Smokyさんの映画レビュー・感想・評価 - 11ページ目

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グリーンバーグ/ベン・スティラー 人生は最悪だ!(2010年製作の映画)

3.2

鑑賞後、何かに似ていると思ったら『ヤング ≒ アダルト』だった。あの「面倒臭い人」感はなかなか良い。いつも思うんだけど、近年のベン・スティーラー映画は音楽のセンスが抜群に良い。オープニングのスティーブ>>続きを読む

ロック・ザ・カスバ!(2015年製作の映画)

3.0

豪華な出演陣にも関わらず、ポイントが分散して名作になり損ねた映画。ドラマなのか?コメディなのか?前者でいくには各キャラの掘り下げが弱いし、後者でいくには笑いのポイントが微妙。音楽映画を語るには選曲がベ>>続きを読む

チャイルド44 森に消えた子供たち(2015年製作の映画)

3.2

雰囲気はよく出てるけど、それぞれの伏線回収が曖昧で中途半端。トム・ハーディは相変わらず良い。『ハウス・オブ・カード』の頃から注目してたジョエル・キナマンのクソ野郎っぷりも良い。ゲイリー・オールドマンが>>続きを読む

COP CAR コップ・カー(2015年製作の映画)

4.2

たぶん、物語の簡単なプロットと数ページの脚本だけが用意され、短い時間と少ない予算で撮影したであろう作品。逆にそれがストーリーテリングとテンポの良さに繋がっている。敢えて細かな背景説明をせず観る者の想像>>続きを読む

ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー(2016年製作の映画)

3.3

今日のチケット予約は随分前に済ませていたが、奇しくもキャリー・フィッシャーの命日の鑑賞になってしまった…(ラストシーンが余計に切ない)。面白かったんだが「SWのフォーマットを借りたミリタリー映画」「流>>続きを読む

マイ・インターン(2015年製作の映画)

3.5

デ・ニーロ御大は『マラヴィータ』と対を為す役所。見事に人畜無害な老人を演じている(もはや、若者の願望レベル)。唯一、劇中であることをするとき目に狂気が宿る瞬間があるw あと、紳士はハンカチをもちましょ>>続きを読む

プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命(2012年製作の映画)

4.0

人間の業について考えてしまう映画。最近「親切で幼稚な」ハリウッド映画が多い中「白でも黒でもなく灰色」であることを描き切ったヘヴィな作品。ラストの余韻と行間が素晴らしい。ライアン・ゴスリングの役名が「ル>>続きを読む

スーサイド・スクワッド(2016年製作の映画)

3.3

何はともあれ、マーゴッド・ロビーの可愛さを堪能する映画。(監督やスタッフからの愛情が映像から滲み出てしまっている)やっぱり最初に死ぬのはヒスパニック系だし、アジア系は日本刀持って仮面を付けた米軍の小間>>続きを読む

ハイ・ライズ(2015年製作の映画)

2.9

村上春樹の小説にもよく出てくるJ.G.バラードによる風刺小説が原作。前半は映像美豊かなサスペンス風、後半は大英帝国の裏お家芸とも言える悪趣味なカオス劇。後半のチャレンジ精神は買うけどリンチやクローネン>>続きを読む

ヤング・アダルト・ニューヨーク(2014年製作の映画)

3.9

40代男女のための変化球的ラブコメ。主人公の同じ歳の自分にはツボなディテールが沢山。ベン・スティーラーの映画は選曲が素晴らしい。『LIFE』もそうだったけど、彼はデビッド・ボウイが大好きなんだろうなぁ>>続きを読む

ア・フュー・グッドメン(1992年製作の映画)

3.9

久々に鑑賞。改めて良いストーリーだな…と思ったら脚本がアーロン・ソーキンだったことが分かり納得。もはや、ジェセップ大佐=ジャック・ニコルソン、ではなく、ジャック・ニコルソン=ジャック・ニコルソン…と感>>続きを読む

シン・ゴジラ(2016年製作の映画)

3.8

怪獣映画<災害映画。テーマの原点回帰と過去へのリスペクトをしつつ(よい意味で)暴力的なまでにネジ曲げた異色作。その意味ではダニエル・クレイグがボンドを演じた『007』を初めて観たときに似た衝撃。庵野ワ>>続きを読む

A Film About Coffee ア・フィルム・アバウト・コーヒー(2014年製作の映画)

4.5

とても愛情のこもった作品。一杯のコーヒーが我々の口に運ばれる迄に沢山の人の「手」を経てやってくるプロセスが丹念に描かれている。生産者の顔が見えること、正当な対価を支払うこと、それによって両者が共に発展>>続きを読む

スポットライト 世紀のスクープ(2015年製作の映画)

4.0

カソリック教徒でも、米国国民でもないけど、根底に流れるのは「自分の物語」でもある…ということ。閉鎖的社会に棲む同調圧力、他力本願による諦め、名誉欲や金銭欲による判断の誤り…。この実話を衝撃度や胸クソの>>続きを読む

セブン(1995年製作の映画)

4.4

映画に「感動の消費」を求めるお客様を嘲笑うかのようにフィンチャーが突きつけた「アン・ハッピーエンドな名作」。『ハウス・オブ・カード』を観ても思ったけど、ケビン・スペイシーの十八番である「ク○野郎」の演>>続きを読む

マネー・ショート 華麗なる大逆転(2016年製作の映画)

3.8

冒頭のマーク・トゥエインの言葉『知らないことより、知らないのに知ったふりをすることの方がやっかいだ…』が全て。本作の事象は既にいろんな検証をされているし、キャストが豪華故にもう少し人間ドラマに切り込ん>>続きを読む

ロスト・リバー(2014年製作の映画)

4.0

デビッド・リンチ的な映像と音楽。少年の成長物語と束縛からの脱出。財政破綻とハリケーンで廃墟と化した米国南部の湿気た空気感、何よりも出てくる女性が全員美しい(クリスティーナ・ヘンドリックスとエヴァ・メン>>続きを読む

ピエロがお前を嘲笑う(2014年製作の映画)

2.8

『ユージュアル・サスペクツ』+『ファイトクラブ』(主人公の部屋にポスターあり)+『ソードフィッシュ』的な何か。どこかで観たプロットの使い回しで先が読めてしまう。まぁ、これらの作品が好きでたまらない感は>>続きを読む

パージ(2013年製作の映画)

2.5

どの店でも貸出中が多かった作品だったので期待して観たんだが…。全くダメだった。設定やジャンルとかではなく物語として弱過ぎる。最初の30分観てラストまで展開が読めてしまうのはダメでしょ?

ズーランダー(2001年製作の映画)

4.0

「ベン・スティーラーがスーパーモデル」という設定自体がもう反則。それに加えてあの「顔芸」…。面白過ぎるだろ。くだらなさレベルで言えば『スタハチ』『トロピックサンダー』クラス。亡きボウイ御大、今や大統領>>続きを読む

WISH I WAS HERE/僕らのいる場所(2014年製作の映画)

4.0

登場人物の感情の機微とか、カリフォルニアの乾いた空気感とか、それを彩る音楽のセンスとか…キャメロン・クロウ監督の映画を初めて観たときの感覚に似てる。上手い言葉が見つからないけど、好き。

スター・ウォーズ/フォースの覚醒(2015年製作の映画)

4.3

…まっ、ライトセーバー捌きはこれから洗練されていくんでしょうなぁ。レジェンド級シリーズの新作だし、ルーカス御大がボヤいただの賛否両論あるみたいだけど、個人的には「納まるべきところにキッチリ納めてきた」>>続きを読む

SEXテープ(2014年製作の映画)

1.5

パッケージを見て、あのソニーピクチャーズによる「流出モノ」、あのロブ・ロウも出てるというブラック過ぎる情報と、ワークアウト中毒のキャメロン・ディアスの「身体をはった演技」で期待大で挑むも……あまりのつ>>続きを読む

ジェームス・ブラウン 最高の魂を持つ男(2014年製作の映画)

3.5

プロデュースしたサー・ミック・ジャガーは言うまでもなく、創り手の「JB愛」が伝わってくる一本。この手の作品は過剰にドラマチックな演出で辟易しがちだけど、比較的淡々として彼の孤高感が描かれていて○。聴く>>続きを読む

オブリビオン(2013年製作の映画)

3.0

もう少し頑張れば、哲学的な領域に踏み込めたが残念。その意味で『インターステラー』に劣る。でも、無機質で美しいデザインのメカやガジェットに無造作に差し込まれるヤンキースのキャップやエルビスの人形(ボブ?>>続きを読む

靴職人と魔法のミシン(2014年製作の映画)

3.5

よく出来た「大人の御伽話」。アダム・サンドラーの佇まいが役柄に会ってる。エレン・バーキン姐さんって、20年後のキャメロン・ディアスだと思う。声も雰囲気も似てる。

戦場のメリークリスマス(1983年製作の映画)

3.8

今まで観てなかったことを反省するくらい深くて良い映画。ニューウェイブ風メバリとチーク超バッチリの教授と、この世のものと思えないくらい美しいデイヴィッド・ボウイ様の淡いボーイズラブ、西洋の視点で見るウェ>>続きを読む

007 スペクター(2015年製作の映画)

3.5

非常に評価の難しい作品。勿論、ゴージャスで良く出来ているし面白かった。クレイグ・ボンドで(良い意味で)従来から大きく外した路線を、往年のファンに馴染みのあるボンド作品に戻してきた感じ。「伝統と革新」。>>続きを読む

コードネーム U.N.C.L.E.(2014年製作の映画)

3.8

冒頭の1秒目から古き良きスパイ映画のフェチズム全開!同じタイミングで公開中の『007』が硬派になり過ぎた感も否めない中「我こそが次期ボンド映画の監督(俳優)だっ!」と言わんばかりのトーン&マナーっぷり>>続きを読む

ナイトクローラー(2014年製作の映画)

4.0

得点は、徹頭徹尾、ク○野郎を演じまくったジェイク・ギレンホールと画面越しに肌寒さが伝わってくるような乾いたL.A.の夜景の画に対して。『クラッシュ』やデビッド・フィンチャー映画のトーンやね。かなり好き>>続きを読む

ミケランジェロ・プロジェクト(2013年製作の映画)

4.0

結婚生活が落ち着いたクルーニー兄貴が、自らの製作会社で気心知れた仲間達と肩慣らしを兼ねてサクッと作った感じの良作。歴史の影に隠れがちな偉業にスポットライトを当て、軽いタッチながらも強いメッセージを込め>>続きを読む

ゴーン・ガール(2014年製作の映画)

3.8

男はマヌケで、女はビッチ。全編フィンチャー節炸裂で最高じゃないか!ハイライトのロザムンド・パイクによる大殺戮シーンは『アメリカン・サイコ』のクリスチャン・ベイル兄貴を彷彿させる名シーン。

オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分(2013年製作の映画)

3.0

今や旬の俳優となったトム・ハーディのスケジュールを一晩だけ押さえてサクッと撮った感じ。密室の一人芝居は、演じ手の力量がキモになるがその点は難なくクリア。惜しむらくはストーリーの起伏の無さ。同じジャンル>>続きを読む

インターステラー(2014年製作の映画)

4.3

凄い領域まで踏み込んだ映画。テーマもストーリーテリングも素晴らしく「崇高さ」さえ感じる。例えるなら『2001年宇宙の旅』を初めて観たときの感覚に近い。相対性理論と量子力学を理解してから2回目を観ようと>>続きを読む

イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密(2014年製作の映画)

4.0

何というか…、深く、切なく、でも力強い話。美しい水面に投げた石がつくる波紋がいつまでも消えない感じ。繊細だけど、何かが欠けたような、脆い人物像をベネ様が好演。ここにも、マーク・ストロングが出てる。彼は>>続きを読む

ラッシュ/プライドと友情(2013年製作の映画)

3.7

ラウダとハントは、さしずめ「ロックミュージシャン」と「ロックスター」の関係。「勝つこと」に拘ったハントと、「勝ち続けること」に拘ったラウダ。ライバルとは「違い」が作り出す関係なのだと改めて思う。本当は>>続きを読む