『スリービルボーズ』の監督によるシンプルでよく練られた作品。
『水曜どうでしょう』ファンにはお馴染みの街ブルージュの、たぶん数ブロックが舞台で繰り広げられる、たぶん3日間ぐらいの小さな物語。
散りばめ>>続きを読む
染みる名画。「世代という縦軸」と「ジェンダー&カルチャーという横軸」との掛け合わせによるマトリックス、母親や父親や息子といった「演じるべき役割」。そういった「枠組み」を守ろうとしながらも、期待される役>>続きを読む
鬼才:デヴィッド・フィンチャーによる「女性賛歌」。原作はベストセラーで、本国での映画化もされた中で、わざわざハリウッド版がリメイクした理由はコレだと思う。本作が2011年に作られたことが凄い。恥ずかし>>続きを読む
日本の参院選の腰砕けな投票率に嫌気がさして鑑賞。長い間、軍事政権による独裁と圧政下にあったブラジルが、いかにして民主主義を手に入れて、BRICsの一角を占める世界7位の経済大国になったか?そして、いか>>続きを読む
①シンガポールが金を出して、②オールアジアン(実質は中国系)で固めて、③ハリウッド映画を作る、ということが全て…みたいな映画。つまり『ブラックパンサー』のアジア版。シンガポール観光局とラグ系のブランド>>続きを読む
カーアクションとミュージカルとミュージックビデオが高い次元で一体化した個性溢れる映像体験。「明るいデヴィッド・リンチ映画」とも言えるし「爽やかなトゥルー・ロマンス」とも言えるし「洗練されたタランティー>>続きを読む
何度も観ているけど改めて鑑賞&レビュー。監督のジェイソン・ライトマンは(父親はあのアイヴァン・ライトマン)「感動の消費」や「安っぽい癒し」に走る大味ヒューマンドラマが溢れる中で「ビターエンド」と「ノー>>続きを読む
個人的に『非情城市』『牯嶺街少年殺人事件』あたりで止まっていた台湾映画の名作リストが大きくアップデートされた。凄い名作の誕生。
「大切な人の突然の喪失」という極めてパーソナルで普遍的なテーマを描いて>>続きを読む
パルムドールとオスカーを獲っている名匠ソダーバーグ監督による『オーシャンズ11』を初めて観たとき(恥ずかしながら)その良さが全く理解できなかった。
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だいぶ後になってから、彼自らが「映画館を出て直ぐ>>続きを読む
行為は違法だけど賞賛される人。
行為は合法だけど軽蔑される人。
この2タイプを描いたドキュメンタリー。
数々の名作のエッセンスを備えたエンタテインメント性と、全編から漂うそこはかとない「毒っ気」が高次元で融合した良作。
「カルビンには悪意はない。ただ生きてるだけ。攻撃的なのは、我々が攻撃的だからだ…」>>続きを読む
いろんな意味でアンジーの転機となったカンボジア(ドル箱女優となったヒット作『トゥームレイダー』のロケ地であり、人道支援家となったきっかけの地であり、最初の養子を迎えた国)の内戦と歴史を描いた作品。
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ギレンホール主演+ギルロイ監督の『ナイトクローラー』コンビによるNetflixオリジナル。
一言で言うなら、とてもデザインされたクラシカルでオサレなホラー映画(そしてネコ映画!)。
レネ・ルッソ(>>続きを読む
ライアン・レイノルズの「顔芸」と、サミュエル・L・ジャクソンの「サミュエル・L・ジャクソンっぷり」を堪能するための映画。
エロディ・ユンのエキゾチックな美しさと、サルマ・ハエックの変わらぬ美しさ(+>>続きを読む
近年巷のカフェや雑貨屋などがに取り入れてドヤってる「オサレな街」とは正反対のブルックリンが舞台。
20年前にマンハッタンから地下鉄で行こうとして、周囲から「出来れば止めておけ」と言われたブルックリン>>続きを読む
少し前に、何気なくNetflixのマイリストに入れたまま未観だった1本。キューバの憲法改正のニュースとサー・ミック・ジャガーの体調不良による北米公演延期のニュースが重なったのを機に観たのだけれど…。>>続きを読む
案外というか、大抵というか、人というのは見たいように見るし、信じたいように信じるし、勝手に期待して、勝手に失望するルサンチマンの塊だ(自分自身も含めて)。
毀誉褒貶の激しいテキサス・レンジャー。いく>>続きを読む
かけなかった言葉、聞き逃した声、採らなかった選択…。今は過去の選択の結果だし、今の選択は未来の結果だし、未来の過去は今。
「彼ら」の言葉(文字)が「円」なのは一つのメタファー。
別に「ちゃんと選択>>続きを読む
参った。文句なしの名作。乱暴な表現をすれば『羊たちの沈黙』+『セブン』のアップデート版。(そして怪優ジェイク・ギレンホール出演作鑑賞三連チャン目)
レビューの多くに「宗教」という言葉が出てたけど、そ>>続きを読む
『カラーズ 天使の消えた街』(名作)や、TVドラマシリーズ『サウスランド』に続く、ロス市警現場実録風ドラマの系譜。勿論、舞台はサウスセントラル。(最近、ジェイク・ギレンホールづいてる)
中盤の伏線(>>続きを読む
ずっと以前に観た、ウォン・カーウァイの『2046』が、香港の特別行政期間が終了する年であることを知ったのは最近。
香港で「禁書」を扱っていた書店主が出版の自由を求めて台湾で新たに本屋を開業しようとし>>続きを読む
名作『ダラス・バイヤーズ・クラブ』の監督、主演は怪優ジェイク・ギレンホールとナオミ・ワッツ(最近、キム・ベーシンガーに似てきた?)とくれば観るしかない。
自分にも経験があるけれど(一緒に居るのが当た>>続きを読む
涙の感動、魂揺さぶる興奮、示唆に富む教訓……なんか皆無の『裏 ボヘミアン・ラプソディー』。だからこそ素晴らしいし、むしろ、それらを期待して観た人に中指を立ててる感じが、このバンドの本質を上手く捉えてい>>続きを読む
わずか30分弱だけど、とてもパワフルな作品。自分の価値観や尺度を基にして、異国の文化や社会(ジェンダーの問題も含む)を語るのはフェアでないことは十分に認識しつつ、一方で、それによって虐げられた当事者が>>続きを読む
ビミョーに噛み合わない会話、すれ違う思い、届かない気遣い、無意識に溜め込んだ嫉妬や僻み…。家族なら大なり小なりある人間模様をコミカルに暖かく描いた良作。
ウェス・アンダーソンの映画のようなトンがった要>>続きを読む
久々にガツンとくる映画を観た。ミニマムの極致みたいな設定と映像の中に含まれた強烈なメッセージ(これが英国人監督による作品というのがミソ)。
芸達者な出演陣の演技と、見事な演出によって丁寧に描かれた登場>>続きを読む
あれから20年。レントンはジェダイ・マスターとなり、シック・ボーイはTVドラマでシャーロック・ホームズとなり、ベグビーは「007」で悪役となり(シックボーイが羨ましがる筈だ)、ダイアンはエミー賞を受賞>>続きを読む
劇場公開時は大学4年生。当時「イケてるスノッブな若者」たちが通い詰めていた渋谷シネマライズの長蛇の列に並んで観た。
団塊Jr.の我々は、いわゆる「ロスジェネ世代」と呼ばれ、日本経済は完全なる低迷期に>>続きを読む
幼少の頃、自分でスゴロクを作って、ゴールの直前で「スタートに戻る」というステーションを作ったら、自分がそのトラップに何度もハマった悪夢が蘇った映画。
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一方で、ミハイ・チクセントミハイが定義した、同>>続きを読む
マドンナ様のディスコグラフィの中でも屈指の名曲『Ray of light』のMVを監督したジョナス・アカーランドによるアクション映画。
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『スーサイド・スクワット』+『レオン』な、いかにもコミック原>>続きを読む
このドキュメンタリで紹介されたインスタとセレブリティを使ったイベントビジネスにしろ、株価や不動産ビジネスにしろ、経済のエンジンは世の中の「空気」や「気分」といった類いであり、根底には「欲」が作用してい>>続きを読む
ブライアン・メイ、ロジャー・テイラー、ジム・ビーチらの三人による、ポール・プレンターへの強烈な復讐。お題は『付き合う友達を間違えると死ぬよ…』というメッセージ。
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映画の構成上、端折る部分は多々ある>>続きを読む
大好きなキャメロン・クロウ監督の作品であることと、キャストの豪華さで鑑賞。
往年の彼の作品から感じる温かみや、親密さみたいなものが少しばかり薄れている気がしないでもない。
劇中で流れる音楽のセンスは相>>続きを読む
リアリティは一切無視、感情の機微を一切廃止し、シューティング・ゲームのようなガンアクションと、格闘アクションをひたすら楽しむための映画なので、ヤボなことは言いっこなし。
逆にここまで振り切ってくれる>>続きを読む
良作を次々と量産する、ブラピ率いる制作会社『PLAN B』が、御大自らが主演してNetflixにリリースした作品。
米国のアフガニスタン侵攻作戦を『マネーボール』のフォーマットで描いた風刺作。戦闘シ>>続きを読む