nori8さんの映画レビュー・感想・評価

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ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)

3.9

奇才マシュー・ヴォーンの
クセ強アクションが目白押し!

今回はフィギュアがモチーフ。

何度も登場する「リフト回転」
ぐるぐる回りながら銃乱射!

原油のスケートリンクで
ジャンプ&ターンしながら
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

3.8

体は大人、頭脳は赤ちゃん
いわば、コナン君の逆パターン⁉️

人生に行き詰まって
自ら身を投げた女性が
マッドドクターの手により再生。
人間関係やしがらみ、
知性・理性を完全にリセットして
生きたらど
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.3

日常を愛おしく生きる。
淡々と、そしてしみじみと…
その尊さを
ただひたすら噛み締める
幸せな2時間。

トイレ掃除を生業とする平山。
黙々と丹念に掃除する
美しい所作に見惚れる。

仕事を終えて、自
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アンダーカレント(2023年製作の映画)

4.1

表層と底流(アンダーカレント)
「人をわかる」とは
どういうことなのか?

その答えを読み解くための
ほぼ全編、会話劇のみの143分。

吐息、瞬き、小さな頷き
戸惑い、沈黙…
その一挙一動のすべてが
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BAD LANDS バッド・ランズ(2023年製作の映画)

3.7

安藤サクラと山田涼介の
約2時間半におよぶ
ほぼ“2人芝居”。

どんなジャンルでも
関西弁が主たる作品の場合
演技の上手さより
言葉のイントネーション・覇気
つまりリアリティで成否が決まる。

その
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ほつれる(2023年製作の映画)

3.5

男はいつも
女々しさをひた隠し正論を語り
女はいつも
強かさをひた隠し平静を装う。

互いにスネに傷を持つ
“倦怠期”の夫婦の
もどかしすぎる
日常の足し算と引き算。

ガラスケースの中に
透けて見え
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アイスクリームフィーバー(2023年製作の映画)

3.6

スタイリッシュな構図とカラフルな衣裳
すべてのカットが
ポートレートになるような美しさ。

CMクリエイターである
監督ならではの
叙情的でパッションにあふれた
映像のミルフィーユがとても心地良い。
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リバー、流れないでよ(2023年製作の映画)

3.8

シチュエーションコメディの傑作
「2分ループ」の地獄から
抜け出せない旅館の人々。

フツーならパニックや脱出作戦に
終始するところだが…
この作品の秀逸なところは
その世界を各々が理解して楽しみ
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宇宙人のあいつ(2023年製作の映画)

3.6

日村勇紀、名優。
無骨さがたまらない。

この人だから成立した
この人だから…
笑うはずが、泣けた。

だからこそ、
土星🪐に帰る前の
「お前がいなかったら
 こんなに楽しくなかったよ!」
の下り、ビ
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シング・フォー・ミー、ライル(2022年製作の映画)

2.8

ストーリーにはさほど期待せず
歌を聞きに行ったつもりなのだが
正直、物足りなかった。

「グレイテストショーマン」の
制作スタッフが、安直に
動物版の二匹目を狙いに行った
だけの相当チープな作品。
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ジュラシック・ワールド/新たなる支配者(2021年製作の映画)

2.4

イナゴ大量発生物語。
「ジュラシック」マニアの監督の
オマージュ三昧&B級ホラー。

やはり、シリーズものは
3作超えるとクオリティー
ガタ落ちで終わる…無念!

これまでの作品を上書きされない
よう
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死刑にいたる病(2022年製作の映画)

3.5

少年少女ばかりを狙った
24人連続殺人の犯人。
その“最後の1人”の事件に
秘められた闇をめぐり
“1人の若者”が翻弄される
心理サスペンスだ。

トラウマと自己解放…
一見、優しい世界への
復讐に燃
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そして、バトンは渡された(2021年製作の映画)

2.2

予告を見て期待が膨らんでいた分
甚だ裏切られてショック!
思ったものとまったく違っていた。

文字→読者のイマジネーションで
完成する原作と映像とのギャップを
埋められない典型。
取って付けたセリフが
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空白(2021年製作の映画)

4.0

古田新太という役者の
狂気と奥深さに圧倒される。

人は、取り返しのつかない
悲しみや怒りに触れたとき
その心の「空白」を
どうやって埋めれば良いのか?
ある命のケースを例に
自らに突き付けられた気が
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子供はわかってあげない(2020年製作の映画)

4.2

会話劇が秀逸。
沖田修一監督のセンスの良さで
2時間以上の作品が
ほんのあっという間に感じる。

上白石萌歌という女優を
映画で初めて見たが
その“勘の良さ”とピュアな瞳に
惚れてしまう。

継父と実
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竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)

2.8

うーん、この脚本はキツイ…

細田監督の「やりたいこと」と
言わせたい台詞のコラージュが
押し寄せるだけのマスターベション作品。

SNSの無限の可能性と弊害が
作品の軸となっているのだが…
そもそ
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クルエラ(2021年製作の映画)

3.9

エマ・ストーンvsエマ・トンプソン
名優の火花散る演技バトル。

一言で言えば
ディズニー版「プラダを着た悪魔」
妬みと復讐…
女同士のしたたかな騙し合い。
これが面白くないはずがない!

2時間超と
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茜色に焼かれる(2021年製作の映画)

3.8

尾野真千子、覚醒。

理不尽な交通事故で夫を亡くし
社会的弱者となった
シングルマザー。

弱きものがさらに追い詰められ
金と欲に絡め取られる負の連鎖。
コロナ禍の今、顕在化する
社会の無常をこれで
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街の上で(2019年製作の映画)

4.2

久々に今泉力哉監督の真骨頂!
「愛がなんだ」より好き。

届きそうで届かない歯がゆい“間”を
描かせたら、この人の右に出る者はいないが、今回は長回しのシーンでセリフ劇の深さとおかしさを
これでもか、と
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アンモナイトの目覚め(2020年製作の映画)

3.6

タイタニックから24年…
実力派としての風格を備えた
ケイト・ウィンスレットの演技が秀逸。

女性の社会的地位が著しく低かった1800年代のイギリス。
世紀の発見も男性の手柄にされ
活躍の舞台を与えら
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騙し絵の牙(2021年製作の映画)

1.2

大泉洋にあて書きしたというのに
全く持ち味が生かされていない。

すべて、取って付けた芝居を
見せられているような
違和感だらけの演出。

作家のマスターベーションに
振り回された俳優殺しの駄作。
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すくってごらん(2021年製作の映画)

3.7

尾上松也の新境地‼️

歌うま、顔芸、弱キャラ…
どれを取っても120点の出来。

世界初の金魚すくいミュージカル
最初から最後まで気持ち良い🎵

「和」の百田さんも素敵❇️

見終わっても歌がループ
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あの頃。(2021年製作の映画)

1.9

大いなる期待はずれ。

これは、今泉力哉監督が
撮るべき作品ではなかった。

やはり、餅は餅屋。
恋愛こじらせドラマと
オタの悲哀ドラマとは
似て非なるもの。

本来、長所である今泉監督の
独特の間が
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燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

4.0

外界を知らず心を閉ざす
箱入り娘のエロイーズ。

身分を偽る画家マリアンヌと
孤島で対峙する一挙一動、
その息遣いと緊張感で
前半は心がピーンと張り詰める。

絵画を描くことを通じて
自身のトラウマと
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喜劇 愛妻物語(2020年製作の映画)

3.7

とにもかくにも
水川あさみが秀逸!

うだつの上がらない年収50万円の
脚本家の夫に濱田岳。
何かにつけてセックスに
持ち込もうとする煩悩の固まりに
うざい、消えて…と罵詈雑言の嵐。

テンポの良い会
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星の子(2020年製作の映画)

2.3

このテーマは、
さすがに大森監督をもってしても
描ききるのは無理。

受け手の想像と感受性により
普遍化できる小説と違い
映像として可視化される映画
というメディアにおいて
いわゆる社会悪とされる
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MOTHER マザー(2020年製作の映画)

3.9

ポジティヴで天真爛漫…
そんなイメージが定着しつつあった
女優・長澤まさみが
明らかに殻を破って進化した。

時に氷のような、
時に娼婦のような
そして、時に悪魔のような
狂気の表情に取り憑か
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ジョン・F・ドノヴァンの死と生(2018年製作の映画)

3.9

主演男優賞ジェイコブくん!
一回り表現力の幅を広げた。
「ルーム」のひたむきさと
「ワンダー」の天真爛漫さに加え
抑えた表情と感情表現が光る。

若くして突然命を落とした
スター俳優に何が起きたのか?
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ミッドサマー(2019年製作の映画)

3.3

映像の美しさとグロさが
交互に押し寄せる。

“命を捧げる”ことで
運命と輪廻に感謝する、という
カルト宗教の教義を象徴するような
慣習に心酔して暮らす
スウェーデンのとある部族の人々。

狂信的な幸
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37セカンズ(2019年製作の映画)

4.1

久々に心の奥に届く
素敵な作品に出会った。

産まれてすぐの37秒間
呼吸をしていなかったことで
先天的な障害を負った女性。

好奇の目や偏見、搾取に
さらされながらも
得意なマンガを武器に
人気作家
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1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

4.1

アカデミー賞のテクニカル部門を
総なめにした話題作。

ところが、全編1カットを意識して
その一連の動きを気にしながら
見ていたのは序盤まで。

幼い子を抱える可憐な母との
突然の出会いで、戦場の緊張
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9人の翻訳家 囚われたベストセラー(2019年製作の映画)

3.9

密室スリラーの緊張感と
トリック推理の疾走感が交互に訪れる
斬新なサスペンス。

と同時に、種明かしに直結する
取調室での緊迫のやり取りが
カットバックすることで
同時多発的にヒントと伏線が
脳内にば
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家族を想うとき(2019年製作の映画)

3.5

終わり方に救いがなさすぎる。
でも、それこそが監督のメッセージ
なのだろう。
見終わった後、劇場内の初老の観客から
深いため息が漏れた。

働けば働くほど時間と自由を奪われ
家族に溝が生まれる。
もが
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フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)

4.0

臨場感がハンパない!

コックピットに座り、まるで自ら
ハンドルを握っているかのような
超リアルな臨場感を体感できる作品だ。

さらに驚くのは…
疾走感を表現するのにCGを使わず
実写にこだわったとい
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ロマンスドール(2019年製作の映画)

3.8

蒼井優が文字通り体を張った“艶技”で
作品のクオリティを引き上げている。

“ラブドール”をモチーフに描いた
不器用な男女の恋愛ストーリー。
やもすれば、エロに陥りがちな
テーマを主演の2人の繊細な演
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わたしは光をにぎっている(2019年製作の映画)

2.4

期待して見ただけに拍子抜け。
“こんな映像を撮りたい”という
意欲だけ盛んな若手監督のマスターベーションに
終始付き合わされただけで疲れた。

脚本のメッセージ性も
使い古されたカタルシスで
まった
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