konomoさんの映画レビュー・感想・評価

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イノセンツ(2021年製作の映画)

3.5

一部の皆さんのためにネタバレすると、猫は助かりませんのでこれはホラーだからやむを得ないと猫については心を無にしておくことが必要です。

いかにも北欧らしいひんやりじわじわした静かな怖さ。童夢に影響を受
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ピンク・クラウド(2021年製作の映画)

3.7

世界中が触れると10秒で死に至る謎のピンク色の雲に覆われ、外に出られなくなってしまう人類。とはいえ大がかりなSFではなく、たまたま一夜を共にし、長い間フラットに閉じ込められることになってしまう一組の男>>続きを読む

絶好調(1965年製作の映画)

3.5

ピエール・エテックス初体験。
電気ポットを火にかけるレベルで全くアウトドアに向いていない男が何故かソロキャンを楽しもうとして、やることなすこと失敗。しまいには注意されて、(恐らく)有料のキャンプ場の方
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ヒューマン・ボイス(2020年製作の映画)

3.5

序盤からごく一部の皆さんが気が気ではなくなるかも知れないのでネタバレしますが、犬ちゃんは無事です。安心してティルダ様の一人芝居や鮮やかで絶妙な色合わせのセットや衣装、犬ちゃんのかわいさを御堪能下さい。>>続きを読む

エル プラネタ(2021年製作の映画)

3.3

全然本筋とは関係ないけれど、母娘の背後にずっと飼っていた猫の影が漂っており、猫死んじゃったのかな、それとも飼えなくなって手離したのかな、と妄想しながら観た。

ヒロインがかわいくてモノクロでおしゃれで
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PLAN 75(2022年製作の映画)

3.6

問題提起が目的なので、割と設定はゆるふわなディストピアもの。
現代の高齢者の生活のしんどさに、じわじわと架空の怖いシステムが入り込む。

ゆるふわなんだけど、支度金たった10万円!とか、炊き出し会場や
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神は見返りを求める(2022年製作の映画)

3.8

いい人に見えていたけれど実は異常者でした...という話ではなく、実際にいそうな人達の関係性が、悪い方に転がったら確かにこうなるかもね...という感じが逆に怖かった。
過去にこういう辛すぎることがあった
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ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

3.3

この映画は、生まれてきてはいけない命なんかないとか、赤ちゃんポストを使わざるを得ない母親が責められるべきではないと言っているけれど、そんなの当たり前じゃないの?
このテーマならもっと踏み込んで欲しかっ
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はい、泳げません(2022年製作の映画)

3.0

久し振りのハセヒロが彼らしいキャラを演じているのを堪能。
しかし。
序盤のコメディ調のノリと、徐々に明らかになる主人公のトラウマの重さとがアンバランス過ぎるし、全てが彼中心に回っていて都合が良すぎる。
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シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

3.3

・冒頭サクッと説明されたウルトラマン出現前の戦いがむしろ観たい
・あまり元に思い入れがないので拘りが拾えないせいなのか、だるく感じた
・山本耕史は面白かった
・ウルトラマンがシュワッて言わない
・長澤
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犬王(2021年製作の映画)

3.6

凄く凄く楽しみにしていて、原作も予習したしアニメの『平家物語』も履修。
原作は独特のリズムの文体で文学にしかできないことをやっていて、これはアニメしかできないことをやっていた。劇中の舞台演出があんな風
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最後の決闘裁判(2021年製作の映画)

4.0

予告編だと同じ時系列を3パターンの視点で描くことは伝わらず、『羅生門』的なやつだと他で知ってから興味が湧いたので、予告、難しい...。

マルグリットは当時としては男性でもそうそういないような教養を身
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ナイトメア・アリー(2021年製作の映画)

3.7

見世物小屋の闇深い感じがデル・トロの作風とぴったりで、徹底して作り込まれた世界観にはほんとうっとりだった。

一方、お話は原作ありのかっちりした構成のノワールなので、物語の作りの美しさを引き立たせるた
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コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

4.0

オリジナルの『エール!』がぴんとこなかったので避けていたが、オリジナル越えとの感想が多いので後れ馳せながら鑑賞。なるほど、制作側の取材の仕方なのか、こちらの方が自分にとっては学びが多かった。

とにか
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映画 オッドタクシー イン・ザ・ウッズ(2022年製作の映画)

3.0

TV版視聴済。
ほぼほぼ総集編なのだが、本編のストーリーをインタビュー形式でおさらいする形になっているので、初見の人には分かりづらいし、魅力だった会話の妙や構成の面白さも失われてしまった。これで本編観
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キングスマン:ファースト・エージェント(2020年製作の映画)

3.4

このシリーズの悪趣味なふざけ方はいまひとつ合わなかったのだが、本作はそういう要素はかなり薄まっていて、そうなるといやここまでのシリアスさは求めてないんだけどなーとなってしまうという。長いし。匙加減って>>続きを読む

ドロステのはてで僕ら(2019年製作の映画)

3.5

アマプラでオススメされて観た、ヨーロッパ企画による1時間ちょっとの低予算プチタイムトラベルもの。朝倉あきがお隣の気になる美人さん役で出てた。

家のテレビに急に自分が映り、「これは2分後の自分だ」と話
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マクベス(2021年製作の映画)

3.8

好きなお話なので今度はどんな風に?という感じでわっくわくで観た(戯曲とウェルズ版、蜘蛛巣城、舞台を履修済み)。
悪事を成し遂げるにも器が必要で、己を見誤ると残念なことに...というとこが人間らしいし、
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MONOS 猿と呼ばれし者たち(2019年製作の映画)

3.8

コロンビアの内戦がモデルらしい。
山岳地帯でアメリカ人捕虜を見張る少年兵たちが、貸与された牛を誤って殺してしまったことを契機にぐずぐずと崩壊していく。
南米の山岳地帯と、その後移動するジャングルとの自
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007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2019年製作の映画)

3.5

みっしりと手の込んだアクションが盛り沢山。序盤の過去場面とシチリアが終わった所である程度満足してしまったくらい(ボンドカー秘密兵器が発動したし)。でも日本の畳屋さんが納入した畳が出てくるんだよな、と思>>続きを読む

殺人鬼から逃げる夜(2020年製作の映画)

3.5

みっしりドキドキさせてくれる良くできたエンタメ。
冷静に考えるとあれこれ気になってしまう所も多いので、何も考えずにキャーキャーだめー!と楽しんで、あとは忘れるのが肝要。

犯人が星野源そっくりで、星野
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TOVE/トーベ(2020年製作の映画)

3.5

厳格で否定ばかりの父親から離れてボロアパートで一人暮らしを始める冒頭はすきっとしたけれど、映画で見るより色々大変だったんだろうな。
自分一人の部屋がどんどん育っていく感じは面白かった。インテリアがとて
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護られなかった者たちへ(2021年製作の映画)

3.3

震災の絵面が強過ぎて言いたいことが薄れた感。あと死体造形に凝り過ぎてむしろトンチキに見えた。クリマイじゃないんだから...。
あと瑛太のキャラが邪悪過ぎて、震災でみんな疲れて思考停止してたよね!じゃあ
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スイング・ステート(2020年製作の映画)

3.8

時間が合ったしクリス・クーパー出てるからと前知識なくふらっと観たらことのほか面白く、オチもなるほどー!だったアメリカの選挙コメディ。観てよかった。

由宇子の天秤(2020年製作の映画)

3.9

登場人物がそれぞれ全然悪い人ではないけれどもちょっとずつズルくて(つまり普通の人で)、生々しかった。上手くいきかけたかと思うと期待した結果にならないひやひや感で、どうなるどうなるーと展開を見守る感じ。>>続きを読む

くれなずめ(2021年製作の映画)

1.4

ホモソーシャルなノリも面白くなかったし、今時、変な日本語を喋る外国人を小ネタで出すのって誰得?って思った。滝藤賢一勿体無い!
予告で成田凌の設定を半端に明かしてるのは良かったのだろうか...。

点数
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ミッドナイト・トラベラー(2019年製作の映画)

3.8

タリバンから死刑宣告を受けたアフガニスタンの映画監督が家族でヨーロッパへ逃れる旅をスマホで撮影した作品。
ヨーロッパへ入ってからも難民キャンプで留め置かれたりヘイト被害に遭ったり。そしてまだ落ち着く先
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キネマの神様(2021年製作の映画)

1.0

ギンレイでかかってたので観た。
個人的に、アル中ギャンブル中で闇金からも借金して家族に払わせる...みたいな人を「でも憎めないのよ、しょうがない人ねー」と肯定する話が嫌いなのでどうしようもない。友人の
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オールド(2021年製作の映画)

3.6

不条理にもやーっとしつつ、人の一生とは...命とは...老いとは...など考えさせられる作品なのかな?と予想して観に行ったら、思いの外きちんとお話が展開して綺麗に終わる親切エンタメだった。自分だったら>>続きを読む

子供はわかってあげない(2020年製作の映画)

4.0

序盤劇中アニメから始まり、朔田家のわちゃわちゃや学校での2人の出会いから意気投合まで、がっっつり主人公が何が好きでどんな家族と生きてきてどんな子か一気に見せるところが好き。その情報を土台にして、あとは>>続きを読む

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

3.7

主に舞台の稽古期間の話だということとは別に、村上春樹らしいちょっと不自然なボキャブラリーも相まって、感情が盛り上がる場面など特に舞台のようだと思った。逆に車移動の場面は映画でしか実現できない美しさで、>>続きを読む

旅立つ息子へ(2020年製作の映画)

3.3

宣伝ほど「いい話」だと思えなかった。

これある種の毒親じゃないかな。嫌なことからとことん逃げ回るタイプで、自分の人生の言い訳に息子を利用してるし、息子をただ甘やかして、厳しいことも言わなくちゃいけな
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孤狼の血 LEVEL2(2021年製作の映画)

3.6

松坂桃李が前作と比べてすっかりやさぐれており、頑張ってきたんだなぁ...でもまだまだ青二才だよ、ガミさんから「ワレの目は節穴か!」って添削が入るね...とあたたかく見守る感じ...でいるには対する鈴木>>続きを読む

パンケーキを毒見する(2021年製作の映画)

3.4

現首相が今までどんな仕事をしてきて今どういう感じか、分かりやすくまとまってたと思う。
突っ込みポイント解説付きで見る答弁の様子とか面白かった。ああいう見せ方テレビでもやるといいのに(圧力がかかるかしら
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アウシュヴィッツ・レポート(2020年製作の映画)

4.2

最近なんだか連発され過ぎていて食傷気味ですらあるナチものだけれど、多くの「量産型」とは一線を画す意欲作で、なかなか厳しい時間帯の上映に無理して行って良かったと思った。

感覚に訴えてくる映像や音が素晴
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やさしい本泥棒(2013年製作の映画)

3.5

ホントはみんなドイツ語で話してるんですけど都合により英語でお送りしますね、という謎演出。まぁジェフェリー・ラッシュや子役たちが素晴らしかったので。

二次大戦中の善良なドイツ人のお話。焚書から本を救っ
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