Naoさんの映画レビュー・感想・評価

Nao

Nao

落下の解剖学(2023年製作の映画)

4.0

落下の解剖学というより、落下の背後に隠された家族のなにかの解剖学といった感じ。タイトルかっこよ。

ミステリーじゃないという情報を知ってたことで、楽しく見れたと思う。ミステリーや法定ものみたいなものを
>>続きを読む

あんのこと(2023年製作の映画)

3.8

実話ベースだからこその重さ。
起承転結がしっかりあって、わかりやすいし、自分達とは同じ日常をおくれていない人の存在を浮き彫りにしていて、良い映画。

とにもかくにも、杏を演じた河合優実の演技がとても良
>>続きを読む

我は神なり(2013年製作の映画)

3.5

幸せという形のわからないものを扱うなかなか重く良いテーマ。ろくでなしの親父と宗教詐欺と信仰という三角関係はモヤモヤ胸糞満載でめっちゃよかった。

なんだけど…これは実写でみたかった。
宗教の描き方とし
>>続きを読む

ある人質 生還までの398日(2019年製作の映画)

3.9

シリアで捕まり法外な身代金と引き換えに生還できた青年の実話を元に、家族や同じように捕まっている囚人たちを通して、一方的な暴力と非人道的な事実や、外国人の誘拐がはらむ問題を描く作品という感じだろうか…>>続きを読む

ピアニスト(2001年製作の映画)

3.5

やだ、なにこれ が素直な感想。

登場人物も観てる側も、常に寸止めされていて、苛立ちと焦がれる気持ちというもどかしさだけが積み重なる。カタルシスも特になし。

絶対人にはおすすめしない。

エゴイスト(2023年製作の映画)

4.0

人は自分のために誰かを愛する生き物なのだからしょうがないよね。

鈴木亮平の誠実さと宮沢氷魚の人たらしさが、めっちゃよかった。ウリとかお金が絡むと急に汚く見えるけど、全ては愛のため。基本全員いいひとな
>>続きを読む

ポゼッサー(2020年製作の映画)

3.5

あえてなのだろうけど、説明が少ないのと、人格の乗っ取りがテーマなこともあって、心情の理解がとても難解。

考察の余地がある映画は好きな方なので見れたけれど、話自体はそれほどおもしろくないし、ゴアも含め
>>続きを読む

屋敷女 ノーカット 完全版(2007年製作の映画)

3.7

明日出産予定の妊婦が襲われるなんて、設定からして大勝利すぎる。
妊婦に対しての蹂躙ということで、残虐性が高まるし嫌悪感も跳ね上がる。機動力も下がるから反撃できないことの納得度も高い。
血が出るタイミン
>>続きを読む

閉ざされた森(2003年製作の映画)

4.0

トラボルタ全開。よくある自由奔放をイケてると勘違いしてる風な自信過剰な、ただし有能みたいなおっさんキャラ。
レンジャーの訓練中に起きた事件。生存者は2人のみ。何があったかを生存者から聞き出し、解明して
>>続きを読む

告発(1995年製作の映画)

4.0

ケヴィン・ベーコンの壊れかけた男っぷりがすごく良い映画。どことなくいい人じゃない、でもすごく弱っていてかわいそうという絶妙な感じがとてもよい。
ゲイリー・オールドマンの振り切った悪いやつもいい。

>>続きを読む

福田村事件(2023年製作の映画)

3.3

いい話は評価されやすいのと同じで、正しいことを伝えようとしているがゆえに、いい映画だったよねって言われてるような、なんだかモヤモヤする。福田村の事件の話じゃないテーマが盛り込まれすぎて散漫な印象。特に>>続きを読む

ジェイコブス・ラダー(1990年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

ヤコブの梯子。タイトルからしてネタバレ。
別に隠そうとしてないというか、むしろ知ってる前提で作られている気がしないでもない。

天国を求めるということは、死を求めるのと同義なわけで、幸せは常に記憶の中
>>続きを読む

アレックス(2002年製作の映画)

3.5

悲劇の分岐点、時間の流れは目に見えずどこで間違えたかはわからないものだけど、この映画ではそれを描き出す。人生はいつ何時もやり直すことはできないという儚さも。
なんと哲学的で天才かよと思いつつ、見終わっ
>>続きを読む

ビバリウム(2019年製作の映画)

3.5

ウィッカーマン、ファニーゲーム、ビバリウムと気づいたら理解不能なものに対する恐怖系映画を3本続けて見てしまった。

なにこれ?どうなるのこれ?だけでラストまでいってしまった。
途中、パートナーの素顔が
>>続きを読む

ファニーゲーム(1997年製作の映画)

3.3

メインキャストの若者2人の存在してるだけでイラッとする感が素晴らしい。

時計じかけのオレンジと同様のなんのためらいもないピュアな暴力に全振りされたストーリー。なんとも言えない間の長さがかなり居心地が
>>続きを読む

ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー(2023年製作の映画)

3.4

1&2連続鑑賞。

1とちょっと雰囲気が違う感じがするような。
バイオレンスが足りないのか、カワイイによせたのか…なんだろう、人気がでてファンに迎合したり描き方が上手になったりしてつまんなくなった漫画
>>続きを読む

べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)

3.6

「チャッチャッチャッチャッチャ」
「なにそれ」
「フローリングを歩く犬のモノマネ」
「チャッチャッチャッチャッチャ」
って感じのゆるい会話の中に、不意にバトルシーンや暴力シーンが登場するような映画。
>>続きを読む

アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

3.8

日本人なので、ちゃんと理解できてるわけじゃないと思うけど、それでもおもしろかった。

エンタメで求められてる黒人のステレオタイプってこうだよね感と、どこにでもある普通の家族の問題との対比があることでわ
>>続きを読む

SHE SAID/シー・セッド その名を暴け(2022年製作の映画)

3.4

割とまんまというか、ひたすら聞き取り取材をしていくだけなのだけど、記事の公開にいたるまでの女性たちの様々な葛藤や意志が見えるストーリーで見応えがあった。

Pearl パール(2022年製作の映画)

3.8

よくできたソシオパス映画。

個人的にはパールのソシオパスらしさよりも、もう少し魅力的なキャラクターだったらもっと良かったのになんて。

ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

3.6

日本人の私からすると、日本が舞台で日本人の役者が演じていたら、もっと評価できなかったと思う。そのぐらい綺麗事だしファンダジーすぎる。

子供を売るしかり、万引きししかり、明確な悪いことを、事情があるか
>>続きを読む

SNS-少女たちの10日間-(2020年製作の映画)

3.3

題材が題材なだけに、もっと真面目なものかと思っていたら、割とエンタメ感があった。
スタートはそれこそマジか…って感じだったのだけど、途中からあまりの男どもの下劣さに、(それを表現する演出や構成に)逆に
>>続きを読む

マッチング(2024年製作の映画)

3.0

佐久間くん目当てに見るぐらいがちょうどいい。

みなに幸あれ(2023年製作の映画)

3.5

ミリも世界の仕組みが理解できなかった勢。
故に、私は主人公が一番怖かった。

ホラーというよりは、理解を超えた人達に対する怖さ系。音の使い方や間の使い方なんかがセンス良さげに感じる。

肝心の話は、理
>>続きを読む

現実を受け入れるべく夢を見る(2020年製作の映画)

3.5

みなに幸あれつながりで。
この4分を引き伸ばすと、ああなるのかーという感想。

音の使い方、日常風景の切り取り方がホラー的に上手だなあ。

8番目の男(2018年製作の映画)

3.8

12人の怒れる男からのこれ。
どうかなぁと思ってみたけれど、軽く見るには事件のあらましや展開もわかりやすくて、とてもみやすかった。8人というところもキャラがわかり良くてよい。

陪審員としてのそれぞれ
>>続きを読む

十二人の怒れる男(1957年製作の映画)

4.2

文句なしにおもしろかった。
あらすじも結末もわかってるのに、それても面白いと思えるのってすごい。

昔の映画補正とはいえ、部屋が暑いとか、雨が降ってくるとか、環境も使って盛り上げてるところも、キャラの
>>続きを読む

アムステルダム(2022年製作の映画)

3.4

キャストがすごくよい。
逆に言えばそれだけとも言える。

おもしろくないわけじゃないのだけど、なんかハマらない。映画よりミニドラマの方が良かったのかも。

で、アムステルダムがなんなん?

X エックス(2022年製作の映画)

3.7

以前見た時は、序盤のポルノ撮影パートで断念してしまったので、気持ちを新たに再チャレンジ。

やっぱりポルノ撮影こんなに長くなくて良くない?って気持ちは変わらないけれど、ファイナルガール的なお約束を満た
>>続きを読む

ビザンチウム(2012年製作の映画)

3.5

強く孤独な少女が大人になる物語。

ネタバレなしでの感想が書きにくいので、多くは語らず。
孤独や切なさを描いていることもあり、割と淡々としているので、派手なストーリーを期待しない方がよき。

フォロウィング(1998年製作の映画)

4.5

ノーラン長編デビュー作。デビュー作ってたいてい今見るとちょっと恥ずかしいような初々しさがあったりするのだけど、すごいね。
やりたいことが明確な人は強い。

モノクロというちょっと情報量が少ないところも
>>続きを読む

関心領域(2023年製作の映画)

4.3

エンタメ性なし!説明もなし!
なんなら新手の現代演劇を見ているような気持ちにすらなった。
あるのは不気味な音楽と不快な環境音、そして目線を捉えない固定カメラでうつされる人達の様子、塀と焼却の煙。
見て
>>続きを読む

イコライザー THE FINAL(2023年製作の映画)

4.0

舞台は急にイタリア。(あの夏のルカと同じところよね)

マッコールさんのキャラ説明一切なしに最初から偽名なんて、完全にシリーズ見てる前提な割り切り感。しかもオープニングは事後というシリーズ見たことある
>>続きを読む

ヒトラーのための虐殺会議(2022年製作の映画)

3.8

ナチスもそんなに詳しくないし、登場人物が多く、役職もいっぱいで、ドイツ名前も馴染みが薄くて覚えにくいし、顔の見分けもつきにくくて、そんな状態で会話のみという、前提からして罰ゲームみたいな状態なのに、中>>続きを読む