楽しみにしていた注目作でしたが
大当たりといえるほどは乗れず。
下品さには特にネガティブな印象を受けなかったものの
階級社会への皮肉という
額縁通りのメッセージ以外に受け取れるものがなかった。
不穏す>>続きを読む
9.11同時多発テロで失われた命。
測られるはずもない命の値段を算出する
永遠に答えのない使命に挑んだ人々のストーリー。
アメリカ全土を震撼させた惨事において
犠牲者と遺族の苦悩はさらに計り知れず、>>続きを読む
どうしたランドン。
これはあまり面白くない。
コメディとして成立しているかも怪しいし
整然としていないストーリーが
冗長に感じる。
爆裂好評価も納得のエンターテイメント。
ジャズはおろか音楽への造詣などまるで浅い私でも
心に染み込む音と画の融合。
波のようにうねる音色が
映画の世界へと引っ張っていってくれる。
音がないからこそ、>>続きを読む
彼らは一体、何に対峙しているのか。
画通りの対面でなく、
彼らそれぞれが直面しているジレンマと
やりようのない感情が行き着く先は
正か負か。
『空白』にも通ずる
残されたものの選択肢。
状況を理解し>>続きを読む
テロ後の対応に無駄が感じられず
ややプロパガンダ的な作為も感じられなくはないが
実際の事件後の迅速さも知るところであり、
印象のよいままで終えられる作品。
やはりテロの凄惨さは
締め付けられるものが>>続きを読む
映画の歴史が押し寄せてくる。
デイミアンチャゼルの作品の中では一番好き。
ハリウッドの栄枯盛衰
激動のトーキー映画黎明期を駆け抜ける。
そこには順応する者と
置いていかれる者、
破滅の道を選ぶ者が>>続きを読む
白や黄色を身にまとい街を闊歩する様は
なるほど確かに
鎧を装着した騎士という表現が的を射ている。
同性愛が描かれるもののそれは主軸ではなく
人と人との愛について
静かに積み上げ、静かに壊していく、>>続きを読む
長くて面白いのは得した気がしてうれしい。
ダイアンクルーガーがめちゃめちゃいい。
クリストフヴァルツがめちゃめちゃいい。
話せば話すほど魅力が染みだしてくる
タランティーノ節がうまうま。
9年前の映画か…
見たときは感じなかったが
確かに一時代古い演出がそこかしこにある。
見せたいアクションに向かって物語が進んでいく。
ご都合主義とかではなく都合。
こんな横暴が許されてたまるか。>>続きを読む
全然いい。
濃いめの味付けが無性に欲しい時がある。
それを求めた人にだけハマる映画だ。
ちょうどソース焼きそばが食べたくなった時に
屋台の焼きそばが出てきた感じ。
なんか笑っちゃう嬉しさ。
邦画は>>続きを読む
俄然、邦画版が見たくなってきた。
こんなシナジーがあるとはよもやよもや。
何がなんでも
韓国映画のほうが優れている!なんて
言うつもりは毛頭ないが
ジャンルによっては問答無用の面白さを見せつけられる>>続きを読む
気恥ずかしい、ってなんか懐かしくて心地よい。
新緑になりきらない
仄明るい青さが
グレタカーウィグとシアーシャローナンの2人によって赤裸々に描かれる。
序盤から母娘の会話。一生聞いていられる安心感>>続きを読む
巨大な影と戦う男のドキュメンタリー。
ロシアに巣くう積年の牙城、プーチン政権。
反政府としての過激な活動は
日本ではやや冷笑的に取り扱われがちであるが
毒殺未遂やら、
メディアでは名前すら禁句になって>>続きを読む
量子世界へようこそ ー。
MCU最新作にして、
過去最大最強の敵と言われる
征服者カーンがついに本格的にベールを脱ぐ。
対するはアベンジャーズ最小最強(?)のアントマン。
前作までのミクロな世界観から>>続きを読む
オカルトがふんだんに盛り込まれ
ロマンが溢れる。
でも
今作っちゃうとどうなるんだろう、
87Northが贈る
新鋭クリスマスムービー。
『ホームアローン』のこと意識してません、
とは言わせないが、
それでも余りあるほど
軽妙で明快なリズムで明るく迎え入れてくれる。
R15指定の為
家族>>続きを読む
まさかの今年暫定ベスト。
隠れた良作であっても
割りと容易く触れることの出きるようになった
ソリッドシチュエーションスリラージャンルに対して
若干飽食気味であったが
そんな群雄割拠のなか聳え立つ一本の>>続きを読む
モリコーネとトルナトーレの友情の物語。
聞けば聞くほど
その余韻が深くなる
情報と音楽のアンサンブル。
モリコーネが映画音楽に持ち込んだ
手技の一つ一つを
モリコーネ自身が読み解いていく。
ジョン>>続きを読む
マーティンマクドナーの最新作は嬉しいぞ。
閉鎖的世間が生み出す負の連鎖。
あまりに平凡で
毒気も面白味もない主人公と
長い時を過ごすことで
自身の「今」に某かの行き場無き不安を感じ始めた登場人物たち>>続きを読む
犯行動機も多くは語られず
謎の多すぎる事件を同僚の目線で描く。
ジェシカチャスティンの眼窩の深さが
不幸なエピソードと相性がよすぎる。
サスペンス要素は少ないが、
急にホラーになったり、
構造には飽>>続きを読む
初鑑賞。
現代でもその名を轟かせる著名人を
異質に配置する異様なキャスティングに唸る。
説明できない感情が
ヨノイ大尉に襲いかかるシーンは
見ているこちらの感情も追い付かない。
淡々と、粛々とやって>>続きを読む
映画のエネルギーに溢れる映画はやっぱり格別。
現代版『ニューシネマパラダイス』とも呼び声高いが
そもそも同作を連想するオマージュがあるので
少々語弊があるように思う。
とはいえ、ラストで名の出る映画レ>>続きを読む
PLANBか。
#MeToo運動の発端となる
全米とハリウッドを震撼させたスキャンダル。
加害者を長い間野放しにしていた
法制度やしくみ自体にフォーカスを当て、
ハーヴェイワインスタインの名こそで>>続きを読む
面白くなってきやがったぜ…。
私自身を含め、
人間に眠っているクズ性をたたき起こすような
悪夢の映画である。
ああはなりたくないと思っていても
スクリーンに横たわる藤ヶ谷太輔の堕落っぷりに
どこか自>>続きを読む
スピルバーグのフィルモグラフィは
何度見ても素晴らしい。
そんななか、
小粒感すらある本作だが
それはあまりに過小評価と言えるだろう。
脂の乗りまくったトムハンクスの名演に対し
がっぷり乙でスクラ>>続きを読む
辻村深月原作、
原恵一監督。
否が応にも期待値の上がる作品で
いかにもティーン向けな作画ではあるものの
細部への拘りも感じる順当な仕上がり。
ジュブナイルものらしく、
ステレオタイプなキャラクターた>>続きを読む
ソリッドシチュエーションスリラーの良作。
この辺を外さずにしっかりヒットしてくる韓国映画業界。
すっかり信頼してしまっている。
ソリッドシチュエーションとしては
異端とも言える上映時間の長さだが
間>>続きを読む
雑味ばっかりだが
骨子がしっかりしてると
全然ブレない映画になるんだなあと感心する。
例えば、
警察に追われて封鎖もされて、となると
何時間も逃げ切れまいと思うが、
瀕死の警官の命が
彼らの運転に懸>>続きを読む
悪名高いライアンジョンソンだが
『ナイブズアウト』シリーズにて
着実に視聴者の信用を獲得し始めている印象だ。
これだけ豪華なキャストが連なれば当然とも言えるが
同じミステリー映画でも『ナイル川殺人事>>続きを読む
静謐な世界観と
ボクシングから聞こえる
ミットの音やリングの弾み音が
旋律になって聞こえてくる。
エンドロールまでも
音楽は使わず、
彼女が捉えている世界だけを
至極忠実に表現しているよう。
彼女>>続きを読む