のーのーさんの映画レビュー・感想・評価

のーのー

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ニュー・シネマ・パラダイス(1989年製作の映画)

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今月で閉館する中洲大洋劇場の特別興行で鑑賞した。満席に近い大スクリーンで観られて、映画の内容にピッタリたった。上映後は拍手が起こった。
主人公の成長に合わせて映画のテイストも変わっていくのが面白かった
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バッド・ルーテナント/刑事とドラッグとキリスト デジタルリマスター版(1992年製作の映画)

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知らない旧作だったけど、ポスターと邦題と主演を見て絶対良いやつじゃん、って思って迷わず鑑賞。案の定いい映画だった。90年代ってこんなニューシネマど真ん中みたいな映画あるんだ。
映画の感想なんかで、少し
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変な家(2024年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

久々にガヤガヤと賑やかな満席の劇場で映画を楽しめて良かった。中高生くらいの友達連れの観客が多い客層も自分にとっては新鮮だった。
思ったより普通に良い映画だった。原作は本出たときに読んだきりであまり内容
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

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お祝いムードになってる今のタイミングで、ノホホンとした気分で見に行けてよかった。
海のシーンのスペクタクルが全部良かった。ほぼジョーズじゃんとも思ったけどそれも含めて楽しかった。ゴジラの正面顔が好き。
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映画ドラえもん のび太の月面探査記(2019年製作の映画)

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手放しの傑作というよりは、不思議な味わいの独特な作品だった。

・ムービット達の異説世界は楽しいと同時に「今見ているものは何なんだ?」という不気味感もあり面白い。
・クラスのモブキャラクターがみんな原
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黒い家(1999年製作の映画)

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全シーン全登場人物が必要以上に不気味なやりすぎ演出が楽しい。町田康の役とかあんな感じである必要性全くないのに禍々しくてすごい。ガラスのストライプ模様越しにオフィスを捉えたショットとか、見たことありそう>>続きを読む

落下の解剖学(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

白か黒か一つの真相を決めつけてしまうのも安易だけれど、真相は誰にもわからないという結論を出すのもまたある意味安心できる着地点であって、この映画はその“落としどころ”をさらに突き抜けて、能動的な「事実」>>続きを読む

WILL(2024年製作の映画)

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銃とカメラが同じ動きをしていることに気づく。動物の死を見届ける観客の視線もまた、銃弾と同じ軌道を描いているのかもしれないと思った。
ぼくは役者東出昌大の「ただそこに存在していること自体のおそろしさ」を
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ダンサー・イン・ザ・ダーク 4Kデジタルリマスター版(2000年製作の映画)

4.0

感動作というにはいびつ過ぎる話だし、不快と言ってしまうには楽しさや美しさもあるし、シリアスな作品のようでギャグだと捉えていいかもしれないと思えるし、でも笑って観てられるかといえば全然笑えないし、あと息>>続きを読む

犬ヶ島(2018年製作の映画)

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良かった〜!あまり間を開けずに2回鑑賞してしまった。
頭の良い小学生が自由帳に落書きしたような物語が、大真面目に最高水準のアニメで表現されていて泣きそうになる。
ウェスアンダーソン作品の中でもまがまが
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テルマ&ルイーズ 4K(1991年製作の映画)

4.5

めちゃめちゃ良かった〜!
水色の冴える鮮やかでカッコいい新ポスタービジュアルが、切実な希望の物語である本作が今見られるのにふさわしいアートワークだと感じた。(よく見るとめちゃくちゃネタバレしてる。はは
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ピラニア(1978年製作の映画)

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愉快で楽しい映画だった!
フィル・ティペットが作った研究所の謎生物可愛い。話聞いてない犬も可愛かった。弓矢でふざける子も可愛かった。
話全体は大味だけど、上記のような無いなら無いで良い細部が愛らしくて
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ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)

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初見の怖さや厭さが完全には思い出せないのが残念だけど、いつ観ても好きだな〜。
ほぼ全ての場面で、ターコイズブルーが象徴的に配置されているのが確認できた。トニ・コレットの瞳の色も同じ色だ。
アリ・アスタ
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映画ドラえもん のび太の宝島(2018年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

この作品は、小学1年生で観た『のび太の恐竜2006』以来毎年ドラえもん映画を観に行っていたぼくが、はじめてリアルタイムで劇場に観に行かなかった映画だ。
当時のぼくは新環境によるストレスや、SNSを始め
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ミツバチのささやき(1973年製作の映画)

4.0

眠くなったけど良い映画だった。劇場の複数方向からイビキが聞こえてきてウケた。
カバンと血(=口紅)の赤が印象的だった。
優しいお父さんが毒キノコを踏みつける場面で、こういうことに傷つく心を忘れたくない
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ダム・マネー ウォール街を狙え!(2023年製作の映画)

4.0

誰か他の人も書いていたけど、『劇場版神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まないっ』に似ていた。メインキャラクターが最後まで一度も会わない珍しい構造の群像劇であることもそうだし、市井の弱い立場の人>>続きを読む

セブン(1995年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

なぜか観る度に序盤で眠くなってしまうので何度か挫折しており、今回も途中で昼寝を挟んでやっと最後まで観た。
画面がずっと暗くて似たような室内の場面が多く、なおかつストーリーに動きはあるので頭を働かせる必
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ここ最近で一番楽しみにしていた作品。監督と主演の引きが強すぎる!
アリ・アスターについては近頃自分の中で評価が上がっていて、映像が観た人の心に、あるいは世界に消えない傷をつけることを本気で信じている、
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映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険(2017年製作の映画)

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公開時に観に行き、観たときは結構良い印象だったはずなんだけど、ストーリーもキャラクターも全然覚えていなかった。
なぜなんだろうと思いながら観返してみると、確かに悪くない作品だけど、突出して良い作品かと
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うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー(1984年製作の映画)

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消失と叛逆と、あと夢幻三剣士のご先祖だ。
めちゃめちゃ面白い!時間感覚が壊れてる話だしセリフ量も多いのにずっとテンポが良くてすごく見やすい。映画を観てる事自体が不思議な時間の輪に放り込まれたような感覚
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哭悲/The Sadness(2021年製作の映画)

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前向きに生きる気力をガンガン吸い取られる激辛ハイカロリーホラーだった!映画館でかかってたとき怖そうすぎて結局観に行かなかったけど、配信でもギリギリだった。
ハサミとか傘とか、武器として作られてない日用
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映画ドラえもん 新・のび太の日本誕生(2016年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

 出た!見事な傑作!アダプテーションのお手本!

 まず冒頭のククルが登場するシーンから、作画が目をみはる完璧さで驚いた。今までのシリーズにあった揺らぎのある線とも、前作『宇宙英雄記』や普段のTVシリ
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自転車泥棒(1948年製作の映画)

3.5

誰のこともバカにできない。みんな一生懸命だ。

映画ドラえもん のび太の宇宙英雄記(スペースヒーローズ)(2015年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

 公開当時観たときの印象があまり良くなかったのでどうかと思ってたけど、改めて観てみるとそんなに悪くないじゃん、という印象になった。

 ギャグの幼稚さが最初観たときに気に入らなかった一番の要因だったと
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ストップ・メイキング・センス 4Kレストア(1984年製作の映画)

4.0

ファーストカットで謎の灰色の物体が映ったかと思えば、デヴィッド・バーンの足が登場することでそれは立体物ではなくフロアに落ちた光ということがわかり、彼が歌いだしてもすぐに顔を映さずゆっくりとカメラが足元>>続きを読む

13日の金曜日(1980年製作の映画)

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こんな話だったんだ!ホラーアイコンとしてのジェイソンはまだ出てこなくて、ラスト数分まで観る映画間違えたかと思った。
物語上実際そうかに関わらず殺人鬼の主観っぽいショットが多くて、こいつを殺そうという思
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.0

美的センス溢れるオープニング/エンディングクレジット、各章タイトルのイメージショットを筆頭に、めくるめく奇想の世界を旅してゆく魅力があった。劇伴もめちゃめちゃ良い。
エマストーンとウィレムデフォーはも
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カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

4.0

買ったドリンクがたまたまオレンジジュースで良かった。
実際に変声期男子である齋藤潤くんの歌声や、変わっていく街の風景といった、再現性のない現実を捉えたこの映画はもちろん巻き戻しの効かない、一方通行の時
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ナイトメア・アリー(2021年製作の映画)

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面白かったー!
アリーちゃんっていう女の子が見世物小屋で大変な目に遭う少女椿みたいな話かと思ったら違った。
うさんくさいけど重厚でカッコいい映画の出来が、そのまま主人公のキャラクターともマッチしていて
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ミスター・ガラス(2019年製作の映画)

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大作ユニバース映画が飽和してきた感のある今から観ると、一人で勝手にユニバースを作って勝手な結末で終わらせたシャマランの潔さがまぶしい。
アンブレイカブルの未使用シーン使ってたり新ショットとシームレスに
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ほかげ(2023年製作の映画)

4.0

まず表面的なこととしては、小さな作品ならではの撮り方見せ方の上手さ、そして熱量にやられた。
特に映画の前半、ずっと室内だけのシーンが続くけど、カウンター/座敷の上/襖の向こうという3段階の舞台がそれぞ
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アンブレイカブル(2000年製作の映画)

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シャマラン的ヒーロー譚。この人は使命とか役割の話をずっとしているけど、本作は中でもそれが濃い。『ノック』みたいな危うさもちょっとある。
『ミスター・ガラス』を見る前かつ『スプリット』のオチの詳細を忘れ
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猫は逃げた(2021年製作の映画)

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監督/脚本を入れ替えた姉妹作『愛なのに』は劇場で観たけど、こっちは初鑑賞。
『愛なのに』と比べて突飛な行動をとる人物が限定的で、タイミングもだいぶ後の方なので、普通の人たちの普通の話だなと感じる時間が
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愛なのに(2021年製作の映画)

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再鑑賞。河合優実の往年の角川映画ヒロインみたいな可愛さにやられ、中島歩のいいところなしの脱力ダメ男っぷりに爆笑し、いこか様ことさとうほなみの女優然とした存在感に驚く。メインキャスト陣の魅力が存分に詰ま>>続きを読む

千年女優(2001年製作の映画)

5.0

元々好きな映画で、劇場で観るのは初めて。この映画館は老朽化でもうすぐ取り壊しが予定されているので、内容とリンクして切ないけどピッタリだった。

千代子がたった一人で紡いできた、本来なら客観的に共有する
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ザ・ロイヤル・テネンバウムズ(2001年製作の映画)

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グラース家の遠縁の親族と思われるテネンバウムズ家。
傷ついた人、病んだ人、正しくない人への愛情に満ちていて、今まで見たウェス映画の中でもひときわ温かかった。
ラモーンズに乗せてマーゴの半生を紹介するパ
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