グラビティボルトさんの映画レビュー・感想・評価 - 18ページ目

グラビティボルト

グラビティボルト

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MAD探偵 7人の容疑者(2007年製作の映画)

5.0

凄い。
奇天烈でありながらジョニー・トーの、
バディ映画の王道。

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

3.7

面白い。ハリウッド進出作2本よりは遥かに楽しかった。
半地下の連中が上位階級に寄生していく話だから、分かりやすく階段が強調されている。
最初に家庭教師の代理を任された長男が階段を昇る場面から始まるのは
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ワンス・アポン・ア・タイム/天地大乱(1992年製作の映画)

4.7

ヤバかったわ。
上昇落下アクションの多彩さ、あらゆる障害を越える棒術の鋭さ、細部の残酷さ全てが鮮烈で格好良い。

フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)

3.8

ローガンよりは全然良いな。
主演二人が終始軽いのがマンゴールドの実はコメディが巧い資質と合ったのではないか。
マジックアワーを捉えて古典を引き寄せる撮り方はローガンから引き続き採用してるやり口だろうけ
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映画 ひつじのショーン UFOフィーバー!(2019年製作の映画)

3.7

「ボーッと観ているだけでおもろい」という理想的な映画。
新しい友達と遊んで実家に帰すというシンプルな筋から沢山脱線するけど、脱線ギャグに物語の本筋で重要になるUFOを連想させる円型のものを適度に画面に
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ/天地黎明(1991年製作の映画)

3.9

人生初ツイ・ハーク映画だったけども、無敵のカンフー映画だった。
中盤の野外舞台襲撃、道場破りからラストまでカンフーバトルが繰り広げられるにも関わらずアイデアが尽きないので死ぬまで観れる。
特に梯子への
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剣鬼(1965年製作の映画)

4.0

市川雷蔵とヒロインが山で遊ぶシーン、
山の景色に対して「ここを花で埋め尽くしたい」という脳内の花畑イメージが
ディゾルブするシーンの途方も無さが雷蔵の純朴さをよく表しているけれど、後半で本当に花畑に変
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PTU(2003年製作の映画)

3.9

ジョニー・トーによる香港ガンアクションで、現地の警察にも協力して貰っているらしい・・・んだけどそんな要素を一切感じさせない超荒唐無稽映画!
事件の発端になるギャングのボス襲撃に至るまでのレストランでの
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仮面ライダー 令和 ザ・ファースト・ジェネレーション(2019年製作の映画)

3.6

「誰が誰と戦うのか?」っていう
少年漫画的な肝を外さない高橋悠也脚本の美点がよく出ている映画だった。
滅亡迅雷とウォズ&ゲイツが戦う場面が一番好きで台詞回しが最高。

スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け(2019年製作の映画)

2.3

ちょっと、というかだいぶ下手な映画では。
ラストショットが予想の範疇に収まってしまうし、切り返し芸も連発し過ぎで驚きを欠く・・・というか混乱する。
ドッグファイトも数年前のEPⅢを越えないのが辛いし、
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雨月物語(1953年製作の映画)

3.7

荒稼ぎしようとした焼き物職人の男が怪しい屋敷の女に取り憑かれる怪奇映画の古典。
精密な動線、画面の明暗、編集のお手本みたいな映画だった。
女と付き人老婆が現れて屋敷のボロい門が映るんだけども、次のショ
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カツベン!(2019年製作の映画)

3.9

ド頭で竹野内豊に追っかけられた少年時代の主演男女が森に入ると二又の道になって一瞬左右に別れる。
これがあるからこそラストで二人が会わなくても締まる映画になっているんだと思う。
鳥居上部の笠貫と貫を使っ
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情婦(1957年製作の映画)

3.8

いやぁ、流石に面白いよな。
殺人容疑が掛けられた男の無罪を確信したデブ&毒舌&病気持ちの弁護士が裁判に挑むミステリ。
付き添いの看護婦と退院する車から始まってラストショットは二人で裁判所から出ていく円
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ドクター・スリープ(2019年製作の映画)

3.5

観てる間頭の中がずっと
「ナメてたマクレガーが霊能マッコールさんでした映画」
「実質96時間」
「ナメてた覚醒したて少女がマキマさん級でした映画」
「俺が見たかった最後のジェダイ」
等々諸々の声が聞こ
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柔道龍虎房(2004年製作の映画)

3.9

スポーツ映画ではなく青春映画!
冒頭、デブを投げ飛ばす道場破りや
走っている最中に脱げる靴など反復する細部が印象的。
バーで呑んだくれたルイス・クーが躓きまくり、転びまくる天丼ギャグも後の「病」のフラ
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馬上の男(1951年製作の映画)

3.5

ランドルフ・スコット演じるシブめの牧場主と彼の牧場と想い人を略奪しようとする富豪の対決。
恋の鞘当てに銃が絡む西部劇なんだけど、冒頭の画面手前にあるガラス瓶を撃ち抜くショットや、男同士の殴り合いで納屋
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機動警察パトレイバー2 the Movie(1993年製作の映画)

3.4

滅茶苦茶今更観た。
面白いんだけど、ちと長くね?
ブリッジ爆破から「状況」を綴っていく作りとレイアウト、光の表現がズバ抜けているのは間違いないんだけども、凄いのだけれどこのムードならもっと速い語りが要
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ゾンビランド:ダブルタップ(2019年製作の映画)

4.0

正直弛緩したスローから始まってメタリカが流れた時にはもうこの世の終わりかと思ったが蓋を開けたら滅茶苦茶楽しい大傑作!
ネタの詰め込みでしかない会話をやりきる役者陣、エマ・ストーンの素敵さ、落下上昇突進
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ブライトバーン/恐怖の拡散者(2019年製作の映画)

2.6

痛そうだし怖いのだけれど、面白いかと言われるとビミョーってやつ。
冒頭でもう全てが明らかなので後はゴアしか見所がないのが長く感じてしまう理由か。
日本ならAKIRAの鉄雄、アメリカなら近年のクロニクル
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マーニー(1964年製作の映画)

3.6

「マーニー」録画鑑賞。
久しぶりのヒッチコック。
過去のトラウマが原因の窃盗癖を抱えた女が、ショーン・コネリー演じる富豪と関わるうちに己の犯行が発覚して・・・って筋のサスペンス。
クレジットのコジャレ
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バレット(2012年製作の映画)

3.8

久しぶりに観たけど、やっぱ良いな
スタローンの相棒にサン・カンを付ける顔面のバランス感覚が素晴らしいし、ジェイソン・モモアの悪役がちゃんとライバルとして立つのも愉快。ひたすら動き回って捜査する主演コン
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サッド ヴァケイション(2007年製作の映画)

4.0

大好き。運送会社の事務所で「内側と外側」を隔てて作劇してるんだと思う。
最終的に背中に太陽の光を浴びた母親の笑顔に勝てなかった息子の話。
青山真治の北九州シリーズは、人物が落ちぶれてラフな佇まいなのに
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オキュラス 怨霊鏡(2013年製作の映画)

3.6

「オキュラス 怨霊鏡」レンタル鑑賞。
怖かったな。久しぶりにホラーを観て怖いと思えた。
幼少期に鏡に呪われた姉弟が、
成人してからその鏡を壊そうとするも・・・っていうプロットなのだけれど過去〜現在を繋
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私の名前はジュリア・ロス(1945年製作の映画)

4.0

秘書として雇われたハズの身寄りのない女が目覚めた瞬間崖っぷちの豪邸に監禁されてしまうスリラー。
冒頭彼女の居場所を示す看板ナメのカットや、脱出しようとする足掻きの絶妙な省略など巻き込まれ型の最短ルート
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シャイニング(1980年製作の映画)

3.5

綺麗に整った見通しの良い空間を綺麗に見通し良く撮ってどうやってホラーをやるか?というホラー映画。
息子の「超能力」については序盤説明が付くもののホテルの邪悪な力が何故息子を狙うのか?については徹底的に
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ひとよ(2019年製作の映画)

2.8

現在と過去を同一フレームで行き来する白石和彌映画の美点が最大限発揮された
カーチェイスとか、鈍重になりがちな
「ヒューマンドラマ」っていう筋書きでどう飛躍させるか?を考慮されてると思う。
只、佐藤健や
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EUREKA ユリイカ(2000年製作の映画)

4.8

ド傑作だ。まず全ショット強い。
序盤のバスジャックなんて、画面端に映った馬が西部劇を引き寄せる為の細部構築の間違いなさを確信させる。
役所広司はバスの運転手である以上所定の位置に立つ人間をその人格や好
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マチネの終わりに(2019年製作の映画)

3.9

「電話しろや!」な現代映画で「男女のすれ違い」を一定以上の緊張感を持って撮れるのは凄い。
例えば石田ゆり子と雅治がPC電話で会話する場面はフレーム外からの轟音に怯える彼女が両手で思わず顔を覆ってしまう
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たぶん悪魔が(1977年製作の映画)

5.0

「青年が拳銃自殺」「自殺でなく他殺」「6ヶ月前」このテロップだけで前振りを済ませる語りの速さに驚く。
ヒロインが青酸カリをテーブルに置いてからの人物の動き、決定的な恐ろしい何かを目撃させられるようなバ
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Helpless(1996年製作の映画)

3.7

青山真治の「北九州三部作」一作目
序盤浅野忠信と光石研が再会してから光石が作中初めて人を殺す展開まで綺麗に納めて魅せる。
主演二人は「父殺し」をしたそうなんだけどももう既に他界してるからやけになる。
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拳銃魔(1949年製作の映画)

3.9

どしゃ降りの夜にショーウインドウをぶち割る冒頭から霧に包まれた沼地まで急転直下の男と女!
小鳥を殺すことに恐怖を感じてるのに銃を手放せなかった男が射的芸人のヒロインと視線を交わすカット。
あそこでこの
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ジェミニマン(2019年製作の映画)

3.5

本年度屈指の珍品案件。
「心の闇」云々とか内面の話を削りまくってひたすら殺し合いに全力投球すれば良いものを停滞しまくる作りは多分不味い。
でも「人工的に産まれた刺客がしつこく迫ってくる」という新シリー
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黒い乙女A(2019年製作の映画)

3.0

相変わらず撮影は格好良いし、
食卓から畳の間までの広さを活かした心霊構図にはシビれる。

ハピネス(1998年製作の映画)

4.0

トッド・ソロンズの映画を観ている時ほど「俺はこれ以上いたたまれないものを観ることはないだろう」って瞬間はない。
ぶっちゃけ平坦な会話劇でしかないが、それによって表出する薄気味悪い人間達の織り成す群像に
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イエスタデイ(2019年製作の映画)

3.0

普通だ。驚異的な普通さに息を呑む。
凄い設定なのにすんなりオチがつくし、最近のダニー・ボイルは夜が格好良いからそこは間違いないし、終盤でヒロインとの平坦な切り返しにならないからちゃんと抑揚があるし
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