御し得ない力を生み出してしまう種としての悲劇。科学者と政治家の、哀しいまでの視座の違いも。
無垢なささやきから喪失のまなざしへ。
それは美しい映像の中で、そして外とも交わる。
ハルキ的深淵も甘やかさも含めた物語は静かに幕を引く。
強烈なエネルギーに満ち溢れた映像と音楽に強烈な諧謔と皮肉を載せて。
8 1/2と同じくらい強く心打つエンディング。
(個人的にはクラウドファンディングに初協力、キアロスタミの遺作になるとは悲しい)
気の遠くなるスケール感と映像美に浸る。このスケールを超えるのは、同じく劉慈欣の「三体」だけ。人とは思えぬ天才。いやはや中国恐るべし。
きっと古典になるこれは名作。
妖怪の哀しみや怨念は、人間の最たる愚かさ、戦争の写像。それがエンターテイメントとして惹きつけ刺さる。
人間だもの。戦国の世こそ欲も性も笑いも憎しみもあからさまだったはず、この映画でしか観られない真実。
ハイテンポになかなかの笑い。実は、Avishai Cohenの音楽が超クールに、要所を引き締めてる。
マーラーの名曲、そのイマジネーションを見事に表現した映像。残酷なまでの美しさ。
マーラー好きならワクワクし通し。
まず意外性溢れる素敵な始まり!8 1/2のような。終始美しいメロディとステップ!
時間と記憶の外在化。
仏の哲学者ベルナール・スティグレール「象徴の貧困」で取り上げられ分析されている、多層に面白い映画。