popusaさんの映画レビュー・感想・評価 - 11ページ目

シベールの日曜日(1962年製作の映画)

4.0

シベールが、成熟した情熱的な女性のように振舞ってるのがまず衝撃 じゃれ合いがめちゃ官能的。

戦争、精神疾患、無垢・子供らしさの関係。シベールと主人公にある、子供らしさの中の残酷さ。ナイフとか、水の中
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十二人の怒れる男(1957年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

集団心理、偏見、無責任、マジョリティ/マイノリティ、外圧

最後の一人が意見変えるのが唐突だった。けどそれでも傑作

バンビ、ゴジラに会う(1969年製作の映画)

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本編ほとんどオープニングクレジットで、しかも全部marv newlandなのが面白かった

リメンバー・ミー(2017年製作の映画)

3.7

テーマ面白かった。
写真に拘らなくても、ミゲルがヘクターのこと覚えてればいいのでは?って考えてたから筋は微妙だった。
あそこまでイベントを詰め込まなくても、充分感動したと思う。
原題はcocoだから、
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灰とダイヤモンド(1957年製作の映画)

4.6

「灰とダイヤモンド」の意味を知った時に胸締め付けられた。

何が正しいのかわからなくて一生懸命生きてるうちに時代に殺されてしまう。
大島渚の「青春残酷物語」思い出した。
全然覚えてないけど格言的な台詞
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太陽(2005年製作の映画)

3.6

天皇の変人オタクとしての日常が描かれてる映画。(口モゴモゴはちょっとやめて欲しかった)

マッカーサーと話す時に通訳に「日本語で喋って下さい。英語だとマッカーサーと対等になってしまいます」と言われたの
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キリクと魔女(1998年製作の映画)

5.0

フランスアニメとりあえず何か見ときたかったので鑑賞。

魔女の管理社会っていうのが新鮮だった。一応法治国家ではあるんだっていう。他にも強姦など、政治的社会的メッセージが強い側面があった。

彼女が女に
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僕の村は戦場だった(1962年製作の映画)

3.7

映像がポランスキーの反撥に似てた。
最後が良かった。
けど、回想形式とかベタだし、全体的に面白くない。

マーシャの場面は良かった。マーシャの気持ち何も考えずに征服しようとするな。

シベリアの理髪師(1999年製作の映画)

3.8

勢いがすごい。
犬で靴磨くところが好き

コメディとしては面白かったが、大河ドラマとしてはついていけない感覚。

黒い瞳(1987年製作の映画)

3.0

チェーホフの小説のアダプテーション

つまらないけど、
マストロヤンニはじめとするイタリア人のわちゃわちゃ感は面白い。

イザベラロッセリーニは見つけられず

黒い罠(1958年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

映画の中でぼそぼそ話す人ってたいてい善人だから、最初はハンクのこと「この人が犯人見つけてくれるんだ」って期待したけど見事に騙された!
しかも正体がクズ過ぎて衝撃・・権力怖い・・・
でも、クズなのに、デ
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眠りの館(1948年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

幻覚トリックというのか不条理トリックというのかそういうのが好き(「めまい」とか)なのでこういう話はもともと好きだが、この映画は登場人物がみんな少しずつ狂ってる感じがするのに、普通のメロドラマみたいに片>>続きを読む

ローラ殺人事件(1944年製作の映画)

3.5

筋は面白いけど人物造形が薄っぺらい。
そして魅力的な人物が一人もいなかった。もう少し愛嬌のある人物がいてもいいんじゃないか。
特に皮肉屋は性格悪いとただの騒音だからな...

汚名(1946年製作の映画)

4.8

中盤からパーティのシーンはどサスペンスで超面白い。鍵や飲み物にカメラが注目してるのが楽しい。鍵のシーンはぎゃーーーー

ドイツ人のところはちょっとプロパガンダなのかな パーティ終わったあとは脱出劇にな
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チェチェン・ウォー(2002年製作の映画)

2.2

チェチェン人に囚われたイギリス人ジョンとロシア人イワン。身代金で解放されたけど、ジョンの彼女のマーガレット助けに、そして復讐するために二人でチェチェン人のとこに戻る。

チェチェン人が完全な野蛮人で残
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ロシアン・ブラザー(1997年製作の映画)

2.1

殺伐としてるロシアの都会。

同じCDをずっと探してたり無邪気な青年なのに、嫌いな奴はどんどん殺すダニーラは単純に怖い。

爆弾作るシーンや殺戮シーンでロシアポップス?がきこえてMVになっててなんかへ
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コーカサスの虜(1996年製作の映画)

4.0

ロシア人の監督なのにチェチェン人の描き方に全然悪意ないのが偉い。

捕虜二人のゆるい友情がよい。幻想シーン感動した。

モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル(1975年製作の映画)

4.2

めちゃくちゃ贅沢にふざけてる!セットや美術が凝ってるし、カメラもみやすい。
プロットは完璧なほどanticlimactic だし、コントひとつひとつも面白い。

植木とかツバメとかヘラジカとかザ・モン
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ブレックファスト・クラブ(1985年製作の映画)

3.6

互いに偏見をぶちまけあったり、家庭について言い合ったり。けどその結果何か解決したり、絆が深まるというのでもない。この一日が終わったら無視し合う関係だから。この点は面白かった

だが、カップルができたり
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あなたの微笑みはどこに隠れたの?(2001年製作の映画)

4.0

ストローブの観念的なおしゃべりを実際的に映画に落とし込むユイレ、ということでいいんだろうか

心理を最小限にしてる映像が逆に心理的、みたいなのはそうだなと思った。
声とか映り込むものとか瞬きとか細かす
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シチリア!(1999年製作の映画)

4.5

台詞のあとの硬直がよい。あと回想が、実際にみた気分になる。

お母さんの話と研ぎ屋良かった。

電車?の音がいきなり無くなるところが至高

パンが良かったような

アンティゴネ~ソポクレスの《アンティゴネ》のヘルダーリン訳のブレヒトによる改訂版1948年(1992年製作の映画)

4.0

難しい...

やはり俳優たちがほとんど動かずにしゃべっているのは奇妙で緊張感がある。

そして三層(ソフォクレス、ヘルダーリン、ブレヒト)の政治批判がある。

イタリアの景色はとても美しかった。
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メアリーの総て(2017年製作の映画)

3.5

メアリーシェリーの生涯とフランケンシュタインのフェミニズム的解釈の映画
メッセージの熱量がすごい
イスラム圏最初の女性監督

ほかには伝記映画ありがちのイベント一つ一つが物足りない点と、パーシーの魅力
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クルーレス(1995年製作の映画)

5.0

私が好きな90年代全部

シェルの思考の速さ雑さ無鉄砲さ、意識の流れ的な語り、教養溢れるユーモア、全部好き

レンandスティンピーは実存主義的なんよ、みたいなセリフ好き

おもろいボイスオーバー ス
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砂の女(1964年製作の映画)

4.0

YouTubeで間違えて早送りのやつを見てしまった。

女が穴から出ない理由が「砂がなければ誰も構ってくれない」。この人って美人設定じゃないの?って思った。そうだとしたら日本の怪談とは趣が違うらしい。
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かくも長き不在(1960年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

記憶喪失系はもともと弱いが(キセキのpvとか)、この映画はずっと泣いていた。

しずかーなおだやかーな雰囲気だけど、内容がシビアすぎる。それにアリダヴァリの純情乙女な演技がみてて辛すぎる

最後は救い
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南瓜とマヨネーズ(2017年製作の映画)

4.7

やば〜〜
一言でメンヘラって片付けないでほしい複雑さがある。

臼田あさ美の演じるツチダの不安定さがえぐい。音楽だけやれっていうけど、音楽の仕事あったらあったで嫌だ。軽々しく援交や浮気する。全然共感は
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永遠に美しく…(1992年製作の映画)

3.5

演出がとても凝っているから面白い。(階段から全然落ちないとか、穴を効果的に使ってるとか)スピルバーグ的に、「ああ〜このカット撮りたかったんだろうな〜」が伝わってくる

ストーリーは、途中までとても面白
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長距離ランナーの孤独(1962年製作の映画)

4.1

「貧乏生活を陰気臭くなく描いている」系の映画、また「小さな管理社会(感化院とか寄宿舎とか)」系の映画に飽きてきた。
ほとんど見たことある感じだった。

感化院にいる主人公が、家族や友達や彼女のことを
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アタラント号(1934年製作の映画)

5.0

最高!

印象的なカットが多いのに、なぜか食傷気味にならず、そして哀愁とサラッとしたユーモアが絶妙...
水の中に夫婦が重ね合わさるとことか、ベッドに寝そべってるそれぞれのカットバックとか...センス
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暗殺のオペラ(1970年製作の映画)

3.4

ボルヘスっぽさがよく出てる。(個人的に庭の迷路を進むみたいな短編思い出した。岩波のに入ってる)

内容があんまりだとどんなに映像がすごくても感動しきれないんだなと思った。
内容が映像に追いついてないと
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履歴書(1986年製作の映画)

5.0

最高です。
チェコアニメで一番好きな作家。
共産主義が崩壊したあと自力で活躍したすごい人。
この作品はベルリン映画祭短編で金をとっている。
シュールや皮肉が好きな人は絶対に好きだと思う

内容は、小学
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アッシャー家の崩壊(1982年製作の映画)

3.2

シュヴァンクマイエルっぽーい、で終わってしまった。

@ チェコアニメホーリーナイト・シュールで怖いクリスマス
眞部さんの解説で、シュヴァンクマイエルの家の話をしてくれて面白かった。剥ぎたての毛皮的な
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昼下りの情事(1957年製作の映画)

4.2

フラナガンの魅力がよくわからなかったので、途中まではあまり面白くなかった。が、フラナガンが娘の正体を知った瞬間から、アリエーヌの痛々しさというかいじらしさがすごくて(それまでの長いかつ滑稽だった謎の女>>続きを読む

ロリータ(1997年製作の映画)

3.8

キューブリックよりは3倍原作に忠実だと思う。ニンフェットらしさもあったし(キスシーンえっろいな〜〜)。ただ映画の長さじゃ原作のサスペンスは難しいと思った。(ロリータとの関係性の不安定さ、男から追われて>>続きを読む