乙郎さんさんの映画レビュー・感想・評価

乙郎さん

乙郎さん

映画(2302)
ドラマ(10)

イメージの本(2018年製作の映画)

3.5

最初にDVDで観た時は半分うつらうつらしながらだったが、この度映画館で観た。うむ、面白い。
引用でほぼ構成されているはずなのに、確実に刻まれているゴダール印。運動の韻の踏み方が気持ち良い。言われている
>>続きを読む

TOURISM(2018年製作の映画)

3.0

序盤、地方都市のダラダラ具合は周回遅れ感が否めなかったものの、旅行に出てからは良い。
観光の退屈さを映し取ることとしては『15時17分〜』や『永遠の語らい』には敵わないものの、モラトリアムの延長として
>>続きを読む

五億円のじんせい(2019年製作の映画)

2.5

普通の映画といえば普通の映画。夏の香りが画面からしてくるのは良いが、少し画面がリッチな教材映像という印象。
しかし、これが教材ならば何を感じたか書かないとなと思わせられたのは事実。
この映画の主人公は
>>続きを読む

がっこうぐらし!(2018年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

まあまあ。チープな画面は如何ともしがたいものの、時折はっとするほど躍動的なシーンが入るのと、いわゆる「信用できない語り手」シーンが良い。
ただ、学校の建築としての撮り方は不満。観終わった後にもう少し「
>>続きを読む

Um Século de Energia(原題)(2015年製作の映画)

5.0

あまりにも傑作でビビる。おそらく、今後更新されるかわからない、人類史上最高齢の監督が撮った映画がこんなにも美しいという事実に感涙。
過去作のコラージュ(多分)により景観の変化、時代の変化を映しつつ、「
>>続きを読む

ジョーカー(2019年製作の映画)

3.5

自分でも意外なくらい楽しめた。教科書的な映画といえばそれまでだが、教科書的というのはクラシカルな強度ということで、それだけでも満足。後半はその優等生具合と狂気が噛み合ってない気がするが、それもまた奇妙>>続きを読む

犯す女〜愚者の群れ〜(2019年製作の映画)

4.0

浜崎真緒主演のエロVシネではあるが、あまり実用性はない。ただ、やっぱり城定を追いかけるのは楽しい。まるで石井隆作品のような展開を見せたと思えば、ここ数作で顕著だった涅槃のイメージの具現化に行き着く。>>続きを読む

映画 おしりたんてい カレーなる じけん(2019年製作の映画)

4.0

冒頭の列車シーンから始まる展開といい、○○を探せ的な仕掛けといい、完全にヒッチコックマナー。テレビシリーズに惹かれたのもこれが根源にあったからだと実感。失礼こかせていただきますがクライマックスに重なら>>続きを読む

りさいくるずー(2019年製作の映画)

4.0

最高!実写パートとクレイアニメ的パートの組み合わせが良いし、チート展開で解決する馬鹿馬鹿しさも良い。子ども遊びのメタ性は2011年版『くまのプーさん』に並ぶ。あとウサギが可愛い。

えいが うちの3姉妹(2019年製作の映画)

-

子育て中だから冷静に見ることができない作品もある。評価不能。

空の青さを知る人よ(2019年製作の映画)

3.5

言いたいことは色々あるものの(母性幻想は危うい気がする)、泣いた。
暗さがいい。地方都市の夜の暗さだ。この暗さ知ってるとなる。
あと、よく走っていたもの好印象で、年取った人の走りと若者の走りの対比が良
>>続きを読む

マチネの終わりに(2019年製作の映画)

4.0

最高の映像で綴られるアンジャッシュのコント。

前半はクソがつくほど退屈(映像は素晴らしいが)なものの、この物語がトリックスターを描いたものだということがわかる後半から勢いが増す。やはり西谷弘の本分は
>>続きを読む

アンダー・ザ・シルバーレイク(2018年製作の映画)

3.0

まんまヒッチコックな劇伴や端正な画面などは素晴らしいが、やや長いのと演出が鈍重なこともあって正直に言えば好きな映画ではない。好きな映画ではないが、刺さった。
まず、アンドリュー・ガーフィールドという俳
>>続きを読む

台北ストーリー(1985年製作の映画)

3.5

後年のエドワード・ヤンを観た後だとショットの強度がやや劣る気はするが、逆にそれがエドワード・ヤンの都会性と土着性のせめぎ合いが感じられて面白い。
特に後半だけど、台湾の街並みをバイクで疾走するシーンと
>>続きを読む

蜜蜂と遠雷(2019年製作の映画)

2.5

喪の映画。ひたすらに暗い(黒い)画面は否応にも死の匂いを感じさせる。それは、松岡茉優の衣装が第1次予選の白い服から、本選の喪服のような黒へと移り変わるように、死の受容が縦糸としてあるからなのかもしれな>>続きを読む

ユキコ(2018年製作の映画)

4.0

超絶。
ドキュメンタリーと劇映画と映像詩の境目が曖昧になる感覚。次のショットが常に気になる緊張感。
作為性は目立つが、それこそがこの映画の肝。沖縄で出会った女性に祖母から聞いた話を自分の話として語らせ
>>続きを読む

恋の豚(2018年製作の映画)

4.5

超絶。完璧な映画。
この監督の一人暮らしの表現が自分の心象風景に近いものがあり、そこから心優しい人の寓話だったり、倫理観の外れた男女の話だったりに飛躍するところに惹かれる。全てのショットの選択に間違い
>>続きを読む

火口のふたり(2019年製作の映画)

3.5

かなり良い。
思ったよりもSEX SEXした作品ではないように感じた。むしろ、最初のSEX以外は大胆に省略し、記号化しているところに意味があるような映画。
宣伝を見る限り、男女がセックスしまくる爛れた
>>続きを読む

アイネクライネナハトムジーク(2019年製作の映画)

2.0

少し言いづらいが、そこまでハマらず。正しい方向なんだと思う。良い話だと思ったし、これを伝えるのに変則的な演出は不要というのはわかるが、それでも物足りなく感じた。
様々なカップルが描かれ、その変異点を見
>>続きを読む

イエスタデイ(2019年製作の映画)

4.0

面白かったのだけど、毒があるわけでもなく、仲の良い友人とビートルズの話を一頻りした後のような爽快感。ただ、リチャード・カーティスのあまあま御都合主義の勝手にやってろラブコメは健在なので苦手な人は注意。>>続きを読む

宮本から君へ(2019年製作の映画)

3.0

原作既読。正直に言えば、真利子監督のカサヴェテス的な演出意図と、原作の持つ漫画的な娯楽部分が噛み合っていない印象がある。時系列のフラッシュバックも効果的でない。
ただ、俺は宮本を否定できない。
ある意
>>続きを読む

ここは退屈迎えに来て(2018年製作の映画)

2.5

原作既読、テーマにも関心があるため興味深く観たけど、お世辞にも良い作品とは言えない。日本映画は成田凌と門脇麦に青春の終わりを託しすぎ問題。
青春の終わりを群像劇として長回しを多用するという、アルトマン
>>続きを読む

記憶にございません!(2019年製作の映画)

2.5

京風に言えば「三谷はん、いろんなところに気ぃ遣って、ほんと偉いわあ」。
実際、適度に風刺を入れて、かつ本当に危ないところには切り込まず、笑わせて、後味も良いという点で巧みとは思う。ただ、これは自分がリ
>>続きを読む

チワワちゃん(2018年製作の映画)

3.0

悪くない。むしろ岡崎京子原作映画では初めて「良い」に分類されるものが出てきたとさえ思った。
言いたいことはたくさんある。ナガイのキャラ変とか、オリジナルエピソードの冗長さ(浅野忠信の部分も成田凌の部屋
>>続きを読む

デンジャラス・プリズン ー牢獄の処刑人ー(2017年製作の映画)

3.0

無表情劇の手法をもって描く暴力ジャンル映画といったところだろうか。
元々暴力映画をそこまで好まない人間としては楽しめた。
暴力描写としては北野武作品を連想したが、それよりもやや娯楽を目指している印象。
>>続きを読む

劇場版 おっさんずラブ ~LOVE or DEAD~(2019年製作の映画)

3.5

‪ 俺のだけかな。観ててものすごく川原泉の漫画を思い出したんだけど。もちろん好き。
どのような点に川原泉を感じたかというと、終盤に「みんな間違ってるけど…」というセリフがあって、間違ってるとまでは思わ
>>続きを読む

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

4.0

体感時間は120分だけど多分今140分くらいなんだろうなというところでエンドロールが始まったので驚いた(実際は160分)。クリシェになるがあえて言わせてもらうと、この映画の欠点は短すぎるところだ。
>>続きを読む

ザ・プレデター(2018年製作の映画)

2.5

凡作。
位置関係がよくわからないアクションに、群像劇要素を足したことによるタルさ。あまり褒められない。80年代アクションのゆるさを再現したことが褒められている感じだが、こんな現代的なツルツル画面でやら
>>続きを読む

新・男はつらいよ(1970年製作の映画)

4.5

面白かったー。
男はつらいよシリーズは大学時代にだいぶ観た記憶はあるんだけど、これは多分初見かな? 生みの親の一人である小林俊一生涯唯一の監督作ということもあってか、かなり力が入っている。
大勢の人物
>>続きを読む

ウィーアーリトルゾンビーズ(2019年製作の映画)

3.5

無料配信にて。
どうしよう。シネフィルに不評なのはわかるけど嫌いになれない。『ホットギミック ガールミーツボーイ』と並べて語られる作品。
ところどころ良いショットを挟んでくるし、ゲーム音楽を意識した劇
>>続きを読む

熱帯魚(1995年製作の映画)

4.0

とてもよかった。
不思議な話なのだけど、自分の中にも都会の空を熱帯魚が飛んでいるといった心象風景があるので、全世界的に夢見がちな人が共通して待つ風景なのかなと感じた。
全然ジャンルは異なるけど同時期の
>>続きを読む

>|