矢吹さんの映画レビュー・感想・評価

矢吹

矢吹

映画(833)
ドラマ(0)
アニメ(0)

平家物語 諸行無常セッション(2022年製作の映画)

4.1

誰だ、平安時代から本物連れてきたやつ。
と思いましたね。琵琶法師の受肉体じゃん。
この場合はサックス法師になるのか。

平家の意訳が真ん中でつながり、
自問自答の現代に帰る。
3人のジャムでセッション
>>続きを読む

きみの色(2024年製作の映画)

4.0

天使に、ワクワク惑星を。
反省文とラブソングも。

ハイスクールバンドもの。であり、
ネコミチもの。(猫が導く物語り)

少々ロックなバンドだな。
シンセサイザーとキーボードとギターってこと?あとテル
>>続きを読む

サユリ(2024年製作の映画)

3.8

うちとそとをよく、命をこく

15年前なら、タイトルが「少林ホラー」か「太極ばあちゃん」で公開されてた恐れがあるな。

バルト9で拝見しまして、
想像してたよりも、8億倍は大衆ホラー映画の客層で。
>>続きを読む

熱烈(2023年製作の映画)

4.0

15年前なら、タイトルが「少林ブレイキン」か「カンフーダンス」で公開されてた恐れがあるよな。
と予告見て思ってたけど、本編見たら、拳法自体1秒も使ってないので流石に無いか。
少林サッカーが2001年。
>>続きを読む

ぼくのお日さま(2024年製作の映画)

4.1

どこか、何かを挟んでの距離感がある。
車の外から聞こえる話。控え室の中から覗くリンク。
ホッケー側から見たアイススケート。
つまんなそうな、荒川。
車ん中で洋楽かけて、タバコ吸って。
ガソリンスタンド
>>続きを読む

ナミビアの砂漠(2024年製作の映画)

4.2

河井優実ちゃん、この映画だけでも、
目が、8種類ある。
声は、40種類ある。
何回だろうが、どんなシーンでも、色んなショットで毎秒毎瞬見たとしても、全く飽きないんだろうなと思う。
彼女が美しく映ってさ
>>続きを読む

aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

4.1

子供の目線。
11歳、思春期。
大人の世界をこっそり覗く。
もちろんそれは透明人間ではありません。
マジックミラーではなくて、ショーウインドウ越しのトランペットを見つめる子供。
もしくは、道沿いにある
>>続きを読む

マクロスプラス MOVIE EDITION(1995年製作の映画)

4.1

Dedicated to all pioneers

伝説の5秒、と聞いてたけど、一連のガルドのシーン、とんでもないな。
まじで俺も速度と重力に押し潰されるかと思った。
圧倒的なスピードにちゃんと、
>>続きを読む

ラストマイル(2024年製作の映画)

3.9

12個の爆弾。
私なら11個にする。と言いますよね。
最後、彼女が仕掛けたのは、13個目の爆弾。
宅配ボックスの番号、13番でした。
そしてお馴染み、13日の金曜日は、不吉の象徴。
13番目の席につく
>>続きを読む

ゆけゆけ二度目の処女(1969年製作の映画)

4.2

乱暴の、女の反応。止まる時。
8月8日の朝、私は2度目の輪姦をされました、私、生きています
ねえ殺してよ、殺してよ。
悲しくなんかありません、
バカヤロー!!
愛してる。愛してた。
ゆけゆけ、二度目の
>>続きを読む

ELECTRIC DRAGON 80000V(2000年製作の映画)

4.2

2000万ボルトがなんぼのもんじゃい。
80000ボルトでも、250回ブン回せば。
2000万ボルトだ、みたいに言っててよ。
まじカッケェ。
であり、じゃあよぉ、80000回ブン回せば、
なんなら、6
>>続きを読む

骨を掘る男(2024年製作の映画)

4.1

葬式から、遺骨へ。
顔を知らない人を、いかに知るか。
生きていた人を、いかに想像できるか。
会ったことのない人の死をどれだけ悼めるか。
あと10センチ掘れば、出会えるかもしれない。
沖縄戦で、防空壕に
>>続きを読む

風櫃(フンクイ)の少年(1983年製作の映画)

4.0

少年よ。君はやっぱり、風櫃の少年。

田舎の、多分めっちゃ田舎の、地元での海と砂埃と汗の漂う生活感。高校中退してから兵役前の、所謂モラトリアムであり、侯孝賢の、所謂アマルコルド。そして、物語前半は所謂
>>続きを読む

リッチランド(2023年製作の映画)

4.0

なぜ。に答えはない。
べきだったか
いなか、にも。
たられば、はもういいんだよ。
しっかり伝えて、今後二度と起こさない。
と、何度でも思い直すこと。
今日は8月9日、長崎に落ちた原子爆弾を作るために、
>>続きを読む

濡れた欲情 ひらけ!チューリップ(1975年製作の映画)

4.1

女は押し倒したらええねん、後のことはやってから考え。
女との、やり方なんか知らん、やったらわかるわ。
無防備すぎる名言連発。
ここまで生き物というものを開けっぱなしにしてくれてたら、
そこはもう大阪や
>>続きを読む

義父養父(2023年製作の映画)

4.3

ダンス。のようだった。
これは、人の生活を現す踊り。
再現であり、再演だった。
そもそもが映画という演技であるとかは、まあいいとして、その上で、登場人物たちが繰り返す、狸寝入り。生活の中の、オンとオフ
>>続きを読む

陽炎座(1981年製作の映画)

4.3

人生の考察。
天国とか地獄みたいなものがあるとして、
それは、どっちもやってくるらしい。
ただ、天国と地獄は、人生で1番楽しかったことと、1番苦しかったことを、再演する場所の名前らしくて。
だから、生
>>続きを読む

処女ゲバゲバ(1969年製作の映画)

4.0

星の、尻尾はなぜ生えた、流れ星。

夢の中の、泥だらけの足裏と、尻尾。
俺がたくさんいる、夜空。
君を見捨てたから、彼に尻尾が生えるのも当然の罪か。仮にそれを罪とするのならば。
そのように、犬や獣の証
>>続きを読む

ルックバック(2024年製作の映画)

4.1

まじでいいよなあ。ルックバック。
原作が配信された日、ジャンプ+をスライドしながら、中央線の中でびっくらこいたのを覚えている。
終始、藤野が京本の絵を初めて見た時の顔をしていた疑いがある。
小学生なら
>>続きを読む

美しき仕事 4Kレストア版(1999年製作の映画)

4.2

アフリカの広大な大地と燦然と照りつける太陽光に目が眩むというか、フィルムの明滅に、常に脳みそを焼かれていた感覚がある。
ジワジワと逃げ場のない熱と炎で炙られて、
私の脳みそは全てが溶け切る寸前で、物語
>>続きを読む

チャレンジャーズ(2023年製作の映画)

3.8

サイン。カモン。ゲームチェンジャー。ズ。
冒頭にお届けされる、とあるテニスの試合のシーン。闘ってる選手と客席にいるデイヤ3人の目。スロー。
2019年8月4日ニューヨーク。
作品を通して描かれる、一試
>>続きを読む

映画 おいハンサム!!(2024年製作の映画)

4.0

いつも最後まで読んでくれて、ありがとうございます。

普通の生活。を説くドラマは少なくなったと言われております。
普通の多様化。サザエさん、クレヨンしんちゃん、ちびまる子ちゃんなどが、庶民の生活ではな
>>続きを読む

まひるのほし(1999年製作の映画)

4.1

田島征三さん、明るい気持ちでいきましょう

「知的障害を抱える7人のアーティストの創作活動を追ったドキュメンタリー。」

アート。
「表現者あるいは表現物と、鑑賞者が相互に作用し合うことなどで、精神的
>>続きを読む

冗談じゃないよ(2023年製作の映画)

4.0

あいつは、違う星の人
あいつらは、違う惑星の人
どいつが本物、こいつは偽物。
自分は他の人間とは違うと言い聞かせるための言葉。
周りが馬鹿に見えるのと、必死に馬鹿とするのは、全然違うんだけど。
それで
>>続きを読む

花子 4K(2001年製作の映画)

4.1

オープニング、絵を描く女性。
キャンバスをひたすらこする音から伝わる衝動と高揚感。
始まる、ラフィータフィーの清志郎。
「ひとりの女性に」
題字、花子。ドカン!
曲の歌詞とスイングしまくる、暴走、制御
>>続きを読む

柔道龍虎房(2004年製作の映画)

4.0

ダンディジャズバー、煌めくネオン、ばっちりスーツ、フローリング柔道。
柔道はもちろん畳でも、屋上でも、路上でも、草っ原でもやってくれるけど。

これこそが、紛れもない、友情努力勝利。であり、
礼、始め
>>続きを読む

THE COCKPIT(2014年製作の映画)

3.9

ワンルームで、ずっとみんなで曲を作ってるんですよ。
話の筋とか、意味のあるセリフとか、あえて入れておくキャラクターとか、作劇じゃないから、そういう批評の対象のような意図やエッセンスやストーリーは無いん
>>続きを読む

密使と番人(2017年製作の映画)

3.8

素晴らしい、これが元祖ヒップホップ時代劇。
Hispecさんとomsb さんの劇中歌。
そのタイミング。
ストーリーラインも、割と、俺は見たことのない時代劇。
果たして、密使と番人は、どう交わるでしょ
>>続きを読む

波紋(2023年製作の映画)

3.9

めちゃくちゃ傑作なんかい。
赤線地帯のあの歌唱シーンのような、身体芸術として叫びを上げる感情、堰を切った瞬間、モノクロにして見てみたい気持ちもあるけど、あの傘や服の赤色と空の青さを出せないのなら、意味
>>続きを読む

バッド・ルーテナント/刑事とドラッグとキリスト デジタルリマスター版(1992年製作の映画)

3.9

冒頭から
我が子に叔母さんをぶん殴れって教育して、
パトカー運転しながらドラッグやって、被害者をちゃんとエロい目で見て、同僚みんなと野球賭博の話をする。
バッドルーテナント。
この男への同情とか、実は
>>続きを読む

アングスト/不安(1983年製作の映画)

3.9

論理的思考が全くできなくなっている。
俳優の方、すげえ目とスピードだな。

自分の欲望に従って犯罪をしたことはないと。
強盗とか、そういう物質的快楽のことなんですかねそれ。
まあこいつは過剰なサディズ
>>続きを読む

少女暴行事件 赤い靴(1983年製作の映画)

4.2

いまさらロマンポルノを軽んじてるつもりは毛頭無かったんだけど、このタイトルを用いたとして、他のどんなジャンルの、どんなタイプの映画だって、ここまで重厚に、世間から滲み出て、社会に纏わりついて、生活を搾>>続きを読む

ミッシング(2024年製作の映画)

3.9

事実が面白いんだよ。
そうなんだよな、厳密にいうならば、
自分に関係ない事実は面白すぎる。んだろうな。
自分にとって都合のいい、1番面白い事実を探しちゃう。インターネットは特にそうだしね、最近の有名歌
>>続きを読む

走れない人の走り方(2023年製作の映画)

3.9

猫のシーンを見て、やっぱりこの主演の方見たことあるぞと確信した。
猫は逃げた、の人だ。
また、猫が逃げていた。

最近見た映画の中でも群を抜いて、はるかに絶望に近い時間があって、吃驚した。
相当の最悪
>>続きを読む

悪は存在しない(2023年製作の映画)

4.2

水は上から下へ流れる。
問題はどこで発生するか。
今回の上流にあたるもの、とはどこにあったのか。
というと、クライマックスだけの問題となると、実は、今回のグランピング施設の件が決定的な引き金でも別にな
>>続きを読む

タブロイド紙が映したドリアン・グレイ(1984年製作の映画)

4.0

この世の芸術性はここで終わり、スターは常に大衆のものへ。
価値が単なる金になっては、結局、少数が独占するだけ。
2024年の時点で言うと、芸術性は随分前から、何千回も死んでいた。
おそらく、これからも
>>続きを読む