主人公がなぜ売春を始めたのかを最後まで明かさない所が良い。もしかしたら本人の中でも明確じゃないかも知れない。ましてや17歳の女の子じゃない奴には、もっと分からない。理由もなくタブーを犯す可能性も大いに>>続きを読む
ブルックリンの小さな煙草屋に集まる男女の日常。時には嘘を嘘として楽しむことで生まれる幸せもあるということ、それを承知の上で、嘘にノって踊れる人が私は好きだな。煙のように曖昧で目には見えないけれど、温か>>続きを読む
勅使河原宏と安部公房のタッグは最高。事故で顔に火傷を負った男が精巧な人工皮膚マスクで誰でもない他人となり、自己回復の為に自分の妻を誘惑する話。まずは病院のシーンなど美術のハイセンスさに痺れ、顔とは、自>>続きを読む
小松菜奈と菅田将暉、どうしたって美しいふたりをスクリーンで拝むために鑑賞したものの、明らかに原作の持つ神秘性が欠落していた。コウちゃんの危うい鋭さと、顔べっろお。
高校の頃にテレビで鑑賞。室生犀星「後の日」が素晴らしい。そして加瀬亮がたまらない。
「山のあなた 徳市の恋」然り、和服とカンカン帽の組み合わせにこんなにも胸打たれた相手は、後にも先にも彼だけです。
自分の本当にしたいことをするんですよ、という電話から始まる奇妙な三角関係。都会に降り頻る雨と青みががった白黒が冷んやりとした湿度。ストーカー男が潔癖症の夫をボコボコにしながら写真を撮りまくるシーンが良>>続きを読む
恋愛におけるエゴイズム、苦しさ、はかない壊れやすさ、そして燃焼。誰もが味わうそんな感情を丸裸にし、光と音の圧倒的な映像美のなかに閉じ込める。花火を背に踊り狂うアレックスとミシェルはなんて美しいんだろう>>続きを読む
おもしろ。正常であることを渇望しファシズムに傾倒する男が、自己を受け入れるまで。
DVDをいただいたので鑑賞。パリ・オペラ座バレエ団のドキュメンタリー。エトワールの「昔は修道女になりたかった。浮世を捨て、ひとつの感性を極めたかった」って台詞が印象的。
オックスフォード大学を目指し楽団でチェロを弾く成績優秀な高校生が大人の男性に出逢い、少しずつ間違えていく姿は確かに浅はかで馬鹿げてはいるものの、大人への背伸び、未知の世界へのときめき、ひたすら勉強して>>続きを読む
ホドロフスキーの未公開作品!ということで大変に期待、公開初日にアップリンクで。金より幸福、ぶっ飛んではいないけど細部にホドロフスキー節は垣間見れる。大洪水のシーンにはうっかりホロリとさせられてしまい、>>続きを読む
愛すべき無駄とバカンスの美しさが詰まった映画。巻き込んで巻き込まれて、悪気なんて一ミリもない笑顔で軽やかに踊りながらすり抜けていく。犬を飼うなら大統領って名前をつけよう。
試写会にて。実家で生活しながら安月給で働き、親や上司に恋人は?結婚は?と急かされるアラサーの春子。この上司というのが、新入社員の履歴書選考で男は給料が高いから有能でもダメ、と若く初々しく言うこと聞きそ>>続きを読む