サンヨンイチさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

サンヨンイチ

サンヨンイチ

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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

3.8

マルチバース!
設定がちゃんと面白いー。
ワンアイデアから派生する物語で
ここまで感動させるのか…

逆転のトライアングル(2022年製作の映画)

3.5

楽しみにしていた注目作でしたが
大当たりといえるほどは乗れず。
下品さには特にネガティブな印象を受けなかったものの
階級社会への皮肉という
額縁通りのメッセージ以外に受け取れるものがなかった。
不穏す
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ワース 命の値段(2019年製作の映画)

3.8

9.11同時多発テロで失われた命。
測られるはずもない命の値段を算出する
永遠に答えのない使命に挑んだ人々のストーリー。

アメリカ全土を震撼させた惨事において
犠牲者と遺族の苦悩はさらに計り知れず、
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屋根裏のアーネスト(2023年製作の映画)

3.2

どうしたランドン。
これはあまり面白くない。

コメディとして成立しているかも怪しいし
整然としていないストーリーが
冗長に感じる。

BLUE GIANT(2023年製作の映画)

3.9

爆裂好評価も納得のエンターテイメント。
ジャズはおろか音楽への造詣などまるで浅い私でも
心に染み込む音と画の融合。
波のようにうねる音色が
映画の世界へと引っ張っていってくれる。

音がないからこそ、
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対峙(2021年製作の映画)

3.7

彼らは一体、何に対峙しているのか。
画通りの対面でなく、
彼らそれぞれが直面しているジレンマと
やりようのない感情が行き着く先は
正か負か。

『空白』にも通ずる
残されたものの選択肢。
状況を理解し
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パトリオット・デイ(2016年製作の映画)

3.7

テロ後の対応に無駄が感じられず
ややプロパガンダ的な作為も感じられなくはないが
実際の事件後の迅速さも知るところであり、
印象のよいままで終えられる作品。

やはりテロの凄惨さは
締め付けられるものが
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バビロン(2021年製作の映画)

4.1

映画の歴史が押し寄せてくる。

デイミアンチャゼルの作品の中では一番好き。

ハリウッドの栄枯盛衰
激動のトーキー映画黎明期を駆け抜ける。
そこには順応する者と
置いていかれる者、
破滅の道を選ぶ者が
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エゴイスト(2023年製作の映画)

3.7

白や黄色を身にまとい街を闊歩する様は
なるほど確かに
鎧を装着した騎士という表現が的を射ている。

同性愛が描かれるもののそれは主軸ではなく
人と人との愛について
静かに積み上げ、静かに壊していく、
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イングロリアス・バスターズ(2009年製作の映画)

3.8

長くて面白いのは得した気がしてうれしい。

ダイアンクルーガーがめちゃめちゃいい。
クリストフヴァルツがめちゃめちゃいい。
話せば話すほど魅力が染みだしてくる
タランティーノ節がうまうま。

バンバン!(2014年製作の映画)

3.7

9年前の映画か…
見たときは感じなかったが
確かに一時代古い演出がそこかしこにある。

見せたいアクションに向かって物語が進んでいく。
ご都合主義とかではなく都合。
こんな横暴が許されてたまるか。
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#マンホール(2023年製作の映画)

3.3

全然いい。
濃いめの味付けが無性に欲しい時がある。
それを求めた人にだけハマる映画だ。
ちょうどソース焼きそばが食べたくなった時に
屋台の焼きそばが出てきた感じ。
なんか笑っちゃう嬉しさ。


邦画は
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スマホを落としただけなのに(2022年製作の映画)

3.4

俄然、邦画版が見たくなってきた。
こんなシナジーがあるとはよもやよもや。

何がなんでも
韓国映画のほうが優れている!なんて
言うつもりは毛頭ないが
ジャンルによっては問答無用の面白さを見せつけられる
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レディ・バード(2017年製作の映画)

4.0

気恥ずかしい、ってなんか懐かしくて心地よい。

新緑になりきらない
仄明るい青さが
グレタカーウィグとシアーシャローナンの2人によって赤裸々に描かれる。

序盤から母娘の会話。一生聞いていられる安心感
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ナワリヌイ(2022年製作の映画)

3.9

巨大な影と戦う男のドキュメンタリー。
ロシアに巣くう積年の牙城、プーチン政権。
反政府としての過激な活動は
日本ではやや冷笑的に取り扱われがちであるが
毒殺未遂やら、
メディアでは名前すら禁句になって
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アントマン&ワスプ:クアントマニア(2023年製作の映画)

4.0

量子世界へようこそ ー。
MCU最新作にして、
過去最大最強の敵と言われる
征服者カーンがついに本格的にベールを脱ぐ。
対するはアベンジャーズ最小最強(?)のアントマン。
前作までのミクロな世界観から
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レイダース/失われたアーク《聖櫃》(1981年製作の映画)

3.5

オカルトがふんだんに盛り込まれ
ロマンが溢れる。

でも
今作っちゃうとどうなるんだろう、

バイオレント・ナイト(2022年製作の映画)

3.7

87Northが贈る
新鋭クリスマスムービー。
『ホームアローン』のこと意識してません、
とは言わせないが、
それでも余りあるほど
軽妙で明快なリズムで明るく迎え入れてくれる。

R15指定の為
家族
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FALL/フォール(2022年製作の映画)

4.2

まさかの今年暫定ベスト。
隠れた良作であっても
割りと容易く触れることの出きるようになった
ソリッドシチュエーションスリラージャンルに対して
若干飽食気味であったが
そんな群雄割拠のなか聳え立つ一本の
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モリコーネ 映画が恋した音楽家(2021年製作の映画)

4.0

モリコーネとトルナトーレの友情の物語。

聞けば聞くほど
その余韻が深くなる
情報と音楽のアンサンブル。
モリコーネが映画音楽に持ち込んだ
手技の一つ一つを
モリコーネ自身が読み解いていく。

ジョン
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イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

3.9

マーティンマクドナーの最新作は嬉しいぞ。

閉鎖的世間が生み出す負の連鎖。
あまりに平凡で
毒気も面白味もない主人公と
長い時を過ごすことで
自身の「今」に某かの行き場無き不安を感じ始めた登場人物たち
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グッド・ナース(2022年製作の映画)

3.3

犯行動機も多くは語られず
謎の多すぎる事件を同僚の目線で描く。

ジェシカチャスティンの眼窩の深さが
不幸なエピソードと相性がよすぎる。
サスペンス要素は少ないが、
急にホラーになったり、
構造には飽
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戦場のメリークリスマス 4K 修復版(1983年製作の映画)

3.6

初鑑賞。
現代でもその名を轟かせる著名人を
異質に配置する異様なキャスティングに唸る。

説明できない感情が
ヨノイ大尉に襲いかかるシーンは
見ているこちらの感情も追い付かない。
淡々と、粛々とやって
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エンドロールのつづき(2021年製作の映画)

4.1

映画のエネルギーに溢れる映画はやっぱり格別。
現代版『ニューシネマパラダイス』とも呼び声高いが
そもそも同作を連想するオマージュがあるので
少々語弊があるように思う。
とはいえ、ラストで名の出る映画レ
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SHE SAID/シー・セッド その名を暴け(2022年製作の映画)

3.8

PLANBか。

#MeToo運動の発端となる
全米とハリウッドを震撼させたスキャンダル。

加害者を長い間野放しにしていた
法制度やしくみ自体にフォーカスを当て、
ハーヴェイワインスタインの名こそで
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そして僕は途方に暮れる(2022年製作の映画)

3.7

面白くなってきやがったぜ…。

私自身を含め、
人間に眠っているクズ性をたたき起こすような
悪夢の映画である。
ああはなりたくないと思っていても
スクリーンに横たわる藤ヶ谷太輔の堕落っぷりに
どこか自
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ターミナル(2004年製作の映画)

3.7

スピルバーグのフィルモグラフィは
何度見ても素晴らしい。

そんななか、
小粒感すらある本作だが
それはあまりに過小評価と言えるだろう。

脂の乗りまくったトムハンクスの名演に対し
がっぷり乙でスクラ
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かがみの孤城(2022年製作の映画)

3.5

辻村深月原作、
原恵一監督。
否が応にも期待値の上がる作品で
いかにもティーン向けな作画ではあるものの
細部への拘りも感じる順当な仕上がり。

ジュブナイルものらしく、
ステレオタイプなキャラクターた
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非常宣言(2020年製作の映画)

3.7

ソリッドシチュエーションスリラーの良作。
この辺を外さずにしっかりヒットしてくる韓国映画業界。
すっかり信頼してしまっている。

ソリッドシチュエーションとしては
異端とも言える上映時間の長さだが
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アンビュランス(2022年製作の映画)

3.3

雑味ばっかりだが
骨子がしっかりしてると
全然ブレない映画になるんだなあと感心する。

例えば、
警察に追われて封鎖もされて、となると
何時間も逃げ切れまいと思うが、
瀕死の警官の命が
彼らの運転に懸
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