うーん…。単調な話なのに進行がまどろっこしくて楽しめなかった。70分でまとめて欲しい。イアン・リード的、と言っていいかは分からないけれど『もう終わりにしよう』なんかでもお馴染みな神経質さも今回はあまり>>続きを読む
『運び屋』
絶句した。何かしらのアクションとサスペンスの数珠繋ぎでシーンを捌いていく手腕に垂涎。映画的な時制の豪胆さ、場面同士が出鱈目に繋がれていく快楽。「極限状態下で疲弊していく姿」を客観的に淡>>続きを読む
『欲動(リビドー)』
シュールでグロテスクで官能的な空気を堪能するにはやはりこれ以上ない奇譚だ。仰々しいグルーヴの美学。とにかく建築物と諸々のオブジェクトが映えまくっている。人気のない寂れた空間の>>続きを読む
初め見たときは自分でも信じられないぐらい受け入れられなくて、そこからしばらく悩んで結論を一旦出したものの、再びかなり悩んで、やはり点数は付けないことにした。基本的には「執着を手放していく」話だけど、自>>続きを読む
これも、地平線が真ん中にある画が多いんですがどの画もキメキメでサイコーでした。シネスコ使い上手すぎ。130分のランタイムで良い絵が詰まりまくってるので一切退屈しない。会話の応酬、視線の交錯、水平移動の>>続きを読む
『フェイブルマンズ』で地平線は上か下だと教えられた直後にこの映画を見たのですが、滅茶苦茶地平線が真ん中にあって、しかもちゃんと良い画になっていて混乱しました。やっぱシネスコとか画角によって変わるもんだ>>続きを読む
なんかちょっとマッチポンプ過ぎるというかあまりに一人相撲過ぎてお話は何じゃそりゃって感じですが、美術と音楽は総じて最高です。ドップリ浸りました。子どもの遊び声ようなワシャワシャした騒がしさが良い。
『RackaRacka』
というYouTubeチャンネルをみなさんはご存知だろうか。名前を知らなくとも彼らの作ったスカムな動画郡なんかを知っている方はいるのではないだろうか。ドナルドが子どもを襲う恐>>続きを読む
どこからがウソでどこからがホントなのか、そういう境界みたいなものは判然としておらず、ただ「確かなモノ」と、その揺るぎなさの一点において信仰は成される。ニセモノなのかホンモノなのか、どちらとも取れるが少>>続きを読む
カメラを何かに向けた時に勝手に何かを切り取ってしまうことの怖さやそれが何かを切り裂いて起こる悲劇とか、色々ありますが全部ひっくるめて映画って面白いものだと思いますし、映画って「面白がれる」ものだと思い>>続きを読む
『Take care of yourself.』
これほどまでに貧弱で出鱈目な映像とプロットラインで走っていながら成立している映画にはこの先一生出会えないかもしれない。日常と非日常、虚構と現実、科>>続きを読む
6年ぶりぐらいのスタジオポノックで、スタイル、ルックの独自進化は勿論だけれど、それは置いといてコンセプトとのコネクションが強すぎて普通に気が気じゃなかった。自分もイマジナリーフレンドが居た側、というか>>続きを読む
同時期に観た『ウィッシュ』より虚構への何かの仮託の仕方は今作の方が圧倒的に良かった。愚直に夢を語ることの美しさとリスクがちゃんと示されているし、そのリスクヘッジとなるガイドとサポートが丁寧かつアクティ>>続きを読む
教訓が色々と詰まったダークファンタジーとして面白かった。ウンパ・ルンパの歌唱場面や船の高速航行など場面場面のトリッピーさが良かったけど、序盤の金チケット捜索戦の各所で現れるメガネのおじさんの不気味さが>>続きを読む
『Be Careful What You Wish for.』
色々とNot for me…というかこの95分を「100周年の感謝&この先のお気持ち表明」的に受け取ってしまった。ある意味清々しいよ>>続きを読む
『Mission Impossible:Family Protocol』
友人と野次馬的に観に行って思ったより良く出来た作りで普通に感動してしまった。Clover Works×WIT STUDIOの>>続きを読む
食卓でゲロを吐くときに横にいる二人が前髪にゲロがかからないように手で抑えてくれる。勿論、彼の前髪の長さから考えるとそんなこと必要ないのだが、それでも抑えてくれる。きっとゲロを吐く人にしてやれることは、>>続きを読む
閉じたロケーションだけで進行しながら戦後の日本に確かに存在した空間・話としてカメラに焼き付いているのが凄い。流石に森山未來さんのパート以外単調すぎるだろと思うが。前半、寝床から起きてのそのそと動いてま>>続きを読む
『大いなる無責任』
衰退期にある日本において、ネグレクトを受け、いじめに遭い、非正規雇用労働者としてうだつの上がらない日々を過ごし、推し活に幸せを見出す事しかできない諦観思考を埋め付けられた弱者に対>>続きを読む
端的にアニメーションとして豊かで面白かった。すごく良いです。
『雨に踊れば』
力強い。デフォルメとデッサンという虚構と現実の交わる正しく”窓ぎわ”で、個人-共同体-社会の各レイヤーを繋げていく手練手管。子どもの体感を示す自在な絵柄の変化と時間的重みを示す緻密>>続きを読む
諸々が大仰で、映画的と言うよりは文学的だった。あまりにも綺麗に"フリオチ"がキマッたりするのでむしろトンマナの一貫性を感じる。映画的な大胆な飛躍(アバンなんかはパーフェクト)はいくつかあれど、視線の>>続きを読む
世界観構築の一点に置いて非常に強固であり、そこにアニメーションも追いついていて、ルックに時間的な厚みを持たせることも出来ているのに、感情の起伏を大体台詞に乗っけてしまうので少々のあざとさと段取り感は否>>続きを読む
『ここで再び、ゲロについて。』
今年劇場で観た映画で、嘔吐とそれに伴う吐瀉物、いわゆる"ゲロ"をいくつか観てきましたが(『食人族』『バビロン』『逆転のトライアングル』『エブリシング・エブリウェア・>>続きを読む
怪奇モノと起源が2時間にカッチリ納めてあってよかった。導線も教科書的にまとまっていたし。原作、読まないとな。
徹頭徹尾ナンセンスが過ぎる。群像劇でありながら全くそれが機能していない。エピソードの羅列もグチャグチャ。そのナラティブは唯一、倒錯した思春期の欲動、それを宿す不明瞭な身体により繋ぎ止められている。歪で>>続きを読む
人を殺して良い理由が無いのと同様に人を死なせてはいけない理由も無いんじゃないの、と思ってしまうのはやっぱり安直でしょうか。少なくとも当人が望んでいるなら、倫理面においても問題ない気がしますが。まあだか>>続きを読む