7子さんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

7子

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マグノリア(1999年製作の映画)

4.5

この世界の偶然≒奇跡をかなり信じてる且つ愛しているのでブチ上がるものの、起きた出来事やその不可解さを、ジャッジメントを下されることなくまるっと誰かに引き受けてもらう・ただ聞いてもらうことによって救われ>>続きを読む

パリところどころ(1965年製作の映画)

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1 私の思うTHEフランス映画ってかんじ、このよさは何といえばいいんだろう、保留
2 人間観察実験映画ジャンルーシュたまらん。二人のテーブルに後ろからぐいぐい迫るカメラ、家を出た背中を追って、外で男と
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《ジャンヌ・ディエルマン》をめぐって(1975年製作の映画)

5.0

最強の映画の舞台裏もまた最強で元気が出る、、泣 ビフカツの作り方の争い、お母さんに作り方きいたんです、でもやっぱアルミホイルはおかしい スタッフもほぼ女性 スタッフとガチ喧嘩デルフィーヌ・セイリグ、も>>続きを読む

フランス(2021年製作の映画)

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とにかくレア・セドゥの顔。後半はクローズアップしては泣きクローズアップしては泣きの連続で、回数数えとけばよかった。上演後のトークで、監督が「レア・セドゥは演技ですばやく涙流せるから」と言っていたという>>続きを読む

重力の光 : 祈りの記録篇(2022年製作の映画)

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映画というより現代芸術としての映像作品という感じで、私と映画との間に相当な隔たりがあったのがドキュメンタリーとしては悲しい。でも元極道の人の「この人を守ろうと決めた」発言とプリクラでの落書きの文言はほ>>続きを読む

ゴダールのマリア(1984年製作の映画)

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あんまり考えたことなかったけど映画館で全然やらないのね、中期ゴダール
1クマじゃなくてヒョウです(くたくた)、お医者さんごっこ 先生ごっこ からの逆立ち そして踊る、てのひら てのこう 爪にピッと触
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LOVE LIFE(2022年製作の映画)

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夫がパクさんの部屋で独白するシーン、もうちょっとどうにかできたのでは?とめちゃくちゃ残念。それぞれの人物にもうちょっと深くまで潜りたかったし、もっとバチバチにキマった画が欲しかった(「本気のしるし」と>>続きを読む

彼女のいない部屋(2021年製作の映画)

5.0

めちゃくちゃすばらしかった泣 ここ最近映画を観ながら考えることの多かった事柄(思い出されてしまったものたち、思い描いてしまったものたち、思い出や理想、想像や夢、そこに他者が関わっていて揺さぶられてしま>>続きを読む

みんなのヴァカンス(2020年製作の映画)

4.5

映っている人々も風景も、聞こえてくる音も音楽(照れつつ歌う'Aline'!)も、だんだんと一人一人に寄り添っていく物語も、この映画の製作背景も(国立学校の生徒たちとの対話からの当て書き、実娘の記録など>>続きを読む

スープとイデオロギー(2021年製作の映画)

4.5

高校時代に「ディア・ピョンヤン」を観た以来の、アボジとオモニとの再会!ひとりの人生がこうも国に振り回される、そのことを語り継いできた全員にそういう気持ちがその人固有のものとしてある、分かるような掴めな>>続きを読む

EUREKA ユリイカ(2000年製作の映画)

4.5

壊されまいとするがゆえに誰かの何かを壊してしまう、悲しい、悲しい。夜の車内に差し入る木の影が揺する、眠れない身体を、声に出せない言葉でいっぱいの頭を、頑なになった心を

リコリス・ピザ(2021年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

ブラッドリー・クーパーの登場で、あっという間に無理無理の無理になった。ジョン・ピーターズって実在の人物なんかい。性被害受けた直後に自分の身近な人が下ネタでワイワイしてたら絶望する、ズタボロ状態のときに>>続きを読む

冬の子供(1988年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

みんなして守れない約束ばっかりしちゃって
大寺氏講義より、終わった関係から物語が始まって、最後の最後に子の名前が明かされることで二人の過去ーー幸せだった関係性を知らされる、というのはそうだなと思いつつ
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わたしは最悪。(2021年製作の映画)

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彼女は最悪ですよと言われれば否定はしないが、一つ一つ出来事を追っていくと具体的にどこがどう最悪なのかはよく分からん。第三者として彼女のこと見てても正直何一つおもしろくなかったけど、みんな大なり小なりこ>>続きを読む

イントロダクション(2020年製作の映画)

4.5

実現できなかった約束、嘘の抱擁、真実の抱擁。ホンサンスの中でいちばん好きかもしれない、特に理由はないけど。「逃げた女」でも多かった、人物→人物の見つめる風景(→人物に戻ることもある)の流れで、世界を見>>続きを読む

あなたの顔の前に(2020年製作の映画)

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ホンサンスにしては、ぐっとストレート。思い描いてしまった理想や想像。世界は変わるということ。世界とは純粋に目の前に立ち現れているもののことをいうのか、それとも立ち現れているものをさまざま解釈したうえで>>続きを読む

WANDA/ワンダ(1970年製作の映画)

4.5

「何かによって動くことを余儀なくされ、彷徨い、こういう人生になった/なってしまった映画」として、(一つ目はちょっと無理矢理だけど)濱口竜介「ハッピーアワー」(2015)、ケリー・ライカート「ウェンディ>>続きを読む

パリ13区(2021年製作の映画)

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心のポッカリ穴の原因、大きさ、深さ、埋め方が人それぞれなのは分かる。問題は、自分のそれを正確に測って適切に処理することがひじょーーに難しいということであって、、トライ&エラーを繰り返してみるしかないな>>続きを読む

野性の少年(1969年製作の映画)

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トリュフォーによる演技指導や名づけ、引いては映画愛、引いては人間愛、、というのは分かるが、画の美しさはあるもののストーリーにはノれず

⼤⼈は判ってくれない 4Kデジタルリマスター版(1959年製作の映画)

5.0

・トリュフォー自身、14歳で学校を辞め、働いては映画を観て、帰りはエッフェル塔を目印にひたすら歩いた、それが冒頭のクレジットに
・もともとトリュフォーが思い浮かべていたアントワーヌはもっとか弱く、人見
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教育と愛国(2022年製作の映画)

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東大・伊藤隆名誉教授「ありのままの日本人」「歴史から学ぶことは何もない」「ちゃんとした日本人を作る」、、ちゃんとした日本人とは?「、、左翼ではない」。自民・維新のありえん発言アーカイブ。経済の停滞とと>>続きを読む

正しい日 間違えた日(2015年製作の映画)

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こうやって見るとますますロマンチックとか運命って貧弱に思えてしまう、裏切られたと思った途端に破綻するじゃん!とはいえ、偶然に期待をのっけてしまいがちなのは私も、人生はままならない。この映画自体は全然ロ>>続きを読む

トラス・オス・モンテス(1976年製作の映画)

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宝石みたいな氷と、氷の下に横たわる魚の死骸
去っていく父の背に向かって手を振る、三度、長い影
五代後の世界に迷い込む、白い鳩と黒い鳩が一羽飛ぶたびに時が経ったのかもしれないし、二人でころころ転げ回った
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イン・ザ・スープ(1992年製作の映画)

4.5

ダイナミックなうねりに嫌々でも身を任せられる真面目な人間が他人の信頼を吸い寄せる、奔走することで生じるパワー、そしてあんまりにも愛おしいチャチャチャ、チャーミング!

ベルイマン島にて(2021年製作の映画)

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過去であり、記憶であり、物語であり、それが現在に組み込まれ、それが映画に組み込まれ、それが監督自身の頭の中に、そしてそれがこれからは私自身の頭の中にも。あまりにも映画が人生すぎる。「I love to>>続きを読む

カモン カモン(2021年製作の映画)

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平凡を不滅にする
子供が図らずも真理を突いてしまう瞬間が尊いのであって、社会問題やこの世界を鋭い目で分析してしまう子供の存在を見るとちょっと悲しい気持ちになる、その肩の強張りは大人のせいだから。大人相
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オルメイヤーの阿房宮(2011年製作の映画)

4.0

今回のアケルマン特集の5作、これと「囚われの女」の'囚われ'と、その他3作の'囚われ'とに分けられそう、撮られた順に個人のものから社会のものへ徐々に広がっていく感じ。7月に「ジャンヌ・ディエルマン」見>>続きを読む

アンナの出会い(1978年製作の映画)

5.0

一人の女が浮かび上がる冒頭でもう大好き。窓やガラス、その向こう側の景色を眺める、投げかける声と投げかけられる声とただ同じ空間に響いているだけの声とがあるよね

囚われの女(2000年製作の映画)

5.0

スクリーンという幕(膜?)一枚隔て、冒頭であちらへ、結末でこちらへ。'囚われ'というアケルマンに共通するテーマ。いい画しかない

セリーヌとジュリーは舟でゆく(1974年製作の映画)

4.5

水、時代の空気、大地(パセリ)、火で飛べるそうです!最後にかけてチャーミングだった、この世の全物語を回収してくれるリヴェット。正直リヴェット全然好みじゃないなと特集中盤で気づいたものの、何を思ってか意>>続きを読む

メリー・ゴー・ラウンド(1981年製作の映画)

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ドーベルマンがワンワンワンワンワンワンワンワンワンワンワンワン!のところで切り返しされても、、笑

北の橋(1981年製作の映画)

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パスカル・オジェって誰だっけ?と思い、軽くダンスするシーンで「満月の夜」!となった。獅子像にガン飛ばす、ポスターの目を片っ端から切りつける、龍を倒す手段は絶叫、みんなかつてやってただろうし、私だって今>>続きを読む

ノロワ(1976年製作の映画)

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リヴェットの映画ってみんな使命感とか遂行する任務みたいなものを背負ってんな、と気づいたのがこの時。しかもそれを全然明かしてくれないし、ぼんやり掴みかけた頃には物語が進んでて、で何なの?となる。でも、な>>続きを読む

デュエル(1976年製作の映画)

4.5

突然の衣装チェンジ、突然のバトルフィールド展開、突然の魔力、あれもこれもすべて現代のパリでの魔術。リヴェットなるものをまったく知らずの一本目で困惑してしまいノれなかった、もう一回観たらバイブルになる。>>続きを読む