悪の問題に挑み続けた哲学者アレントの伝記映画。といってもアレントの生涯が語られるわけではなく、アイヒマン裁判とその後に書かれた『エルサレムのアイヒマン』に関する出来事にのみ注目するようなストーリーにな>>続きを読む
演技は全体的によかったです。演技派ベテラン勢に囲まれながらもしっかり素敵だった木竜さんがとても魅力的でよかったです。
でも映画としては…。話も悪くない、台詞もたぶんそこまでひどいわけではないのだけど>>続きを読む
面白かった！ ベルリンの壁崩壊前の東ドイツが舞台で、ある劇作家の調査をすることになり、盗聴をしている国家保安省の男性が主人公。初めは機械のように東ドイツに対立する行動をとる人物を拷問にかけているのです>>続きを読む
面白かったです！ けっこうエグい話なはずなのに、妙に出てくる人物や会話がコミカルで、そのために全体として滑稽な印象が出ているのがすごい。でもラストのほうは怖い。
ちょっと雰囲気がツインピークスっぽい>>続きを読む
バカンスに来た母娘と、彼女らに部屋を貸す青年シルヴァンくんの一夏のお話。シルヴァンくんのあからさまに女性慣れしていない様子が可愛いです。多くを語る作風ではないのに、三人の表情、仕草で、それぞれが互いに>>続きを読む
自転車がパンクして帰れなくなった男性と、そんな彼を見つけてなんだか距離感がおかしいながら世話を焼こうとする青年シルヴァンくんの過ごした一夜を淡々と描く作品。特に何が起こるわけでもないのだけど、なぜか面>>続きを読む
すごくよかった！
日本で呑気に暮らしてる身だから人種差別に関しては安易に共感だとかを語るべきではないとも思うけれど、でも物語の主軸をなす大きな理不尽についても、肌の色のために子供のころにまず警官に>>続きを読む
ちょっと岩井俊二監督を彷彿とさせる映像で、バレエダンサーを志すトランスの女の子の姿を描く作品。
とにかく主演の子の演技がとてつもないです！ 演じているのはシスの男の子らしいのですが、ぜんぜん見えない>>続きを読む
映像が美しく音楽や効果音の迫力がすごいため、満足度は高いですが、映画としてよくできているかというと惜しい印象がある作品でした。
五十嵐大介さんの、日常会話的ではない、どこか詩的な言葉遣いがうまく消化>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
助平なナンパおじさんが車椅子使用者だと勘違いされたことをきっかけに、車椅子の女性に恋をし、嘘をつき続けようとする話。
惜しい作品でした。設定はいいと思うし、キャラも可愛くなりそう。それにヒロインの雰>>続きを読む
最高！ でした！ ひたすら熱く、映像は可愛い＆クール！ 中島かずきさんらしい口上！ もう、トリガーが誕生して以来、私がずっと待ち望んでいたトリガー作品を500%くらい見せてくれるような作品です！！ グ>>続きを読む
変な映画でした！ 猫、犬、豚、ロバ、鳩とやたらと動物たちが出てきて、みんなやけに可愛いです！ ロバっていい顔してますね。
細かなシーンが目まぐるしく移り変わり、しかも各シーンのつながりや時間経過は不>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
笑いながら見てたら最後のスピーチのところで泣きそうになってしまいました。
基本の筋は『アルジャーノンに花束を』の現代の女性版といった雰囲気なのですが、あちらのチャーリーが魔法が解けて最後には単に元に>>続きを読む
すごくよかった！ カラフル可愛いヴィジュアルから入って、周囲のリュドへの拒絶が明確化するなかで次第にくすんだ暗い色になっていく様子が、そしてそんななかでもパムの世界だけは明るさを保っている様子が、ベタ>>続きを読む
ものすごく痛々しくて、針でチクチク刺され続けるような気分でした。あの相手の連絡を待って時間を潰すとか、いつでもたまたまちょうどいいようなふりをして会いに行くとか、めちゃくちゃわかる。私のなかのテルコち>>続きを読む
最高！！ 彼女たちはアウトローを「選んだ」わけじゃないし、たぶん特別に「強い」わけでもない。DV、レイプ、盗みと、さまざま不条理な暴力にさらされ、その都度そのときできる方法で抗い、生き延びていっただけ>>続きを読む
最高でした！！ イジーとルースの気高さ、美しさ、可愛さ！ 二人の生きざまは爽やかで、そして二人ではしゃぐシーンはつい一緒になって笑ってしまうくらい愛らしい。
そして単に二人の物語が展開されるだけでな>>続きを読む
お祭りって感じでした。バットマンはよく知らないのだけど、中島さん脚本だなーという印象。時間が短いため、どうもこちらが追いつくのを待たずに作品のテンションが先に先に行ってしまう感じで、ちょっと乗り切れな>>続きを読む
面白かった！ お兄ちゃんが修理から引き取るよう頼まれていた妹の靴をなくしてしまい、兄妹で一足の靴を代わりばんこに履きながら学校に通うことにする。たったそれだけのことなのに、こんなにもドラマと美しいシー>>続きを読む
切り詰められた装飾のない演出で、先を考えることができずに行動し、次第に行き場をなくしていく青年を描く作品。音楽などを使わない分、何か少しドキュメンタリーじみたリアリティがあり、そんななかで働けず犯罪に>>続きを読む
ほとんどランティモス監督の世界。神の名の下に不条理なルールに支配され、ナンセンスな訓練を与えられ、厳かに暴力を振るわれる。それがいまでもこの世界に実在するという衝撃。作中で明白な悪意を見せるキャラは多>>続きを読む
「桜の森の満開の下」と「夜長姫と耳男」をミックスした野田秀樹さんの演劇作品の歌舞伎化、の映画館公開版。「桜の森の満開の下」も「夜長姫と耳男」も大好きなのですが、野田さんのは読んだことも見たこともなく、>>続きを読む
グロリア・グレアムを演じるアネット・ベニングがとにかくいいです。自然に年齢を重ねたような手や顔つきと可愛らしい声や仕草が、まったく違和感なくひとりの人間に結びついていて、衰えていく様子も、ピーターが惹>>続きを読む
題材も演技もいいのですが、何せ薄味で印象が弱いです。おそらく、ナレーションによる語りがメインで、あちこちに実際の映像などを使いつつ見せる手法が、ただのドキュメンタリー番組の再現映像みたいな印象になって>>続きを読む
強烈な作品でした。予告編ではコメディ的な側面を前面に出していましたが（そしてそういう要素は確かにあるといえばあるのですが）、もっと切実で、痛い映画。
クー・クラックス・クランの人々の言葉として何度も>>続きを読む
とにかく最後のライブがめちゃくちゃいい！ パティの歌声を聴いているうちに涙が溢れてきました。
スターを夢見るパティが仲間を見つけて夢を叶えようと頑張るものの、なんども挫折や失望、失敗を経験し、それで>>続きを読む
博士論文執筆中アラサー院生のグレタ・ガーウィグさんが、これまでの人生で初めてかつ唯一のボーイフレンドからプロポーズされ大喜びしたかと思いきや、まもなく突然フラれてしまって思いがけず自分と向き合わなけれ>>続きを読む
もう好き！ すごく好き！ この超ベタなロマンス！ こういうものが見たくてレンタルして、まさに見たいものを見せてくれた感じです。それにしてもジュリア・ロバーツがめちゃくちゃ可愛い。着飾っていても笑い方が>>続きを読む
可愛かったー！ もうふたりとも最高です！ ふたりで手紙を書くシーンのやりとりとかたまらないし、フライドチキンのところもいい。そしてありがちといえばありがちなふたり組の愉快な旅が、ひどい差別と向き合う旅>>続きを読む
電話のやりとりだけで展開されるサスペンス。その装置が面白いのと、ずっと部屋のなかで電話をかけているだけなのに緊迫感を煽る演出とがよかったです。ただどんでん返し部分はわりと容易に予想がついてしまうのと、>>続きを読む
もう少しあちこち語ってほしいところを時間不足な感じでぶつ切りになっていたり、映画として改良点はまだまだあると思うのですが、ラストのかっこよさと主人公やトランスコミュニティの人々の魅力でいい感じに仕上が>>続きを読む
『ムーンライト』と比べると、「こんな歴史があり、いまも続いている」という勉強的な側面がやや強く、そのぶんややドラマ的な強さは抑えられている印象でした。
とはいえ、とにかく美しい映像がいいですね。窓か>>続きを読む
噂通り、過去作と比べると大変にマイルドな作品で、『ロブスター』みたいなクレイジーさを期待していたらちょっと肩透かしを食らうかも。でも面白かったです。
まずメインの三人の演技がめちゃくちゃいい。なかで>>続きを読む
うわー、なんでこれ劇場で見逃しちゃったんだろう！ ほんとにほんとにほんとによかった！！ 映画としても描かれる関係も、まさに私が求めるものでした！
それぞれ夢のなかで雌鹿と雄鹿になるという二人が、ちょ>>続きを読む
原作ファンが見たいものを見せてくれる！ って感じでした。本編ではオールマイトが来るとデクくんをかばって下がらせたりするから、実はここまでの共闘ってないんですよね。二人の信頼関係がとってもいいです。ゲス>>続きを読む
ぜんぜん村上春樹って感じではないけれど、謎である世界がほぼ謎のままで、でもちらりと「何か」が見え隠れするような曖昧な状況のなかで主人公が漂い続ける現代のドラマとしてとても面白かったです。主人公が走るシ>>続きを読む
