ochibaさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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フローズン・タイム(2006年製作の映画)

3.9

テーマは「時間」でしょうか。

静まりかえった深夜の時間、学生の頃の有り余る時間、バイトしてる時間、破局が訪れ罵倒されている時間、傷が癒えるのを待つ時間、美しい横顔を垣間見る一瞬の時間… 。

考えた
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セント・オブ・ウーマン/夢の香り(1992年製作の映画)

4.1

「ビバリーヒルズ コップ」(1984)
「ミッドナイト ラン」(1988)
「セント オブ ウーマン」(1992)

同監督による、四年ごしの秀作三部作の三作目。


共通点は、主人公はみんな凄く能力
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シンプル・シモン(2010年製作の映画)

4.3

〈 この映画をみてわかったこと 〉


□ シモンは、アスペルガー症候群である。

□ シモンは、悲しことがあるとドラム缶のロケットで宇宙を漂っている。

□ シモンは、まるいものが好きで三角が苦手。
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情婦(1957年製作の映画)

4.0

アガサ・クリスティ原作 ✖️ ビリー・ワイルダー監督 の法廷推理映画。

基本的には、ワイルダー節全開といった感じで、老弁護士ウィルフレッド卿と付き添い看護士さんのやりとりが終始楽しくて、どちらかとい
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コードネーム U.N.C.L.E.(2014年製作の映画)

4.0

安定感バツグンのスパイ娯楽映画。

調べたら、シャーロック・ホームズシリーズと同じ監督さんということで、納得。

当時のフィルムの世界観を上質に再現し、無駄にエロやCGやバイオレンスのシーンを抑えて、
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君の名は。(2016年製作の映画)

4.1

新海誠監督らしい作品。


二人の二つの異世界でのやりとりを、REDWIMPSの曲と美しい映像世界と、やや甘めの恋愛テイストで物語が紡がれていく。

今回も雨や雪などの描写が静かで美しく、ながれてくる
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ジュリエットからの手紙(2010年製作の映画)

4.0

イタリアの田舎街を舞台に、主人公が旅先でふと一通の古い恋文を見つけたことをきっかけに、それぞれが自分らしい生き方をみつけていく恋物語。

すごくメジャーな作品ではないが、家族や友達・恋人と、まわりの人
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ウォッチメン(2009年製作の映画)

4.1

もしもこの世の中が、正義のヒーローが存在する世界だったら?という話。

最近主流のMCU系のヒーローものとは一線を画す感じで、いい意味で予想を裏切られました。

もしもこの世界が…の設定が面白く、一人
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ザ・ウォーク(2015年製作の映画)

4.3

【 世界は大きなおもちゃ箱。大人になると、なぜかみんな忘れてしまうんだ 】

一人の若者が、「自分の綱渡りは芸術である」と主張し、ついには高さ411mのビルの間を綱渡りする話。

自分に革命を起こす。
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シン・ゴジラ(2016年製作の映画)

4.2

樋口真嗣✖︎庵野秀明 〈 ゴジラ 〉


そこには、「巨神兵東京に現る」でみせてくれた世界観があった。

彼等がみせてくれる炎と破壊の描写は、ハリウッドのそれとはまた違っていたし、日本独自の文化(オ
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別離(2011年製作の映画)

3.8

イランへは、旅行で二度訪れたことがある。

人々の暮らしに、宗教が密接に関わりある為か、極東からの一異邦人のような者にもいちように親切で、無邪気で、誇り高く、もしかしたら彼等の魂の方が僕らよりも少し高
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ブリッジ・オブ・スパイ(2015年製作の映画)

3.6

◾︎ スピルバーグ監督×トム・ハンクスの組み合わせは、さすがに作品が多すぎて素直にキャラクターへの感情移入がしずらく、個性が弱いように思う。

◾︎ スピルバーグ監督×コーエン兄弟の脚本は、面白い試み
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アメリカン・ヒストリーX(1998年製作の映画)

3.8

人種差別をテーマにした映画。

日本に暮らす僕らには想像も出来ないくらい、アメリカの「人種問題」の現実は、深刻で重苦しいものなのだろう。



大阪万博では、「人類の進歩と調和」をテーマにかかげ、希望
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第十七捕虜収容所(1953年製作の映画)

3.9

〈 そとへ出たところで何になる?終わるまではここで楽しくやるさ 〉


第二次大戦末期、ドイツにある第17捕虜収容所の第4キャンプには、アメリカ人ばかりが収容されていた。
不思議なことに、彼等が脱走を
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現金に手を出すな(1954年製作の映画)

4.0

「げんなまに手を出すな」と読むらしい。


1954年製作のイタリア・フランス合作映画。

白黒に、オールバックとダブルのスーツ、黒ずくめの車に機関銃、ワインとレコードに美女と老人たち。

ジャン・ギ
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アンヴィル!夢を諦めきれない男たち(2009年製作の映画)

3.7

メタル音楽のことはよくわからないが、80年代に「ボンジョビ」らと同じフェスで肩を並べて演奏したというのだから、その世界では伝説のバンドの一つなのだろう。


〈 一度売れてからあとは鳴かず飛ばず 〉い
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打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?(1993年製作の映画)

4.1

小学校三年の一学期、隣りの席に座ったショートカットの女の子。二学期にはもうその子のことで頭がいっぱいだった。


本作では、なずなというヒロインへの告白を賭けて二人の男の子が勝負をする。
奇しくもその
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シュガーマン 奇跡に愛された男(2012年製作の映画)

4.7

「生きてたよ」

ウッディ・アレンの映画に、主人公が憧れる1920年頃のパリにタイムトラベルする話があるが、僕がもしも訪れるとしたら1970年頃のニューヨークかロンドンだろうか。


シュガーマンこと
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ソウル・サーファー(2011年製作の映画)

4.2

〈 バランスのとれた、人生を楽しもう!〉

パタゴニアの創設者イヴォン・シュイナードは、著書「社員をサーフィンに行かせよう」で〝ライフバランスを保ち家族を大切にしよう〟と謳っている。


主人公のベサ
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紙の月(2014年製作の映画)

4.0

〈 受けるより与える方が幸いである 〉

宮沢りえがまだ10代でとんねるずの番組とかにでていた頃、神様からの祝福を一身に受けとったかのように、美しく特別な輝きを放っていたように思う。

その後、ふんど
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オデッセイ(2015年製作の映画)

4.0

マット・デイモン扮するマークが火星に一人取り残され、救出船が迎えに来るまでの生き残りをかけサバイブする話。

まずは、141分という長めの上映時間にかかわらず、飽きずにラストまで楽しむことが出来たこと
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ビフォア・サンライズ 恋人までの距離(1995年製作の映画)

4.6

〈 今言わなきゃ、きっと… 〉


僕も、20代の頃に旅先で偶然出会った女の子と恋におちたことがある。

早朝、中国の小さな田舎町。河の対岸へ渡るための舟の上で彼女の隣りに座ったのがきっかけだった。
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ビフォア・ミッドナイト(2013年製作の映画)

4.3

〈 あのプロゴルファーの石川遼選手も 〉


パリで再会した二人のその後。

相変わらず、とどまることのない二人のイカしたかけあいに、もしやこのまま一本の映画にしてしまうのでは…?


今回の舞台とな
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ダーティハリー(1971年製作の映画)

4.1

いつ頃の映画かなー?と思ったら、1971年の作品なんですね!
そりゃクリント・イーストウッドも髪の毛フサフサなはずです。

あらためて観てみたら、凄く面白い映画でした。

クリント・イーストウッドが、
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50回目のファースト・キス(2004年製作の映画)

3.9

〈 永遠に繰り返される、ある日曜日 〉

毎日が、初めての朝、初めての恋人、初めてのキス、そして初めてのプロポーズだったら?

かなりヒネリの効いたラブストーリー。
状況は正直言ってきびしいけど、ひた
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ダージリン急行(2007年製作の映画)

5.0

〈 うしなっていく前に記録しておかねば … 〉


はたして、この映画?

長かったような、短かいような。

複雑すぎるような、足りないのような。

すぐにでも誰かと語りたいような、一人でしまって
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百円の恋(2014年製作の映画)

4.0

〈 世界はそれを愛と呼ぶんだぜー♫ 〉

「ロッキー1」かと思ってたら、サンボマスターだった感じ。

貧乏臭くて不器用!だけど…


前半部分での、安藤サクラのダメダメ感にはすっかり騙されました。
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ミッドナイト・イン・パリ(2011年製作の映画)

4.1

「パリにやっと来ることができたよ」と冒頭での主人公ギルのセリフ。


但し、パリはパリでも憧れるは、敬愛する小説家達が活躍した1920年頃のパリ。

そんなある時、0時の鐘の音と共に一台のクラシックカ
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人生の特等席(2012年製作の映画)

4.0

クリント・イーストウッド扮するメジャーリーグの老スカウトマンが、仲違いしていた娘と共にしばしスカウト廻りの旅をする話。


登場するそれぞれの人物達の個性や考え方が割とはっきりしていて見易く、最後には
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ヤング・ゼネレーション(1979年製作の映画)

4.3

舞台は、石材が主産業であるアメリカの小さな田舎町。ハイスクールを出たのはいいが地元でブラブラしている四人組。
その一人、イタリアかぶれのデイブが女子大生に恋をして、将来のこととか悩みながらも仲間と自転
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塔の上のラプンツェル(2010年製作の映画)

4.1

不思議な髪の力を持つ女の子が18歳の誕生日に塔の上から飛びだして、自分の生まれた城に帰るお話。

主人公は魅力的だし、物語も原作とは違うけどディズニーの王道ぽくて良かった。
しかし何といってもこの映画
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カーズ(2006年製作の映画)

4.1

〈忘れもの回収〉

宮崎駿さんが、息子の吾郎氏初監督の「ゲド戦記」よりも、このジョン・ラセターの車映画に拍手と称賛を贈ったと言われる、いわくつきの作品。


ラセターの作品を観るのは今回が初めてという
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ペーパー・ムーン(1973年製作の映画)

4.3

白黒だからだろうか?とても「上質な映画を観たなぁ」というのが率直な感想。

風変わりな関係の親子(?)が詐欺をしながら旅をする話。

タバコ吸ったりして可愛い気ないんだけど、ときに優しく父のことが大好
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マダム・イン・ニューヨーク(2012年製作の映画)

4.4

女性が主人公の珍しいインド映画。


主役のマダム・シャシがとにかく美しく魅力的。
インド女性らしい丹精で古風な顔立ちに、サリーとビンディが本当によくマッチしてて、たたずまいも含めてまさにマイ サンシ
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セッション(2014年製作の映画)

4.2

ジャズとは「自分が何者である」、でしかない。


評判にたがわぬ秀作。

ジャズの世界感は、漫画の「BLUE GIANT」といい高潔で熱くてストイックで、〈才能と生命の全てをかけ道を志す〉的な印象を受
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きっと、星のせいじゃない。(2014年製作の映画)

4.0

ずっと涙腺を刺激しつづけているのに、泣けそうで泣けない。

すっきり泣きたかったけど、泣くための映画ではなかったのかもしれない。



主演の二人が魅力的だった。女の子がずっと鼻に管を付けている姿が印
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