乙郎さんさんの映画レビュー・感想・評価

乙郎さん

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映画(2401)
ドラマ(39)

アクエリアス(2016年製作の映画)

3.5

冒頭のスピーチにカットバックされるSEXシーンが示すこの映画の見方。決して全体を通してフラッシュバックは多くないにもかかわらず、少ないシームレスな過去との繋ぎで印象付け、カメラワークと移動で時間感覚を>>続きを読む

彼女がその名を知らない鳥たち(2017年製作の映画)

3.0

日活ロマンポルノやりたかったんだろうなとは思うが、もう少し短くまとめてくれたら…。とはいえ、生活感あふれる美術と蒼井優の熱演は買う。

蛇の道(1998年製作の映画)

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新年一発目に黒沢清『蛇の道』(1998)鑑賞!

……ちょっと持ち帰らせてください

個人的にはよく言及される「呪いのビデオ映像」や「渇いた銃声/暴力」よりも、前半の住宅街の撮り方が不気味で不穏で印象
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ロングデイズ・ジャーニー この夜の涯てへ(2018年製作の映画)

3.0

前半は台湾NWを感じたと同時に、これなら本家の台湾NWで事足りるわと思ったのも事実なのだけれども、語り草の60分長回し部分はたしかにすごい。ただ、一方で内面世界の映像化というのをすでに打ち出している点>>続きを読む

ROMA/ローマ(2018年製作の映画)

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忙しさで飛び飛びで観てしまったので正当な評価は下せないかな。
流麗な横移動、奥行きのある画像など優れたところは多いし、まるで細部のみで構成されたようなところも新しい部分とは思うが、どこかはまりきらない
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透明人間(2019年製作の映画)

3.0

一級のサスペンスだと思うが、一方で理屈で理解できてしまう作品として物足りなさを覚えたのは事実。
とはいえ、確かに怖かった。

カメラが怖い。なぜこの位置にカメラが置かれているのか、なぜこのパンをするの
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風の電話(2020年製作の映画)

3.5

東日本大震災と残されたものの悲しみを描くという点ではやや映画的快楽に溢れすぎているきらいはあるものの、そこで生まれた余白に観客が感じたものを書く余地を残しているのかもしれない。良かった。
灰原隆裕の撮
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スパイの妻(2020年製作の映画)

4.0

10年代以降の黒沢清では最も活劇的で台詞回しが音楽的だと思う。それはかつての黒沢清の幻影を見ているわけで、ともすれば保守的とも言われかねないけど、抗えない快楽があったのも事実。面白かった。
過去作だと
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ワンダーウォール 劇場版(2019年製作の映画)

3.5

ザワザワする。断言するが、数日のうちに確実に夢に出てくる。
この作品の感想をまともに書ける気がしない。学生時代のぼんやりとした思いから、建前で構成された現在まで繋ぐほど個人史に食い込むつくり。
完全に
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ビルとテッドの時空旅行 音楽で世界を救え!(2020年製作の映画)

3.5

面白かった!
成長しない人物が大人になってしまったことの悲哀は『T2 トレインスポッティング』にも通じるが、ギャグの量が上回る。過去作との天丼の積み重ねと、成長しない登場人物に一回だけ許された精神的成
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ばるぼら(2019年製作の映画)

2.0

60〜70年代のデカダンな東京を再現しつつ時代劇としないのは挑戦か無策か。
全体的に思念的で鈍重となってしまった気配あり。あと二階堂ふみという女優は、少なくともここ最近はリアル(現実)を担当してきた感
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ジオラマボーイ・パノラマガール(2020年製作の映画)

2.5

正直に言えば消化不良感はあり。
運動は確かに生きが良いが、それでも前作『PARKS』に軍配が上がる。
もし岡崎京子の「映画性」を再現したいのなら、原作の破綻さえも取り込んだ方がよかったのかもしれない。
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レイニーデイ・イン・ニューヨーク(2019年製作の映画)

3.5

これがアレンの最終回でも良いのかもしれない。
内容はいつものアレン節というか、ニューヨークを舞台にジャズが鳴って、男女の痴話喧嘩が展開されるというもの。ストラーロの撮影が加わると少し「怖さ」を感じる。
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37セカンズ(2019年製作の映画)

3.5

良作。とにかく渡辺真起子がカッコいい。
テーマとしては障碍者の性というよりも、かなり普遍的な毒親問題を取り扱っていて、プロットは『5億円のじんせい』に近い。ただし、両作ともに見られる特徴だが、語り口は
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見えない目撃者(2019年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

超絶!多分去年見てたらベスト入れてた。
吉岡里帆にとって捜査は過去の過失をリカバーするためのものであり、そこに公的意識は存在しない。対する殺人鬼も過去に「目撃」してしまったことに囚われる。
対して、相
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もう終わりにしよう。(2020年製作の映画)

1.5

好きになれない。ある類のジャンルの映画だということはわかるが、真相が分かったところで「で?」となってしまうのは自分の弱者への思いやりが足りないのだろうか。
例えば、一応ネタバレを誘発するのでタイトルは
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劇場版「鬼滅の刃」無限列車編(2020年製作の映画)

3.0

スクリーンで見ると話運びのスローさは気になるものの、一種インフレしたバトルアクションは楽しんだし、終盤のとある展開には胸を打たれた。
鬼滅のバトル描写、もっとザック・スナイダーみたいになってもいいかも
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惡の華(2019年製作の映画)

4.0

これはうっかり撮ってしまった「名画」なのかもしれない。
冒頭から、青春の煩悶を描く裏に、あるユニバースを描く気概を感じた。
欠点は正直多い。画面はフィルム調でリッチなのだけれども、所々徹底されていない
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地獄少女(2019年製作の映画)

3.0

個人的にやってみたかった玉城ティナの二本立てを実行。
まず『地獄少女』。原作付きシネコン映画を完全に白石作品ユニバース(&触手異空間表現や古びた小道具)に組み込む胆力がすごい。
内容としては、白石監督
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ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

3.0

悪くないが、本来の資質を超えたものに挑戦してしまったのではないかという感じは残る。
手紙ナレーションからのカメラ目線が上がる。

羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来(2019年製作の映画)

4.0

目新しさはないが、既存の表現からのパッチワークこそが新しい創造となることを示すような作風。
そして「新しさ」の裏づけとなるようなスピーディーな動き(確かにザック・スナイダー)。
調べたところ、Flas
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魔女見習いをさがして(2020年製作の映画)

4.5

超絶大傑作!

円のモンタージュで繋ぐ構成やヒラヒラの反復、一時も緩むことのない神作画などは仮に『おジャ魔女どれみ』シリーズを知らなくても感動させてくれるだろうが、それにこの作品への思い入れが重なった
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人妻(2013年製作の映画)

4.0

思わず製作年を確認したくなるようなフィルムの感触は否応でも90年代ピンク映画を連想させるし、その一種のノスタルジアの中で描かれるのが女性の自立というのがたまらない。ユーモアも含めて。
内容ははっきり言
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のぼる小寺さん(2020年製作の映画)

3.0

良い映画だった。俺も頑張ろ(小並感)
堅実な青春映画という印象が強いが、『桐島』影響下の撮り方で努力を肯定的に描くという点で、近年の流れにあると思うものの、どこか押し付けがましさを感じた『アルプススタ
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空に住む(2020年製作の映画)

4.0

超絶!恐らくはかなり言語的(「文学」的と言い換えてもいい)な原作だとは思うが、青山真治の動作快楽的な演出と、多部未華子というキャラクターによって成立している。
タワーマンションという生活感が乏しい生活
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処刑山 ナチゾンビVSソビエトゾンビ(2014年製作の映画)

4.0

面白い!立派な娯楽超大作!倫理観のタガのハズレ具合がほとんど漫★画太郎のようだ。
一応続編だが前作を見ていなくとも大丈夫。グロが苦手という人以外にはオススメしたい。内臓の執拗な描き方にはオブセッション
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アルプススタンドのはしの方(2020年製作の映画)

3.0

観ていてあまり城定作品を観ているという感触はなかった。動線の使い方による快は確かに城定のものとは思うが。終盤の高校野球のライブ感には乗せられて泣かされたが、大人としてこの作品で語られる努力論に思うこと>>続きを読む

はちどり(2018年製作の映画)

3.0

理屈の映画だと思うし、キム・ボナはテーマとリアリティの作家なのである種の映画好きには好まれないだろうという印象を受けたものの、不思議と観終わって心に残り続ける印象。おそらくこれは個人的に重なる部分も大>>続きを読む

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

3.5

冒頭のビートルズに引っ張られている自覚はあるが、戦争映画よりもビルグドゥスロマンや青春映画の側面が強い。ここまで戦争やナチスを「怖くなく」描くことには少し思うこともあるが、泣かされてしまった。近い映画>>続きを読む

ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(2019年製作の映画)

3.5

ライアン・ジョンソンでは一番良い。ミステリはそもそも映画との相性が良くないが、館という強固な舞台設定を用意した上でジャンルの脱構築を行い、ある程度成功している。
多くの人が触れていることではあるが、こ
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サタンタンゴ(1994年製作の映画)

3.5

聖と俗が相反するものではなく、元は一緒だということを示すような438分。物語が進むパートよりひたすら自然を映している時間の方が短く感じる。
それこそ長編小説を読むような感覚なので自宅鑑賞でも支障はなか
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人体のサバイバル!(2020年製作の映画)

3.0

普通の作品とは思うが、この時期に医療をヒロイックに描くことにグッときた。

がんばれいわ!!ロボコン ウララ〜!恋する汁なしタンタンメン!!の巻(2020年製作の映画)

1.5

好きになれず。浦沢義雄脚本なら『仮面ライダー×仮面ライダー ウィザード&フォーゼ MOVIE大戦アルティメイタム』の方が良かった。なんだろ、ふざけることが目的化しているから退屈。

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