスケアにも頼らず外しも絶妙で今年のホラーでは演出が一番巧いと思う。映画として良くできてる。ただこの若者達のノリと主人公の人間性が苦手>>続きを読む
誰もが老い,いつかは死ぬ。避けられない普遍的な重いテーマを終始'静'のギャスパーノエらしさ全開でじっくりと正面から見つめる。死は怖いものだと痛みと共に強く強く訴えるのが深く刺さった。2画面で4倍以上の>>続きを読む
長寿で経験豊富なトカゲが子供達の悩みを解決していくミュージカルアニメーション映画。両者の間に亀裂が入る理由も納得いかず,伝えたい内容が先行して繋がりが無理矢理な印象。一人で抱え込まないでという想いは伝>>続きを読む
永遠に見ていたい。不器用ながらも温もりを互いに求めるささやかな恋を気取らない演出でゆったりと魅せる。時折魅せる隣り合わせの戦争が現実を意識させ,僅かな会話と絶妙な間で醸し出す笑いが最高に心地よい。カウ>>続きを読む
物語的に少々歪だが想像力の力を具現化したアニメーションでしか出来ない表現で捩じ伏せられた。構成的な間の悪さはかなり気になったが,世界観の造り込み含めて期待以上の出来だった。あの2人だけのルールの理由が>>続きを読む
強引な話の転がし方やアイデアは面白いが,撮影が兎に角残念。マンホールの中を凄く広く感じる撮り方で,圧迫感が全然感じない。中島裕翔の演技というかエネルギーが凄くて良かった。細かい事は気にせず楽しめたら勝>>続きを読む
凄ぇ。戦争と人間の心の恐さ。その皺寄せが子供へ向かう構図。それを妖怪のこの題材でサスペンスで突きつける鋭さと面白さよ。未来の為に闘う父の背中が格好良すぎて泣いた。必死に生きても報われんかもしれない。で>>続きを読む
よだれが止まらん。そして料理の工程と奥深さ,二人の想いと情熱が同時に伝わる圧巻の長回し。音楽も流さず自然音と調理音だけで魅せる素朴さも新鮮でいい。其々の料理への立ち位置の変化に"食"もまた芸術だと教え>>続きを読む
問題を抱えた子供達が映画役者となって自身を演じ,探求する物語。繊細な表情を捉えるカメラがいい。創作と現実の境目が分からなくなっていく恐怖。現実を見据え人間の内を探求しながらも客観的な視点から気づきを引>>続きを読む
凄ぇ!リドスコが英雄ナポレオンを見事な愛の物語で蘇らせた。それを演じるホアキンのナポレオン感よ。カタルシスの弱さは惜しいが圧巻の全戦争シーンだけで価値がある。ロケーションに衣装,音楽,美術と流石の世界>>続きを読む
シンプルにキャラが可愛い。TV版と比べ線も細く,くっきり描かれ色鮮やかで綺麗な仕上がりに。子供向けなのもあり想像の倍は台詞がうるさくてわちゃわちゃしてた。でも子供は喜びそう。実際300年籠って映画見続>>続きを読む
余命僅かな妻が初恋相手を夫と探す旅。仲が良いのか悪いのか,笑って良いのかダメなのか絶妙な線を昔乍らのミュージカルで攻めるのが新鮮で最高。🇰🇷の歴史と社会問題を絡め,過去は振り返りながらもポジティブ思考>>続きを読む
わんこの可愛さとくだらない下品で汚いネタてんこ盛り💩!役者陣もノリノリで楽しんでる姿が目に浮かぶ。人間の勝手な想像と願望を逆手に取る所か,ぶった斬ってくるのがイイね。想像以上の綺麗な着地にもびっくり!>>続きを読む
面白い!安心と信頼のバトラー兄貴。惚れてまう。脇までキャラ描写も丁寧で緊張感も切れず,時にクスッと笑わせて,話の転調も巧い。正しく"一つ一つ着実に"積み上げた良作だ。新鮮味や派手なアクションが無くても>>続きを読む
大河とTVでは絶対描けない描写,武将と時代の捉え方が実に新鮮な時代劇。想像以上にエンタメしてて,首もパンパン飛ぶし,まさかの恋愛群像劇に思わず笑った。楽しそうな即興感もいいし皮肉がたっぷり効いたフリと>>続きを読む
この空気感!!良いねぇ。かっこいい。凄く好み。フィンチャーの職人技が光る,隙もないし肩の力が抜けた粋な作品だ。台詞選びも音での緊張感の演出も実に秀逸。そこに一流には一歩届かない殺し屋の人間臭さと緩さが>>続きを読む