れれれさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

あしたの少女(2022年製作の映画)

4.4

かなりの良作だった。
韓国映画が社会に切り込む時の解像度と切れ口がエグすぎて、かなり戸惑ったり食らってしまうが本作もそれだった。

構造や体制への批判とも取れる本作だが、少女のものすごくミニマムな感情
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水は海に向かって流れる(2023年製作の映画)

2.8

厚化粧な映画だなというのが率直な感想

こんな夜更けにバナナかよ、を見た時と似たような感覚を覚えた。映像的な意味に関わらず、美術、メイク、演出、セリフ回し、演技の付け方、BGM、全ての彩度が濃い。
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ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール(2014年製作の映画)

3.5

曲が良かった

心を病むことに対して彼女や周囲が核心をつこうとしないからずーーっとフワフワしていた
なんか腫れ物みたい。綺麗な曲を作って歌っていさえすればいい、とでも言いたいような

(2022年製作の映画)

3.3

松居大悟監督のポルノ?映画

ポルノというか性的描写は普通にあったけど、まぁ物語に必要なポルノというか、
父親からの愛を受けないで育った人がおじさん嗜好になるという物語か本筋なので、あまり不必要なエロ
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

3.8

映像的な美しさに目を惹かれた。
断続的な時間を1秒に24回のまばたきで収めるビデオは、時間を1枚1枚に切り離す。

少女の成長と、父親の葛藤や苦悩。
両者の感情の交錯とすれ違いは時を経て明かされていく
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ドキュメント サニーデイ・サービス(2023年製作の映画)

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2023年は
サニーデイ・サービス
の年になるかも。

人柄をわかると曲の聞こえ方が違うね、
また八月に行こう。

春に散る(2023年製作の映画)

3.9

横浜流星とボクシングシーンを舐めてかかったら、本当に返り討ちにされた…結構重めのカウンターを喰らいました…。

どうしようもない展開になったとき、本当にどうしようもない方法で打ち返すのが、もうそれらし
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逆転のトライアングル(2022年製作の映画)

4.2

これは名作。

ヒエラルキーが根底にあるヨーロッパ映画ってかなり階級社会への解像度が高い感じがして、好きな作品が多いのだけど、これもすごく面白かった。
船に乗る前、乗っている間、その後、の構成も素晴ら
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グッドバイ、バッドマガジンズ(2022年製作の映画)

3.8

必ずしも好調では無い業界
×
やりたいことの折り合いをつけていく新入社員の理想と現実

というだけで、刺さってしまうものがありまして………。

下衆の愛(2015年製作の映画)

3.9

T字路'sの曲がめっちゃ良い。

ファーストカットの絵が決まりすぎてびっくりしちゃった。これ「佐々木、インマイマイン」とかにも影響与えてんちゃうか。

女優への性暴力、部下へのパワハラ、映画とカネの問
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1秒先の彼(2023年製作の映画)

4.2

山下敦弘監督の「リアリズムの宿」がとても好きで、リアリズムの宿は男二人が寂れた宿に泊まる話で、あの映画は本当の時間軸と同じ空気感を感じてとても好きだった。ゆったりとした時間だから好きなのではなく、本物>>続きを読む

まともじゃないのは君も一緒(2020年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

クズじゃない成田凌初めて見た。

2人のキャラクターはすごくよかったな。
「まとも」じゃない2人のように見えるけど、世間とのズレに対して自分がまともじゃないと思ってしまっている感はある。世間の方がまと
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はい、泳げません(2022年製作の映画)

3.8

主題歌のリトグリでめちゃくちゃ萎えたwww.

おっぱいバレーのイメージが綾瀬はるかになぜか強いので、スポーツ系の先生を演じる綾瀬はるかは無条件に良いとなってしまう

「泳ぐ」につける意味付けの部分は
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メタモルフォーゼの縁側(2022年製作の映画)

4.5

良い!!

去年話題になってたけど観に行く機会がなく、ようやく見れた。

阪急電車がとても好きだったので、この2人でまた温かい物語が見られるのが幸せな気持ちになった。
共通の趣味を通してつながる人、自
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

今敏を見ているような感覚を受けた。でも今敏の映画の方がもっと突き放されてもはや楽しいので、ジブリに求めている世界観ではなかった。
明快なストーリーラインの奥にある哲学や演出的技巧がこれまでの良さ、とす
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ドロステのはてで僕ら(2019年製作の映画)

4.1

リバー、流れないでよ の流れでヨーロッパ企画の作品を見たのだが、こちらも面白い!

とにかく発想がすごい。こんなん見たことないし、複雑すぎて撮影の香盤表が見てみたい笑

演劇的な演技に「映画的なリアリ
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I AM JAM ピザの惑星危機一髪!(2022年製作の映画)

4.1

初めての生の活弁映画。それも現代の。

コミカルな空気感をまとってるし、
子供向け?な印象を持つフライヤーだとは思うし、実際子供にも親しみやすい世界観やストーリーなのだが…!

まず演出の手数が多いこ
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ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)

3.8

主人公の人格形成を1から100まで丁寧に描いているから、法廷もののミステリーテイストは纏っているけど、実際はものすごくヒューマン

映像や美術がものすごくよくて、沼の開放的でありながら閉塞的な情景が描
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母性(2022年製作の映画)

3.5

証言の食い違う親子。
本当に起きたことはなんだったのか。

設定やプロット、絵作りにおける室内空間の撮り方など好きな要素は沢山あったし、
これは結構おもろいやんけって思って見てたんだけど、最後なに?あ
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リバー、流れないでよ(2023年製作の映画)

4.0

ヨーロッパ企画の映画

2分のタイムループを繰り返す中で
記憶だけが全員に残っている
という設定だけで、まぁ面白くなるだろうなぁとは思う。

特に詳しく説明がなくても、見てるうちに旅館の間取りが自然も
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ソーシャル・ネットワーク(2010年製作の映画)

3.3

え、面白くない……
シーン冒頭の会話はすごく良かったが、
クリエイティブとビジネスのぶつかり合いが始まってからまるで面白くなかった

終わり方といい、裁判ベースの語りといい、ゆったり時間をかけてやる意
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劇場版 優しいスピッツ a secret session in Obihiro(2023年製作の映画)

3.8

スピッツの奏でる音が優しくて副交感神経がバリバリになってめっちゃ眠くなった

漣(さざなみ)、運命の人がすごく良かった

最後のインタビューパートもスピッツの人柄が出ていて好きだった

岸辺露伴 ルーヴルへ行く(2023年製作の映画)

3.9

原作を好きで読んでいて、NHKドラマ楽しく鑑賞していたが、充分に満足の作品だった

最も黒い絵 という題材からしてそそられたし、全体のプロットも面白かったし、世界観もとっても好きな世界観だった

ただ
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れいこいるか(2019年製作の映画)

3.8

人生なんて失うことばっかりですよ、
それでもね、人は笑うんですよ

怪物(2023年製作の映画)

4.5

これは本当にすごい映画だ。。

「多様性を認めよう」「人を傷つけない」ことなんて本当に無理なんじゃないか、というどうしようもない事実を前に動けなくなってしまった。

映画館を出て、新宿駅に向かうまでに
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滝を見にいく(2014年製作の映画)

3.9

おばちゃんしか出てこなくて、ずーっと画面が山の中でこの面白さは嫉妬するくらいにはズルい

この中におじさんや若者がいたら集団の意識がまた変わっていただろうなぁ。
サバイバルしなきゃいけないって言ってる
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さがす(2022年製作の映画)

3.3

卓球の使い方は好き

蒼ちゃんの演技、好き

佐藤二朗がそこじゃないとこでふざけるから、意味のあるふざけと意味の無いふさげが生じていた。これは監督の演出?

最後のカタルシス感は好かん

なんかその、
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猿楽町で会いましょう(2019年製作の映画)

3.8

花束みたいな恋をした より、よっぽど好感が持てるような映画だった。
人間の薄汚さがグシャグシャに描かれていて、もう救いようもなくどうしようもない人間があまりに無様にもがいていた。

まぁ全然好きな映画
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もっと超越した所へ。(2022年製作の映画)

4.0

面白かった。

演劇作家の根本さんだからこそ書ける構成ですなぁ。

映画って空間としてすごく拡がりがあるものだと思っているけど、この作品は本当に舞台上で作られていっているような、良い意味の窮屈さがあっ
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凪の憂鬱(2019年製作の映画)

4.4

短編映画を撮っていた時に行き着きたかった世界線だ、、、

高校生編から続くひとみちゃんの軽快な面白さ、凪ちゃんの愛らしいキャラクター!

社会人編のときに、これは人柄の映画だと思ったけど、それは本当に
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ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい(2023年製作の映画)

4.2

「ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい」というタイトルを見てまず思うのは「やさしい」ってなんだろうなっていうことで、登場人物の尺度によって「やさしい」の感覚が違うことで、このタイトルの意味も色が変わって見>>続きを読む

ミッドナイトスワン(2020年製作の映画)

3.7

好きなところ

・一果がアパートの廊下の手すりで踊るシーン
・草薙剛の雑然とした室内美術
・2人で踊り、それを見るおじいさん
・コンクールのシーンの裏で起こる惨劇
・舞台上で血筋の母親を選ぶというグロ
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凪の憂鬱(2022年製作の映画)

4.7

人柄の映画は地味に作るのが1番難しいと思うんだ。
キャラクターを生み出す上で、愛せる人格のキャラクターを作ると、そこに意図が挟まってしまって、見てる側の人に「愛せるでしょ〜」っていう造り手のエゴが介在
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BLUE GIANT(2023年製作の映画)

4.2

真っ直ぐな青春ものに乗り切れなさを感じることが多いんだけど、これを「青春」という言葉に括ったらいけないような気がした。彼らは独立自尊で共依存はしない。共鳴するのである。これを青春という言葉で括ると、な>>続きを読む