ニトーさんの映画レビュー・感想・評価

ニトー

ニトー

塀の中で(2024年製作の映画)

-

5億年ボタンという思考実験があるが、人が狂うのにそんな時間はいらない(そもそも五億年ボタンは「狂わない」ことが前提だけど)。

「FLEE」と同じようなアニメーションによるドキュメンタリー短編。3人の
>>続きを読む

背中を押して(2024年製作の映画)

-

マタニティブルーってこういう感じなんだろうか。
監督が自ら主演をしているんだけど、顔がガチっていて中々どうして切実なものとして迫るものがある。
その心配の内容は子どものことそのものもあるんだけど、増え
>>続きを読む

漁港の肉子ちゃん(2021年製作の映画)

-

なんというか、これは確かにいかにもさんまがやりそうな人情ものの話だなぁと。原作は西加奈子の小説ということなんですが、名前はよく聞くけどこの人の著作なにひとつ読んだことないんですよねぇ。

これに関して
>>続きを読む

チャンス(1979年製作の映画)

-

ハル・アシュビー監督のシュールなコメディ映画。まあコメディであることには違いないのですが、映画としての佇まいに品がありすぎて(それはピーター・セラーズを含めた役者のおかげでもあるのだけれど)そういう映>>続きを読む

ぽっちゃりシティの憂鬱(2025年製作の映画)

-

これは割とバッドエンドではなかろうか。あるいは洗濯機の向こうでぽっちゃり体型がモテモテ(になりたいわけではなさそうだけど、シティ本人は)になる世界に転移しているかもしれないけれど。

そういえば「バブ
>>続きを読む

山中貞雄に捧げる漫画映画「鼠小僧次郎吉」(2023年製作の映画)

-

山中貞雄は若くして亡くなった才能ある映画監督という風聞を聞いたことのある程度でその作品を観たことは多分ないんだけど、このりんたろう監督の短編アニメ作品は山中の監督・脚本である「鼠小僧次郎吉」三部作のア>>続きを読む

僕とママと宇宙飛行士(2025年製作の映画)

-

キリル文字に宇宙飛行士というモチーフからロシアの映画かと思ったら発音がロシア語と違うし「おや?」と思ってたところでサイレンからのシェルター避難でようやくウクライナの映画だと気づく頓馬っぷりの自分。>>続きを読む

雨上がりのパレード(2024年製作の映画)

-

これ絶対に彼氏くんは技能実習生制度で日本に来ようとしてるでしょ。
そう考えると、割と「永遠の別れ」になる可能性も否定できないわけで、単に人混みに紛れて消えて行ってしまっただけのあの別れのシーンの意味合
>>続きを読む

淡い太陽(2026年製作の映画)

-

カメラがとにかく近い顔面クロースショットばかりで、アベルとその父の身体の差を否応なく見せつけにかかる。
癌の治療によって痩身になった父と褐色の健康的に焼けた肌のアベルの膚(顔)の差異とは、つまるところ
>>続きを読む

燃夜(2024年製作の映画)

-

有名なバイクスリップレイアウトを使わずに疑似残光やコーン?当てにいったりとそっち方向で「AKIRA」のバイクシーンオマージュをやるあたりにこだわりを感じる。

「AKIRA」を思春期の蟠ったエネルギー
>>続きを読む

11時11分の願い事(2025年製作の映画)

-

糞レイシスト白人ボーイに恋しちゃったパキスタン系の女の子が白人になりたいと願ったら……とまあシンデレラに中指おったてる系。

主人公もその友達の韓国系の子も普通にカワイくて、白人ボーイの歴代彼女のほう
>>続きを読む

灯りが消えたとき(2025年製作の映画)

-

短編を立て続けに見ていて思ったのが、同じテーマ立てをしているからかもしれないけれど「自然」と「文明」の対立軸のようなものがうっすらとあるように思える。
テーマというよりは背景・場所としての自然(ある程
>>続きを読む

空のその先へ(2024年製作の映画)

-

2000年生まれの若い監督なのですが、すまんよくわからんかったです。

写真家でもあるらしく、だからああいうモノクロのプロファイリング写真みたいな演出をしてみたのだろうか。ファーストショットは「おっ」
>>続きを読む

黒い絨氈(1954年製作の映画)

-

話自体は多少のツイストはあるものの男女のメロドラマであってそこは特に。
いや、ヘストンの処女厨のキモさとかはアレなんだけど、しかしこの「処女厨」というものにおいてもある種のバリエーションというか地域的
>>続きを読む

綿毛の少女(2025年製作の映画)

-

いや、やりたいこととか言いたいことは分かるけど無理がある…。

そもそも押し倒した直接的な原因は靴が頭に当たったからであって、少なくともそれまではフェアプレーに徹してたわけで。

あと死亡確認が男塾な
>>続きを読む

砂漠の星(2022年製作の映画)

-

貧困というより砂漠地帯の干ばつということを考えると、どちらかといえばローカルではなくグローバルな気候問題に直結するものなのだろう。

あの採石場のような場所でサッカーをしていること自体がすでにヤバイの
>>続きを読む

ある男のうわさ(2024年製作の映画)

-

どことなくウィーラセータクンの「ブンミおじさんの森」的なアニミズムやスピリチュアリティを感じる。消えた際に煙が出ているのとか、そもそも画面上に現前と佇んでいるのでもっと分かりやすくはあるんだけど。>>続きを読む

夢は大きく(2022年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

模型タウンが出てきた瞬間に「ヘレディタリーみたいな感じだったりして、ハハハ」とか雑な連想をしてたらマジで黒魔術(現実とのリンク)だったという。

短編で予算もそこまでないから、というのもあるかもしれな
>>続きを読む

ディスクロージャー・デイ(2026年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

10/4追記(文末参照)


言ってもスピルバーグの映画だし予告編の鹿→エイリアンのカットで「うおぉ」と掴まれていたので最初からある程度の期待を持って観ていたのですが、個人的にはスピルバーグ映画でも相
>>続きを読む

ユートピア 狂宴(2025年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

たまたま休みとファーストデイが被って安く映画が観れるというのと、夏アニメが終わって秋アニメが本格的に始まる前の空隙と重ななったので久々に2本観ることができた。
「ディスクロージャー・デイ」と「ユートピ
>>続きを読む

憎しみ 4K(1995年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

マチュー・カソヴィッツ監督の作品は初めて観たんだけれど、後味が悪い映画だった。90年代から撮ってる割には寡作なんですが、どちらかというと俳優としてのキャリアの方がコンスタントにやってるっぽい?

実際
>>続きを読む

プーチンの愛国教室/名もなき反逆者 ロシア 愛国教育の現場で(2025年製作の映画)

-

映像的に何か凄まじいものが映りこむタイプのドキュメンタリーではなく、その意味では絵的に迫るものはないかもしれない。

が、だからこそ恐ろしくもある。明々白々かつ大胆不敵に愛国教育がトップダウンで教育の
>>続きを読む

8番出口(2025年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

ケイン・パーソンズの「バックルームズ」に備えて観たんだけど、肝心のそっちをまだ観ていないという。
しかし、いずれにせよだいぶ人間の「内面」にかかわるロジックが働いていている様子。
ビジュアル的なエステ
>>続きを読む

Quest(原題)(1984年製作の映画)

-

レイ・ブラッドベリ脚本(というか原案?)、ソール・バスと妻のエレイン・バスが監督した短編。というこの名前の時点で妙な並びなのだけれど、そもそもソール・バスって映画撮ってたんだ。

英語が壊滅的にできな
>>続きを読む

劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 〈ワルプルギスの廻天〉(2026年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

まどマギはそこまで関心があるわけではないんですが、ちいかわが中々チケットを取れなかった腹いせにこちらを観ることに。
一応、狩野英孝の副音声で一通り復習してはいる(TV本編も叛逆も当時観たきりだった)の
>>続きを読む

名犬ウォン・トン・トン(1976年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

「GOOD BOY」を観た後だとなんと擬人化されたことか。
犬が犬のまま俳優としての栄華を極めて没落するのだけれど、しかしそこにはエスティという人間(への好意)への隷属みたいなものがあって、これが人間
>>続きを読む

スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ(2026年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

MCUのロゴ遊び久々に見た気がする。
スタン・リーとボーズマンの追悼Verほどではないにせよ、みんなの記憶から消失したことを手際よく表現していて良かった。


本編については色々と言いたいことはあるけ
>>続きを読む

GOOD BOY/グッド・ボーイ(2025年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

まったくノーマークだったのですがタイムラインに流れてきて「え、ナニコレ面白そう」と思って調べたら割と近場の映画館でやっていて、回数も多かったので観て来た。
しかしこういうインディペンデント系の映画こそ
>>続きを読む

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

-

今更観る。
映画の出来栄え云々よりも先にファーストリテイリングによる「ブルジョワ爺」な貧民ウォッシング(造語)だという感想を伝え聞いていたので、まさに私などはそのような低賃金ワーカーであるゆえ斜に構え
>>続きを読む

フェリーニのアマルコルド(1974年製作の映画)

-

観たことのあるフェリーニ映画の中で一番好きかもしれない。「道」とかも好きだけど。いやすみません、実は大して観てないけど。とはいえ、基本的にくだらないものが好きなのでこういうものの方が評価高くなるのは当>>続きを読む

エリン・ブロコビッチ(2000年製作の映画)

-

やはりソダーバーグは面白い。
PFASの件と言い、アメリカはこの手の企業の過失がやたら多い印象があるのですが明らかになるだけまだ良いのかもしれない。
比較的淡々と進みながらも抑えるところは抑え、登場人
>>続きを読む

セブンティーン・アゲイン(2009年製作の映画)

-

思ったよりは面白かったけど、それでいいんかいという気も。
ザック・エフロンという「ハイスクールミュージカル」役者のコンテクストを織り込んだメタ構造を借用しているのが肝。

最初と最後で選択肢そのものは
>>続きを読む

切腹(1962年製作の映画)

-

これ傑作。
さすがは橋本忍の脚本というべきか、一種「羅生門」的な複数人の視点(実質二人だけど)の語りでありながらも「羅生門」のような信用できない語り手構造ではなく、どちらの語りも事実でありながら真実は
>>続きを読む

バッド・ガールズ(1994年製作の映画)

-

ジョナサン・キャプランって聞いたことあるなと思ったら「告発の行方」の監督じゃったか。本国では酷評されているらしい本作ですが、そんなに悪い映画かしら?
今観るとシスターフットものとして割と良い感じのバラ
>>続きを読む

スーパーガール(2026年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

クレイグ・ギレスピーという監督を登用したのもよくわからなくて、彼の監督作でいえば私は「アイ、トーニャ」しか観てないんですけど、「クルエラ」といいやさぐれた女性を描く点が買われたのか…?
別にそこまでや
>>続きを読む

アクト・オブ・キリング オリジナル全長版(2012年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

そういえば、こうしてノーカットを通して観るのは初めてだったな、とか被害者の視点から撮ったと言う「ルック・オブ・サイレンス」は観てなかったな、とか色々考えてしまった。

ドキュメンタリーであるとはいえ、
>>続きを読む