中野シネマさんの映画レビュー・感想・評価

中野シネマ

中野シネマ

2016よりスタート。大阪→奈良の山奥在住、中野シネマ。ぼちぼち更新。

スーパーの女(1996年製作の映画)

4.2

「混ぜるのは当たり前でしょ。こんなのどこでもやってるよ。」
「安い以外胸を張れることなんてないのよ。」

スーパーの女ではなく、スーパーな女。真摯に、オヤジたちの編み出した“工夫”を成敗していく。産地
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大病人(1993年製作の映画)

3.8

「今、はじめて生きてる。」

と、死ぬ2週間前に思うのだから皮肉なもの。最期はかっこよく死んでいったけど、直前までなかなかのクズぷりは良かった。

伊丹十三の映画は、社会背景までどうだったか関心を持た
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ミンボーの女(1992年製作の映画)

4.0

痛快痛快。
民事介入暴力でミンボー。
ヤクザに成長させてもらうダメホテルマン。ヤクザに屈しなくなっていく様子がかわいかった。
1992年の時代背景はあとから調べて知った。ただ時代背景云々抜きにして、サ
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スケッチ・オブ・ミャーク(2011年製作の映画)

3.9

「生きることと神への願いと唄はひとつのものであった」

心地の良い三線に乗せて、宮古に残る、いや残してきた神歌について。

多くが苦しみから生まれた唄である。なぜ残すのか。歴史は繰り返すからか。ゆきゆ
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ザ・サークル(2017年製作の映画)

2.9

「SHARE IS CARE!」

めちゃめちゃ気持ち悪い映画。
この映画でわかったことは、日本(日本語)が、世界の流れの中ではもはや相手にされていない国であるということと、繋がりすぎはロクなことがな
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TOKYO TRIBE(2014年製作の映画)

3.5

これだぜ園子温。
ラブアンドピースじゃねえ、ラブアンドピースとか撮ってる場合じゃねえ。セルフアンサームービーか。そういうの好きだ。

ラップはわからんがかっこいい。素人と玄人は全然違うな、知らんけど。
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心が叫びたがってるんだ。(2015年製作の映画)

3.5

「呪いをかけたのは私、卵は私。」
普段恋愛映画は好んで見ないけど、アニメは高校生の一方通行の恋愛ものを好んで見る。今から告白してくるわって展開。アニメなら見れる、実写は見れない。

それより自分の声を
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パターソン(2016年製作の映画)

3.9

何てことない人の何てことない1週間のお話。日常の中で無意識にすれ違ってる人たちにそれぞれの人生があって、その中でたまたま今回切り取られたのがパターソンだったというような感じ。

ジムジャームッシュの映
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キネマ純情(2016年製作の映画)

3.4

さすがですよねイグノボ。
片腕マシンガールからつながる総集編な気さえした。ラストがいいよね、ショーンオブザデッド、ブレインデッドと同じくらいの興奮を覚えたよ。血じゃなくて、キス。俳優はすごい。あの状況
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牛の鈴音(2008年製作の映画)

3.4

「大地を耕し、子を養った全ての牛と父親に捧ぐ」

人生、牛歩戦術。
牛とともに暮らす農夫。

畔を挟み、トラクターと牛耕の対比の構図。田植え機、コンバインの隣で、手植えと手刈り。
頑固な夫と、機械・農
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パニック・マーケット3D(2012年製作の映画)

3.0

3Dというだけあって、そのために作りましたという映像でお出迎えしてくれる。そういえば13金のパート2もそうだった。2Dで見ると滑稽でかわいい。

序盤の安っぽさは、後半のありきたりな内容をあえてよく見
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リトル・フォレスト 夏・秋(2014年製作の映画)

3.3

田舎暮らしへの憧れを形にしたような、きれいなところを切り取ってみたというような印象。決して田舎暮らしは、このような暮らしありきではない。が、こういう暮らしになる。なぜなら、身の回りのモノ・コト・ヒトで>>続きを読む

陸軍(1944年製作の映画)

3.8

無言ほど伝えられるものはないとはじめて知った感覚。

この映画が、現代に作られた戦争映画なら平凡なのかもしれない。陸軍省の製作支援のもと、戦争バンザイかつ日本バンザイな映画を作れと言われてこれを戦時下
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死闘の伝説(1963年製作の映画)

3.9

「この物語は、この平和な風景の中に起こった悪夢の記録である。」

先の大戦にて北海道に疎開した者とその地の住民たち。絶望的な戦況、抑圧され続けたうっぷんを晴らすかのように、人間性を喪失し、暴徒と化し、
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善魔(1951年製作の映画)

3.6

人は善を貫くために悪の一面を必要とする。善と悪の表裏一体性を説き、善を突き進もうとするがそれが狂気の沙汰。人には常にダークサイドへの引力がかかっている。戦後6年でスターウォーズは木下惠介の手によって完>>続きを読む

ゆきゆきて、神軍(1987年製作の映画)

4.0

最初は究極アナーキストのドキュメンタリーかと思った。先の戦争とは何だったのか。

戦争から生還した元軍幹部などへ真相を究明するためにゆく。

ある人は、部隊内で起こった射殺(上司からの命令で部下を)や
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お嬢さん乾杯!(1949年製作の映画)

3.6

男と女、身分の違い。
成金の男と、元華族の女。縁談が持ち上がるも、関心のなかった男は、あまりの美しさに一目惚れ。そう、いつの時代も女は顔。ちがうか。

オープニングからポップな音楽に乗せ、テンポのよさ
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マイ ビューティフル ガーデン(2016年製作の映画)

3.8

「乱雑ではなく混沌」

“庭”というものを通して描かれる人間模様。その描かれる人間模様は、よくある話。でもそこに庭を通すことでここまで美しくなる。

単純に庭に植えてあるものが美しいのではなく、庭の、
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バオバブの記憶(2008年製作の映画)

3.5

「いつから人間だけが地球の時間を追い越してしまったのだろう」

自身主宰の移動映画館で上映。
バオバブと人間の暮らしについて淡々と。皮の繊維をロープに、そのロープから雨期の貴重な水を得て貯める。人間と
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徳川セックス禁止令 色情大名(1972年製作の映画)

3.4

「殿、あるときは深く、あるときは浅く、これを二十一回繰り返すと、そりゃあもう、えぇぇぇ〜〜気持ちになって。」

と、じいに教えてもらっていた童貞殿様が、一度快楽を覚えると、今まで下々の者はこんな喜びを
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ザ・スパイダースのゴーゴー・向う見ず作戦(1967年製作の映画)

3.3

「地球は丸いんだ、まっすぐ歩けば元に戻るやい」

横浜方面から東京に向かって、煙突があろうと家があろうと、そんなことにお構いなく一直線に突き進んでくる若者のグループ。ガラスがあろうと、警察に入ろうと、
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繕い裁つ人(2015年製作の映画)

3.3

「あなたたちが一生着続けられる服を。」

一生着続けられる服。ファストファッションのこの時代に、自分だけの一着。ぼくはリメイクしてもらうことはあっても、既製品しかほとんど着ていない。自分だけのために作
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アイヒマン・ショー/歴史を写した男たち(2015年製作の映画)

3.9

「自分は他人より優秀に造られたと、一度でも考えた者は、アイヒマンと同じ地平にいます。」

ごく普通の人間が、なぜ600万人を虐殺するに至ったのかを問う裁判。その様子をテレビで放送するために奔走する。
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エクス・マキナ(2015年製作の映画)

3.5

「いつかAIは人間を原始人のようにみなすだろう。野蛮な言葉や道具を使う直立した猿は、やがて絶滅するんだ。」

血も涙もないとはこのことか。
AIと人間のSFシチュエーションスリラー。SFという言葉がも
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ステーキ・レボリューション(2014年製作の映画)

2.9

肉肉肉、2時間ひたすら肉!
スコアも2.9!

ごはんを食べながら見ました。
第5位のあたりは、ああ〜おいしそう。お腹空いてきたな〜。第1位発表の頃には、満腹勘弁してくれ〜。胃もたれ。

しめくくりに
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シャーリー&ヒンダ ウォール街を出禁になった2人(2013年製作の映画)

3.3

“経済の成長”とは何かを探求するおばあちゃんふたりのロードムービー。

経済とは?成長とは?それを自分の言葉で話そうとしたときに、うまい表現が出てこない。この手のドキュメントは、代替案の提案がないと批
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サバイビング・プログレス 進歩の罠(2011年製作の映画)

3.2

「人間は、変化は常に物事を改善すると幻想を抱いているのです。」

プログレス・進歩とは?発展との違いは?経済成長が進歩か?

自然資本からの利子で1980年代までは生きることができた。それ以降は取り崩
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大いなる休暇(2003年製作の映画)

3.8

「罪のないウソだ」

島に住み続けるために、島で仕事をするために、工場を誘致する。その条件は医者を島に呼ぶこと。

1ヶ月だけ島に来ることになった医者を定住させるために、島の魅力を“作り出そう”とする
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幸せの経済学(2010年製作の映画)

3.4

「経済を専門家に任せるのではなく、自分たちの手で変えていこう」

グローバリゼーションとローカリゼーションについての、頭の体操。

興味深かったのは、「現在の物流や貿易の無駄」と「ローカルフード経済」
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スノーデン(2016年製作の映画)

4.6

「犯罪者かどうかではなく、監視されてるのです。」

彼は正義なのか、犯罪者なのか。
同世代の男の子が、自分の信条と仕事の役割という凡庸な悪との間で葛藤し、それに打ち克つ意志の強さが、オリバーストーンの
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TOMORROW パーマネントライフを探して(2015年製作の映画)

3.7

農業、エネルギー、経済、民主主義、教育の分野ごとに各地で起こしているムーブメントの事例を。それぞれの分野を120分の映画にして、5作品にしてもいいくらい。入り口を開くという意味でギュッと詰め込んだなっ>>続きを読む

カレーライスを一から作る(2016年製作の映画)

3.9

「もっと泣きながら食べるかと思ったけど、おいしいですね。」

9ヶ月かけて、カレーを一からつくる。
野菜、スパイス、米はもちろん、鳥も雛から育てる。お皿も、稲わらを使って野焼き、塩も海水から。

大阪
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人生フルーツ(2016年製作の映画)

4.8

「風が吹けば、枯葉が落ちる。枯葉が落ちれば土が肥える。土が肥えれば、果実が実る。コツコツ、ゆっくりと。」

人間の美しさがギュッとつまった映画。悲しいシーンなどないのに、不思議とボロボロと泣いてしまう
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網走番外地(1965年製作の映画)

3.3

「頭ってのは、生きてるうちに使わねぇとな。」

誰にも染まらない硬派なヤクザ感を出してる割に、人情に流されやすい高倉健。コワモテのルームメイトたちも、ビビリの小心者。自己紹介が、前科とどの罪で何年ぶち
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