のさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

サロメ(1923年製作の映画)

3.0

ヨカナーンの妖艶な美が素晴らしい。サロメの気怠げな誘惑もなんだか良い味出してます。

アートワークにビアズリーの挿絵の影響が出てます。サロメの孔雀の裳裾の様なマントや、頭にトゲトゲした冠を付けた踊り子
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

素材が良かっただけに一つ一つの描写の物足りなさが積もり積もってもう少し答え用意しろと思った。例えばだがいっそ眞人が火事で失った母を救済したいという欲求を叶えた物語ならここまで消化不良にならなかった。出>>続きを読む

フード(1993年製作の映画)

5.0

シュヴァンクマイエル節全開の不可思議なお食事描写。普通の食事もこんなにおかしなファンタジーホラーになる想像力が素晴らしい。
バリバリムシャムシャと気持ちいい位の食べっぷりで食べてはいけないものまで食べ
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(2021年製作の映画)

5.0

骨がカラカラ音を立てて踊ってるようなアニメがかわいい。蘇生術は成功なのか失敗なのか手足めちゃくちゃに引っ付いちゃう。ウィトキンを思わせるダークな奇形を思い出す。吸い込まれるようなお洋服の着せ方が斬新で>>続きを読む

コロニア(2015年製作の映画)

2.6

オオカミの家の予習に。ドキュメンタリーやwikiに書かれたゾッとする内容が程々にマイルドに描かれている。ちょっと都合良く行き過ぎで話としてはもう一歩という感じ。

ドリアン・グレイ/美しき肖像(1970年製作の映画)

3.0

歴代のシリーズと並べるとあまり好みではなかったかな。ファッションがお洒落。

月世界旅行(1902年製作の映画)

4.0

今観てもちゃんと面白い名作ですね。月の顔面に刺さる宇宙船がなんとも間抜けで素晴らしいデザイン。

哀れなピエロ(1892年製作の映画)

3.0

世界初のアニメだと言う。
ピエロが女性に叶わぬ恋心を抱く話は一種のテンプレートなのかな?古写真でも良く見かけます。
アーネスト・ダウスン作、オーブリー・ビアズリー絵のたまゆらのピエロもそんな話。

インフル病みのペトロフ家(2021年製作の映画)

3.7

感染予防しろ!!!!!と声高に叫びたくなる気持ちはあるが程よく夢うつつで見ていたら急にハッとする演出が差し込まれたりして侮れない。中々好き。
お母さんのバイオレンスアクションが凄い。

私の20世紀(1989年製作の映画)

3.7

雰囲気で流す映画。全く違う人生を生きた双子のそれぞれの女の形、なのに最後はぴたりと重なり合って笑い合う2つの影のようになる不思議なお伽話。
マッチ売りの少女の夢が、エジソンの電気によって無限に続くよう
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ザ・ディープ・ハウス(2021年製作の映画)

3.5

湖畔の底の幽霊屋敷を探索するシチュエーションを楽しむには丁度良いかと。
水中の映像が綺麗で怖さもほどほどなので夏に涼しさを求める方におすすめ。
3つ並んだ死体のシーンが不気味に綺麗でグッと来ますね。

フリークスも人間も(1998年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

morphineがあまりにドツボで気になっていた同監督の一作。
20世紀初頭のサンクトペテルブルクを舞台に怪しげなSM写真家が2つの家庭を崩壊させる物語。フリークスとして舞台に上がるシャム双生児の少年
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DAGON(2001年製作の映画)

3.8

薄汚れた村の舞台に海洋生物じみたダゴン教団の信者たちの不気味なビジュアルがマッチしてる。逃げても逃げても終わらない追いかけっこの末に狂気の皮剥ぎショー。極めつけにマカレナ・ゴメスの人魚の様な美しさの虜>>続きを読む

KUSO(2017年製作の映画)

3.3

きったねえし意味わからないけどなんかお洒落なPVっぽいので見れてしまう。
尻穴からウンコが出るより汚い虫とか顔面が出てくる。
ラストの首にできたおできに一喜一憂するカップルが1番面白かった。

Pearl パール(2022年製作の映画)

4.0

カワイイ農場娘が銀幕スターに憧れて、夢を邪魔する奴らをブチ殺す。

真っ赤な鮮血とお揃いのドレス、やたらリアルで淫猥な案山子にキスをして、おめかしした死体と囲む食卓には蛆虫だらけの豚のロースト。バイオ
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X エックス(2022年製作の映画)

3.5

なんといっても最高なのがおばあちゃん。テイキングオブデボラローガンやヴィジットの様なイメージとはまたひと味違う理不尽さと意志の強さがある。ちゃんと期待を裏切らないワニにも好感度爆上げ。老人の性行為のな>>続きを読む

岸辺露伴 ルーヴルへ行く(2023年製作の映画)

3.7

冒頭の骨董屋の導入、オークションまでは実写露伴の魅力全開で怪しくワクワクするような流れだったし、例の絵と対峙するシーンの闇から浮き出る像の悍ましさも見事だった。
惜しいとすれば折角の目玉だったルーブル
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ガス燈(1944年製作の映画)

4.3

手紙が見つかってからのグレゴリーの急変ぶりに見入って一気に観てしまった。ポーラの女優さんの演技が素晴らしい。劇場に行こうと誘われて大喜びしてからの突き落としにこちらまで感情を揺さぶられるよう。パワハラ>>続きを読む

ドリアン・グレイの肖像(1945年製作の映画)

4.0

ドリアンが美しくて肖像画が見事に悍ましい。

ドリアンのした悪事がほとんど描写されないのに肖像画のあまりの醜さで一体どんな事をしてきたのだろうと想像を掻き立てる。本人のまるで表情に出ない美貌も段々と恐
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