むらみささんの映画レビュー・感想・評価

むらみさ

むらみさ

映画(72)
ドラマ(3)

彼らが本気で編むときは、(2017年製作の映画)

4.2

私は男児の母ですが
おなかのなかの赤子におちんちんが加わったのは、ある日突然のことだった記憶を思い出しながら本作を見ていた。
その4週前の検診まではそこにはなにもなかったのに。
女の私から男の子が産ま
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マリッジ・ストーリー(2019年製作の映画)

3.6

愛したひとをその後ずっとおなじ温度で愛し続けられるのか、とじぶんに問うてみるとやはり自信はない。
恋愛から共同生活になって、ふたりのこどもが欲しいとなって、子育ての共闘者となって家族になって……

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何者(2016年製作の映画)

3.4

‘じぶん’という不確かなものを、いちいち意識させられてしまうこのSNS時代は本当に生きづらい。
SNSのなかで、発信者は常に人生のメインポジションにいる。
それが見せかけであろうと、素直に表現していよ
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ターミネーター ニュー・フェイト(2019年製作の映画)

3.6

もの作りを生業とした人間にとっての、登場人物たちのその後を成仏させるための一作。
そこ!ちゃんと受けとめたよジェームズ・キャメロン!!!
的な作品でした 笑

何故また今さら正統的続編を作らなければ
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地上の星たち(2007年製作の映画)

4.3

相手がこどもであれ大人であれ尊重したいと願うときに、かける言葉や行動でマウントをとってしまいたくなるときがある。
結果的にほかの誰かを否定することで輝かせたり、じぶんが前に出たいためだったり。
自己顕
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オクジャ okja(2017年製作の映画)

4.2

スーパーピッグ・オクジャと少女ミジャは会話する。

オクジャにミジャが耳うちしそっと声を届ける、その場面は、
この映画を見終える頃にはただの、長くときを共にすれば生物をも超えた会話ができることもあるか
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男はつらいよ お帰り 寅さん(2019年製作の映画)

3.9

叶わなかった想いと共に生きるつらさと、優しさと。

じぶんがこの‘男はつらいよ’シリーズに本当の意味で傾倒したのは、1989年制作頃以降の満男くん(吉岡秀隆)と泉ちゃん(後藤久美子)の物語になってから
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人生はローリングストーン(2015年製作の映画)

4.3

本を読む
著者の孤独にじぶんの孤独を重ねる。

読書をする度にじぶんの感情にも言葉を与えてくれた作家たちが支えになってきたし、そういう才能が欲しいと思ってきた時期もあった。

作家はさまざまな感情に言
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イエスタデイ(2019年製作の映画)

3.4

スラムドッグ$ミリオネアよろしく【愛は至上】というラストで終わるのは、正直に言ってズルい。
そのダニー・ボイル的おとしかたは誰も否定できないし、共感ほど多くの人間の好感を抱かせる方法はないのだから。
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めぐり逢わせのお弁当(2013年製作の映画)

3.9

おとなになってからの恋はーーー寂しい。
相手の躊躇もあきらめも、老いも寂しさも受けとめなければならない。

盛り上がってむやみに信じ続けたり、相手が居てくれるだけで自己肯定感が得られるようなそんな緩急
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カフェ・ソサエティ(2016年製作の映画)

3.5

叶わなかった約束の方が甘い。


若く青々しかった頃から時が経ち、じぶんを囲む人びとも変わりじぶんの置かれる立場も変わり、、
それを成長と呼びある種の達成感も感じ、人生に成功したと感じ入っていても、愛
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ビール・ストリートの恋人たち(2018年製作の映画)

3.9

Free
このことばの虚しさがラストに立ちのぼる。

自由を与えられてきた日本人の私には、自由はしぶんの手で勝ち取らなければならない・という価値観は実感として得ることはこの先あるのだろうか。
本作のあ
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マーウェン(2018年製作の映画)

4.1

たくさん、様々な苦しみが描かれていて目まぐるしい。見ていて面白いけれどもつらい。

ロバート・ゼメキス監督作らしい予想外なアングルがたくさん盛り込まれていて、いろいろな角度からマーク・ホーガンキャンプ
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ジュラシック・ワールド 炎の王国(2018年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

人間さまが甦らせた恐竜を、人間さまが望む共生ではなくおなじ生命として共存する道を選ばざるを得なくなる

っていうのは……確かに種の保存的な説得力をもたせようとした目線では崇高と言いたいのだろうけれども
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ダンスウィズミー(2019年製作の映画)

4.0

咲いても、咲かなくても
花は花。

↑は秀逸だったドラマ‘カルテット’からの台詞を借りてきましたが、まさにそれ。
何者にもなれなかったヒトには刺さりまくる、ダンスウィズミーはそんな映画でした。

突然
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東京喰種 トーキョーグール【S】(2019年製作の映画)

3.4

前作と比べ観賞者の評価が下がる理由は、一作めは喰種と人間の生存理由が拮抗して緊張感最高潮だったのが(金木くんと亜門のバトル最高だったな…)
今作は双方歩み寄りだったからなのかな……
それでも見所はそこ
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スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け(2019年製作の映画)

4.2

スター・ウォーズサーガ終焉の舞台設定の説得力よりも。
SF映画としての物語の整合性よりも。
(おそらくスター・ウォーズをSF映画とカテゴライズするのは難しいのであろうし。自分にとっては敢えて敬愛するフ
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ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)

3.6

かつて「犬(日本兵)の次は豚(中国兵)が来た」と現地では言われていた台湾にひとり旅したことがあった。
観光施設を周りながら歴史が遺したものを感じながら。
世界のなかで自分がどういう背景の‘人種’に属す
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グリーンブック(2018年製作の映画)

4.3

I know it's a complicated one.
(人生は複雑だ)

じぶんの苦境を誰かを落とすことで際立たせる手法を誰もが選びがちなこの世のなかで、誰も責めることなく落とすことなく受け入
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天国でまた会おう(2017年製作の映画)

4.2

戦時下という逃げられない異次元に放り込まれた時に、未来の見えない閉塞した時間の下でひとはすぐ目の前の金や名声や欲のために動くー
しかしながら、痛みを抱えた他人への愛のためにも動く、ということを描いてみ
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スター・ウォーズ/最後のジェダイ(2017年製作の映画)

4.0

レイアとルークがまがりもなく兄妹であること、台詞まわしで感じさせる再会の場面がとても素敵でした。

エピソードVII、VIIIと続けて観賞。
本作を愛し制作者と共に立ち上げたマーク・ハミル、キャリー・
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俺はまだ本気出してないだけ(2013年製作の映画)

3.7

社会の歯車から自ら降りて、世間的には人並みの経歴を修められず期待されなくなるお年頃の42歳シズオ(堤真一)。

でもなぁ~、シズオの若者に媚びないところめちゃくちゃ響きました。
常に同じ目線。それかな
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ヤング・アダルト・ニューヨーク(2014年製作の映画)

3.7

40周辺にもなると自分の‘無様さ’を変えられないことに気づいてしまったりもするので、容易にそれに感づかれないように振る舞い出すあるあるが見ていて愛おしかったw
20代で本作を見たらきっと、わたわたする
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かいじゅうたちのいるところ(2009年製作の映画)

3.9

さびしい
という気持ちに名前をつけて、受け入れられたのなら。

大好きなひとがじぶんから離れていってしまう。
ずっと私を楽しませてくれる唯一無二の存在だと思ったのに。
不安が内側でふくらんでゆく。誰か
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ニュー・シネマ・パラダイス(1989年製作の映画)

4.1

アルフレードがトトに向けた愛情は無償の愛ではない。
時に駆け引きだったり、時に押し付けだったり。
戦争で夫を亡くし未亡人となった母がトトに示せた愛情も無償のものではなく、不器用で無限ではない愛の示しか
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ブリグズビー・ベア(2017年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

幼少期から誘拐され成長の月日を失ったこどもの様なオトナのジェームス。
彼が警察に保護され、本当の両親のところに戻ってからの日々はとても刺激的でカラフル。
戻ってからの現実の過酷さと、彼を育てたフィクシ
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セルジオ&セルゲイ 宇宙からハロー!(2017年製作の映画)

3.8

国と国の歴史に刻まれた断絶や陰謀、政治利用・という側面のほかに、本作のように血の通ったひととひとの簡単には消せない繋がりを再現してくれるリアルなファンタジーは本当に尊い。

‘無線’を愛することに何の
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エンジェル、見えない恋人(2016年製作の映画)

4.2

あなたがそこに居る
それを感じることがこんなにも官能的だなんて。

エンジェルを産み育てた母の哀しみ。そういう切り口でストーリーを組み立てることももちろんできたのだろうが、母の深い愛情がエンジェルにひ
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パッドマン 5億人の女性を救った男(2018年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

本作の素晴らしさは140分かけて丹念に、ラクシュミカント氏の純粋な熱意がかたちになっていく過程を見せてくれたこと。これに尽きます。
主人公ラクシュミさんご本人の慈愛に満ちた女性性へ注ぐ敬愛の念は心から
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ハード・コア(2018年製作の映画)

3.8

誰にも触れて欲しくない柔らかい部分が見えたとき、その人のことをもっと知りたくなるとか共感から相手を愛しはじめてしまう、とか。
暴力シーンの後の痛みや哀愁が含む笑える部分であるとか。
精神的描写の微妙な
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生きてるだけで、愛。(2018年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

あなたが持っているすべてのちからを使って、私と向き合って欲しい。
でも私と向き合うことは私自身もしんどいしあなたにとってもしんどいでしょう。
あなたは私と別れられるけれど、私はわたしと別れられない。
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大阪物語(1999年製作の映画)

4.7

「ええ加減にしいや」

昨今は全国共通言語になったこのつっこみの台詞。本作を見る前と見たあとでは、その響きが変わって聴こえる。
圧倒的に、懸命に生きる者に優しい響きとして。

いい加減に生き失踪したオ
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KUBO/クボ 二本の弦の秘密(2016年製作の映画)

5.0

心が傷ついてぬけがらになってしまった母との幾月もの晩よりも、
問いかけても応えてはくれない死者の父への思慕よりも。
騒々しく叱ったり笑ったりする猿と、過去をすっかり忘れて陽気に前進するクワガタとのおと
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ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生(2018年製作の映画)

3.6

デビッド・イェーツ監督の描く魔法界はいつも孤独に満ちていて魅了される。

クイニーの、真実には誰かを愛したことのない無垢さが彼女を壊した様子。
愛したコワルスキーが自分から去るのではないかという疑心暗
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東京喰種 トーキョーグール(2017年製作の映画)

3.7

カネキが亜門を追い詰めたときの身震いを伴う高揚感に、嫌悪感を覚えることもなくおなじ様に高揚していた自分が居た。
一線を超える一瞬前の、完璧に相手を制圧したカネキの高揚。
亜門の絶望。
2人の俳優はこれ
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ダージリン急行(2007年製作の映画)

4.1

じぶんは姉妹なので想像するしかなかったが、男兄弟って、お互いにお互いよりも上に見られたい見栄とかじぶんの方が愛されていたアピールとかいろいろあってこんがらかる要素がぶつかり合うのだろう。
だけどおなじ
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