新宿のTSUTAYAにてレンタル(何故か渋谷にはない)。
タイトルからしてバカ映画決定かと思っていたが面白い。クロード・シャブロルよりサスペンスを撮るのが上手かったのでは?とさえ思わせる出来。
教>>続きを読む
冒頭のダンス、そしてやたらめったら打ち上がる花火。この段階で「あぁこれこそベロッキオだ!傑作に違いない!」と確信する。そしてその確信は間違いではなかった。
ベロッキオのマッドな着想はコメディより、こ>>続きを読む
Blurの「To the End」のミュージック・ビデオはこの映画のパロディ。やはりBlur=デーモン・アルバーンはOasisとは文化資本の蓄積が違う。しかしこの作品が面白いかというと……う〜ん。>>続きを読む
田中登2本目。
神代辰巳のようなムチャクチャな手持ちでの移動撮影とか暴力性はない分、狂気のようなものは感じられないのだが、端正な映像が良いし、茶室にピアノが置いてあるかのようなキワモノっぽい和洋折衷>>続きを読む
全編3時間弱を見終えた時、確かな重々しい手応えが残るのは事実だが、一方で語り口がかなり重鈍だから尺が3時間近くに及んでしまったというのもまた事実か。
この映画はあと何分短く出来たみたいな話をする映画>>続きを読む
本当に凄すぎて何も感想が出てこない。ありがとうパラジャーノフ、俺たちはやるよ。
天才とか素晴らしいとか凄いとか凄まじいという言葉以外思いつかない。陳腐ながら言葉では捉えきれない"イメージの力"というものは、やはり存在するのではないか。
『アシク・ケリブ』も『火の馬』も観ているが>>続きを読む
CGに頼らない低予算(失礼ながら、とんでもない低予算であることが推測できる)のSF映画の中ではベストなのでは?と言いたくなる出来。つまり傑作。
玲人(あきひと)がはじめて画面に登場する場面のカットが>>続きを読む
怖いか怖くないかで言えば、怖くないし、大好きという訳でもないが、それなりに楽しくはある(というと語弊のある中身なのだが…)。原題はドイツ語でAngst=不安、仏題はSchizophrenia=分裂症。>>続きを読む
この映画のキツさはたけし軍団(的なノリ)のキツさなのではないか…。『ソナチネ』はワンカットも見逃せないような緊張感があったが、これは全編割とどうでも良いというか…。
上映終了後、しばらく席を立てなかった。
こんなにも「克服すべき受難に満ちた祝福」をありがとう、クロード、アン、ミュリエルそしてトリュフォー。俺たちはやるよ(しかし何を?)。
え?こんな映画だったの…?というのが率直な感想。というかなんなんだこの暗い映画は…。
男女関係の流動性が許容された地域でしかあり得ない映画であることは間違いないが、しかしシネマスコープサイズの画面に>>続きを読む
アンナ・マニャーニが今、別れようとしている男に向かって電話越しに延々と語りかける第1話とこれまた序盤は延々とアンナ・マニャーニが脚本も手掛けた羊飼い役フェデリコ・フェリーニに延々と語りかける第2話(こ>>続きを読む
発想自体が微妙(ということは北野武自身の手掛けた脚本に問題があるのだろう)と感じる場面が正直かなりあるのだが、映像としては実に見事だという辺りにこの映画の、というか北野武の凄さがある。
物語上の必然>>続きを読む
誰もが指摘する通り一度観ただけではどういう話なのかまるでわからないのだが、よくもわるくもカオスに陥らないのは主人公に特権的な地位が与えられているからだろう。
ここにあるのはカオスではなくノモス(混沌>>続きを読む
初黒川幸則。合コンで深海魚の話をする男に爆笑。隣のおじさん(おじいさん)を除いて男が全員バカなのがよい。映画を撮るならこのくらいのユーモアセンスがあって欲しい。
ムチャクチャよく出来ているという訳でもないが、退屈なようで不思議に最後まで観られてしまう。
既視感があるのはベルトルッチを観ているからか。講義を横から撮ったレール撮影、テラスの場面、電車での長回し、>>続きを読む
好意的に見れば、黒沢清的なモチーフ、演出をもってしても原作を救えなかったということになるのだろうか…(原作を読んでないけど )。公開直後に日本で商業映画を撮ることの難しさを高橋洋との対談(YouTub>>続きを読む
宇宙からの侵略者が愛という概念を理解できないみたいなマンガが昔コロコロコミックに載っていたと記憶しているが、それと同じことがこの映画で起きていて驚いた(俺の記憶違いかもしれない)。
小説や文学をほと>>続きを読む
照明(これほど画面が明るく、照明が存在感を示す黒沢清は観たことがない)も音楽も全てが"エモさ"に向かっていて、メロドラマを撮るという目標は達成されているが、こういうエモさに向かわないことこそ黒沢清の美>>続きを読む
山での撮影中に事故でスタッフが亡くなったという逸話からものすごいスペクタクルを想像していたが、スペクタクルとはかけ離れたひたすら労力がスリルに結び付かずに空転し続ける不条理劇。これを命懸けで撮るイース>>続きを読む
再見だが圧巻。ますますベロッキオが好きになった。何も気の利いたことが言えない。ミニマル、政治性、そしてロベール・ブレッソンに匹敵するような緊張感≒サスペンス。
特に難しいことをしているわけでもなく、>>続きを読む
平明なのに謎。上流階級の黒人の舞踏会の場面とか白人の既婚夫人のお茶会の場面(特に既婚夫人達が一糸乱れず一斉に車から出てくるところ、一体なんなんだ?)とか映像的には平凡なのに、妙に印象に残る。
終始微>>続きを読む
https://www.cinematheque.fr/henri/film/48399-le-tempestaire-jean-epstein-1947/
いつまでか知らないが↑で鑑賞可能。ジャン>>続きを読む
全くパリが魅力的に映っていない反(?)観光映画。
モリコーネとレゲエが劇中で流れる音楽面のチグハグさは、そのままこの映画全体のチグハグさだ。
ホン・サンスの中で一番長い。ただ約2時間半が過ぎていった。本当にそれだけ。なんなんだ、これ。
このレビューはネタバレを含みます
学生が歩くのを後退移動で捉えたエンディングは庵野秀明『ラブ&ポップ』そっくりで、調べたところ撮影監督が一緒。
黒沢清は女とコドモ(若者)をあまり上手く撮れてない気がする。
実際の映画の撮影現場がこんなだったらmetooとか起こらないのにね。
映画作りに関する映画(『軽蔑』や『アマチュア』など)の中でもこんなに希望に満ちている作品も珍しい気がする。もっとも希望一辺倒じゃ>>続きを読む
大昔に大学の授業で『エロス+虐殺』を観ているので今さら驚かないが、しかしこの寒気がするような厳格なフレーミングはやはり凄い。切り返しもベタなものはほとんど出てこないし。
初期スコリモフスキ、ある時期>>続きを読む
これで『回路』以前の黒沢清作品でソフト化しているものは全て観た(はず)。
女が立ってるだけで怖い。ここは『回路』で、ここは『蟲たちの家』で…みたいな指摘はいくらでも出来る。つまり黒沢清的な素材がたく>>続きを読む
噂にたがわぬ傑作。本当に凄い。こんなカメラワークが1960年代半ばにあったとは。
クレーンを使った垂直方向のカメラの移動もとんでもないが、横にも動くし、傾くし、回る。冒頭のダンスの場面からしてもうこ>>続きを読む
高橋洋脚本。
「映画とは女と銃である」とグリフィスは言ったそうだが、まさにそんな感じ。
冒頭のカルト集団の教会(キリスト教がベース)で行われる殺人の儀式からして凄い。教会と殺人という取り合わせはア>>続きを読む
2002年作ながら既にフィルムで撮ってない。にも関わらずそんなことを感じさせない画の強さ、揺るがなさは凄いと思う。
ただそれ以外に褒めるところは……デ・パルマもしくはフライシャー的な分割画面はまあま>>続きを読む
恵比寿ガーデンシネマにて再見。
地下アイドル界のアンナ・カリーナことパンタンシノワの麥野むぎさんは今、どこで何をしているのだろうか。
プロレスとセックスが非常に苦手なのだが、これは面白いと思う。
堀禎一のピンク映画を観ていると地元の元ヤンのフェイスブックを眺めているような気分になるが、ときどき"映画"としか言いようのないものが立ち>>続きを読む
人が燃える映画ランキング
1位 オリヴェイラ『カニバイシュ』
2位 トーマス・アルフレッドソン『ぼくのエリ』
そして3位がこの作品。
笑わずに観ることは不可能だろう。しかし何故、人が燃える映画は突拍>>続きを読む