薔薇さんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

薔薇

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気狂いピエロ(1965年製作の映画)

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ジャン=リュック・ゴダール監督作。
ジャン=ポール・ベルモンドとアンナ・カリーナの2大ゴダール映画スターが共演。犯罪者カップルの逃避行を描く。

物凄くゴダールの個人的な弱さが見え隠れする映画だった。
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勝手にしやがれ(1960年製作の映画)

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ジャン=リュック・ゴダール監督作。トリュフォー原案。
ヌーヴェルバーグの金字塔。手持ちカメラ撮影、クローズアップなどの技術もこの映画が作ったとかいうとんでもない映画。

今YouTuberが使いまくっ
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荒野の七人(1960年製作の映画)

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黒澤明の『七人の侍』をジョン・スターヴェスが正式にリメイク。
クレヨンしんちゃんの『夕陽のカスカベボーイズ』にも大量のオマージュがある事も有名。

リメイク映画を学ぶ上では外せないと思って見た。
『七
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三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実(2020年製作の映画)

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1968年の三島由紀夫と東大全共闘との討論を当時の映像と、参加していた人間、学者、作家などの現在のインタビューから蘇らせる。面白いと思えた一つのポイントが時代の流れをカッコいい編集で事細かく振り返る部>>続きを読む

一度死んでみた(2020年製作の映画)

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つい先日『ラストレター』で素晴らしい儚さを演じた広瀬すずが更に振り幅を見せてくれる。もう、全くの別人にしか思えない。コメディの中で的確なウェットな雰囲気を突如作り出すのが凄い。広瀬すずやっぱりすげぇと>>続きを読む

春を告げる町(2019年製作の映画)

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福島県広野町や楢葉町の帰還から「今」を撮ったドキュメンタリー映画。

仮設住宅から広野に戻った老夫婦、若夫婦、廃炉作業員、双葉みらい高校の演劇部などを通して「今」の生活が進む。

登場する人達を色んな
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ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY(2020年製作の映画)

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見る前にアメコミ映画に没頭していた4年前『スーサイドスクワッド』を見て、あまりのつまらなさに絶望したのを思い出した。
そんな『スースク』の続編にあたる今作だったがほぼ関係なく一本の映画として楽しめた。
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地獄の黙示録(1979年製作の映画)

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ベトナム戦争の最中、原住民を率いて暴走した軍曹を暗殺する任務を引き受けた主人公の話。
初代メタルギアのストーリー展開に似ている。

前半はベトナム戦争のアメリカ軍の非道行為と、泥沼化による人間の狂気が
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娘は戦場で生まれた(2019年製作の映画)

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シリア内戦下のアレッポで生きた監督自身が7年間に渡り撮ったドキュメンタリー映画。なんと撮り初めたのは経済学を学ぶ大学生時代。そこからアレッポから退去するまでを撮る。

現実の惨劇はここまでなのかと思わ
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荒野の用心棒(1964年製作の映画)

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黒澤明の『用心棒』をセルジオ・レオーネが丸パクリして東宝に訴えられて負けた作品。それで有名になってセルジオ・レオーネとイースト・ウッドの結果的に出世作になった。
マカロニウエスタンの代表的作品の一つ。
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一番美しく(1944年製作の映画)

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黒澤明監督が最初で最後に撮った国策映画、戦意高揚映画。

兵器に積む光学機器の生産を、田舎から出てきた少女達が様々な困難を乗り越えながらしていく。

黒澤明作品の中でも「女性」を扱うという異色の一作。
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蜘蛛巣城(1957年製作の映画)

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黒澤明がシェイクスピアの『マクベス』を戦国時代に置き換えた作品。 『羅生門』と『七人の侍』を経た能力というのが随所に見られた。
望遠で森の中を走るシーンや、パンフォーカスを使う事による霧のダイナミック
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生きる(1952年製作の映画)

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余命宣告を受けた市役職員を描く。
橋本忍メインライターとして2作目。『羅生門』で見られた”回想劇”がとても上手く使われていたように見えた。

1人の男の余命を美談として描かないで、喜劇のように描いてい
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椿三十郎(1962年製作の映画)

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『用心棒』の続編にあたる作品。今作はなんと三船敏郎演ずる三十郎が青い若侍達の”先生”のような立ち回りをする。

青臭く、突発的に動こうとする若侍達を三十郎が諫めて新しい策を教える、の繰り返しだが永遠に
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ジュディ 虹の彼方に(2019年製作の映画)

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ハリウッド黄金期を代表する1人であるジュディ・ガーランドの晩年をレネー・ゼウィルガーが演じ切る。

黄金期の悪しきハリウッドによって壊されてしまった1人の天才を素晴らしい演技で演じきっていた。痛々しい
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用心棒(1961年製作の映画)

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超カッコいいアンチヒーローの三船敏郎を全編に渡り堪能できる映画。
エンタメ性抜群でかなり見やすかった。現在のいろんな映画、アニメなどの元になってるのは見たら一目瞭然。

コメディとアクションのバランス
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ロングデイズ・ジャーニー この夜の涯てへ(2018年製作の映画)

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中国の二十代の若手ビー・ガン監督作。
後半が正真正銘ワンカットの3D撮影らしいが今回は2Dでしか見れなかった。それでも凄まじい映画だった。

夢と記憶の狭間のような物語が永遠と続く。フィルムノワールに
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姿三四郎(1943年製作の映画)

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黒澤明監督作。
紆余曲折の末の黒澤監督の遅咲きデビュー作。原作ありで柔道を扱ったエンタメ作。

動と静が波打つように変わっていくカット割とか、道具を撮るだけで状況が分かるシーンとか後の黒澤作品にも引き
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禁じられた遊び(1952年製作の映画)

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ルネ・クレマン監督作。
この作品は、映画史に残る名作という面+F•トリュフォーなどの映画革命を起こした評論家に批判された”古いフランス映画”という印象が見る前にあった。

見るとやはり革命後のフランス
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スウィング・キッズ(2018年製作の映画)

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カン・ヒョンチョル監督作。
朝鮮戦争下のアメリカ軍による巨済捕虜収容所を舞台にしたタップダンス映画。 『グレイテストショーマン』みたいな見た後元気になれるよ!!みたいな映画だと思っていたが、かなり社会
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his(2020年製作の映画)

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LGBTQを扱った今泉力也監督作。
ドラマ版は未見だけど充分楽しめた、というか良かった。とてつもなく優しい映画だった。

同性愛者とシングルマザーという映画的にもかなり描くのが難しそうな題材二つが見事
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ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

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個人的にMCUでは3本の指に入る『マイティソーラグナロク』のタイカ・ワイティティ監督の作品。監督本人がヒトラーを演じる。

ジョジョが本物のユダヤ人の少女と接する事で、ナチスの幻影を打ち払っていく過程
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彼らは生きていた/ゼイ・シャル・ノット・グロウ・オールド(2018年製作の映画)

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『ロードオブザリング』のピーター・ジャクソン監督が第一次世界大戦の実際の映像を編集して作った作品。
いわば、先日見た『1917』の実際の映像。当時の映像をカラーにし、抜け落ちたカットを新たに作り出して
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レザボア・ドッグス(1992年製作の映画)

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Q・タランティーノの初期監督作。
この後に撮る『パルプフィクション』の原型のような作品。
様々な時間軸を次々と取り入れる事で成される登場人物の形成はこの作品が元か。『パルプフィクション』はこの作品を洗
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1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

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第一次世界大戦中の一つの「伝令」を描いた作品。
近年の戦争映画といえばノーランの『ダンケルク』が1番革新的で面白かったがそれに並ぶくらい凄かった。

まず全編ワンカット長回しで撮りました!!の時点でも
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

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前半の半地下の家族が金持ちに寄生していく過程は往年のスパイ映画のパロディのようで面白かった。計算され尽くしたカット割と編集のおかげで気持ち良いほど。

上から下へ、または下から上へと登場人物を動かした
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ドゥ・ザ・ライト・シング(1989年製作の映画)

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スパイク・リーが監督、脚本さらには主演も務める。

ブルックリンのある1日を描いた作品。
暑さに対する嫌悪感のようにどんどん積もっていく人種差別的意識をラストシーンで爆発させる構成。些細な差別意識を感
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わたしは、ダニエル・ブレイク(2016年製作の映画)

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79歳のケン・ローチ監督が撮った「貧困」という理由で社会から弾き出された人々を克明に描いた作品。

ドキュメンタリーのように生活を映し続け、編集も全く細かくなく、物語も物凄く単純な映画。
しかし、優し
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