あぺさんの映画レビュー・感想・評価

あぺ

あぺ

マグノリア(1999年製作の映画)

4.4

今まで、映画好きの友人たちもフィルマークスの人たちも僕にラストの「アレ」をネタバレしないでいてくれて本当にありがとうと思えた。
だって「シックスセンス」とか「猿の惑星」とかネタバレを喰らっちゃったから
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

4.5

他人事とは思えない夫婦の会話劇。ただ顔のよりを映すだけじゃなくて、サンドラがワインを注ぐ所作を真横から撮っているのがポイント。結果的にはアルコールによって二人の喧嘩に油を注いだようにも見えるけど、サン>>続きを読む

ジャン=リュック・ゴダール/遺言 奇妙な戦争(2023年製作の映画)

4.1

無音の映画館の空間に突如音が流れた瞬間、太ももに毛穴にゾワゾワッと鳥肌が立ち上がるが、また無音になる瞬間も太ももの毛穴はビクビクッと動いてスラックスの繊維との間に奇妙な摩擦を生んでいた。

ストップ・メイキング・センス 4Kレストア(1984年製作の映画)

4.3

後半暗転してからが、最高。映画的には面白くなるけど、演奏者は手元見えなくなってもいけちゃうんだね。キーボードとかドラムの人とか。暗譜なんて当たり前なんだろうしできるかあ。

瞳をとじて(2023年製作の映画)

3.0

ビクトルエリセの新作ということもあって期待値が爆上がりしていたからか、中盤はかなり退屈したし、正直これといって良いショットも尖った演出もないもないし会話は長すぎて少し興醒めしてしまった。本当にあのビク>>続きを読む

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.2

「ケイコ目を澄ませて」は全く良いとは思えなかったけど、本作はちゃんとフィルム撮影であることの意義がしっかりと感じられた。やっぱフィルムの醍醐味といえば斜めがかった夕陽。町工場の事務室というロケーション>>続きを読む

ファースト・カウ(2019年製作の映画)

2.0

やーばい 何が面白いのか全くわからなかった 濱口とかシネフィルが賞賛してたから楽しみにしてたんだけど、これは悔しいなー

ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)

3.4

漫画実写映画化大賛成派としてこんなこと言っちゃいけないってわかってるし、本作の長回しもアクションのモンタージュも一級品であったこともわかってるんだけど、どうしても原作で感激した、あのクマの内臓や鮮血の>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.8

残りの人生、何を見て、何を知って、何を食べて、誰とどんな会話をして、何を残していこうか、と考えながら会社までの道を歩いているけど、そんな中で本作の主人公はゼロから短期間でスポンジのように世の中ことを吸>>続きを読む

サン・セバスチャンへ、ようこそ(2020年製作の映画)

4.5

終電逃して適当に入ったBarで始発まで飲んでそのまま朝の回を見たから寝落ちしちゃうか心配だったけど、全くの杞憂で眼はガンギマリになった。
フェリーニ、ベルイマン、ゴダール、トリュフォー、ブニュエル作品
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枯れ葉(2023年製作の映画)

3.9

今までのカウリスマキ節の練り直しなんだけど、どうしたってあのウインクには感涙してしまう。(浮き雲のラストのように)あの瞬間を見れただけでこの映画を見れてよかったと思えるけど、そこまで過去作からのアップ>>続きを読む

ポトフ 美食家と料理人(2023年製作の映画)

3.6

カメラと人物の配置が絶妙すぎて流石トランアンユンだなと思ったけど、前半何度も寝落ちしそうになった。映画館で眠くなるなんて、今までなかったんだけど。

個人的には「あたりのキッチン」のように調味料をマヨ
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ル・アーヴルの靴みがき(2011年製作の映画)

3.4

正直、ラストまではそこまでだったけど、みんなの言う通りご都合主義でも、ここまで感動させちゃうのはすごい。ただなあ、個人的には今までカティオウティネンに何度も泣かされてきたから、その積み重ねは僕含めみん>>続きを読む

VORTEX ヴォルテックス(2021年製作の映画)

4.4

最後ちょっとアレしていたけど、結局は愛を描いた作品だと思っているよ。

「ママと娼婦」を見た人は全員号泣しちゃでしょ。

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.5

ヴェンダースの中でも1番良かったんじゃないか。オーバーラップ、スローシャッターの手法も素晴らしく、完璧とは言えないけど、姪が自転車を漕ぐ動作をスローシャッターで粗く表現する演出に感激してしまった。>>続きを読む

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

4.0

オセージ族とデニーロの間で翻弄するというストーリーの中でディカプリオの演技力が見事に生かされていた。
ディカプリオもかなりオーバーな感情的な演技をしているのに、クサくもないし、大袈裟な感じもないのは凄
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ザ・キラー(2023年製作の映画)

4.5

「ROMA」の時もそうだったけど、どうしてNetflixオリジナルに限ってこんな音もライティングも最高級で映画館で見なきゃ意味がない作品を作るんだろう。
今年見たどの映画よりも映画館で見る必然性がある
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.8

病室に斜めから差し込む夕陽の光量が絶妙で美しく、「叫びとささやき」のラストを思い出して少し感動してしまった。(本作関係ない笑)
普通にゴジラがいないシーンの方がよく撮れてるし、浜辺美波の影が障子に写っ
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(2023年製作の映画)

4.5

残虐さもグロも一定のラインを超えるとコメディになるんだなぁ。
ただ当時もこれくらい血は噴き出てたんだろうし、NHKの大河ドラマよりもよっぽどリアルなんじゃないか。
歴史に疎すぎてよくわからないけど、こ
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エルミタージュ幻想(2002年製作の映画)

3.5

本物の絵画を見る際は、近くから舐め回すように色んな角度から見るようにしているが、本作はそれを映像でやってくれていて、そうそれだよ、わかってるなあと思った

ママと娼婦 4Kデジタルリマスター版(1973年製作の映画)

5.0

さいっっっこうの4時間だった。
もう2時間あってもよかったくらい。

ドラクエ5でビアンカとフローラどっちを選ぶか問題ってあったと思うけど
いっそ両方と仲良く暮らしてみるのはどう?っていう映画。

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パンチドランク・ラブ(2002年製作の映画)

3.3

相変わらずPTAは良いと思えないけど、走る人間の撮影は素晴らしい。それと本作のジャケのキスシーンで全自動の車椅子の人が通った瞬間、何故かグッときてしまった。別に変な意味ではなく。

善き人のためのソナタ(2006年製作の映画)

4.0

脚本大勝利の映画だけど、ゲルトとドライマン陣営の場面を瞬時に切り替えることによって生まれるサスペンスは映画でしかで生み出せない。

キリエのうた(2023年製作の映画)

4.0

ここまで言いたいことを詰め込むと映画としては美しくないんだろうけど岩井俊二だからなと許せてしまう。上映時間は3時間だけど1日中映画館にいたような感覚になった。だけど退屈はしない。どちらかと言うと連続ド>>続きを読む

ぼくのエリ 200歳の少女(2008年製作の映画)

3.7

モザイクのせいで物語上重要な部分がわからず。
静と動の切り替えが凄い。

オールド・ボーイ(2003年製作の映画)

4.0

過去と現在の自分を重ねる演出は流石だったし、手鏡に主人公が映り込むあの瞬間は息を呑んだが、何というかこの手の韓国映画を見るとあまりにも疲弊しちゃうので、次韓国映画見るのは半年後でいいかなと思った。

ユージュアル・サスペクツ(1995年製作の映画)

2.0

やーばい この手のミステリー形式苦手過ぎて何も分かんなかった 自分が馬鹿になった気分

アンダーカレント(2023年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

原作完全予習済。
今までの今泉作品と比べたら下の方だけど真木よう子と井浦新が橋で交差するシーンのショットの切り返しは原作を凌駕していて涙出た。 ロケーションを立体的に活かすことに成功しているし今泉は過
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MEMORIA メモリア(2021年製作の映画)

4.0

レビュー忘れなので記憶薄め

ティルダスウィントンのいつ崩れてもおかしくないような脆さ、儚さがよかった

映画の内容はラストがとんでもなかったことしか覚えてない

熊は、いない/ノー・ベアーズ(2022年製作の映画)

4.1

ドキュメンタリーとモキュメンタリーとフィクションをごちゃ混ぜにするのはイラン映画あるあるなのか。キアロスタミ好きには堪らない。

ドゥ・ザ・ライト・シング(1989年製作の映画)

4.0

「シーズガッタハヴイット」程ではないが男女の絡み合いが妖艶すぎて最高。

カラヴァッジオ(1986年製作の映画)

2.5

若かりしティルダスウィントンが見れただけで満足。久々に意味不明なヨーロッパ映画を見た。

ハンナとその姉妹(1986年製作の映画)

4.7

脚本だけでいったらウディアレンの中でも1番良い。意味わかんないくらい泣けた。

モノローグ(独白)は小説や漫画なら活きるけど、映画でやるのはズルいというか人物の感情は演出で表現すべきと思っていたが、本
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L.A.コンフィデンシャル(1997年製作の映画)

4.2

刑事物が苦手な自分からしても最高。
ハワードホークスにおける「モノを投げて受け取ること」をうまく継承して刑事2人の連携を巧みに演出してくれた! 

小屋が蜂の巣になった時の照明の角度も絶妙で素晴らしい
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四人の息子(1928年製作の映画)

5.0

「叫びとささやき」ではベッドシーンの照明が美しすぎて泣かされたけど、本作の呆然とする母親がベッドにもたれるシーンでの光の角度も凄すぎて泣けた。というかベルイマンも本作を見て参考にしたんだろう。

電車
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