のび

のび

映画の感想ブログも書いてます。

誤読と曲解の映画日記
http://nobitter73.hatenablog.com/

赤ちゃん泥棒(1987年製作の映画)

3.5

映画『赤ちゃん泥棒』は、盗み出した赤ちゃんをめぐるドタバタ喜劇。他人の赤ちゃんを盗み出し、育てるつもりだった赤ちゃん泥棒の夫婦は、物語の終わりに成長する。まるで、赤ちゃんに育てられたみたいに。

赤ち
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ブロードウェイと銃弾(1994年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます。

映画『ブロードウェイと銃弾』は、本物のアーティストとは何か? を問う物語。現実と妥協する柔軟性と勇気を持った才能のない劇作家デイヴィッドと、現実と妥協する柔軟性と勇気を持たない劇作家の才能を持ったマフ>>続きを読む

天使の分け前(2012年製作の映画)

3.5

映画『天使の分け前』は、それまで自分でも知らなかった自分の才能や可能性に気づき、新たな自分となって人生を再出発する若者を描いた物語。しかし、その再出発へ至るまでに、この物語の主人公ロビーは、多くの人々>>続きを読む

ナポレオン・ダイナマイト/バス男(2004年製作の映画)

3.8

映画『ナポレオン・ダイナマイト』は、ぱっとしない田舎のぱっとしない高校生たちの友情を描く物語。よくある安っぽい青春映画のような、さわやかな友情や甘酸っぱい恋愛で彩られた、ある意味では”理想化”された青>>続きを読む

誘惑のアフロディーテ(1995年製作の映画)

3.5

レニーとアマンダの夫婦は、マックスという養子を引き取る。数年後、夫婦仲の冷え切ったレニーはマックスの実の母親探しに熱中してゆくという物語。

レニーはまっすぐに突き進む。すべては愛する息子のマックスの
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イエスマン “YES”は人生のパスワード(2008年製作の映画)

3.5

コメディ映画なので、何も考えなくても終始楽しく面白く観てしまうが、観終わったあとに「自分も”YES”と答え続けてみようかな……」との思いが頭をよぎってしまうほど、不思議な説得力のある物語だ。

もちろ
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サンセット大通り(1950年製作の映画)

4.5

永遠に叶うことのない夢を抱えたふたりが出会ってしまったことで、まっすぐ破滅へと突き進んでしまう物語。過去の栄光にすがりつく人間と、破れた夢にぐずぐず未練を抱えた人間とが出会い、少しずつ破滅へ向かってゆ>>続きを読む

トト・ザ・ヒーロー(1991年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます。

この物語は、自分で自分の人生に評価を下してはいけないし、自分にとっては何気ないことでも、他人から見ればそれはかけがえのない幸福なのかもしれないことである、ということをわたしたちに突きつける物語だと言え>>続きを読む

レオン/完全版(1994年製作の映画)

4.3

映画『レオン 完全版』は、多重奏のような愛情を描いた映画と言えるだろう。

多重奏のような愛情とは、どのような愛なのだろうか。

この映画には、殺し屋のレオンと家族を亡くした少女マチルダとの間に恋愛感
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バートン・フィンク(1991年製作の映画)

4.1

この物語は、ひとりの才能あふれる劇作家の若者が、邪悪な存在に触れ続けてしまったことで、その邪悪さにからめ取られてしまった物語と言える。ひとりの才能あふれる劇作家バートン・フィンクは、永遠に凡庸の枠に閉>>続きを読む

ルビー・スパークス(2012年製作の映画)

3.0

映画『ルビー・スパークス』は、支配欲にとらわれた人間が、痛い目にあって成長する物語だと言えるのかもしれない。

想像が生み出した”理想の恋人”と”理想の恋愛”を楽しむという設定はそれなりに面白いが、こ
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ブルージャスミン(2013年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます。

映画『ブルージャスミン』は、落ちぶれたセレブがさらに救いようのないところまで落ちてゆくのを描く物語だ。ウォッカと精神安定剤を常に手にするジャスミンの、華やかな過去と痛々しい現実を対比させながら物語は進>>続きを読む

レイチェルの結婚(2008年製作の映画)

3.8

一見、穏やかで幸福そうな家族でも深い傷が存在し、その傷がことあるたびに家族にぴりぴりとした緊張を走らせ、場合によっては大きく衝突させる。『レイチェルの結婚』は、家族の間に存在する大きな傷と、その傷を抱>>続きを読む

コントラクト・キラー(1990年製作の映画)

3.7

人生に希望を見い出せなくなった主人公のアンリが自殺を決意し、殺し屋・”コントラクト・キラー"に自分を殺すことを依頼する。殺し屋の影が自分の周囲に現れはじめたそのとき、アンリは花売りの美女マーガレットと>>続きを読む

おいしい生活(2000年製作の映画)

3.5

映画『おいしい生活』は、パッとしないコソ泥のレイと、その妻のフレンチーの物語。ふたりはコメディ的な銀行強盗計画から、ひょんなことで大金持ちになってしまう。

ふたりは大金持ちになったまでは良かったが、
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トレインスポッティング(1996年製作の映画)

3.6

冒頭に出てくる「スコットランドで一番汚いトイレ」は、うぉぉぉ!!! ウ◯コまみれのトイレきたねぇぇぇ!!! と、思わず目を背けたくなるほどの汚いトイレだ。壁も床も、そして個室や大便器に至るまで、とにか>>続きを読む

きみに読む物語(2004年製作の映画)

3.1

このレビューはネタバレを含みます。

映画『きみに読む物語』は、純愛を貫いたひと組のカップルの生涯を描く。

本作は、愛するもの同士の永遠の結びつきを描く物語。人間は年齢を重ねて老いることは避けられないし、認知症にかかって何もかもを忘れて
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スイミング・プール(2003年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます。

映画『スイミング・プール』は、主人公のミステリ作家サラが過去の自分と決別し、新しい自分に生まれ変わる軌跡をたどる物語ではないか。

どこまでが現実で、どこからが非現実なのかわからないところが、この物語
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ビッグ・リボウスキ(1998年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます。

映画『ビッグ・リボウスキ』は、うだつのあがらない中年男リボウスキに、同じ名前の大富豪リボウスキから誘拐事件の解決を頼まれる物語。

ただ、物語はまっすぐに進まない。必ず肝心なところで別の方向へ進むよう
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ナチョ・リブレ 覆面の神様(2006年製作の映画)

3.5

メキシコの強い太陽に照らされた赤い土が、地平線まででこぼこと広がる風景が印象的。そんな赤い土と青い空の間で、主人公のイグナシオは覆面レスラー・ナチョとして奮闘する。

『ナチョ・リブレ』のストーリーは
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スクール・オブ・ロック(2003年製作の映画)

4.0

『スクール・オブ・ロック』、暗い表情、不安な表情を浮かべていた子どもたちが、最後には必ず楽しそうで晴れやかな表情を浮かべるのが印象に残る。人々が抱える鬱屈した暗い感情さえも、ロック的な言葉にして、ロッ>>続きを読む

長屋紳士録(1947年製作の映画)

3.9

映画『長屋紳士録』は、東京の下町を舞台にした”拾い子"をめぐる人情劇。現代のわたしたちの目から見ると、”拾い子”を引き取ったおたねが男の子へ向けるまなざしは、時に冷たく感じるほどにドライだ。だからこそ>>続きを読む

イカとクジラ(2005年製作の映画)

3.8

映画『イカとクジラ』は、母親の浮気をきっかけに空中分解してしまった家族が、きりきりと音を立ててねじれていく過程を描く。物語は最後まで家族の抱える問題がこじれたままで、根本的に解決するわけではない。>>続きを読む

ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア(1997年製作の映画)

4.0

映画『ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア』は、冒頭からラストの直前まで、とにかく「動」の映画だ。登場人物たちは絶え間なく動き回り、状況は刻一刻と変化していく。息つく暇もなく、ストーリーは目まぐるしく展開し>>続きを読む

リスボンに誘われて(2012年製作の映画)

3.0

1冊の本と出会い、そこに書かれた物語をくぐり抜ける。その過程で読み手の心境やものの見方に少しずつ変化が起こり、その本を読んだあとでは読み手の人生の有り様や世界の成り立ち方が大きく変わって見える。そんな>>続きを読む

酔いどれ詩人になるまえに(2005年製作の映画)

3.7

映画『酔いどれ詩人になる前に』は、観る者を挑発する。お前は切実なものを抱えているか? それをしないではいられない何かを持っているか? それを失ったら、自分で自分を保つことができるか? そんな挑発が画面>>続きを読む