大槻さんの映画レビュー・感想・評価

大槻

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海がきこえる(1993年製作の映画)

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シンプルな設定の中で、登場人物それぞれの葛藤に感情移入できるジブリの隠れ名作。

わがままで無鉄砲な女の子と、それに振り回されながらも、次に何が出てくるのか、どこか楽しみにしてしまう男の子という、「打
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

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好きとは言いづらい映画。

徹底的にビジュアライズされた世界観、設定、演技、音楽など、隙間なく傑作の匂いを放っているし、実際何度も笑い、心に響いた言葉や言い回しも多い。

冒頭は、世界観映画かと侮りつ
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あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。(2023年製作の映画)

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お世話になっている方が出演されているということで鑑賞。
久しぶりに、若い恋愛を観た。

立場とか、出自とか、今置かれている状況とか、全部すっ飛ばして問答無用で主人公カップルが恋に落ちていく。
これが
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

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観終わった後に、じわじわと日常に染み込んでくる映画。

映画を撮る人の夢みたいな、何か大きなことが起こるわけでも、明確なゴール設定があるわけでもないのに、なんだか見てしまう、何気ない日常。

「こんな
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

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「どこにでもいるカップルの話」「誰もが経験したことのある物語」などの感想をよく耳にし、時に「共感性羞恥心」などという言葉とともに語られる映画だが、果たしてそうだろうか。

同じ駅で一緒に終電を逃して、
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キングダム2 遥かなる大地へ(2022年製作の映画)

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漫画に救われてきた人間なので、漫画原作の映画はどうしてもハードルが上がってしまうのだが、杞憂に。

キングダムは、多数対多数の「軍略」をエンタメに昇華した上で解像度高く描き切るということをやっている珍
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

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何か大事なものを掴めそうで、掴めなかった。そんな映画だった。

正直、疲れていたこともあり、途中1分ほど寝てしまったのだが、それでも概要は理解できたので感想を。

いわゆるエンタメ的なゴールの作り方で
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AIR/エア(2023年製作の映画)

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傑作グッドウィルハンティングの2人らしい、行動とフルスイングの美学を教えてくれる映画。

AIが幅を効かせようが、データがものを言う時代になろうが、結局、「責任を取る」という行為は人間にしかできず、
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BLUE GIANT(2023年製作の映画)

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元のストーリーがいいので、当然泣けるが、漫画が映画になったことにより、より感情が揺さぶられるシーンがあったかというと、ない。

もちろん、ジャズを題材にした物語を、ジャズを聴きながら堪能できるので、
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コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

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手話と歌の歌詞を覚えたくなる映画。

泣いた。「主人公の成長により、家族が変化していく映画」のような書かれ方が散見されるが、どちらかというと「家族の成長により、主人公が変化していく映画」に見えた。実
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セックス・アンド・ザ・シティ(2008年製作の映画)

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友人の恋愛を応援したくなる映画。

塗り絵をセックスの隠語にしたり、1本目のシャンパンを出した後、サプライズで2本目を出したり、嘘か真かニューヨークの女性がはちゃめちゃに楽しそうに描かれている。
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わたしは最悪。(2021年製作の映画)

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自分と周囲だけがそれなりに納得できる理屈をこねて、自分勝手に走りまくって、ふと後ろを振り返ってみると傷ついている人がいて、「あー、自分って最悪だわ」という経験、誰しもがあると信じたい。そんな気持ちにな>>続きを読む

ハケンアニメ!(2022年製作の映画)

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泣いて泣いて泣いた。
徹夜、罵倒、屈辱、悲哀…こんな経験や感情を経て、泥水をすすりながら何かを作ったことがある人ならまず泣く。

世界観まで細かく描かれる、作中の2本のアニメや、そのアニメのキャラクタ
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エッシャー通りの赤いポスト(2020年製作の映画)

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「人の狂気をデフォルメしたらこんな感じ」な狂気爆発映画。

意見が食い違った場合、どちらかが譲らないとうまくいかない社会の中で「誰も譲らないと世界はこうなりますよ?」と提示された気分。
ある種とても
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すばらしき世界(2021年製作の映画)

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優しい世界の映画

どうしようもない人間にも、支えてくれる人がいて、その誰かの顔を思い出したり、時には自分を曲げたりしながら日々頑張っているという当たり前のことを再認識させてくれる。

すぐに感情
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ガチ星(2018年製作の映画)

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好きな映画を聞かれたら、必ず口にしたい映画。

ひたすらに描かれる主人公のダメな部分を、人ってこうだよねという諦念と、共感を胸に見続け、見続け、見続け…最後はまさしく競輪のラストスパートのように走り
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ノッティングヒルの恋人(1999年製作の映画)

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現実感の無さも含めて、王道のラブロマンス。

女性側の魅力がやや「超有名女優である」ということに偏ってしまっている印象がある。が、そんな立場にも関わらず自らの損得や、相手、周囲への迷惑も顧みず、好き
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クルエラ(2021年製作の映画)

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これぞ映画!と感じる映画を久しぶりに観た。
101匹ワンちゃんの内容はほとんど覚えていなくても、あの悪役は覚えている。
そんな人物を主人公にして、ディズニーが本気で映画を作ったのだから、面白くないわけ
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レザボア・ドッグス(1992年製作の映画)

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学生映画を究極までカッコよくしたような映画。

ほとんど1つの舞台だけで人物と状況が目まぐるしく変化し、いつ、誰が誰に暴力を振るわれるか分からない緊張感が常にある。

ダンスを踊りながら人の耳を切
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リンダ リンダ リンダ(2005年製作の映画)

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高校生の気怠さと煌めきが、名曲「リンダリンダ」と見事に調和した映画。

韓国人留学生のソンちゃんの言動一つ一つが最高で、あれ以上の言動による内面描写は他の映画でも見たことがない。

ソンちゃんが最高
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まともじゃないのは君も一緒(2020年製作の映画)

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ずっと見ていられる2人を描いた映画。

誰にでもあると思う「今考えると、なんであんな面白いことを思いついて、やり切れたんだろう」という思い出の一コマを覗き見させてもらった気分。終わりのカットが印象的
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シャロウ・グレイブ(1994年製作の映画)

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サスペンス要素が想像を遥かに上回ってきた映画。三谷幸喜的ドタバタお笑い劇かと思いきや、目を背けたいシーンもいくつかあるほどハラハラとさせられる。

こんなシチュエーションになっても誠実でいられること
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キューティ・ブロンド(2001年製作の映画)

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終始ご機嫌な映画。間違えて吹き替え版をレンタルしてしまったので、よりご機嫌感が浮き彫りに。

「いやないでしょ!」「そんなことにならないでしょ!」「ノー天気すぎるだろお前ら!?」など、ツッコんでいる
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バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)(2014年製作の映画)

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現実と妄想の境界線がくっきりとしていき、最後にはなくなる映画。

そしてその境界線を描くための努力、手法が凄まじい。マークが吹き出したタバコの煙、夜明け、向かいのビルの一室の流れはあまりに流麗で5回
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ファッションが教えてくれること(2009年製作の映画)

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アナ・ウィンターの映画ではなく、グレース・コディントンの映画。

彼女のことを知らなかったので、最初はアナに振り回される大変なディレクターとして見ていたが、映画の終盤には、悲哀や怒りも伴いながらアナ
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美しき緑の星(1996年製作の映画)

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ずーっとコントみたいな映画。しかしただのコントではなく、「笑い」と「気付き」が得られる名作。

こんなに今の世の中に対して懐疑的で、本質を見ようとし続けている人間が、映画という労力を必要とする手法で
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スウィング・キッズ(2018年製作の映画)

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ものすごくフィクションっぽいのに、どこかリアルな物語に感じさせられる映画。

こんなに壮大ではないだろうが、この物語と似たようなことは戦争の背景でたくさん起きているのだと思う。そういった歴史に残らな
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22年目の告白 私が殺人犯です(2017年製作の映画)

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展開がシンプルで、分かりやすくのめり込める映画。目は離せなくなる。

映画のジャケットが、既に観客を騙すために一役買っており、宣伝やプロモーションにおけるコピー、メッセージで「どこまで言うのか」を考
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ワンダー 君は太陽(2017年製作の映画)

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理不尽を愛で乗り越えていく物語。理不尽さは「笑い」以外でも解決できるのだと気づかされた。

そして、もちろん号泣した。ただ、目を背けてきたものを直視させられた上で感動させられているため、終始謎の背徳
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ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ(2001年製作の映画)

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品のなさと面白さのバランスが取れていないからか、あまりにも今の日本と価値観が違うからか、そんなに好きではない。

タイヤの上で主人公が身の上を笑い飛ばしているシーンが印象的。

SUNNY 強い気持ち・強い愛(2018年製作の映画)

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女子高生になりたくなる映画。

「わざわざ観なくてもいい」みたいな意見を聞いていたのでハードルを下げて観賞したが普通に泣いた。どう考えてもわざわざ観るべき映画。観なくてもいいと言った人間を探し出して
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ヘイト・ユー・ギブ(2018年製作の映画)

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緊張感の映画。

音楽も意図してそうしているのか、主人公や、主人公家族がどんなに幸せな時も、観ている間はずっと心の中に不安がつきまとう。同時に、差別が身近にある黒人というのは常にこんな不安に晒されて
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メメント(2000年製作の映画)

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難しすぎる。

カッコ良く講釈を垂れたいところだが、はっきり言って大事なところはほとんど理解できなかった自信がある。そもそもサスペンスが好きではない&あまり集中して鑑賞できる環境ではなかったことを差
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フィールド・オブ・ドリームス(1989年製作の映画)

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ずっと夢の中みたいな映画。

くりぃむしちゅーの上田さんがオススメしていたので観たのだが、正直ピンとこなかった。原動力と起こる出来事がスピリチュアルすぎて、自分の人生に落とし込めない。

ラスト5
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ダイ・ハード(1988年製作の映画)

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爆笑問題の太田さんがオススメしていたため鑑賞。

悪いやつ、イケすかないやつはどんなに惨い殺し方をしてもオッケー!みたいなアメリカニズムには辟易するが、エンターテインメントとしては間違いなく一級。
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ステイ・フレンズ(2011年製作の映画)

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セフレと友達の境界線の話。

「メリーに首ったけ」的な、下品なラブコメの可能性を恐れながら観たが、杞憂に終わった。

テンポ良く観ていけるのに、所々に共感できるシーンやセリフがあり、笑いどころもた
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