TatsuyaMutouさんの映画レビュー・感想・評価

TatsuyaMutou

TatsuyaMutou

アリス(1988年製作の映画)

3.6

ヤンシュバンクマイエルを見ながら寝ると淫夢を見ます

イノセンツ(2021年製作の映画)

3.5

【子供はいつまでが無垢なのか】
子供は、できることが増えて行く。
つまり能力を身につけて行く過程で、善悪の狭間で一線を越えるかどうか悩み、判断し、行動しては、周囲かの反応を持って、善悪を確かめていく。
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オテサーネク 妄想の子供(2000年製作の映画)

3.8

【尊さと気色悪さ】
美しいものほど汚れが目立つ。

生命を授かり、育み、また繋げる。
子を持つ身として、尊い行為と思う。

しかし、その絶対的尊さこそ
とてつもなく強いフリとして活きる。
つまり歪曲す
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正欲(2023年製作の映画)

3.6

【定義なんていうもの】
SM、血液型占い、2:6:2の法則、フェティシズム。

定義。

定義とは、限定、整理、効率化。
私も、効率を大義に、良かれと思い、どれだけ定義を受け入れて、整理して、限定して
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時計じかけのオレンジ(1971年製作の映画)

4.0

【荒波に浮かぶ孤独なオレンジ🍊】
青年期は非常に難しい。

誰であっても青年期のリピドーが快楽(スポーツ、暴力、恋愛、性欲)に向かうのを止められない。

その中でいかにして人は善に向かうのか?
作中、
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市子(2023年製作の映画)

3.9

【虹などないモノクロの世界】
市子が歌う「にじ」はなぜ悲しいのか。

多様性だの、価値観は虹色だの言うが、そんなもん本当だろうか。

この潔白で、真っ白ーい世の中に、黒ひいては少しのグレーが一滴でも落
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女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

3.8

【ひとそれぞれの孤独】
孤独の種類を3つ、
それぞれ表現したような映画だった。

アン女王
自分を取り囲む人の数ではなく、
触れる人の真心が人を救う。
真心に触れられないかぎり、
どんなに連んでも、人
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

【親子の呪いはひたすらに長い】

愛は容易く呪いになる。

保護しているつもりが過保護に
理解しようとしすぎて過干渉に
導くつもりの教育は支配、洗脳に

出発点が利己か利他かによって
利他は愛として、
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ソウォン 願い(2013年製作の映画)

3.8

【共感という安い言葉】
2歳と4歳の娘がいる。

これが実在した事件で、被害者の家族が今もどこかにいるのかと考えると、作品を見て感じた感情をあらわすのに、どんな言葉も軽々しく相応しくないように感じ、何
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ウィッカーマン final cut(2013年製作の映画)

3.9

【明るく健やかにオカシイ】
土着文化、カルト、迷いのない村人、奇祭、無印良品的音楽、独自の性嗜好、全てがいいですね。

主人公の潔癖性、権威主義、人の土地に土足で入って説教垂れる昭和ジジイ感もなんか笑
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怪物(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

【怪物を探すわたし】

「怪物だーれだ」というコピー。
こども2人と、3人の大人が映るメインビジュアル。
サスペンスだと思ってますしね、こっちは。
そういうつもりでみますから、はじめっから「俺を欺くな
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殺人の追憶(2003年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

【映画の力】
ラストシーンの意味がよくわからなかった。
消化不良な、はっきりしない終わり方が気持ち悪かった。

実在する事件について知り、他のレビューを読んで、驚いた。

この事件が韓国にとってどんな
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

4.0

【心のフイルムを現像する】
前も後ろも情報はほとんどなく、ただ父との大切な時間を切り取った映画。

大好きな祖父が小学校を卒業する春休みに、富山旅行に連れて行ってくれたのを思い出した。

少しの写真か
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Saltburn(2023年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

【城とセックスする】
クィアだとか、階級社会だとか、陽キャ陰キャ、スクールカーストとかいろんな要素が散りばめられていていろんな捉え方ができるけど、強い憧れと同一化願望を持った男のヤバすぎサイコラブなの
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ワンス・アポン・ア・スタジオ 100年の思い出(2023年製作の映画)

4.2

【9分に100年分のハピネス】
ディズニー
嫌いじゃないがそんな得意ではなかった。

ドリームがハピネスで、ファンタジーがエレクトリカルな世界が、自分には気恥ずかしかった。
デカい耳や手袋をつけてはし
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ウィッシュ(2023年製作の映画)

3.9

【願いは叶うかわからんが持つ権利はある】
4歳の子供と映画館でみた。

派手なプリンセスでもなく、脚本はシンプル。かつての手書き感を大切にした作画で綺麗だけど、いわゆる最近の超美彩な感じでもなく地味。
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Pearl パール(2022年製作の映画)

3.9

【幼い大人の怖さ】
ただ軽薄なホラーはつまらない。
重たく残酷な残留思念がなす呪いや
脈々と受け継がれるキモい土着文化が
なすカルト系などどっしり重たいものが
大好きだ。

しかし、このパールちゃんに
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シャッター アイランド(2009年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

【怖さはどこから来るか?】
テディが感じる不安が、人に向けての不安から自身に向けられる不安にかわり、自分自身に恐怖して行く展開が恐ろしかった。

認知症の祖母が、たまに見せる不安の表情とテディの表情が
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TITANE/チタン(2021年製作の映画)

3.6

【なんだったら人なのだろう】
人を殺すことに躊躇いがなかったら、
人に愛情を感じられなかったら、

なんだったら人で、なんだったら人の形をしただけの人でないものなんだろうかを考えながら見ていた。

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ハンニバル(2001年製作の映画)

3.9

【狂人も常人の延長線上にあるか】
羊だけでは博士不足でしたので、これで補充します。

「優しい愛撫が気持ちいい人も、激しいスパンキングが好きな人も同じ延長戦にある。程度の違い」という話をSM嬢から聞い
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ターミナル(2004年製作の映画)

3.7

【間に落ちていることを】
東京にいると日々、ルール、基準、マナーの中で生きている。恙無い毎日。
そういったものを否定するつもりはない。

今日、田舎の飲み屋にいった。
「そのメニューはもうやってない」
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マネーボール(2011年製作の映画)

3.7

【弱小の夢】
中小企業もスタートアップも言い方でべつに同じ。
心持ちと見てる視座だけで、そこらのキラキラスタートアップよりも素晴らしい中小企業はいくらでもあるし、落ちこぼれスタートアップは掃くほどある
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アルプススタンドのはしの方(2020年製作の映画)

3.7

【くすんだ端くれにも色合い】
自分は剣道部で、インターハイは県3位。
だけど応援に来てくれる同級生はいなかった。

引退後に、野球部には少し遅めの夏が来てバスで全校で地区大会2回戦を見に行きコールド負
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ラーゲリより愛を込めて(2022年製作の映画)

3.9

【家族の効能】
愛とか言うとなんだか安っぽいんだが、
厳しい環境でも、それを糧に頑張れる、エネルギーを与えてくれる。
確かな効能が家族にはあるし、その力はとても強い。

それがなんでかよくわからないか
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search/#サーチ2(2023年製作の映画)

3.6

【サスペンスにおける2の宿命】
やっぱりサスペンスの2は期待と深読みしすぎてしまうーーー

1が素晴らしすぎた。
どんでん返しも、スピードも、ネットの中で完結して行く画面構成も、新しい要素が多すぎて、
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ザ・ロイヤル・テネンバウムズ(2001年製作の映画)

3.6

【好きと嫌いのはざま】

「嫌い」な家族っていますか?

友人で母親がとにかく生理む的に無理な人がいて、一挙手一投足全てムリ!!かかわらんといて!みたいな人がいる。

わしは日々両親とか嫁とか子供とか
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ミッドナイトスワン(2020年製作の映画)

3.7

【誰かと足りないピースを埋め合い生きる】
女性として、母として生きたかった。でも足りなかった2人の母。

らしさと才能を持って生まれたけど、気づくことも大切にすることもされなかった少女。

お互いが支
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いつかの君にもわかること(2020年製作の映画)

3.9

【今の君にわかること】
これからの子供の人生に何を残そうか

まだ何もわからないなら、何も残さない。
という選択肢もあった

でも、子供が好きなもの、そしてその行動の一つ一つには意味があることに気づく
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ドント・ウォーリー・ダーリン(2022年製作の映画)

3.4

【新しいキモコミュニティ映画】
ミッドサマーのフローレンスピューさまの絶望絶叫みたさで視聴

キモコミュニティのルール
・謎ルール
・謎に従順な人々
・強め同調圧力
・ルール破るとyeah

キモコミ
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