ショコラさんの映画レビュー・感想・評価 - 19ページ目

ショコラ

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エゴン・シーレ 死と乙女(2016年製作の映画)

3.5

モデルとなる女性に、究極のエロスの美を追求したエゴン・シーレ。

彼のスキャンダラスに満ちた短い生涯を描いた作品。

自分勝手で、奔放過ぎるエゴンに惹かれる女達。

愚かな行為と知りつつも、彼から離れ
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続・個人教授(1976年製作の映画)

3.8

原作は、作家でもある監督の半自伝的小説「不幸な出発」。

監督の思いが溢れた珠玉作。

戦時下に芽生えた、少年とシスターの禁じられた恋。

14才と24才の年の差に唖然。

しかし、いやらしさはなく、
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王の男(2006年製作の映画)

4.0

朝鮮王朝史上最も悪名高き暴君が心惹かれた、旅芸人の美少年・コンギル。

彼に嫉妬した、野心家の側室チャン・ノクスの嫌がらせ。

狂気の中に、計り知れない孤独を抱えた燕山君。

単なる悪役ではない、肉親
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真夜中は別の顔(1977年製作の映画)

3.4

シドニー・シェルダンの原作本がとても面白かった。

映画化された本作が、たまたまTVで放映されていたので鑑賞。

マリー=フランス・ピジェと、スーザン・サランドンのヒロインはイメージ通り。 

しかし
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シルミド/SILMIDO(2003年製作の映画)

3.2

囚人達で結成された、“将軍様”暗殺目的の特殊部隊。

リアルで凄まじいシーンの連続。

ワルばかりだから、訓練中でも犯罪を犯す。

しかし彼等の余りにも虚しく凄惨なラストシーンに、図らずも同情し、泣い
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オーバー・ザ・レインボー(2002年製作の映画)

3.6

若くして亡くなった、チャン・ジニョンの魅力が光る作品。

自動車事故で記憶の一部をなくした、主人公の気象キャスター。

駅の遺失物センター勤務のガールフレンドと、過去の“忘れ物”を探す彼。

意図的な
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ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦(2016年製作の映画)

4.5

クールでストイックなヨゼフと、やや臆病でロマンチストのヤン。

対照的な性格の工作員と、ふたりに協力するレジスタンスの闘士達。

愛国心でナチスと勇敢に戦った彼等の陰で犠牲となった、罪なき人々。

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白蛇抄(1983年製作の映画)

2.7

小柳ルミ子の体当たり演技が話題になった文芸エロス。

哀しい過去を背負った魔性の女・うたが身を寄せる、山寺が舞台。

彼女を巡り、寺の住職とその息子、そして刑事が絡む愛憎劇。

とりわけ、刑事役・夏八
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怪談(1965年製作の映画)

4.2

絵の具が水に溶けていく、タイトルバックが美しい。

全4話のオムニバスからなる、小泉八雲の“怪談”の世界。

劇中、静寂の中に効果音のみが鳴り響く。

オカルトやスプラッターとは違う、奥ゆかしい、幻想
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ロバと王女(1970年製作の映画)

4.0

ジャック・ドゥミ&ミシェル・ルグランの魔法、再び。

おとぎ話の世界を舞台にした、お洒落で奇想天外な、フレンチミュージカル。

カラフルで耽美的な映像と、ロバの皮を被ったドヌーヴがキュート。

彼女が
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君は僕をスキになる(1989年製作の映画)

3.0

「ブ、ブタ…?」
「タクヤ“琢”也ですッ💢」

ヒロイン(斎藤由貴)と客(秋元康)のとぼけたやり取りが、記憶に残っている。

山田邦子のコメディエンヌぶりと、大江千里の爽やかさが印象的だった。

クリ
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濡れた二人(1968年製作の映画)

2.7

若尾文子、色っぺえ~。

対する北大路欣也の、野性的で、ギラギラした男らしさ。

扇情的なタイトルに、若かりし頃の名優二人。

私の中の硬派な北大路像が音を立てて崩れた(笑)

人妻への恋に暴走する、
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ミス・ポター(2006年製作の映画)

3.8

結婚し、良妻賢母になることが美徳とされた時代。

良家の娘ながら、絵本作家としての自立を夢見るビアトリクス。

”イギリス人”のポターを、アメリカ人のレネー・ゼルウィガーが再び好演。

役柄は違えど「
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ロシアン・スナイパー(2015年製作の映画)

3.5

ヒロインの上官キラーの様な描かれ方がいただけない。

後半になると、もはやお花畑状態。

クールビューティー、ユリア・ペレシドの熱演も台無し。

彼女が砂や雪にまみれながら、敵を仕留めていくシーンは迫
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ロフト.(2008年製作の映画)

3.2

ベルギー映画3本目。

マティアス・スーナールツ目当て。

男達の出来心が殺人事件へと発展する、心理サスペンス。

混乱し、互いが疑心暗鬼に陥る姿が、滑稽で愚かだ。

本国では大ヒットしたらしいが、個
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スターリングラード 史上最大の市街戦(2013年製作の映画)

2.8

戦争映画には珍しい映像美。

しかし、アクションシーンはスローモーション多用で、迫力不足。

ソ連軍の将校、どこかで見た事あると思ったら「愛の囚人」の“イナゴ君”だった。 

ここでは、硬派な軍人を好
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恋の罪(2011年製作の映画)

3.0

神楽坂恵と冨樫真の印象が強烈。

グラマラスな神楽坂と対照的に、痛々しいほど痩せた冨樫の肢体。

ふたりの脱ぎっぷりのよさと、体を張った気迫の熱演。

特に、狂女かと思わせる冨樫真の怪演が不気味。
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砂の器(1974年製作の映画)

4.5

高校の映画鑑賞会で初めて観た作品。

何度観ても、クライマックスのお遍路シーンに涙してしまう。

バックに流れるピアノ協奏曲「宿命」が、偏見と苦難に満ちた父子の姿を強く印象付ける。

出演者も豪華で、
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7月4日に生まれて(1989年製作の映画)

3.2

アメリカ独立記念日に生まれたことを誇りに持つ、快活な青年。

しかし、出征した戦地での悲惨さと、待ち受ける現実に身も心もボロボロになり、自暴自棄に陥っていく…。

若き日のトム・クルーズが、ベトナム戦
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綱引いちゃった!(2012年製作の映画)

2.8

ヒロインの井上真央よりも、おばちゃんパワーが目立つ。

渡辺直美の怪演も笑える。

スポ根ドラマとしては、中途半端な印象。

現実は甘くない。

“W○KE” のあんちゃんばりに、どこか抜けてる玉山鉄
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死の棘(1990年製作の映画)

4.0

上映中の「海辺の生と死」繋がりで。

島尾敏雄・ミホ夫妻の、凄まじい愛と葛藤を描いた作品。

ふたりの絆が深いからこそ、夫の裏切りに心のバランスを崩していく妻。

精神に異常をきたした彼女の激しい怒り
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ラストコンサート(1976年製作の映画)

3.5

落ちぶれた中年ピアニストと、生き別れた父親を探しに、フランスへやって来た少女。

モン・サン=ミシェルで偶然出逢ったふたり。

難病モノのベタなストーリーだが、モン・サン=ミシェルやパリのロケーション
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エクスペンダブルズ(2010年製作の映画)

3.5

ロッキーとドラゴがタッグを組んでる~!!

それだけでも興奮した、豪華アクションスター揃い踏みの快作。

当時、州知事だったシュワちゃんのカメオ出演も嬉しかった。(ジョークも笑えた😄)

そして、ミッ
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マイライフ・アズ・ア・ドッグ(1985年製作の映画)

4.2

家庭の事情で田舎の親戚に預けられた少年イングマルと、男の子の様な美少女との友情。

なんといっても少女サガを演じる、メリンダ・キンナマンの魅力が光る。

ガキ大将の彼女が、成長期の膨らんでくる胸と、イ
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私にも妻がいたらいいのに(2001年製作の映画)

3.7

あのソル・ギョングが、平田満か大杉漣に見える。

平凡な銀行員のボンス(ソル・ギョング)に片思いする、お向かいの塾講師ウォンジュ(チョン・ドヨン)。

演技派俳優のふたりが、どこにでもいる普通の独身男
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横道世之介(2013年製作の映画)

3.7

高良健吾に持っていたイメージを覆す、何ともほのぼのとした映画。

役柄が変わればこうも違うのかと思わせる、吉高由里子とのカップル。

不思議男子・世之介のペースに、いつの間にか巻き込まれてしまう仲間達
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SPY/スパイ(2015年製作の映画)

4.0

滑りまくるジェイソン・ステイサムに爆笑。

主役級2人を差し置き、冴えないおデブのオバちゃん大活躍!!

度胸あり、口も達者で下ネタ上等、頭は切れるし、腕っぷしも強い。

それに見かけによらず、身のこ
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ハモンハモン(1992年製作の映画)

2.0

食べ過ぎで、胃もたれしそうな感覚の作品だった。

よく言えば、さすが情熱の国・スペインの映画。

まだ十代だったペネロペ・クルスの、体を張ったあっけらか~んとした演技に唖然。

登場人物も皆、頭空っぽ
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髪結いの亭主(1990年製作の映画)

3.6

憧れの“髪結いの亭主”になった、夢見る中年男の悲喜劇。

タイトルの意味そのまま、美容師として店を切り盛りする妻マチルドと、のほほ~んと日々を暮らす、夫アントワーヌ。

ささやかな暮らしでも、深い愛情
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情事 an affair(1998年製作の映画)

2.8

妹の婚約者と恋に落ちる人妻。

若く、情熱的な彼との情事に溺れていく姿を描いた、インモラルな作品。

主演は、コリアンエロスの先駆け「桑の葉」の美女イ・ミスクと、短髪が初々しいイ・ジョンジェ。

過激
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マリー・アントワネットに別れをつげて(2012年製作の映画)

3.0

王朝の落日を暗示する、宮殿内の不衛生な描写。

敬愛するマリー・アントワネットの朗読係に誇りを持つシドニー。

彼女が受ける、思いもよらぬ非情な仕打ち。

ラスト近くのあの場面は、彼女の精一杯の反抗だ
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黄金のアデーレ 名画の帰還(2015年製作の映画)

5.0

実話の重みが伝わる秀作。

戦中、ナチスのユダヤ人迫害から逃れ、オーストリアからアメリカへ亡命した、老婦人マリア。

彼女が突然、祖国相手に裁判を起こす。

それはかつてナチスに強奪された、クリムトの
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蜜の味(1961年製作の映画)

4.0

ロンドンの貧民街に暮らす、1組の母娘。

自堕落な母に振り回される、風変わりな少女ジョー。

彼女と関わるふたりの青年が、黒人とゲイである奇抜な設定。

黒人青年は彼女に束の間の恋の喜びを与えてくれた
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リヴァプールから手紙(1985年製作の映画)

3.4

イギリスの港町・リヴァプールに寄港したソ連船の船員と、貧しい労働者階級の少女の、束の間の恋を描いた映画。

どちらかというと地味で、よくあるストーリーだが、何故か忘れられない作品。

冷戦時代という背
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赤い靴(1948年製作の映画)

4.0

アンデルセンの同名童話をモチーフにした、バレリーナの悲劇。

厳格な独裁者・レルモントフ率いる、名門バレエ団に入団したヴィッキー。

同じく彼に、作曲の才能を買われたジュリアン。

新作「赤い靴」のプ
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ゲット スマート(2008年製作の映画)

3.5

ドタバタ・スパイアクションコメディ。

素人&美人エージェント迷コンビの活躍を描いた作品。

コントかギャグマンガを見ている様な感覚。

笑いを通り越した脱力感。

悪役テレンス・スタンプは、相変わら
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