Noveさんの映画レビュー・感想・評価

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ハウ(2022年製作の映画)

3.3

ハウのロードムービー。
青森から横浜へ。
途中でいろんな哀しみを抱えた人に出会い、それぞれの名前で呼ばれる。
ただ寄り添うだけだが、人々に優しい気持ちが蘇る。
ハウは、必要とされている人のところに居る
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おまえの罪を自白しろ(2023年製作の映画)

3.4

シリアスな政治対決にしては安直
犯罪サスペンスにしては不自然な展開
ヒューマンドラマにしては希薄な人物設定
コメディにしては笑えない。
ドラマに入り込めないまま、次回をお楽しみに、みたいな終わり方に違
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REBEL MOON ー パート2: 傷跡を刻む者(2024年製作の映画)

3.6

倒したはずの敵が、また村に戻って来る。
前半は、戦いに備える安住の時、そして再び壮絶な戦闘が始まる。
村人に武器の使い方を教え、戦略を練る。
七人の侍と同様の展開だが…
Part2は1作目のような期待
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彼女について知ることのすべて(2012年製作の映画)

3.0

男の未練なのか、女の欲求なのか。
どちらが、一途な愛を貫いたのか。
どちらも、出口の見えない迷路を彷徨った先に、行き着いた結末。
魔性の女であったのか、全てを背負って男を助けたのか、謎めいた行動は運命
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キセキの葉書(2017年製作の映画)

3.6

キセキは起こる。
そのためには、毎日毎日途方もない地道な努力を行い、積み重ねた結果である。
殆どの人は、毎日の僅かな努力を続けられずに、奇跡なんて起こらないと諦める。
唯一、諦めなかった人にのみ、奇跡
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ある日モテ期がやってきた(2010年製作の映画)

3.6

真面目に生きていれば、いつかいいことがある。
ある日、完璧な彼女との出逢いが起こる。
いつも友だちからはからかわれ、規格外の家族、怖い悪魔の彼女にも相手にされない、冴えない空港の保安係の男にもチャンス
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嘘を愛する女(2018年製作の映画)

3.3

5年間一緒に暮らしていた人の過去は、すべて嘘だった。
キャリアウーマンで仕事が第一の彼女。実は彼のことは何も知らなかった。
その過去を知るために、同じように家族の問題を抱える中年探偵と、瀬戸内の島へい
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エイプリルフールズ(2015年製作の映画)

3.3

4月1日、さまざま嘘が蔓延する。
嘘が嘘になり、そして嘘を呼ぶ。
嘘で現実を覆い被せなければ、すべては嘘になる。
そしてたどり着く時には、日付がかわった時刻である。
そんな日でも、どこかに真実が隠され
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ある閉ざされた雪の山荘で(2024年製作の映画)

3.0

これはサスペンスではない。
すべては芝居のための演出、完璧な役を演じきったときに完全犯罪が成立する。
最後は、全員が立ち上がってのカーテンコール、だったのなら許せる。
安易なヒューマンドラマ、無理な設
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トナカイは殺されて(2024年製作の映画)

3.8

トナカイを放牧して暮らすサーミ人。
しかし村には、先住民をよく思わない者がいる。
トナカイが次々と殺されていく。
幼少期にエルサは、犯人を目撃したが、その時は怖くて証言できなかった。
成人となったエル
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壁の向こうのあなた(2024年製作の映画)

3.8

顔も知らない壁の向こうのあなた。
お隣さんとの壁が薄く、すべての音は筒抜けに聞こえる。
ピアノのオーディションのために練習する彼女と、新しいゲームを作るために3年間部屋にこもっている男性。
彼女は繊細
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アイアンクロー(2023年製作の映画)

4.0

ジャイアント馬場、アントニオ猪木も怖れた「鉄の爪」アイアンクロー。
しかし、いちばん怖れていたのは、息子たち兄弟であった。
父の果たせなかった夢、NWA世界ヘビー級チャンピオンを子どもに獲得させるため
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やがて海へと届く(2022年製作の映画)

3.6

親友でも言えないことはある。
突然居なくなってしまった彼女の気持ちをなぞるように、海へと向かう。
生と死の間を、ビデオカメラのメッセージで繋ぎ、問いかける。
言葉に出来ないこと、気づかれない悲しみは、
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旅の先に(2024年製作の映画)

3.5

フィリピン版、死ぬまでにやりたいことリスト。
妻がガンを再発し、もう治療はしないと宣言する。
夫と幼なじみの俳優と、オーストラリアへの旅に出かける。
仲の良い三人と広大な大地。
幸せな旅は、瞬く間に過
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パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

4.0

12年の歳月毎にめぐり逢い、そして別れる。
すごく好きであるのに、一緒になれない。
それを運命という言葉で、納得させる。
なぜあの時、もうひとこと言えなかったのか。
なぜあの日、逢いに行かなかったのか
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ロマンス in スタイル(2022年製作の映画)

3.4

ファッション業界でのシンデレラストーリー。
完全にお決まりのパターンで、裏切ることはない。
何でもはっきりと物を言い、大きなサイズの服に、ファッションを取り入れるデザインを常に考えてスケッチしている。
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トランスフォーマー/ビースト覚醒(2023年製作の映画)

3.8

1994年のトランスフォーマーたちの戦い。
コングも登場し、人間も加わりチームで敵を倒すという、分かりやすいシュチュエーション。
さらに政府の秘密の組織とは…
今回は、ミラージュのポルシェが疾走する。
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劇場版 きのう何食べた?(2021年製作の映画)

3.7

美味しいものを、一緒に食べる人がいたら幸せ。
何気ない毎日だが、油断するとすぐに壊れてしまう脆いものでもある。
だから近くにいる人を、大切にしなければならない。
当たり前なんてないし、普通もない。
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劇場版TOKYO MER 走る緊急救命室(2023年製作の映画)

4.0

目の前の人の命を救う。TOKYO MERの使命は、一人も死者を出さないこと。
劇場版のミッションは、横浜ランドマークタワーでの火災現場での救出。
厚労省直轄のYOKOHAMA MERとの対立。
緊急時
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

3.6

辛い記憶を遡るロードムービー。
意識はしていなくても、忘れることができない過去をいつ精算すればいいのか。
震災の記憶、幸せな家族の暮らし、扉に鍵をかけることで、区切りをつけていく。
ある出会いから、新
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ブルックリンでオペラを(2023年製作の映画)

3.9

正しく生きているようでも、どこか違和感を感じているブルックリンの人たち。
潔癖症であるために、掃除が何よりも楽しいパートナー。そして、なかなかオペラの作曲が出来ずに悩む彼の医師でもある。
恋愛依存症の
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豚が井戸に落ちた日(1996年製作の映画)

3.6

ホン・サンスの長編デビュー作。
男女4人、それぞれが抱える葛藤と対峙しながら生きる姿は、ドラマのストーリーを追うというよりも、事実を淡々と映すドキュメンタリー風である。
断片を繋ぎ合わせて、人物を浮き
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湯道(2023年製作の映画)

3.8

お風呂に入れば、嫌なことも邪念も全て洗い流してくれる。
自然と共に生きてきた、先人たちの知恵が全て銭湯にはある。
映画を観ているのに、湯に浸かった気にさせてくれる、癒やされる映画。
不思議と肩の力が抜
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ストロベリーナイト(2013年製作の映画)

3.3

訳アリの女刑事と同じような過去をもつヤクザ。
更には、連続殺人容疑の被疑者も共通するものがある。
9年前の事件は、警察組織の闇に葬られたはずだった。
正義を貫くか、自分の過去を上書きするのか。
途中か
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恐怖の報酬(2024年製作の映画)

3.5

不朽の名作のリメイク。
油井の火災を爆発によって消火するために、トラックでニトログリセリンを運ぶ。
派手な銃撃戦、撮影技術は進歩しているが、その恐怖が観るものには伝わってこない。
往年の怖さ、危険なリ
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コスメティック・ウォー わたしたちがbossよ!(2020年製作の映画)

3.3

二人でやれば、きっと成功する。
コスメ会社に新旋風を。
誰からも指図されないBOSSになるために、本当に大切なものは何なのか。
二人のサクセスストーリーをご覧あれ。

海辺の金魚(2021年製作の映画)

3.5

子どもたちが暮らす家。
それぞれの事情で、親と暮らすことが出来ずに、ここにたどり着く。
18歳になっても、母親と離れた最後の日は、忘れられない。
そしてまた、自分と同じような境遇の子どもが入ってくる。
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ビューティフル・ゲーム(2024年製作の映画)

3.8

サッカーは世界共通のキーワード。
イングランドチームが、ローマでのホームレス・ワールドカップの試合を通して、それぞれの抱えている問題、人生のセカンドチャンスを見つけていく。
優勝することは、もちろん目
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.0

オッペンハイマーの頭の中を映像化した。
彼の半生を描くことによって、真のテーマに迫っていく。
科学者の探究心と、人としての倫理感の狭間に苦悩する天才。
天才であるがゆえに、わかってしまった真実が、余り
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ペナルティループ(2024年製作の映画)

3.6

人の怒りは永遠に続くものではない。
どんなに憎い相手でも、同じ体験を共有することで、愛着が湧いてくる。
これは、人の感情が、いかに一時的かを分からせる実験映画である。
全ては、時間が解決してくれる。
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きみは愛せ(2020年製作の映画)

3.3

愛することが下手な兄妹と、兄の友だち。
傷つくことを恐れていたら、愛は逃げていく。
勇気がなければ、自己満足でしかない。
とても純粋な人たちなのはわかるけど、わからないから何もしなかったら、何も変らな
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音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!(2018年製作の映画)

3.9

やらない理由ならいくらでも言える。
小さな声ならば、聴き流してくれるかもしれない。
そんなものは、ぶち壊せ。
海峡の先に届くまで、音量を上げろ。
かなりマニアックな設定だけど、根底のストーリーは純愛ス
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シャーリー・チザム(2024年製作の映画)

3.8

黒人女性初の米国連邦議会下院議員。
そして1972年の大統領選挙、大統領指名候補を目指して出馬した先駆者。
ただし、国民のために正しい主張を訴えるだけでは、大統領にはなれない。
資金の問題、支持する団
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コール・ジェーン ー女性たちの秘密の電話ー(2022年製作の映画)

4.0

絶対的な正義はない。
法律は、ある時代のある場所で決められた社会を維持する約束事でしかない。
戦後の男性中心社会から、長い戦いによって勝ち取った法律がたくさんある。
その事実を映画として残し、後の時代
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マディのおしごと 恋の手ほどき始めます(2023年製作の映画)

3.7

Uberを仕事にするには、車が必須。
その車を没収されたら、生活ができない。
しかし、マディはそんなヤワじゃない。
タイヤがあれば、移動はできる。
得意なことを仕事にすればいい。
初めは仕事のつもりだ
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四月になれば彼女は(2024年製作の映画)

3.8

「愛を終わらせない方法、それは何でしょう」
誰もが愛している時には、終わりか来るとは思っていない。
始まりがあれば、終わりもある。
私小説のように語るナレーションと、ウユニ、プラハ、アイスランドの美し
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