otomさんの映画レビュー・感想・評価

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http://otom.jp 千葉在住の音楽家です。ドリームポップ、シューゲイザー的なものから実験音楽、サントラ等の作曲をしてます。
なるべく幅広くを意識しつつ、色んな映画を楽しんで鑑賞しています。
好きな映画が多過ぎてベストムービーは10作品じゃ足りない。

映画(1464)
ドラマ(0)

ファントム・スレッド(2017年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

鬼女とマザコンでお互い納得してるんなら良いんじゃあないかと...。これまでのPTA作品の主従関係と明暗の関係性は割とくっきりハッキリしていた様に思えるものの、今作ではかなり丸く収まった印象。経過がどう>>続きを読む

袋小路(1965年製作の映画)

5.0

やー、病んでる。喜劇調なだけにほのぼのと進行して暴力的な怖さはないけども、狂気を感じざるを得ない笑い。倦怠感MAXの女はむしろこのハプニングを望んでいたかの様だし財力のある男は駄目さを露見する。遮断さ>>続きを読む

ノクターナル・アニマルズ(2016年製作の映画)

4.0

前作同様に当然と云うべきか、とってもラグジュアリー。俺の家族を奪った夜の獣にリベンジするぞと。あまりにストレートな展開過ぎて、最初はマイケル・シャノンを疑ってしまった。良いな、相変わらず。ダミアン・ハ>>続きを読む

浮雲(1955年製作の映画)

5.0

時にくっついたり離れたり、あさっての方を向いているかと思えば全体の流れる方向は一緒...退廃的な方へ。男もクズだけど女も駄目。心と裏腹に憎まれ口を叩き、虚勢を張りすれ違うダメダメな男と女の生々しいまで>>続きを読む

フェイシズ(1968年製作の映画)

5.0

楽しくて悲しいSon Of A Gunたち。ロングショットで構築された絶妙な緩急の喜怒哀楽と対称的に配置された老若男女。筋的にはなんて事ない不倫劇なのに、気の利いた台詞とのやり取りで、ジョン・マーリー>>続きを読む

ネオン・デーモン(2016年製作の映画)

3.8

とりあえず最低だなキアヌ・リーブス。下克上な世界でのし上がる為に食って、棚ぼたもアリで、鑑賞者も喰ってしてやったりなレフンってのは分かる。基本的なテイスト自体はプッシャーとかの頃からあんまり変わってい>>続きを読む

少女娼婦 けものみち(1980年製作の映画)

4.0

69の日なので、我が家のライブラリより内田裕也もの。根っからの真性ドSなのか、もしくは崇拝しているのか、他の神代辰巳作品に劣らず今作も大変女性にキビシイ。ポルノと云うよりは完全にATG的な雰囲気を醸し>>続きを読む

蜂の旅人(1986年製作の映画)

4.3

まだ財政破綻のずっと前のギリシャのお話。今まで観た映画の中でもトップクラスの情熱的なエクストリーム入店。そして朽ちた映画館の下半身ショットの秀逸さ。歴史とすれ違ってこのザマでお前が羨ましいなんて言われ>>続きを読む

パーティで女の子に話しかけるには(2017年製作の映画)

3.0

全体的に中途半端な感じは否めず。なんと云うか、ここまで主張を盛り込んでくるとちょっと説教臭い。ジョン・キャメロン・ミッチェルの作風自体は変わっていないし、好きだったんだけどな。自分が変わったのか。決し>>続きを読む

御冗談でショ(1932年製作の映画)

4.0

実家からボックスセットを持ってきたので再鑑賞。大学のダークサイドな部分をキ印スレスレな感じでアナーキーに展開するマルクス兄弟。他の作品同様にそれぞれの芸達者っぷりで感嘆せざるを得ない。ウディ・アレンが>>続きを読む

コード・アンノウン(2000年製作の映画)

4.8

ハネケ祭りの続き。例の如くかなり記憶が曖昧で色んなとこでこんなシーンあったなと云った感じ。のっけの長回しから始まり、先の作品同様に断片的かつなかなかピリピリと息苦しく進む。ヨーロッパにおける相互に『伝>>続きを読む

ジョルジュ・バタイユ ママン(2004年製作の映画)

4.3

後の方のバタイユは読んでないけど、気になったので鑑賞。
"破滅を宿していないと快楽は得られない"とまるで眼球譚の少女がそのまま成長したかの如くなユペール様とバタイユ自身の投影かどうか分からんけど、とに
>>続きを読む

山の音(1954年製作の映画)

4.1

乱れに乱れまくった昨今ならば嫁(原節子)と老け役の義父(山村聰)で間違いでも起こりそうな筋ではある。三島由紀夫曰く接吻だけで自決する大正の女性の貞操観念から戦後の昭和で緩くなったとは云っても劇中の家庭>>続きを読む

男と女、モントーク岬で(2017年製作の映画)

4.5

ニンフォマニアックの延長を行く程では無いにせよ、一般的にはとんでもなくクズ男を演じたスカルスガルドではある。
しかし、視点を変えると劇中の恩師ウォルター曰く『この絵は俺のだからどうしようと俺の自由』の
>>続きを読む

愛なき女(1951年製作の映画)

3.4

筋自体は古典的なもので如何様にもなりそうなもんなんだけど、尺のせいかバスバス展開して行くのでカタルシスが弱いと云うか重厚さがない。とは云うものの愛と憎と各人の立ち位置の絶妙さ、クサクサする兄の暴発(気>>続きを読む

エル・スール(1982年製作の映画)

5.0

思った事を言えなくなってしまった大人と無垢な問いかけをする子供。親の青春時代を知りたくとも物理的に決して知り得ないと云う絶対的な溝。その溝のこちらとあちらとこの時とあの時でそれぞれが歩み寄ろうとしつつ>>続きを読む

竹取物語(1987年製作の映画)

2.5

わが家的に徒然草等の平安ブームなのと、先日のかぐや姫共ににまんまと触発された形。小学生の時に劇場で観た際は特撮スゲェくらいだったと思われるも、今回改めて鑑賞してこんなに酷かったかと閉口。まぁでもこう云>>続きを読む

めし(1951年製作の映画)

4.5

よそん家の夫婦喧嘩と云う最高にどーでもいい題材ながら実にドラマチック。他の作品でもそうだけども、ピキピキしている時の原節子の怖さと表現の濃密さ。加山同様に隠しきれないモテDNAの上原謙、ド正論の小林桂>>続きを読む

反撥(1964年製作の映画)

4.6

数十年後にセクハラ告発を批判する人とは思えない乙女設定。腐敗と瓦解でもって崩壊する。瞳孔開きっぱなしでも超絶可愛いカトリーヌ・ドヌーブの怪演と割と初期のなんか固いんだけども、アクの強いポランスキー演出>>続きを読む

愛の奴隷(1976年製作の映画)

4.3

この霧を抜けても五里霧中な恐ロシア。メロウなテーマ曲を必ず一本立てつつ、しっかりカメオ出演もするニキータ・ミハルコフ。全然合ってないんだけど、ビル・コンティみたいでかなり好き。ロシア革命の混乱、動乱に>>続きを読む

アトミック・カフェ(1982年製作の映画)

4.0

VHSから取り込んだやつを久々に。なんでもアリなこれが戦勝国ってやつなんだな。最後の2人まで殺しあうのが人類...認めたくないけどねぇ。どこの国も変わらないのだとは思うけれども、自己防衛の名のもとに繰>>続きを読む

かぐや姫の物語(2013年製作の映画)

4.0

最後は狂言っぽくはあるものの、とことんヒメ無双。凄いクオリティだった。月からやってきた大仏以下、猫村っぽい面々の破壊力。良作。

71フラグメンツ(1994年製作の映画)

5.0

三作目。すっかり内容を忘れていたものの、開始5分でオチまで鮮明に思い出す。日々ニュースやネットでいかに断片なソースしか受け取っていないか。街の事件から紛争までその裏側には人の分だけ物語がある。それらを>>続きを読む

映画に愛をこめて アメリカの夜(1973年製作の映画)

5.0

我が家的にはヘビロテのサントラの方が馴染みのある一本。タイトルの昼から夜のフィルター、フィルムのサウンドトラックのOPから始まり映画制作のあらゆるものが詰まっているメタ構造作品。森崎東の『ロケーション>>続きを読む

フレンチアルプスで起きたこと(2014年製作の映画)

4.0

なんか胃が痛くなる。仮定の段階でカッコいい事はいくらでも言えるんだけどね。収集の付け方としてはカミさんが一枚上手だけども、微妙な傷が残る。反面、したり顔でタバコをふかす旦那に赤面。恥ずかしい人にはなり>>続きを読む

イル・ディーヴォ 魔王と呼ばれた男(2008年製作の映画)

3.8

映像美と音楽の使い方はまさしくソレンティーノのソレなんだけども、如何せんイタリアの近代史に馴染みがなさ過ぎなのと、登場人物がてんこ盛りでちょいとくたびれる。裁かれるは善人のみ的な感じで、どこの国にも悪>>続きを読む

未来よ こんにちは(2016年製作の映画)

4.1

絶大なる時の癒しの力だわな。知的かつ高尚なユペール様を悩ます日常的なダメージの数々。思想だけでは抗い難い現実の悲劇と言えども、それは永遠ではない。毛嫌いしていたニャンコの席を変える、そんな時の流れの中>>続きを読む

ガーターベルトの夜(1984年製作の映画)

4.0

奔放な振りして意外と純愛な年上のオネーサンの一面とな。中学生の妄想レベルでとんでもなくユルユル。でもすごい好き。エリザとエリックと甲乙付けがたい。ミカドのサントラ欲しい。

この庭に死す(1956年製作の映画)

3.7

激しくブニュエルらしくない気もするものの、信仰の挫折感はやっぱりブニュエルっぽくはある。世にも雑な群像劇からこれまた雑なサバイバルに移行する。とにかく雑な印象しか残ってないのだけれども、終わってみれば>>続きを読む

テス(1979年製作の映画)

4.0

シャロン・テートに捧げるってのにグッとくる。貧困と家柄問題に加えて性的なものへの厳格さ。19世紀におけるイギリス文学のテンプレとも云えそうな閉塞感に包まれる。完全なるメロドラマな上に時折なにか雑な演出>>続きを読む

ニューローズホテル(1998年製作の映画)

4.3

なるほど、サッパリ分からん。けれどもアベル・フェラーラ作品は当たり外れがある事はハッキリ激しく確信。天野喜孝、何しに出てきたか良く分からん教授とジョン・ルーリー、そして主演の3人で一応なかなか華はある>>続きを読む

フォーリング・ダウン(1993年製作の映画)

4.8

バーガー屋の下りが観たくて。冷戦末期のUSAあるあるで、景気の悪い今の日本でも充分にありそうな話。わらしべ長者ばりに武装してレベルアップ(もとい、落ちてるか...)のマイケル・ダグラスとロバート・デュ>>続きを読む

帰ってきたヒトラー(2015年製作の映画)

3.8

個人的には娯楽作品は中道が望ましい。ものの、バイロイトinヒトラー!!のドイツ的に物凄いアウト感、ブルーノ・ガンツのパロディ、BTTFのマーティ風コスなのに足元がアディダス等々のしっかりキッチリなかな>>続きを読む

軍旗はためく下に(1972年製作の映画)

4.7

壮絶。脚本に新藤兼人が名を連ねているだけあって、後の『わが道』みたいな藪の中テイストがある。それでいて深作的な激しさと緊迫感で釘付けになる。「末端に対して誠意がない」って台詞は今も昔も当てはまるよな。>>続きを読む

ジェイコブス・ラダー(1990年製作の映画)

4.0

このキマり具合は正確には何オチって云うのか。記憶と幻覚の刹那は混沌を極める。

ベニーズ・ビデオ(1992年製作の映画)

5.0

ハネケの"感情の氷河期"三部作の二作目。先日に続いてこちらも十年ぶりくらいの鑑賞。メディアは異なれど、テーマとなるいびつな距離感と胃に来る感じは最新作の『ハッピーエンド』まで一貫している。何が怖いって>>続きを読む

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