なやらさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

なやら

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青の稲妻(2002年製作の映画)

4.0

最高!
なんと言っても舞台である街の風景である。この淀みっぷりはちょっとほかに類を見ない。街にも人にも一切の気力・元気が感じられない感じ。
主人公の若者2人の虚ろな表情+挙動も、そんな街の瘴気にヤラれ
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一瞬の夢(1997年製作の映画)

4.5

超最高!ド級!
かつての仲間たちが実業家とかにに転身していく中、いい歳こいて未だスリ稼業をやめられずにいる男の話。この男の佇まいがすごく良い。何かとためらいがちな挙動やタバコの吸い方、女との話し方なん
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シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

2.5

すみずみまで苦手だった。
主人公の唖者設定や、首の傷の扱い方がきわめて消化不良。
心優しきマイノリティ大集合ものに飽き飽きしているというのもある。

映画ドラえもん のび太の宝島(2018年製作の映画)

1.5

大好きだった友達が、久しぶりに会ったら変な宗教にハマっていて、押し付けて来るような感じ。とてもやるせない。

彼の見つめる先に(2014年製作の映画)

4.0

面白かった!
流行りの「はみ出し者」モノ話法に頼らない純朴な青春映画。あくまでストーリーや絵面は超類型だが、バランス感覚の良いストーリーと、ポイントを見誤らない演出で魅せる。マイノリティを描いてはいる
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ナチュラルウーマン(2017年製作の映画)

2.0

かなり苦手。過度に世界を敵視して自閉してる印象。LGBTの主人公は超エライ!/周りの非LGBTは超極悪!みたいなエピソードの積み重ねがしつこい。
終盤のサウナ彷徨、ラストの歌声は良かった。それで+0.
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15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)

4.0

面白かった!
旅行パートが大好きである。あのごく普通な観光地めぐり感、ごく普通なハメ外し感がとても馴染み良い。
イタリアで出会った美女と仲良くなって同行してたのに、その美女が何事もなかったようにふと消
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聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア(2017年製作の映画)

2.0

だいぶ苦手。
不穏なムードを煽る事ばかりに執心しているが、それとてあまり上手くない。びっくり劇伴、広角レンズも奇をてらって滑ってる様に見える。
あと何でもないショットにおいて、カメラ固定のまま秒速5セ
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ハッピーニート おちこぼれ兄弟の小さな奇跡(2011年製作の映画)

2.5

総じてイマイチだった。
まず前半の画面のウザさ。ワンショットの中で被写体の大きさをコロコロ変える微細なズームの濫用は生理的不快の域だし、背景をぼかしてひたすら顔の切り返しにご執心な点も気に入らない。フ
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ハドソン川の奇跡(2016年製作の映画)

4.0

おもしろかった!これは好きなやつ!

このできごとを扱うにあたって、色気を出せば際限なく盛れそうな所を、「記憶」と「記録」のテーマに絞って勝負してる感じ。調査委員会の追求に対し、「そうするしかなかった
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あるセックス・ドクターの記録(1968年製作の映画)

3.5

おもしろかった〜。
少年に梅毒を移したのは誰だ!というフーダニットで引っ張るのかと思ったら違った。
セックスドクター・船越英二による梅毒検査を引き金にして、容疑者五人の性事情が明かされていく構成。
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共犯者(1958年製作の映画)

3.5

おもしろかった!

昔の強盗殺人で得たお金を元手に表社会で成功している主人公が、かつての「共犯者」が脅しに来るのでは……という妄執にとらわれていく話。

一人称のノイローゼを描くにあたり、主人公のモノ
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ある関係(1962年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

おもしろかった!

船越英二が不倫してる話。

不倫娘(三木裕子)→やりまくれるから大好き。妻(淡島千景)→やらせてくれないから殺す。みたいに身も蓋もない単純さで物語が進んでいく感じが良い。
下半身で
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斬り込み(1970年製作の映画)

3.0

勢いあるし、部分部分はけっこう楽しいが、継ぎ目を露出させたまま歪に突き進んでいく脚本が苦しい。
あと、ラストのドス殴り込みワチャワチャはいくらなんでも長過ぎる。締めの空撮も、どう終わらせてよいか見失っ
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彼奴(きゃつ)を逃すな(1956年製作の映画)

3.5

暗殺者による殺人現場を目撃した木村功が、妻の津島恵子と共に事件に巻き込まれちゃうサスペンス。話の枠組はアーバン(?)なのに、舞台となるのが下町商店街というのが面白い。商店街/スナイパー、この二項組み合>>続きを読む

人間魚雷回天(1955年製作の映画)

3.0

春日武彦氏が言及しており、気になって観た。
出撃間近となった人間魚雷隊員たちの群像劇。隊員たちが国への忠誠心と生への未練に引き裂かれる様子や、死を前にして深まる友情、親や恋人への思慕など、大方の手堅い
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ボウイ&キーチ(1974年製作の映画)

4.0

寡黙なスティーブブシェミのようなボウイと、老けた少女のような面と声でいつもコーラを飲んでいるキーチ。『夜の人々』のいかにも健全そうだった二人とは違い、こっちはフリークカップル感のあるボウイ&キーチだっ>>続きを読む

夜の人々(1948年製作の映画)

4.0

近く訪れる破滅をどこかで予期しながら、束の間の幸せを楽しもうとするキーチのいじらしさが沁みる。モーテルの部屋をきれいに飾る、ってどんだけいじらしいんだアンタは!
昼間のシーンがどれも現実感のない夢のよ
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裸の十九才(1970年製作の映画)

1.0

愚鈍な人間理解。悲しくなる駄作。
永山則夫ってのを無視して観れば、説明過多がちょっとウザいくらいの普通の映画ではあると思うが。

NO EXIT/ノー・イグジット(2015年製作の映画)

2.0

何とも残念。
主人公たちがベテランの泥棒って設定なんだが、コイツら一度でも成功体験あるのか?ってくらい杜撰でアホ。
しかもそのアホさを「コミカルでしょ?」ってツラで敢えて押し出してる感じが寒い。
画面
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偽大学生(1960年製作の映画)

4.0

面白い!傑作!
オープニングから既に人格の破れを感じさせるジェリー藤尾の異貌がただならない。終盤、若尾文子へのほっぺツンシーンで鳥肌ブワッ。
そのジェリーの排泄物を拾う、藤巻潤の手つきを執拗に映したロ
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闇を裂く一発(1968年製作の映画)

4.0

面白い!
警察で訓練しながらメキシコ五輪を目指す若手射撃選手が、ライフルを持ってる子ども誘拐犯確保のために捜査一課に駆り出されると言うお話。蒸し暑い夏、現場の刑事と協働する72時間の捜査が描かれる。
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勝手にふるえてろ(2017年製作の映画)

3.5

どのシーンでも服がかわいい松岡茉優。服ばっか見てた。
自己卑下癖に囚われた思弁的な人物像はすさまじく共感できたけど、タワマンの一件以降の持って行き方、ラスト締め方にはだいぶ不満が残る。

団地の奥さん、同窓会に行く(2004年製作の映画)

3.5

30過ぎ位の夫婦が、それぞれのモヤモヤを断ち切って一皮剥ける話。
ピンク映画俳優の夫と、同窓会に行く妻のパートを交互/並行して撮ってくんだが、夫パートはリアル路線、妻パートはコメディ路線って感じでカラ
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ダイ・ハード(1988年製作の映画)

4.0

とにかくサービス精神が効きまくっててサイコー。部分的にヒッチコックだったりする。ラストの洒落っ気も大好き〜

結婚式・結婚式(1963年製作の映画)

3.5

素なのかメタでやってるのか分かり兼ねる歪な倫理観がEDのカタルシスをちょっとだけ妨げる。一点の曇りのない多幸感が欲しかった!
あと岡田茉莉子が大分いまいち。顔下半分の美しくなさが特に顕著。ラスト一人だ
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恋人たちの時刻(1987年製作の映画)

3.5

面白かった。上裸で浜辺走る河合美智子のオープニングさいこう〜!北海道の景色も新鮮で良い。
初めと締めの河合美智子の顔ショットのサンドイッチも決まってる!あの女、性格は虫酸走るけどな💢
あと『永いお別れ
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スターシップ・トゥルーパーズ(1997年製作の映画)

3.5

言うほどでもなく。
シャープに現代を皮肉るという目的ありきでSF的設定を仕立ててる感じがあんま好きじゃない。面白いけどさ。

ルトガー・ハウアー/危険な愛(1973年製作の映画)

4.0

バーホーベンではコレと『スペッターズ』が一番好きかも。
人間心理の汚い所を露悪的に見せる映画は好きじゃないけど、性愛的なやつはいくら汚く露悪的に描かれてもなんか嫌じゃない。

インビジブル(2000年製作の映画)

3.5

たぶん日曜洋画劇場でやっていたやつを録ってて超繰り返し観てた。
初めてケビンベーコンを観たのもたぶんコレだったのでベーコンと言えばこの映画なのだとインプリントされてる。
『スーパー』の悪人役も駐車場で
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氷の微笑(1992年製作の映画)

3.5

中学生だったので足組み替えシーンの色香はさほど理解出来なかったが、それ以外もふつうに結構面白かった記憶ある。