西木寸さんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

西木寸

西木寸

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search/#サーチ2(2023年製作の映画)

4.4

大傑作!
PC&スマホ画面で起きている事のみで語るスリラー第二弾。物語的な繋がりはない。

流石にマンネリかと思いきや、そんな事は全く無い。ITネイティブな10代主人公の捜索術と、画面越しに国境を越え
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ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

3.9

面白し!
物語性とロジックは、正直どうかも思うけれど、ゲームの世界を描くという点においては満点じゃないだろうか。

92分という尺に、無駄なく閉じ込め繋げた「気配せ」と、それを現代の映像技術でこれ以上
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アントマン&ワスプ:クアントマニア(2023年製作の映画)

3.6

未知な量子世界での出来事という期待値と、キャラクターで引っ張れてる作品。

ただ進むにつれ、惑星程度の規模感の量子世界や、言葉で語られるカーンの恐ろしさと映像から伝わるソレとのギャップなど、全体のバラ
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最後まで行く(2023年製作の映画)

4.0

傑作!好き!
同盟韓国映画のリメイク、大筋は踏襲しつつも見事な日本仕様へ。

悪事の隠蔽&上塗りが、最悪をクソ最悪にしていくジェットコースター映画で、リアリズムと滑稽さの中間を行くバランスが楽し過ぎる
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スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

4.0

クソ面白。 

怒涛の勢いで混沌と秩序が共存するアートを垂れ流す、革命的斬新性とパワーを持つアニメーションが乗っかり、終始引き込まれっぱななし。

本作は、風呂敷を広げてるだけなのに、ワクワクが広がっ
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タイラー・レイク 命の奪還2(2022年製作の映画)

4.1

傑作!
孤高の傭兵が巨大組織から子供を救出する第二弾。

新たな舞台の下、擬似ワンカットを駆使しノンストップで展開する壮絶な奪還アクションは更にアップグレード。

アクションが物語を進める良さを残しつ
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別れる決心(2022年製作の映画)

3.9

面白い!
パク・チャヌクの新機軸は、禁断で歪んだ愛を描く、匂わせエロティックミステリー。

刑事と容疑者。
相手への感情と思惑がゆらりゆらり変化する中、刑事側視点で見える事件の真相も、絶妙な曖昧さを残
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FALL/フォール(2022年製作の映画)

3.9

面白い!
特に前半、今にも壊れそう(本人達は気づいていない)な鉄塔を登る見せ方が秀逸で尋常じゃない緊張感。
ナチュラルにばら撒かれたフリの鉄塔上での回収や、骨格となる友情ドラマの構成も骨太で良き。
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ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

4.0

これは..バチくそ面白い!

物語は手段。
物語を利用して魅力的なシチュエーションを整えながら、手に汗握るアクションを連続で繰り出していく。

生成AI創世記の今にジャストミートしてくる楽しさ含め、強
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ノースマン 導かれし復讐者(2022年製作の映画)

4.1

傑作!

中世北欧を舞台に繰り広げられる、失墜した王族によるパーソナルなアクション復讐劇。

復讐の先にある遠慮のない理不尽な展開&残酷描写と、色彩を落としたダークで美しき映像のバランスが最高で、リア
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ハート・オブ・ストーン(2023年製作の映画)

4.0

かなり好き。評判は宜しくないが。。。

国際諜報部隊のスーパーエージェントが、MI6に経験の低い立場を装い潜入する立ち位置を活かしたサスペンスフルな導入が100点。

組織のグレーさが物語を不確かにす
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マッシブ・タレント(2022年製作の映画)

3.9

面白い!ニコラス・ケイジが、国際犯罪に巻き込まれる落ち目の映画スター、"ほぼ"自身を演じる。
自身のイメージを自虐的に演じる度量、それが魅力的に機能するのはスター故。
もう少しパンチは欲しかったが、エ
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.8

何も情報が出てないので、ネタバレ厳禁で感想を。

宮崎駿、鈴木敏夫が作ったスタジオジブリという王国と、その影響力が及ぶ未来を生きる若者達へ。創造主の想いと自己矛盾が、物語の向こうで爆発し伝播する、そん
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怪物(2023年製作の映画)

4.3

是枝監督×坂元裕二脚本は、話題性だけに留まない、大傑作。

親/教師/子視点で、教師の暴力疑惑を3部構成で描く。各々主観の持つ空白が生む苦悩と勘違いが事態を深刻に進めつつ、その勘違いを後段で訂正、主観
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ピーター・パン&ウェンディ(2023年製作の映画)

3.2

うーん、残念...

童話「ピーター・パン」の要素を元に、ネバーランド=家族との決別が立つよう設定を変えたは良いが、結果的にネバーランドのワクワク感が消えて、「そうはならんだろ」な物語の強引さと命が宿
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

3.9

オスカーおめ!

マルチバースの異なる自分から、能力&経験を引き継ぐ力に目覚め、宇宙規模と家族の問題に立ち向かう。

転生方法や能力が最高にバカバカしく、カオスな世界に巻き込まれる中、別の自分の可能性
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JUNG_E ジョンイ(2022年製作の映画)

3.4

netflixオリジナルで『新感染』ホン・サンス監督最新作のディストピアSF。

うーん。死後の脳を引き継ぐ人工知能が、軍事開発に利用されるという着眼点はめちゃくちゃ良い。

ただ、人物/組織/技術の
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パーフェクト・ドライバー/成功確率100%の女(2020年製作の映画)

3.8

Filmarksのオンライン試写会で鑑賞。

うん、楽しかった!

韓国映画味を感じる、キャラクターのコミカルさと、重量感のあるバイオレンス描写。それらにスタイリッシュで小粋なカーアクションをふんだん
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アテナ(2022年製作の映画)

3.8

圧巻の長回し。説明無しに、紛争へと放り込まれる。

悪意によって、悲劇が起き...最初の動機は置き去りになった形で、別の悲劇へと繋がっていく。

その流れに争うには、立ち止まって考えるには...人はあ
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エノーラ・ホームズの事件簿2(2022年製作の映画)

3.7

一作目より、ミステリーとしての質が増し、キャラクターの魅力一辺倒では無くなったぶん、一気に面白くなった。

兄妹が二人の関係性が、それぞれの扱う問題の関係性と共に、変化して行くのが良き。

底知れぬ愛の闇(2022年製作の映画)

3.6

ベンアフレック×アナデアルマス

ベンアフレック側の視点で、彼が沼に踏み入れて行くのに共感できる反面、
それ以上に、アナデアルマスへの苛々が勝つ。

スパイダーヘッド(2022年製作の映画)

3.7

『トップガン マーヴェリック』のコシンスキー監督が撮ったnetflixオリジナル。

囚人を対象にした感情を操作する薬の治験。次第にエスカレートし、隠された目的が見えてくるのだが、日常生活へ影響が漏れ
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マン・フロム・トロント(2022年製作の映画)

3.8

面白い!

『ヒットマンズ &ボディガード』ヒューズ監督のnetflixオリジナル。

ダメダメ起業家が、世界最強の暗殺者に間違われた事から、暗殺者を演じる事に!?

饒舌で空回り×無口で残酷な2人の
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リベンジ・スワップ(2022年製作の映画)

3.7

学園物らしいポップで若々しいルックの中、社会的抹消を狙いリベンジをスワップする斬新展開の楽しさと、若者ゆえのヒエラルギーの歪さと根底の感情描写も併せ持つ。

リベンジ側に感じる違和感を逆手にとる秀逸さ
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LOU ルー(2022年製作の映画)

4.0

傑作!
Netflixオリジナル。

アリソン・ジャネイが元〇〇○婆ちゃんを演じ、誘拐された隣人の娘を救うのに、脅威のスペックを発揮する。

「実は最強でした物」の中では、かなりリアルな戦闘スペックで
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13人の命(2022年製作の映画)

4.5

超絶大傑作!

2018年タイで起こった事故、冠水した洞窟に閉じ込められた少年達の救助を、ロンハワード監督が映像化。

7時間以上の潜水が必要な救助活動の過酷さ無謀さが淡々と描かれる中、全ての人達の思
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アバター:ウェイ・オブ・ウォーター(2022年製作の映画)

3.8

この惑星には未開で、多様な景色がある...
新たな生物、植物、環境との出会いが、この惑星の豊かさを捉え、実在感をより鮮明に感じさせる。

本作は、主人公達の「家族」の物語にぐっと焦点が当たり、彼らに感
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ギレルモ・デル・トロのピノッキオ(2022年製作の映画)

3.9

netflixオリジナルの、ストップモーションアニメ。

教訓的エピソードが連なる従来のピノッキオではない。
デルトロが描くピノッキオは、戦争という背景を持ち込み、ダークな命のルール設定を課す事で、命
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グッド・ナース(2022年製作の映画)

4.0

面白い!!

身近にいても気付かないタイプの実在したサイコキラー。
彼の行動に拍車をかけるのは、心底ゾッとする病院経営の闇。

二つの要素を絡め立たせつつ、これまたアメリカ社会の影に苦しむナースの立場
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RRR(2022年製作の映画)

4.6

超絶大傑作。決してド派手インド映画ってだけじゃない。

友情と絶対使命。猛進と戸惑い。緊張と緩和。
二人の男の感情ベクトルが、奇跡的に並走し、必然的に衝突し、爆発的に重なる様子を、キレキレ演出アクショ
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線は、僕を描く(2022年製作の映画)

4.4

超越大傑作。やられた。

「水墨画」を題材に、人生への向き合い方まで描く。

チョイスした題材...今回で言うと水墨画を描くという事に、映画のテーマ生と登場人物の成長をリンクさせる。
煌びやかで繊細な
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ヘルドッグス(2022年製作の映画)

4.1

面白い!

潜入捜査物の中でも、『フェイク』『新しき世界』のように人物相関に焦点を当てつつ、そこにアクション盛り盛りに。

任侠の人物造形に、ギャングの組織の在り方を混在させた、フィクション強めの組織
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リコリス・ピザ(2021年製作の映画)

3.9

面白い!

PTAの最新作はボーイ・ミーツ・ガール。だだのティーンエイジャーすれ違い恋愛物と思うなかれ。すれ違いを生む行動の一つ一つの未成熟さが、生々しくて、痛々しい。こんな恋愛...めんどくさいなぉ
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HUSTLE ハッスル(2022年製作の映画)

4.2

netflixオリジナルの傑作!

訳ありNBAスカウトマンと、訳ありアマチュア選手が、NBAに入る(売り込む)べくラストチャンスに全てを賭けていく。

苦難を乗り越えて、チャンスを手にする過程に、し
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アダム&アダム(2022年製作の映画)

3.9

netflixオリジナル。

タイムスリップ映画の禁じ手、中年期と少年期の本人同士が出会う事から始まる。

凸凹コンビとして小気味良いテンポで駆け抜けるが、「大切な人」を亡くしたばかりという共通項を持
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