mstashdさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

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閃光(2018年製作の映画)

3.4

何気ない日常。どこにでもある部屋。それでも美しい光は捉えられる。

A LITTLE WORLD(2011年製作の映画)

3.0

とてもあっさりした作品。夢を諦めた男と夢を追う女が雑踏の中で響いた外国語をきっかけに出会い、語り合う一晩の物語。あっさりしつつ、物足りなさなくまとめているのはなかなか。

不感症になっていくこれからの僕らについて(2017年製作の映画)

3.5

風景が美しい山間の町が舞台の短編。死んでしまった幼馴染に伝えられなかった想いを幻想の中で歌う。中学生の時に想いを綴った歌を。歳を重ねると不感症になっていくと。決してそのようなことはない。たった一つの中>>続きを読む

風に濡れた女(2016年製作の映画)

3.3

塩田昭彦といえば問題作のイメージがあるが、本作品も問題作。非現実的でメチャクチャなんだけど、物語性が保たれている。これはなかなかできない。映像もなかなかキレイだし、何よりカット割が秀逸。

天国にちがいない(2019年製作の映画)

4.1

構図の美しさに共感できる映画。写真的ともいえる。広角レンズの画角。強調された水平線とエッジの効いたパースペクティブ。人もペアで描かれるシンメトリーへのこだわり。光と影のバランスも素晴らしい。
セリフは
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I Am Easy To Find(原題)(2019年製作の映画)

4.0

とにかく美しい。柔らかな光に包まれたある1人の女性の人生。女性は生まれた時から亡くなるまで姿を変えず描かれる。そして、光も変わらない質で描かれる。その光が柔らかく美しい。この光を画面に定着させたマイク>>続きを読む

東京の恋人(2019年製作の映画)

2.9

挫折と昔付き合っていた恋人との再会。よくあるストーリーがそのままよくある感じで終わった感。作り込まれた感のない自然体の映像は、単なる監督の好みなのか、映画における作品性への批評なのか。

私は渦の底から(2015年製作の映画)

3.3

レズビアンである主人公のマイノリティの苦悩を描くという、特に珍しくもない主題の映画だと思いつつも見始めた。確かにそうなのだが、何かが違う。27分間、結構引き込まれた。しかし、それが何故かはわからない。>>続きを読む

次は何に生まれましょうか(2019年製作の映画)

3.3

メッセージ性の強い主題を短時間でまとめきっているが、もう少し突っ込めたら。

mellow(2020年製作の映画)

3.4

今泉節とも言える想いのすれ違いの重奏と、エンディングでの重なる想い。花屋、床屋、ラーメン屋、どの店もいい味を出している。想いがすれ違うことに悲しみがなく、届かなくとも想いを伝えることが、絆を深める。現>>続きを読む

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

3.7

今更ながら鑑賞。設定と構成がよくできていて飽きさせない。評価されるのはよくわかる。ディテールはやや苦しい印象はあったが、核シェルターを持つ住宅という設定は現代の韓国ならではだし、格差社会もしかり。現代>>続きを読む

隔たる世界の2人(2020年製作の映画)

3.9

アカデミー賞受賞作で何気なく見始めたが、途中で作品の主旨とメッセージに気づく。未だなくならないアメリカ社会における黒人差別。Two distant strangers. この作品が評価されることでdi>>続きを読む

ばるぼら(2019年製作の映画)

3.1

手塚眞、クリストファー•ドイル、二階堂ふみ。期待していたんだけど、うーん。
昭和的アングラ退廃的ムービーのはずなんだけど、ドイルの絵がその表現にはあまりフィットしないのではないかと思った。彼の荒廃感は
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春江水暖~しゅんこうすいだん(2019年製作の映画)

4.0

人生は都市とともにある。急激な開発が進む中国のある都市とある家族を描いた群像劇。テーマも物語も奇をてらったものではない。しかし、確実に舞台である富陽という街の時代の一断片を切り取っている。富春江という>>続きを読む

幸福(しあわせ)(1964年製作の映画)

4.2

アニエス・ヴァルダの初期の作品。映画としての完成度が高い。美しい色使いとカット、カメラワークの斬新さ。古さを感じさせず、いまだに色褪せない。幸せの象徴は森にあるという世界観は、たとえ同じ価値観を持って>>続きを読む

ぱん。(2017年製作の映画)

3.6

はちゃめちゃで小気味よいテンポが悪くない。つくりが京都っぽい。京都っぽさという独特の作品世界というものが世の中にはあると感じるのは私的な感覚だろうか。

シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

5.0

しばらく何も語れない。25年の歴史に終止符を打つことに対する覚悟。自分自身の時間とシンクロさせざるを得ない時の流れ。
テレビシリーズは大学の製図室で熱い議論と共にあった。ちょうど中間地点になる破は、5
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ユ・ヨルの音楽アルバム(2019年製作の映画)

3.2

すれ違い系ラブストーリー。1975年生まれの2人が主人公。パソコンや携帯電話など時代を表す小物を象徴的に描くことによって刻の流れを描き、その反対に変わらない愛を浮き彫りにさせる手法はややあざといか。奇>>続きを読む

チチを撮りに(2012年製作の映画)

3.3

家族の形は様々だ。故に無限の物語が存在する。普遍的なテーマでありながら、極めて個別性が強い。そしてその個別性は内的である。そのようなテーマを映画として描くことは、その表現の接続先をどこに求めるのか。社>>続きを読む

ポップ・アイ(2017年製作の映画)

3.5

ロードムービーは映画における一つの形式であるが、象との旅は初めてではないだろうか。ロードムービーは空間の移動が描かれるが、それは自動車あるいは場合によっては電車の速度に依存する時間を前提にした形式であ>>続きを読む

勝手にふるえてろ(2017年製作の映画)

3.8

なかなかよい。テンポのよい展開とシンプルで強いカットの連続。松岡茉優が素晴らしい。
原作が綿矢りさか。なるほど納得のインジュリー感。