-100を0にするためのゼロサムゲームは辛気臭い。仄暗い水の底からのラスト10分のような中田秀夫のつまらない部分の系譜を感じる。
成立しなかった可能性は涙の根っこなんだね。
最後は2000年代初めの韓国映画のお約束みたいな感じだけど、半ばあたりは泣かずに見られない。
蝿の王のような話。社会主義者は殺され、自由主義者の理想には力がない。夏祭りの興奮のように人が殺しに走る。
撒き散らされた憎悪が人の心を蝕み、災厄の時にそれが表にあらわれる。
野蛮で片付けるのは簡単だろ>>続きを読む
死者への記憶と妄執は生者の特権なのだね。死んだらものになるだけなのに、生者はそれに意味づけをする。
ごんぎつねや泣いた赤鬼の青鬼が幸せになれなかった理由がなんとなくわかった気がした。
忠臣蔵と四谷怪談の融合で赤穂浪士と田宮伊右衛門のギャップとそこにある人間的な葛藤が見たかったのに、演出と佐藤浩一と高岡早紀の演技が酷い。
内向的な人間が遭遇するであろう人生の悲劇と喜びをうまく描いてくれた。
パク・チャヌクといえば暴力とエロの表現のイメージが強かったけれど、それ抜きにして残った部分が特に密でよかった。恋とすれ違いのテーマは誰にでも何かしら響くテーマでなかろうか。最後は、ああ、やはりこの映画>>続きを読む
空想世界のしっちゃかめっちゃかって現実の嫌さからきている。頭の中を邪魔するのはいつも現実にふんぞり帰る秩序とそれに基づく人間の諸関係だ。それはグイドに共感する。
イワークにボコボコにされたピカチュウがサトシのために頑張ってイワークをボコボコにする話だった。男性が受け入れてる世界はポケモンなのでは?その場に求められるようにフラフラするARATAが一番いい男だと思>>続きを読む
革命の英雄はそれが達成された暁には消えなければならない。
この映画に出てくる革命軍はプルガサリを含めて指導層は皆死ぬ。英雄ではなく人民による新たな世界の創造を解くマルクス主義的なお話だが、指導者が人民>>続きを読む
古いのに古さを感じない演出。社会と国が信用されてないく、暗黒街の私刑に人々が靡いていく様子はナチの到来を予言している。
太陽と海の男にロシヤの大地は似合わない。全然違うふたつの映画が混ざってるようだった。ちょっとした幸せそうなシーンがシンボリックだったからこそ、後半がしんみり悲しい。
最初に起こる嫌なことは不条理なのに、それから起こるのはやることなすこと「そうすればそうなるよ」っていう因果になってるのがいいね。嫌なことを描くためき、モンスターも悪の組織も地球の危機もいらない。自分た>>続きを読む
相変わらず飯が不味そうな映画!
イレーザーヘッドとローズマリーの赤ちゃんみたいな映画は赤ちゃんが怖くなる。
このレビューはネタバレを含みます
ゴーリキーのどん底に出てくるような人の話かと思っていたらそんなことなかった。
おそらく自由意思でなく疎外されたものたちのお話で、夢を持ちながら日々を支えあって暮らしている。みんな満たされない自己がある>>続きを読む
時代を描くのと人を描くのの秤は難しいと思う。悪役のアイツは、負の要素を詰め込んでいて良かった。
好きの最中に嫌いになっていくこともあって、でも寂しいから一緒にいるだけで、たぶんそれは恋でなくって。身近な人間にテルちゃんとマモちゃんとスミレさんとヨーコとナカハラくんを当てはめてにやけている僕は少し>>続きを読む
地上の法には意味があるのか?ショーにしかならないのではないか?被告の諦めたような卑屈さの方が人間に思えた。
美しさと惨さが交錯する。僕は惨さの側にあるはずだ。自然科学も戦争の力学で道具になる。
水の中から見たシンクロが滑稽なように、きらびやかな人間関係の裏には滑稽な動きがある。
よくわかってないことをわかってるふうに書こうとするからこんな酷いもんができる。
映画が人生うまくいかねーよなーって漠然とした気持ちに寄り添ってくれた。明日からもたぶんうまくいかんけど、がんばろ。