Noveさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

Nove

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我、邪で邪を制す(2023年製作の映画)

3.6

毒をもって毒を制す。
ヤクザな男の半生。
動機とか、損得とか、倫理とか、そんなことは気にしていない。
豚、蛇、鳩の三つ巴。
これが、貪、瞋、痴ということか。
どこか昭和のヤクザ映画を彷彿させる。
波乱
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ブラッドショット(2020年製作の映画)

3.7

どこまでが、まだ未開発の技術なのか。
近い将来、兵士はより強力な武器を手に入れることだけは、間違いない。
大量破壊兵器を使えない、膠着状態の戦闘においては、ゲリラ戦を制することで、指導権を握る。
銃に
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アート・オブ・ラブ(2024年製作の映画)

3.3

モナリザは盗まれたことで価値が上がった。
絵画の値段を決めるのは、泥棒の腕次第。
ドラマの展開を追うというよりは、絵画と同様、視覚的に鑑賞することに特化した方がいい。
犯罪サスペンスというよりは、ロマ
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アイリッシュ・ウィッシュ(2024年製作の映画)

3.5

本当に想いをよせていた人は誰か。
それは、一度体験してみなければ分からない。
美しいアイルランドの景色に目が眩み、言えなかった願いが叶えられる。
そんな夢の魔法も必要ない。
大切なのは、自分の物語を書
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アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

4.0

真実に迫るリアルな小説は、実体験がなければ語れない。
売れない小説家、大学で講義をしても学生から反発を受ける。
そんな風潮を嘲笑するために、敢えて書いていた小説が売れてしまう。
本当に書きたいものには
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ビニールハウス(2022年製作の映画)

3.7

人のためになるように、地道にひっそりと暮らしていても落とし穴はある。
貧困からの負の連鎖を断ち切ることは難しい。
あと一息で、息子との新しい生活が始められる時に、事件は起こる。
ひとつの判断を誤ると、
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ビッグ・フィッシュ(2003年製作の映画)

4.0

最高の人生の終わり方は、それまでの行動で決まる。
人生が楽しいものであったか、つまらないものであったかは、どのように語るかで変わってくる。
その時の苦労も、後から語れば楽しいファンタジーになる。
生き
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1秒先の彼(2023年製作の映画)

3.6

「1秒先の彼女」の日本版。
京都の歌がなぜか耳に残る。
彼が早くて、彼女が遅い。
ずっとあなたを探していた。
毎日をもっとゆっくり見つめると、もっといいことがきっとある。
忘れていた昔の約束を思い出そ
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忘れられし愛(2023年製作の映画)

4.0

記憶を失くしても外科医は変らない。
たどり着いた村で、助けるため密かに医師として人々を治療する。
医師であった記憶はなく、ポーランド語の原題ではペテン師となっているが、真実は本物の名医Forgotte
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ひらいて(2021年製作の映画)

3.6

理屈じゃないところが、よりリアルに高校生を描いている。
高校生活の時には大事件でも、後から考えると少し苦い思い出。
揺れ動く気持ちと、純粋な想い。
どちらもみんな抱いている気持ちなのに、相手がいると隠
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任侠学園(2019年製作の映画)

3.5

みんな平均、だれも普通じゃなにも面白くない。
普通の裏には闇がある。
闇の社会に生きるヤクザだからこそ、見える世界もある。
経営不振の高校の理事となり、学校再建に奮闘する任侠ヤクザと高校生の学園ドラマ
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ダムゼル/運命を拓きし者(2024年製作の映画)

3.6

白馬に乗った王子なんていない。
居るのは、母親に逆らえない意気地なしの息子。
ならば自らドラゴンと戦うのが、真のDamsel。
強くなければ、王女にはなれない。
ゴジラに比べたらドラゴンなんて怖くない
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インフィニット・ストーム(2022年製作の映画)

3.6

母親として娘たちを事故で亡くしてしまったことを思い悩みながら、ひとり山で暮らす登山家。
天候が悪化することを知りながらも、ひとりワシントン山の山頂を目指す。
これは、娘たちへの思いなのか。
あえて困難
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小さな修理屋(2021年製作の映画)

3.2

可愛い題名の割には、かなりハードな内容。
アメリカには、色んな状況の人たちが住んでいて、それぞれの事情がある。
言葉の使い方も日常的にワルくなる。
どんな家族でも、子どもが大切なのは間違いない。
助け
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パーフェクト・ドライバー/成功確率100%の女(2020年製作の映画)

3.8

プロの特殊配送ドライバー。
必ず送り届ける。
各国版のドライバー映画は、人気で面白い。
この韓国版もよいクオリティで出来ている。
街なかの走行も、地形にマッチした走りは各処に見せ場がある。
パク・ソダ
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君を想い、バスに乗る(2021年製作の映画)

4.0

いくつになっても想い続ける愛はあった。
まさしく、これぞ映画というロードムービー。
説明の言葉はない。
人々の仕草、行動、景色にて魅せていく。
妻と交わした約束を果たすために、スコットランドからイング
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アバウト・ライフ 幸せの選択肢(2023年製作の映画)

3.6

また人生をやり直せても、またあなたと結婚します。
50年後に、その言葉を正直に言えるか。
結婚前に、そんなことまで考えてたら、きっといつまでも悩み続けるだろう。
人生はチャレンジ、やってみなければわか
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A.I. love you(2016年製作の映画)

3.5

8年前の製作だが、今ではAIに恋をするのは、もう違和感はない。
どんな時でも励ましてくれて、決して諦めない。
常に最善のアドバイス、怒ることもない。
そして、近々には身体を持つアンドロイドも実現するだ
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ザ・バンク 堕ちた巨像(2009年製作の映画)

3.5

メガバンクと多国籍に武器の取引を関与する巨大組織に挑むインターポールとNYPD。
しかし、次々と証人は消され、正式に逮捕することが困難になる。
ヨーロッパ各地からNYに渡り、じわじわと追い詰めているつ
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ブラック・フォン(2022年製作の映画)

3.6

サイコ・スリラーに、オカルトを取り入れた連続失踪事件。
コードが繋がっていない黒電話が鳴る。
兄が失踪し、夢から事件を究明する妹。
最後に役に立つのは、やはりブラック・フォン。
黒電話の耐久性は凄かっ
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ロ・ギワン(2024年製作の映画)

3.9

自国を追われ、難民申請も認められない。
母親の想いを背負い、北朝鮮からベルギーに渡ったロ・ギワン。
しかし、そこで待ち受けていたのは、やはり厳しい生活でしかなかった。
北朝鮮からの難民と認められなけれ
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スペースマン(2024年製作の映画)

3.5

宇宙の始まり、そこにたどり着いた時に、何をいちばん求めていたかがわかる。
スペースアドベンチャーと言うよりは、すべての起源は何かを悟る、哲学的な体験である。
テーマで考えれば『2001年宇宙の旅』に通
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コットンテール(2022年製作の映画)

3.3

昭和の駄目な夫、駄目な父親の末路。
頼りきっていた妻が認知症となり、先立たれる。
息子とは疎遠で、家族の交流は絶っていた。
亡き妻の思い出とノスタルジックに浸るのはいいが、あまり周りに迷惑をかけずに生
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パレード(2024年製作の映画)

3.8

死んでも映画を撮りたい。
いや、死んでからも映画を撮り続けたい。
映画は、この世に残すメッセージだから。
想いを残して死んだものたちが留まる場所。
想いをここで伝えなければ、次へは進めない。
この世に
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雨の日は会えない、晴れた日は君を想う(2015年製作の映画)

3.6

同乗していた車が衝突し、妻を喪う。
あまりにも突然の出来事に動揺するが、実は妻のことをよく知らなかったことに気づく。
悲しみと言うよりは、今まで気にかけなかったことによる焦燥感の方が強い。
よく知るた
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最後まで行く(2023年製作の映画)

3.6

韓国版のリメイク。
砂漠のトカゲ2匹の生き残り合戦。
追い詰められたネズミは、何をするか。
前半戦は、ハラハラドキドキ。
後半戦は、これでもかの対決。
最後まで行くのは、やはりいちばん悪いやつ。
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52ヘルツのクジラたち(2024年製作の映画)

4.0

誰にも聴き入れてもらえない声。
孤独と一人闘っていた日々。
誰にもわかってもらえないと思っていたがどこかに、つがいとなる人がきっといる。
つらい状況が立て続けにあり、どうしょうもない人間は何も変わらず
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星の旅人たち(2010年製作の映画)

3.9

父親と息子は、ぶつかり合う。
そうして息子は大人になっていく。
父親は、乗り越えていく息子を待ち望んでいる。
しかし、旅に出たまま戻らなかった息子、その思いをわかるために、息子が目指した巡礼者の道を歩
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なのに、千輝くんが甘すぎる。(2023年製作の映画)

3.0

片想い業界のノウハウは分かったが、ちょっと引っ張り過ぎで長く感じる。
江の島、鎌倉のロケーションいい。
やっぱり砂浜を走らないと。

熱のあとに(2023年製作の映画)

3.8

愛のかたちは、みんな違う。
敢えて二つに分けるならば、熱にうなされたように全てを支配されてしまうもの。
あるいは、違いを受け入れるもの。
この愛がぶつかり合い、絡み合った男女が、必死でその意味を説明し
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ノット・ア・ガール(2002年製作の映画)

3.5

幼い時の仲良し3人組。
高校生活は、それぞれ疎遠となり卒業。
でも、約束は忘れていなかった。
3人+ドライバーのLAまでのロードムービー。
アメ車のオープンカーで走る道は、まだ未来が定まらないガールズ
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梟ーフクロウー(2022年製作の映画)

4.0

宮廷サスペンスミステリー。
下々のものは、何も見ない、何も聞かない、何も言わない、そうすることで生き延びていく。
真実を述べても、闇に葬られる。
見えないからこそ見えてくる。
悪事は誰かに見られている
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

4.0

これはサスペンスではない。
夫婦の、親子の、愛犬との愛の物語だ。
小説家である夫婦、子どもの視覚障害。
小説と事実との共通点。
夫婦の会話、行動、争い、色んな断片的を繋ぎ合わせると、真実にたどり着くの
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北の桜守(2018年製作の映画)

3.3

終戦時の樺太からの引き上げ、網走で暮らす親子。シベリアに送られた夫を待ち続ける親子。
芝居の舞台を織り交ぜ、当時の状況を再現していくところは面白味があるが、唐突でもある。
そしてその後、成功した次男と
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バーブラ・ストライサンド: ミュージック・メモリー・マジックツアー(2017年製作の映画)

4.0

バーバラ・ストライサンドのコンサート映像。
映画の主演、監督も手掛けた劇中での歌と映像、今でも変わらずに歌声が響き渡る。
その中でもやはり『追憶』は、その時代と共に生きた人たちのドラマが、今でも続いて
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カタオモイ(2023年製作の映画)

3.6

いくつになっても家出はできる。
別の生活をしてみると、今まで見えていなかった世界が見えてくる。
朝早くには、不思議な出逢いの機会もある。
親で苦労している子どもは、どこの街でもしっかりしている。
美味
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