mtmtさんの映画レビュー・感想・評価 - 77ページ目

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4番目の男(1979年製作の映画)

3.8

ポール・ヴァーホーヴェン監督初期の傑作。タイトルロールでのマリア像と蜘蛛。夢と現。そして4番目の男の意味。主人公アル中バイ作家の運命は?時に官能的な虚実入り混じる美しい映像。監督のファンなら押さえてお>>続きを読む

BLOOD THE LAST VAMPIRE(2000年製作の映画)

3.5

スタッフに押井守や神山健治の名前が…。最近まで知らなかった。工藤夕貴が小夜の声をあててるのも驚き。イメージは違っていたが合ってた。題名通りヴァンパイア物だがかなり異色。特異な世界観の全貌は把握できない>>続きを読む

帰ってきたヒトラー(2015年製作の映画)

3.7

これはブラック・ジョークやコメディではないよな。原作も映画もヒットしたのには理由があると思う。一昔前なら考えられない作品だろう。映画は時代を映す鏡というが…。

さよなら子供たち(1987年製作の映画)

4.0

ルイ・マル監督の実体験に基づいた話らしい…。ドイツ占領下のフランス。ユダヤ人生徒を匿った寄宿舎学校での出来事が描かれていた。正直、予備知識無く観たので心のダメージが大きい。この作品は結構来ました。観て>>続きを読む

クラッシュ(1996年製作の映画)

3.5

クローネンバーグ監督の怪作。公開時は成年映画指定されてしまったとの事。映像よりもセリフがやけにエロいです。ただ全編を通じてセリフは寧ろ少なく、交通事故をもって性的エネルギーを解放するという独特の世界観>>続きを読む

ぼくを葬る(おくる)(2005年製作の映画)

3.7

脚本も書いているオゾン監督が自分の内面を晒してる、勝負してると強く感じる。そして監督への興味が増した。祖母との関係や、不安に直面しての焦燥感は普通に共感できるし、ゲイに関する描写や姉との葛藤も理解でき>>続きを読む

ラストエンペラー(1987年製作の映画)

3.8

昔ジョン・ローンの真似して丸眼鏡かけてた時期がありました。今回はベルトルッチ監督らしさを探しながら、10年以上ぶりの鑑賞。映像的には舞踏会のシーンでの重厚感と覚めた盛り上がり方がらしいなと。ストーリー>>続きを読む

天城越え(1983年製作の映画)

3.5

松本清張原作サスペンス小説の映画化。ストーリーはそれほどとは思わなかったが、映像には独特の重厚感があった。しかしこの映画の魅力はなんと言っても妖艷な女性を演じた田中裕子です。少年の年上女性に対する憧憬>>続きを読む

田園に死す(1974年製作の映画)

4.5

3年ぶりの鑑賞。多分最も観ている映画。寺山修司が過去のトラウマと向き合うために作った作品だと思う。恐山と宇曽利湖、サーカスとフリークス、心中、間引きと雛人形、そして母殺し。最後に本籍地、新宿区新宿字恐>>続きを読む

ヴァージン・スーサイズ(1999年製作の映画)

3.5

うーむ、難しいですね。ティーンエイジャーの少女は難しい、という先入観がそれに輪を掛けているのかな。でも劇中の少年たちも分からなかったし…。ソフィア・コッポラ監督は何を言いたかったのか。家族についてかな>>続きを読む

ルトガー・ハウアー/危険な愛(1973年製作の映画)

3.8

ヴァーホーヴェン監督の超初期作。主役は邦題にもある盟友ルドガー・ハウアー。ともかくぶっ飛んでます。しかし監督の作品と言われると必然性が感じられるからすごい。ハウアーもこれがスクリーンデビュー作とは思え>>続きを読む

デリカテッセン(1991年製作の映画)

3.5

不条理系ダークファンタジー。ジュネ監督の特徴と言える濃い色彩の映像が今作でも見られた。次作のロスト・チルドレンと似た感覚。全体としてはダークなストーリーなのですが、はっきり言ってホラー感は全くなし。寧>>続きを読む

ロックンロールミシン(2002年製作の映画)

3.5

裏原系ファッションが流行した2000年前後、若手デザイナー達の一夏。彼らの夢へ努力する姿がとても羨ましく感じられた。一歩間違えると破綻する、ヒリヒリした状況や人間関係がうまく描かれていた。ああいう不安>>続きを読む

シェルタリング・スカイ(1990年製作の映画)

3.5

ベルトルッチ監督がラストエンペラーに続いて撮った作品。音楽も同じ坂本龍一。映像は拘りが強く美しい。前半後半で意図的な色調と質感の変化が感じられた。一方で製作意図が難解。恐らく朽ちゆくものが発する魅力を>>続きを読む

トゥルー・ロマンス(1993年製作の映画)

3.7

とってもタランティーノらしい脚本でした。誰もがハッピーエンド望みたくなるメインキャストの2人が可愛らしかった。豪華な脇役の中でお気に入りはゲーリー・オールドマン。気色悪い渋さがたまりません。

スモーク(1995年製作の映画)

3.8

掛け値なく良質な作品。脚本はウィットを伴ってエモーショナル。キャストはみんないい演技をしています。特にオーギーのパート。ハーヴェイ・カイテルの長ゼリフ/長回しからその回想シーン。久しぶりに素直な意味で>>続きを読む

レッド・スパロー(2017年製作の映画)

3.8

想像していたよりずっと本格的な秘密諜報部映画でした。「裏切りのサーカス」が好きな自分には好みのストーリー。映像もエログロが過ぎず、センスが良いと思います。(あ、グロはそれなりか。)ただ、なぜ叔父を…な>>続きを読む

96時間(2008年製作の映画)

3.8

こういう無敵元エージェントもの大好きです。強いオヤジはやっぱりそれだけでカッコイイ!ジョン・ウィックはクルマでブチ切れたけど、こちらのブライアンは娘でと常識的。ただし敵のやっつけ方はエゲツなくてステキ>>続きを読む

リアリズムの宿(2003年製作の映画)

3.7

いろいろ脱力系映画は観てきたけど、結構最高峰レベル。さすがつげ義春X山下敦弘監督です。唯一、尾野真千子の素朴な美しさに感情が動いたくらい。あとはいつのまにか話が全然展開せず、自然と気持ちよく終わってい>>続きを読む

危険なプロット(2012年製作の映画)

3.7

初オゾン監督作品。映像的にはとてもオシャレな映画です。他人の生活に入り込んで行く美少年の話。ただし単純な描写ではなく、彼の作文中で進行する。徐々にイベントの虚実があやふやになって行き、無垢な悪意に気づ>>続きを読む

カフェ・ソサエティ(2016年製作の映画)

3.5

1930年代のハリウッドとニューヨークが舞台。相変わらず美しく可愛らしい映画を作られるアレン監督。監督のニューヨーク愛が今作品でも感じられます。「時は過ぎ、人生は進む。進める道は一つだけ。」何気に重い>>続きを読む

ドリーム(2016年製作の映画)

3.7

苦手な実話感動系なのだけど楽しめた。題材がNASAで興味のある対象というのが良かった。一般社会とNASA内部では状況は大分違っていたのだろうが、人種差別を受けている女性達が前向きなので観やすかった。優>>続きを読む

アオハライド(2014年製作の映画)

3.0

これは自分が悪かった。まぁストーリーも演技も薄っぺらいんだけど、ともかく自分が観ちゃいけなかった。ちょっとトラウマ。当分青春映画はやめとこうかな…。

地獄愛(2014年製作の映画)

4.0

変態村/島のドゥ・ヴェルツ監督作品。これはすごい映画。まず主役グロリアのキチっぷり。ミュージカル映画?と思ったらいきなり解体。しかもその主題歌がかなりカッコいい。そして映像も所々に出色なものがあり、特>>続きを読む

CUBE(1997年製作の映画)

3.5

設定が面白い。セットデザインも良かった。ストーリーや演技なんかはそこそこって感じ。総じて薄味な映画だなぁ。少しもったいない感じがした。

殺し屋1(2001年製作の映画)

3.5

予想通りグロい。登場人物は誰一人マトモな人がいない。しかし観続けていると段々耐性が出来てくる。浅野忠信の脱力系演技が好きだわ。

ダメージ(1992年製作の映画)

3.5

ルイ・マル監督晩年の作品。破滅的な恋愛映画、それももの凄く。映像は流石の美しさ。だがそれより思ったのは、恋愛に関しては敵わないなという事。良い悪いの問題ではなく、そういうものなのだろうと。

きょうのできごと a day on the planet(2003年製作の映画)

3.5

京都の学生を中心とした群像劇。ちょっとした事件らしきものは織り込まれますが、題名どおり日常の出来事が淡々と綴られている。特に何が?というわけではないが、後味の良い秀作だと思います。今になって昔のこんな>>続きを読む

パイレーツ・ロック(2009年製作の映画)

3.5

少年の成長と音楽のコンボは「あの頃ペニー・レインと」と同じパターン。こちらは洋上海賊局ラジオDJという存在によりスポットが当てられている。全体のテンションが高すぎて自分は苦手。疲れました。ただしブリテ>>続きを読む

キングダム・オブ・ヘブン(2005年製作の映画)

3.5

1187年サラディンによるエルサレム奪還を、防衛側の十字軍騎士バリアン・デュブラン中心に描いている。比較的史実に沿い双方公平に扱われている。その為歴史映画として見応えがあるがカタルシスはない。脚本は「>>続きを読む

パレード(2010年製作の映画)

3.8

これは自分の好きな、鑑賞後に「過度ではない不快感」を感じる映画でした。ハネケ風な「コミュニケーションの不可能性」が主題かと思っていたけど違うよう。言うなら「表面的コミュニケーションの可能性」だな。良い>>続きを読む

サイン(2002年製作の映画)

3.5

宇宙人侵略ものだけど、それは巨大な前振りという感じ。主題は家族愛。そして信仰心。やっぱりメル・ギブソンさんに不信仰な役は似合いません。期待していた宇宙人の造形を含め、映像的には特に面白味無かったかな。

デスペラード(1995年製作の映画)

3.5

エル・マリアッチの続編かとおもったら違いました。セットや車はグレードアップしてますし、爆破もします。キャストも豪華になっています。でも無茶なメキシカンテイストは変化なし。

危険なメソッド(2011年製作の映画)

3.5

20世紀初頭の心理学者/精神医学者ユングとフロイト、そしてシュピールラインを史実に沿って描いている。興味深い対象ではあるが、いかんせん映画にすると地味。基本ひたすら答えがハッキリしない議論が主体で、時>>続きを読む

エル・マリアッチ(1992年製作の映画)

3.7

ロドリゲス監督の初期作品。マリアッチ3部作の一作目。マリアッチとは歌手のこと。ローバジェットながらスピード感、こだわり満載のカメラアングル、そしてカタルシスを感じるラストと荒削りな魅力にあふれまくって>>続きを読む

嗤う分身(2013年製作の映画)

3.5

ドストエフスキーの「分身」から着想を得ているとのこと。読んだことなし。ディストピアのドッペルゲンガー映画。よってストーリーは不条理ですが、強いて言うならブラック・ラブコメ。映像的にはレトロな世界観に魅>>続きを読む