ムギ山さんの映画レビュー・感想・評価

ムギ山

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男はつらいよ 柴又慕情(1972年製作の映画)

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BSテレ東で『男はつらいよ 柴又慕情』が始まったのでなんとなく見始めたのだけど、これが酷いシロモノでびっくりした。脚本はテキトーだし演出はいい加減だし、しかしそれでも見られるものになっているのは渥美清>>続きを読む

ソーシャル・ネットワーク(2010年製作の映画)

3.5

おなじアーロン・ソーキン脚本の『スティーブ・ジョブズ』に似た感じ。それにしても、ショーン・パーカーってすげえヤな奴だよなー。

その男、凶暴につき(1989年製作の映画)

3.5

北野映画は初めて。
冒頭の少年たちによるホームレス襲撃から、その少年の一人を我妻刑事がボコボコにするシークエンスがショッキング。
たけしの芝居は、日本にありがちな妙なオーバーアクションが全くなくて、観
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SHE SAID/シー・セッド その名を暴け(2022年製作の映画)

4.0

おなじ調査報道ものの『スポットライト 世紀のスクープ』とよく似た感じだけど、正直「聖職者の児童虐待」というテーマがいまいちピンとこないせいもあって、こっちのほうが余程面白かった(という言い方もナンだけ>>続きを読む

ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

3.5

原作の本は2011年に出ているのだけど、これははっきりと2020年以降を舞台にしていてまさしく「コロナの時代の映画」であり、あのころの閉塞感が刻み込まれているような映画である。そしてただでさえ不安で重>>続きを読む

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

こういう固有名詞頻出型というか神は細部に宿る的な作品って、「神は細部」だからこそ、細かーいところが気になってしまうのである。たとえば、押井守を知らない人に説明するときに犬とか立ち食いそばとか言うのはヘ>>続きを読む

リング(1998年製作の映画)

3.0

初見。
これとか『ハリー・ポッター』とか『ダ・ヴィンチ・コード』とか、書店員時代にうんざりするほど売った本は、中身を1ページも見てなくてもなんかわかっちゃったような気になっていてよくない。とりわけこの
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バイオレンスアクション(2022年製作の映画)

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あのー、短いカットをちょこちょこつなげて見せる場面がやたらと出てくるんですけど、アレはいったいどういう効果をねらってるんでしょう? 見づらい上に状況がよくわからずストレスが溜まるばかりなんですが。あと>>続きを読む

べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)

3.5

評判が高いだけあってヒジョーに面白かった。アクションシーンがすごいのはもちろんなんだけど、二人の主人公の芝居がめっちゃ自然ですごく良い。今どきの若い役者さんの出てくる大概の日本のドラマや映画って「いや>>続きを読む

シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

1.5

なんか低予算の実験映画を見たような気分。

「シン」シリーズというのは、庵野監督以下筋金入りのオタクが旧来のヒーローを語り直して現代的にカッコよく見せるシリーズだと思ってたのだけど、違うんだろうか? 
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切腹(1962年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

冒頭から只事でない緊張感と迫力で一気に見せられる。役者の芝居がみんな端正で所作が美しく、舞台となる井伊家の屋敷の印象ともあいまってまるで能か何かみたいだと思いながら見ていた。最初の竹光での切腹の場面は>>続きを読む

砂の器(1974年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

原作を初めて読んで面白かったので、間を置かずに鑑賞。

登場人物やプロットが大胆に整理されていて、なるほどなーと感心しながら見ていたのだけど、クライマックスの道行の場面、ことに加藤嘉の存在感に全部持っ
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小さな恋のメロディ(1971年製作の映画)

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NHKBSで昔懐かしい『小さな恋のメロディ』が始まったのでなんとなく見た。(中盤はマジメに見てなかったんだけど)あんなユルイ、というか無責任なエンディングでも良かったんだなあ当時は、という感じ。今作る>>続きを読む

アザーズ(2001年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

amazonプライムビデオにて。

以前午後ローかなんかで斜め見したことがあってオチは知っていたのだけど、もう1回ちゃんと見たかったので、配信してくれてありがたい。

しかし似たようなアイディアの『シ
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2001: The Making of a Myth(原題)(2001年製作の映画)

2.5

2001年に制作された、『2001年』の製作についてのドキュメンタリー。とくに目新しい話はなかったけど、まだ元気そうなアーサー・C・クラークやダグラス・トランブルがいろいろ話をしてくれている。また、パ>>続きを読む

ダウントン・アビー/新たなる時代へ(2022年製作の映画)

3.0

フランスの別荘に行く組と、お城で映画の撮影を見物する組の二つの話。どっちもそれほど深刻な話ではないので、長いシーズンをやりきったご褒美みたいな感じである。映画撮影のほうは話がまるっきり『雨に唄えば』な>>続きを読む

あのこは貴族(2021年製作の映画)

3.0

ちょっと結婚に焦り気味の主人公・門脇麦が、何人かのハズレに会ったあと高良健吾に出会って無事婚約できたので、お姉さんが「あの人、粘らはりましたなあ」「粘っただけのこと、あったなあ」とか言うかと思った(ち>>続きを読む

画家と泥棒(2020年製作の映画)

2.5

アトロクで紹介されてたので見た。ノルウェーのドキュメンタリー映画である。おもしろかった。おもしろかったんだけれども……。

なんというかオハナシが出来すぎているというか、現実にありがちな不整合な部分が
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THE BATMAN-ザ・バットマンー(2022年製作の映画)

3.5

Netflixにて。
宇多丸師匠によるとこの映画は「バキッとした黒」が見事なのだそうで、うちのテレビではその見事さは到底わからないのであった。そのかわり、音響がすごいなーと思った。どこがどうとはっきり
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ワンダー・ウーマン(原題)(2009年製作の映画)

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ガル・ガドット版と間違えてレビューしてる人が多いような…これアニメですよー
(私は未見)

ワンダーウーマン(2017年製作の映画)

3.0

「文字通り神話の世界から現代に来た主人公が巻き起こすカルチャーギャップ・コメディ」というのが前半の体裁なので、その主人公が勘違いしたまま第1次大戦の前線に乗り込んでいって「思ってたのと違う…」という感>>続きを読む

シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

2.0

(日記から)
Amazonプライムビデオで昨日から配信が始まったやつ。楽しみにしていたので昨日さっそく見てみたのだけど、あんまり面白くなくて飽きちゃって、途中でやめて『マイ・インターン』を見てしまった
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世界沈没(2004年製作の映画)

3.0

Amazonプライムビデオの概要を見たら「監督 ギャレス・エドワーズ」とあって、ナニ!と思って見てみた。

BBC制作のTVムービーなので基本的にそんなにお金かかってない感じなのだけど、それなりに見せ
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スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021年製作の映画)

3.5

映画を作る側にいたら、こういう大ネタは一度はやってみたいもんなんだろうなーという感じである。そのぶんハズすと目も当てられないけど、そこはMCUということできっちりまとめていて大したもの。ただ、こういう>>続きを読む

アメイジング・スパイダーマン2(2014年製作の映画)

4.0

前作の「ピーター『約束守れないこともあるよね』グウェン(ニヤッ)」という幕切れがカッコよかったので、今作でピーターが「やっぱお父さんとの約束守らないと」というところに戻っちゃうのがちょっと残念。しかし>>続きを読む

アメイジング・スパイダーマン(2012年製作の映画)

3.5

初見。なんの予備知識もなく見たので、おじさんとおばさんがマーティン・シーンとサリー・フィールドだったのにびっくりした。また、さすが監督がミュージックビデオ出身だとヘンにオシャレで、アンドリュー・ガーフ>>続きを読む

スパイダーマン3(2007年製作の映画)

3.0

見た。以前に見たことがあるかどうか記憶が曖昧だったけど初見でした。

クリストファー・リーヴのスーパーマンといい、どうしてアメリカのヒーローは3作目になるとやさぐれたくなるのかなァ。それに、ピーターが
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スパイダーマン2(2004年製作の映画)

3.5

『1』に引き続き再見。
前半の「ヒーローと学業(とバイト)の両立がタイヘン」のくだりは正直かったるいし、MJは恋人が客席にいないのを舞台から見て芝居を忘れてたりするので、劇評でこき下ろされるまでもなく
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Curve(原題)(2016年製作の映画)

4.0

(日記から)Twitterで紹介を見てVimeoで見学。10分の短篇。意識を失っていた女性が目覚めると、なぜか用水だかダムだかみたいなコンクリの湾曲した壁面にへばりついているという状況で、ずり落ちずに>>続きを読む

スキャンダル(2019年製作の映画)

3.0

こういう映画って題材になった実際の事件を知らないと、なかなか見て「おおお」という感じにはなりにくいなーと思った。劇中ほとんど接点のないニコール・キッドマン、シャーリーズ・セロン、マーゴット・ロビーの3>>続きを読む

すばらしき映画音楽たち(2016年製作の映画)

3.0

Amazon プライム・ビデオで、なんとなく見始めたのだけどすごく面白かった。ジェリー・ゴールドスミスは『チャイナタウン』の音楽を前任者が降ろされて10日で書き上げたのだが、映画を見終わってすぐに「ハ>>続きを読む

パーム・スプリングス(2020年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

11月であの気候って、カリフォルニアって天国やなあというのが第一印象。まあそんな風土だから「同じ1日を永遠に繰り返す」という羽目になったときに、そこに安住するか脱出しようとするかの2択が生じるわけであ>>続きを読む

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